Disc. 『祝祭音楽劇 トゥーランドット』

久石譲 『祝祭音楽劇 トゥーランドット DVD』

2008年11月19日 DVD発売 PCBE-51790

 

舞台「祝祭音楽劇 トゥーランドット」
演出:宮本亜門 音楽:久石譲 作詞:森雪之丞 衣装:ワダエミ
出演:アーメイ、岸谷五朗、早乙女太一、安倍なつみ、中村獅童 他

 

[公演日程]

東京公演
2008年3月27日~4月27日
赤坂ACTシアター

大阪公演
2008年5月2日~5月9日
梅田芸術劇場メインホール

名古屋公演
2008年5月13日~2008年5月22日
御園座

 

 

宮本亜門演出、久石譲が全曲オリジナルで書き下ろした一大スペクタクル作!プッチーニの遺作を現代の視点で甦らせたオリジナル・ミュージカル「祝祭音楽劇トゥーランドット」をDVD化。孤高の女帝トゥーランドット役に台湾の歌姫アーメイ、怒りを秘めた勇者カラフ役に岸谷五朗、非道を貫く無骨な武将ワン役に中村獅童、薄幸の美しき宦官ミン役に早乙女太一と豪華。中国の少林武術チームによるアクションも見どころ。2008年4月23日、赤坂ACTシアターの公演を収録。

 

 

INTERVIEW

無謀へのチャレンジ

正直に言うと、僕はミュージカルというものが好きではありません。普通にセリフを話していた人間が急に歌い出す、あの不自然さがどうも苦手で。ですから最初にこの舞台の企画をもらった時も、しばらく躊躇しました。しかも題材は、プッチーニのオペラの印象が強い『トゥーランドット』です。これは無謀以外の何ものでもないな、と。

それでも最終的に引き受けたのは、自分が日本人である以上、日本語をちゃんと使った作品を書いてみたいという思いからです。これまでも、映画で「劇」と「音楽」という仕事はしてきたわけですし、自分なりにチャレンジしてみようと心を決めました。

よかったなと思うのは、早い段階から台本作りに参加させてもらったことです。僕が曲を作る段階では詞がないので、自分である程度イメージを作る必要があるんですが、お陰でかなりイメージが作りやすくなりました。

最初に作ったのは、純粋で素朴で一途で、登場人物の中で最もキャラクターが明快なリューの曲です。(『月の人』)。書き終えて、「あ、これは行ける」と思いました。そんなふうに滑り出しがすごくよかったので、そこから2~3曲書いたところで、早くも全体が見えてきました。11月の末から12月の頭にかけては、実質10日間で14曲のミュージカル・ナンバーを書いたんですよ。あれは本当に嬉しかったですね。自分がやりたいことを奇跡的な勢いで、楽しくストレートに書けました。ビギナーズ・ラックなのかな(笑)。

作曲の際に心がけたのは、トータルなバランスです。例えば、全部メロディアスに作ってしまうと劇にマッチしなくなるし、あまりにオペラ的なものだと一般の人が入って行きづらくなる、とか。あるいは、中国を舞台にした作品ではあるけれども、東洋の匂いだけは残してインターナショナルな感じを出すにはどうしたらいいか、とか。中国的な色を出せば出すほど、それっぽくはなるけれども、結局それで終わってしまいますからね。そのあたりは、一番考えました。

あとはやはり、作るからには後々まで残る完成されたものを作りたい、ということですね。そのためにも、ミュージカルを専門にやってきてはいないメンキャストの皆さんに、曲を合わせ過ぎてはいけないし、かといって、かけ離れても上手くは行かない。悩んだ末に、歌う人のキーや歌唱力を考慮しつつ、一歩ずつステップが高めのものを要求していくのが一番いいと判断しました。ですから、ハードルは全体的に高いと思いますよ。

でもみんな、本当によくやっています。特にコーラスは、グランド・オペラにかけてもいいくらいのレベルのものを、きっちりとやってる。稽古を見ながら、この方向は正しかったと確信しています。間違いなく、今までの日本の創作ミュージカルでは絶対にあり得なかったレベルまで行っている……そんな手応えを感じます。

