Blog. 「Overture -序曲-」 久石譲 新聞掲載インタビュー

Posted on 2013/12/21

2012年に発表された楽曲「Overture -序曲」、「大阪ひびきの街」誕生を記念して作曲され委嘱されたテーマ曲です。

祝典序曲にふさわしい6分に及ぶ圧巻のフルオーケストラなのですが、残念ながら記念コンサートや久石譲自身のコンサートで数回演奏されたのみでCD化はされていない未発売曲です。

2012年9月20日付の産経新聞にこの活動を題材にした久石譲インタビューが掲載されていました。

貴重な文章ですので、書き起こしです。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
気つけば音楽の響く街に

心が弾むような響きとおおらかな音の運び方が聴くものを未知の旅に連れ出す。

大阪市西区のオリックス劇場を中心としたマンションなどを含む街区「大阪ひびきの街」をイメージした楽曲「Overture -序曲-」を発表した。

久石 「街区をイメージする曲を依頼された時、単純に誰でも歌える曲、というわけにはいかないなと思いました。街区にはオーケストラも公演できる響きの良いホールがある。ぜひオーケストラ曲で仕上げたいと思った。」

そして今夏、オリックス劇場で日本センチュリー交響楽団を自ら指揮して初演。同時に、一般公募で集まった500人がリコーダーやバイオリン、トランペットなど思い思いの楽器を持って劇場前の公演に集まって演奏し、劇場の内外にこの新曲が鳴り響いた。

久石 「これから成長していく曲だと思います。気づいたらこの街にこの音楽が響いている、住んでいる人が親しんでいる、そんなふうになってくれたらいい。」

ジブリ映画には欠かせない存在。子供から大人まで、また国境を越えて愛される曲を送り出してきた。
これまでに手がけた作品数を聞くと「知らないんだ」と笑ってスタッフに訊ねた。

久石 「数千曲あるらしいね。でも、僕の長所は全部忘れちゃうこと。全部自分の中にため込んでいたら大変なことになっちゃう。ただ、今自分が作らないといけない曲をつくってきただけですね。」

時として相反する高い音楽性と親しみやすさ。その両方を併せ持つことの難しさを常に感じてきた。

久石 「芸術家はいつでも名乗れるが、エンターテインメントの作曲家は人に支持されて初めて価値がある仕事。自分の中で芸術性とエンターテインメント性を両立させたいと常に考えてきました。」

それが久石作品の最大の魅力だ。

近年は自分の映画音楽作品と、クラシック音楽作品を取り混ぜて指揮して演奏するコンサートも積極的に行っている。

久石 「クラシックって格好いいんです。演奏家を本気にさせる力がある。だから僕の『ハウルの動く城』の音楽を聴きに来たお客さんが『ワーグナーもいいな』なんて思ってくれたらいいですね。」

指揮をすることで作曲の参考になることも多いという。

久石 「クラシックの楽譜を読み込んでみると『この第2バイオリンの音楽がいいじゃん』ということも多い。すると次の作品の楽器の扱いの参考にしたりもする。技術的にもこれからもっと勉強しなきゃと思っています。」

「Overture -序曲」は、世界中で愛される作曲家の序曲なのかもしれない。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「芸術家はいつでも名乗れるが、エンターテインメントの作曲家は人に支持されて初めて価値がある仕事。」

この言葉がかっこいいですね。

 

Related page:

大阪ひびきの街

カテゴリーBlog

コメントする/To Comment