Disc. 久石譲 『ハッピー・ヴォイス』 *Unreleased

2009年4月1日~ CM放映

JA共済(全国共済農業共同組合連合会)
「幸せの天使」篇

テーマ曲:「ハッピー・ヴォイス」

合唱:リトルキャロル、杉並児童合唱団

 

朗らかで愛らしい楽曲である。ただし合唱パートはとても緻密に交錯している。重厚ではないけれど、軽快なアンサンブルがバッグでささえている。

 

制作日誌

「フッフッフッ ハハッハハッ! ハッピー!」
仲間由紀恵さんが出演しているJA共済のCM「幸せの天使篇」、一度聞いたら頭の中でループし、虜になってしまうこの曲。4月1日から放送が始まったJA共済の新CM用に久石が書き下ろした楽曲はなんと歌入りの曲でした。リトルキャロルと児童合唱団が可愛くスマートに歌う、心あったまるハッピーな曲です。作詞は電通のライターさん。作曲の依頼を受けたときには「女性の声をいれたい」というリクエストはあったものの、ソロなのか、コーラスなのかは曲の制作状況次第という話になっていました。そこで久石はデモ音源を2パターン作曲。伴奏形も異なる2パターンが出来上がったのですが、これがどちらも捨てがたく、本人も決めかねてしまうほどに。その後、クライアントから子供の声も入れたいとのリクエストを頂き、リトルキャロルと児童コーラスの採用が決まりました。そこで最終的には2パターンの良いとこどりで新たなバージョンを作曲。デモがあがった時から社内のスタッフの頭には「フッフッフッ!・・・♥」と幸せな空気が流れっぱなしです。

さて、レコーディングを行ったのは2月14日のバレンタインデー♥スタジオにはチョコレートや焼き菓子などの差し入れが並び甘い香りが漂います。久石も到着し早速アンサンブルのレコーディングからスタート。印象的なハープのイントロと弦のピッチカートから始まるこの曲はシンプルながらも完成度の高い作品、心の底から嬉しくなってしまう不思議な力を持っている曲になりました。

スムーズに終えた録音に続いて歌のダビングがスタート。リトルキャロルの登場です。シンプルなのですが音の跳躍があり、音程を正しくとるのが意外と難しいこの旋律は彼女たちを少々泣かせました。そしてリトルキャロルの後には児童コーラスのメンバーが到着。スタジオ内はさらに和やかな雰囲気に。そんな中、ややピリッとしたスパイスを利かせているのはコーラス指導の先生方。柔らかな口調にも関わらずスパッと指摘する光景に、何故か私たちも思わず背筋を伸ばしてしまいました。その甲斐あって、出来上がりも上々、児童コーラス録りも無事終了しました。

チョコレート休憩をはさんで次はトラックダウンです。楽器の音色と2つのコーラスが響き合い、いよいよ完成!!CMにリトルキャロルに入ってもらうのも子供の声を起用するのも初めての試みでした。二つのコーラスを取り入れたことが功を奏し、子供っぽくなりすぎず、とてもハッピーな良いアンサンブルに仕上がりました!久石も「この曲は化けるかも!」と満足な様子で喜んでいました。この日のコントロールルームは制作陣に代理店の皆様などお客様でいっぱい。皆に見守られながらここにまたひとつの心温まる音楽の誕生です。

(制作日誌 ~JOE CLUB Vol.10 2009.06 より編集転載)

 

(CM映像より)

 

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