できたら、何度か観に行きたいですね。映画と違って、舞台は作曲している段階では自分の世界ですが、稽古が始まると演出家のものになって、初日が始まってからは役者のものになる。しかも毎回違うから、飽きることがありません。化学反応を起こしながら日々変わっていく舞台を、今から楽しみにしています。

久石譲

(「祝祭音楽劇 トゥーランドット」舞台公式パンフレット より)

 

 

Disc2に収録された久石譲インタビュー内容は、上記舞台公式パンフレット掲載内容とほぼ同一である。

 

 

久石譲による楽曲解説は下記ご参照

 

 

本作品エンドクレジットおよびPRムービー(約1分半)に聴かれるのは、同舞台メインテーマ曲「運命は遠い日の約束」のピアノ・バージョン、デモ音源である。実際に本編で使用されたメロディ旋律と異なる箇所があることから、制作期間の仮音源・デモ音源であることがわかる。

 

 

久石譲 『祝祭音楽劇 トゥーランドット DVD』

音楽:久石譲

音楽アレンジ:
久石譲
山下康介
宮崎幸子
足本憲治

 

祝祭音楽劇 トゥーランドット Musical Number

【第一幕】
序曲
黄金の都
飢えた満月
トゥーランドットを讃える歌~飢えた満月 Reprise.
トゥーランドットを讃える歌 Reprise.
孤独の旋律 (ハミング)
陛下の気持ちが分からない
何のために生きる?
新たな挑戦者~飢えた満月 Reprise.
血の祝祭
トゥーランドットを讃える歌 Reprise.
三つの謎とその答え
熱燗売りの歌
孤独の旋律~混乱
何のために生きる? Reprise.
愛するための愛
論争!
狂気と美学
炎の花
草の根を分けても
進むべき道

【第二幕】
新たな逃亡者
草の根を分けても Reprise.
月の人
飢えた満月 Reprise.
謎解き、再び。
再び、の謎。
運命は遠い日の約束
光と夢と愛の国
ダンス~光と夢と愛の国

 

本編141分+特典映像59分

【特典映像】
Disc.1
トゥーランドット追記(前篇)
・赤坂ACTシアター・オープニングシリーズ発表会
・キャスト総出演! CM撮影の現場に密着!
Disc.2
トゥーランドット追記(後篇)
・制作記者発表会
・久石譲/森雪之丞ロングインタビュー
・稽古風景
PRムービー(ロングバージョン)

 

Disc. 久石譲 『私は貝になりたい オリジナル・サウンドトラック』

久石譲 『私は貝になりたい オリジナル・サウンドトラック』

2008年11月19日 CD発売 UMCK-1273

 

2008年公開 映画「私は貝になりたい」
監督:福澤克雄 音楽:久石譲 出演:中居正広、仲間由紀恵

 

 

INTERVIEW

福澤監督と最初に打ち合わせをしたとき、この作品の音楽のイメージは、夫婦のドラマをメインに膨らませていくということで意見が一致しました。脚本の橋本さんは、房江が豊松のために署名を集めるシーンの音楽を大切にしてほしいとおっしゃいました。そこで、この場面にメインテーマを合わせたいと考え、どのような曲を流すかに苦心しました。今どきない本格派の映画なので、音楽の組み立て方も難しい点でした。

テーマに社会性があり、夫婦愛の物語にメロドラマのような音楽をつけると安っぽくなってしまいます。それに、上映時間も長い作品であるからこそ、きちんと核がある曲を作りたかったのです。結果、到達したのがワルツです。ワルツは重たくなりすぎることも、軽くなりすぎることもありません。

この映画の素晴らしさは、悲劇は悲劇として描き切ったところです。最終的には絶望的な内容にも見えます。しかし、そのなかに人間的な優しさや、愛に溢れた世界観を出したいと思いました。

演奏は、東京フィルハーモニー交響楽団が行い、東京オペラシティのコンサートホールでレコーディングしました。70人以上の大きなオーケストラの包み込むような空気感溢れる演奏によって、この作品のもつ人間の感情の大きな起伏やダイナミックな心の流れを表現することに成功しました。

特に映画の冒頭1曲目、広大な海の実景から土佐の町へカメラが切り替わっていくシーンの音楽は気に入っています。弦とピアノだけのこの場面の音楽が完成したとき、手応えを感じましたね。

