Disc. 久石譲 『機甲創世記モスピーダ』

1983年作品 1994年2月23日 CD発売

 

1983年 LP発売

「主題歌」
オープニング・テーマ「失われた伝説を求めて」
エンディング・テーマ「ブルー・レイン」

機甲創世記モスピーダ LP 5

(LPジャケット KV-3045)

 

「機甲創世記モスピーダ」

機甲創世記モスピーダ LP 10

(LPジャケット JBX-25029)

 

1983年 フジテレビ系アニメ放送 「機甲創世記モスピーダ」
音楽:久石譲

放映期間:1983年10月2日~1984年3月25日
放映時間:毎週日曜日9時30分~10時(関東地区)
放映局:フジテレビ系
放映話数:全25話

 

ビクター・アニメ・ミュージック”殿堂”シリーズ 7
モスピーダが変形する!
レイの、そしてスティックの勇姿が今、音楽と共に蘇る!!

 

インタビュー/柿沼秀樹(メカニック・デザイン)

僕はこの作品にメカ・デザイン及び企画として参加しました。もともとの企画は、スポンサーでもある玩具メーカーから出たものですが、僕らは面白い仕掛けのあるメカニックをいっぱい出した冒険SFアクションを作ろうと思ったのです。

当時はちょうど『超時空要塞マクロス』が話題になっていた時期で、あっちが戦闘機だからこっちはオートバイでいこうということになりました。そして生まれたのがライドアーマーです。結局、戦闘機も出そうということになりましたけどね。メカの変形に関しては、やはり玩具で再現できるということが大きな前提としてありますので、何枚も図面を書いたり、モデルを作ったりといろいろ試行錯誤した覚えがあります。メカ・デザインは、味方側が荒牧くんで、僕は敵側を担当しました。敵側のデザインは曲線を主体として、生物的なイメージを持たせました。

作品の主眼としては、パーソナリティーのあるキャラがパーソナリティーのあるメカに乗るということがありました。当初はハードな軍隊ものになる予定だったんです。イメージとしては「ノルマンディー上陸作戦の宇宙版」という感じの。機能によって分類されたメカがたくさん出て、それが全部キャラ商品化される予定でした。ところが放映時間が日曜日の朝になったことやテレビシリーズということもあって、結果的にはややソフトな感じになってしまいましたね。いろいろなものを詰め込んでしまったために、ちょっと消化不良だったかな、というところもありました。

そうした反省も含めて、今この作品をリメイクしたら面白いなと思いますし、実際にやってみたいと思ってますよ。テレビシリーズは制約が多いので、ビデオで。もしリメイクするとしたら、主人公たちのチームがどこかへ誰かを助けに行くというようなシチュエーションでやりたいと思ってます。スピーディーなアクションに主眼を置いて。素材としてはとてもいいと思いますよ。

この作品の音楽は、すごくアップテンポでノリのいい音楽でしたね。今聴いても、きっと古びてないと思いますよ。当時のビクターさんて、ターゲットの年齢層をあまり考えないで自由な音楽作りをしていたと思いますね。そうした良さがこの作品の音楽にも表れているんじゃないでしょうか。

(1993年11月)

(インタビュー ~CDライナーノーツより)

 

解説

謎の敵インビットに占領された地球。それを奪還するために闘い、敵の本拠地を目指して旅する主人公たち。『機甲創世記モスピーダ』は、そうした魅力的な設定を持った作品だった。映画でいうならば、戦争超大作というよりも、アクションに充填を置いた爽快さ溢れる小気味のいい作品という感じである。『モスピーダ』といえばライドアーマーというくらい、この作品の主役メカ、ライドアーマーは大きな話題となった。乗っているバイクを装甲強化服として身につけてしまうという斬新なアイデアもさることながら、その仕掛を見事アクションに生かした映像、そして見事に再現してしまう玩具。いずれも当時のアニメが持っていた”ノリのよさ”というべきものであろう。

そうしたメカを乗りこなすには、キャラクター側にもそれ相応の個性が必要となる。当の主役チームは、リーダーこそ軍人であるものの、他はメカいじりの好きな少年あり、元暴走族の少女あり、結婚願望の強い少女あり、女装のアイドル歌手ありと、いずれも個性的なキャラばかりが揃っていた。メカもキャラもひとつの躍動感に満ちていた作品であったといえよう。

そうした躍動感が顕著に出た要素として、音楽性の重視ということが挙げられる。主役チームのひとりである女装のアイドル歌手イエローはそうした必要性から生まれたキャラでもあるが、そのミステリアスな魅力とともにライブシーンにおけるカッコよさも手伝って、人気の面でも大きな支持を得た。テレビシリーズ終了後にミュージックビデオがリリースされたという点でも、この作品の音楽性の高さがうかがい知れよう。ちなみに「襲撃のプレリュード」「老兵たちのポルカ」など、一部の例外はあるものの、サブタイトルが音楽のジャンルを表わす言葉で構成されていたのも印象深い。

この作品に企画時から参加していたアートミックは、その後さまざまな話題作を提供し、ファンの大きな人気を得ることになる。一連の作品のルーツを辿るならば、この『モスピーダ』に行き着くことになるだろう。

(解説 ~CDライナーノーツより)

 

”殿堂”シリーズの企画にあたって

名作と呼ばれる映画には、必ずそこに素晴らしい音楽があるものです。アニメにも同じことが言えます。誰でも、好きな作品の好きな音楽をひとつやふたつ心の奥底に刻みこんでいるのではないでしょうか。幸いなことに、アニメは他にも増して、そうした音楽がアルバムという形でリリースされることが盛んなジャンルです。ビクターエンタテインメントでは、これまでに数々のアニメアルバムを世に送ってきましたが、そこには話題作を彩ってきた素晴らしいサウンドが息づいています。

そうしたアルバムの中から特に厳選し、再リリースしたのが今回の”殿堂”シリーズです。いずれもファンの間で高い人気を誇った作品のアルバムで、当時の音源をそのまま復刻しました。中には初めてCD化されるアルバムもあり、ファンにとっては貴重なコレクションになるはずです。

作品のラインナップは、今から約10年ほど前の作品が多くなっています。オリジナル・ビデオ・アニメという新しいジャンルの登場と共に、アニメーションが大きな転機を迎えた頃。テレビシリーズ、劇場映画では、多くの名作が世に送り出され、アニメの音楽はこの時期を境に、よりポップなものへと変化してきました。そうしたサウンドを、10年という歳月をひとつの区切りとして見直そう、というのが、この”殿堂”シリーズなのです。初めて聴く人も、もう1回聴いてみたい人も、何か新しい発見があるかもしれません。どれから聴くかはあなた次第です。

(CDライナーノーツより)

 

機甲創世記モスピーダ CD

1. 失われた伝説(ゆめ)を求めて
2. ヴィーナス・オブ・ザ・スペース
3. エグゾーステッド・シティー
4. やっつけろ!
5. ダッシュ・アンド・ダッシュ
6. ヤング・スピリッツ
7. フーケのブルース
8. ふたりでいたい
9. 飛翔の儀式
10. インビット
11. DREAM EATERS
12. プリティー・キューピッド
13. 青春への手紙
14. 愛の小石
15. 伝説の河
16. ブルー・レイン

作詩:売野雅勇 (1,16) 阿佐茜 (4,8,11,14)
作曲:タケカワユキヒデ (1,16) 久石譲 (2~7,9,10,12~15) 小笠原寛 (8,11)
編曲:久石譲
歌:アンディ (1,16) 松本美音 (4,8,11,14,16)
演奏:WHILE ROCK BAND (2,3,5~7,9,10,12,13,15)

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