(映画「私は貝になりたい」劇場用パンフレット より)

 

 

主要テーマ曲である(2)と(3)を軸にしてシーンの展開に合わせ様々なバリエーションでモチーフが展開していく。その他トランペットをはじめとしたホーンセッションが多く聴かれるところに戦時中の緊張感や悲劇といったイメージが重なる。主要テーマ曲をはじめ哀愁漂うメロディアスな旋律は戦争・昭和の日本という世界観を表現している。

また『Another Piano Stories ~The End of the World~』CD作品では、メインテーマのピアノソロ曲をしっとりと聴くことができる。 (「13.I’d rather be a Shellfish」)

 

 

久石譲 『私は貝になりたい オリジナル・サウンドトラック』

1.プロローグ
2.豊松のテーマ
3.出会い~メインテーマ
4.軍人訓練
5.B29
6.13 ~大北山事件~
7.連行~汐見岬との別れ
8.判決
9.聖書と靴音
10.友情 I
11.道行き
12.友情 II
13.汐見岬 ~愛しさ~
14.チェンジブロック
15.酷
16.13 ~葡萄酒~
17.私は貝になりたい

All Music, Composed, Arranged,
Conducted and Produced by Joe Hisaishi

Performed by Tokyo Philharmonic Orchestra
Concertmaster:Akihiro Miura

Piano Solo:Febian Reza Pane
A.Guitar:Masayoshi Furukawa

Recorded at Tokyo Opera City Concert Hall
Recording & Mixing Engineer : Hiroyuki Akita (Wonder Station)
Manipulator : Yasuhiro Maeda (Wonder City Inc.)
Assistant Engineers : Akihiro Tabuchi (Wonder Station)
Masashi Okada (SCI)
Hitomi Joko (ON AIR AZABU STATION)
Mixed at ON AIR AZABU STATION
Mastered by Hiroyuki Hosaka (H2 mastering)

 

Info. 2008/10/20 「The Sun Also Rises」「おばさんのポストモダン生活」東京国際映画祭にて上映

『陽もまた昇る』『おばさんのポストモダン生活』 音楽:久石譲
チァン・ウェン監督による「The Sun Also Rises(太陽照常升起)」と
アン・ホイ監督による「おばさんのポストモダン生活(姨媽的後現代生活)」が
2008年 第21回東京国際映画祭にて上映
≪上映スケジュール≫
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Score. 久石譲 「PIANO STORIES II ~The Wind of Life -オリジナル・エディション-」 [ピアノ譜]

2008年10月15日 発行

久石譲の名盤「ピアノ・ストーリーズII」の完全オリジナルタイアップ楽譜。耳に残る美しい名旋律、懐かしさのよぎるハーモニー、心に滲みる世界観を、久石譲本人の監修による《オリジナル・エディション》でお楽しみ頂けます。

(メーカー・インフォメーションより)

 

 

「Piano Stories」から8年。
2作目の「The Wind of Life」を発表するまでに長い年月が流れてしまった。

ピアノと向き合うと、ありのままの自分を曝け出してしまう。
その意味では、ピアノはとてもピュアであり、僕の畏れ崇める対象でもある。

作曲する日々は、決して平坦ではないし、良い日もあれば悪い日もある。
だからそれを全部受け入れ、前を進むことだけを考えた。
「Piano Stories II」として作品を残せたことは
僕にとって、幸せな出来事だった。

虚飾を取り去り自然体でピアノに向き合う。
そして「音楽」に自分自身を映し出す。

その意味では、今だって何も変わらない。

シンプルで飾らない「音楽」を皆さんにも心から楽しんでもらいたい。

2008年 初秋 久石譲

(「PIANO STORIES II The Wind of Life -オリジナル・エディション-」 寄稿より)

 

 

久石譲 ピアノ・ストーリーズ II
ORIGINAL EDITION

[収録曲]
Friends (クラウンマジェスタCMより)
Sunday (NHK「日曜美術館」テーマ曲)
Asian Dream Song (TOTATAカローラCMより / 1998年長野パラリンピックテーマ曲)
Angel Springs (サントリー 山崎CMより)
Kids Return (映画「キッズ・リターン」より)
Rain Garden
Highlander
White Night
Les Aventuriers
The Wind of Life

 

菊倍判/80頁
定価:1,600円+税
監修:株式会社ワンダーシティ
発行:株式会社全音楽譜出版社

 

 

◎音源は久石譲『PIANO STORIES II ~The Wind of Life』に収録されています。

久石譲 『PIANO STORIES 2』

 

Info. 2008/09/15 久石譲 「Summer」 収録 ピアノ・コンピCD登場

ポップス、ジャズ、クラシック…そのジャンルにとらわれることなく、「こんな風にピアノを弾いてみたい」と思わせられるような、耳なじみのよい親しみやすい日本人ピアニストの名演がCDとなった。久石譲、坂本龍一、小曽根真…など、日本人アーティストだけのピアノ・インスト・コンピレーションだ。

久石譲の代表曲「Summer」から、2008年の大ヒット曲である童子-T「もう一度…feat. BENI」のオリジナル曲として再び脚光を浴びる名バラード「Close To You~セナのピアノII~」まで、80~90年代を中心に大ヒットを遂げたドラマ、映画、ポップスなどでお馴染みの楽曲ばかりが選曲されている。

日本は世界一のピアノ大国だが、こと最近ではシニア層によるピアノ教室の利用も増えてきていると聞く。5世帯に1台はピアノが設置されている現実の中で、過去に演奏経験のある方を含めると潜在ピアノ・ユーザーは1000万人以上とも。実際、「もう一度ピアノを弾いてみたい」という方も急増し、大人を対象とした音楽教室も盛況となっている状況だ。

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Disc. 久石譲 『おくりびと オリジナル・サウンドトラック』

久石譲 『おくりびと オリジナル・サウンドトラック』

2008年9月10日 CD発売 UMCK-1268
2017年3月29日 CD発売 UPCY-9672

 

2008年公開 映画「おくりびと」
監督:滝田洋二郎 音楽:久石譲 出演:本木雅弘、広末涼子、山崎努 他

 

 

寄稿

今や国内のみならず世界にその名を知られる映画音楽の名匠・久石譲。2007年初冬。滝田監督とは過去にもコンビを組んで多大な成果を収めている久石氏にオファーしたところ、脚本を一読して即快諾いただいた。ちょうど久石氏は2008年のコンサート・ツアーをチェロ主軸でと考えていた矢先に、チェリストを主人公に据えた映画の音楽依頼がきたことに運命的なものを感じたようだ。

映画「おくりびと」の音楽もチェロを主体としたもので、劇中曲では、若きチェリストの代表格・古川展生をはじめNHK交響楽団や東京都交響楽団の主席陣ら13名の奏でる美しいチェロの音色が映画に華を添えている。名だたる13名のチェリストが集結という他では類をみないレコーディング日には、あらゆるオーケストラのトップチェリストが不在となるため、その日、クラシック・コンサートを開催するのは不可能ではないかと思えたほど。豪華編成による迫力と情緒溢れる素晴しい演奏が響き渡った。

チェロは弦楽器の中でも、下はコントラバスから上はヴァイオリンまでと最も音域が広く、いわば万能楽器。しかもチェロでヴァイオリンの音域を奏でることで、また違った情感が深まるのだ。

ここにまた一つ、久石譲の新たな名曲が誕生した。

映画「おくりびと」プロデューサー 間瀬泰宏

(寄稿 ~CDライナーノーツより)

 

 

インタビュー

音楽・久石譲

チェロはこの作品のもうひとるの主役。
まずチェロありきで音づくりをしました。

-今回の仕事は運命的な出会いだったとか…?

久石:
ええ、僕は毎年コンサートツアーをやっていて、今年はチェロを主軸において展開しようと企画していた矢先に『おくりびと』のオファーをいただきました。主人公がチェリストであり、楽団の解散によって音楽の道をあきらめるという設定から、チェロが重要な役割を占めています。そこでチェロのアンサンブルだけで映画音楽を構成しようと考えました。ピアノや他の楽器も少しは入りますが、あくまでチェロに焦点を当て、全編を流してみよう、20曲以上のメロディーすべてをチェロで演奏しようと試みたわけです。でも、やり始めたら結構難しくて苦労しました(苦笑)。とはいえ、映画自体が良くなければ音楽的なチャレンジはできません。そうした試みができたことを監督に感謝しています。

-チェロという楽器が与える効果は大きいわけですね。

久石:
そうですね。チェロは人間の肉声に近く、低い音から高い音まで、広い音域が奏でられる素晴らしい楽器です。ヴァイオリンなら普通に出せる高い音域をチェロが弾くと悲鳴のように聴こえるんです。音に力が込められ、独特のニュアンスが生まれてくる。そうした特性が、この映画の雰囲気にぴったりマッチしたのです。生きている世界の向こう側には死後の世界があり、あの世は人間の感情に決して左右されることがない。また、大悟が納棺師として生きていこうとする心の揺れも大切な見どころです。それらをゆったりしたテンポでハイポジションの音を必死に出しているチェロの演奏によって伝えられたと思います。本木さんは、本当に一生懸命練習されていました。通常、役者さんが楽器を演奏するシーンでは、顔のアップ、手のアップを撮り、最後は遠く離れた場所から撮影して、弾いている姿をはっきりと観えないように撮るんですが、本木さんは実際に本人が弾いているのではないかと思わせるほど上達されました。撮影後も練習を続けているそうで、そのうち僕のコンサートにゲスト・チェリストとして参加するかもしれません(笑)。

Blog. 映画『おくりびと』(2008) 久石譲インタビュー 劇場用パンフレットより 抜粋)

 

 

プロダクションノート

久石譲の運命的音楽の挑戦

本作の音楽は、今や国内のみならず世界にその名を知られる名匠・久石譲。滝田監督とは『壬生義士伝』(02)でもコンビを組んで多大な成果を収めている彼は、今回も脚本を一読して即オファーを快諾。その内容の素晴らしさはもちろんのこと、ちょうど彼は2008年のコンサートツアーをチェロ主軸でいこうと決めて動き始めていた矢先に、チェリストを主人公に据えた映画の音楽依頼があったことに運命的なものを感じたのだ。

当然、本作の音楽もチェロを主体としたもので、久石の声かけのもと日本を代表するチェリストが集結。劇伴では、若きチェリストの代表格・古川展生をはじめ苅田雅治、諸岡由美子、海野幹雄、木越洋、渡部玄一、高橋よしの、羽川慎介、久保公人、村井將、大藤桂子、鈴木龍一、堀内茂雄ら13名の奏でる美しいチェロの音色が映画に華を添えている。レコーディング日には、彼らが所属する各オーケストラのトップチェリストが不在となるため、その日、国内でまともなクラシック・コンサートを開催するのは不可能! と断言できるほど豪華メンバーの顔合わせとなった。

チェロは弦楽器の中でも、下はコントラバスから上はヴァイオリンまでと最も音域が広く、いわば万能楽器。しかもチェロでヴァイオリンの音域を奏でることで、また違った情感が深まるのだ。ここにまたひとつ、久石譲のあらたま名曲が誕生した。

さらに劇中、大悟が所属していたオーケストラの演奏シーンで指揮を執っているのは、東京交響楽団正指揮者であり山形交響楽団常任指揮者でもある飯森範親。本木のチェロ指導には、チェリストとして幅広く活躍する柏木広樹が就くなど、華やかな音楽人の参加も、特筆すべき楽しみのひとつだ。

Blog. 映画『おくりびと』(2008) 久石譲インタビュー 劇場用パンフレットより 抜粋)

 

 

 

舞台「おくりびと」
2010年5月29日より赤坂ACTシアター他で上演。
映画から7年後の大悟達を描く。

作:小山薫堂 演出:G2 音楽:久石譲 出演:中村勘太郎,田中麗奈 他
音楽監督(編曲):山下康介

 

映画にひきつづき久石譲が音楽を担当している。主に映画サウンドトラックにも収録されたメインテーマをはじめとした主要楽曲が使われている。

舞台では上演にあわせて舞台袖で同時進行で演奏している。編成は第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ビオラ、第1チェロ、第2チェロ。舞台のためのこの6人編成用にサウンドトラックの楽曲たちも再構成されている。

舞台「おくりびと」はDVD化もされている。

 

舞台 おくりびと

 

 

 

久石譲 『おくりびと オリジナル・サウンドトラック』

1.shine of snow I
2.NOHKAN
3.KAISAN
4.Good‐by Cello
5.New road
6.Model
7.first contact
8.washing
9.KIZUNA I
10.beautiful dead I
11.おくりびと~on record~
12.Gui‐DANCE
13.shine of snow II
14.Ave Maria~おくりびと
15.KIZUNA II
16.beautiful dead II
17.FATHER
18.おくりびと~memory~
19.おくりびと~ending~

 

All Music, Composed, Arranged and Produced by Joe Hisaishi
Except M-14 “Ave Maria” Written by Giuseppe Verdi and Volgarizza da Dante

Recording & Mixing Engineer : Hiroyuki Akita (Wonder Station)
Assistant Engineers : Takamitsu Kuwano (Victor Studio)
Akihiro Tabuchi (Wonder Station)
Mastered by Hiroyuki Hosaka (Hitokuchi-zaka Studios)

Recorded at Victor Studio
Mixed at Wonder Station

Musicians
Conducted by Joe Hisaishi
Solo V. Cello : Nobuo Furukawa
The★SUPECIOSA 12 Cellist : Masaharu Kanda, Yumiko Morooka,
Mikio Unno, You Kigoshi, Genichi Watanabe, Yuki Murai, Shinsuke Hagawa,
Masato Kubo, Keiko Daitou, Ryuichi Suzuki, Shigeo Horiuchi, Yoshino Takahashi
C. Bass : Iwahisa Kuroki, Koji Akaike / Flute : Hideyo Takakuwa, Kazuhiro Iwasa
Oboe : Satoshi Syoji / Clarinet : Kimio Yamane / Fagotto : Masashi Maeda
Harp : Yuko Taguchi / Piano : Ken Fujimitsu / Percussion : Toru Uematsu, Satoshi Takeshima

and more

 

Departures (Original Motion Picture Soundtrack)

1.Shine of Snow I
2.Nohkan
3.Kaisan
4.Good‐by Cello
5.New road
6.Model
7.First Contact
8.Washing
9.Kizuna I
10.Beautiful Dead I
11.Departures – On record
12.Gui‐Dance
13.Shine of Snow II
14.Ave Maria – Departures
15.Kizuna II
16.Beautiful Dead II
17.Father
18.Departures – Memory
19.Departures – Ending

 

Disc. AI 『おくりびと』

AI おくりびと

2008年9月10日 CDS発売 UPCI-5067

 

2008年公開 映画「おくりびと」
監督:滝田洋二郎 音楽:久石譲

 

同名映画のテーマ・ソングに起用された「おくりびと」は、久石譲が手掛けたサウンドとチェロの音色に乗せ、`旅立ち`を歌う壮大なナンバー

 

 

AI おくりびと サムネイル

1. おくりびと / AI
2. So Special -Version AI- / AI +EXILE ATSUSHI

「おくりびと」
作詞:AI 作曲・編曲:久石譲
Performed by
12 Cellos, 2 Flute, Oboe, Clarinet, Bassoon, Piano, Harp,
Timpani, Percussion, 2 Contrabass
(V.Cello solo:Nobuo Furukawa)

Conductor:Koji Hashima

 

Info. 2008/09/06 [TV] 「ニュース23」インタビュー出演

[TV番組]
・TBS「ニュース23」 ‘金曜解放区’
9月26日(金)もしくは10月3日(金) 夜23:30~ 
※一部地域を除く。変更の場合あり

「崖の上のポニョ」主題歌ヒットの秘密に迫る!
久石もインタビューにちらりと登場しています。作曲の際のエピソードなどが聞けるかもしれません。

※報道番組のため、変更になる恐れがございますが、皆様チェックしてみてください。

(久石譲オフィシャルサイト より)

 

Info. 2008/09/01 [雑誌] 「文藝春秋 10月号」「別冊角川 9月10日発売号」掲載

[雑誌]
・文藝春秋 10月号(9月10日発売号)
9月10日発売の文藝春秋「巻頭随筆」に久石が登場いたします。

・別冊角川 9月10日発売号
同じく9月10日発売の別冊角川にも久石のインタビューが掲載されます。

両者ともに、映画音楽や宮崎監督とのエピソード、公開中の映画「崖の上のポニョ」の
話題などに触れ、とても濃い内容となっています。ご期待ください!

(久石譲オフィシャルサイト より)