Disc. 久石譲 『冬の旅人』

1989年1月10日 EP発売 N07E-702
1989年1月10日 CDS発売 N10C-702

フジテレビ系ドラマ「華の別れ」主題歌 『冬の旅人』

作曲はもちろん、久石譲本人による歌唱楽曲である。

1988年12月21日発売、オリジナル・ソロアルバム「illision」からのシングル・カットである。アルバム版とシングル版では歌詞が異なっている。(作詞家は同人物である)

カップリングにはオリジナル・ソロアルバム「Piano Stories」より、「Green Requiem」が収録されている。これは映画「グリーン・レクイエム」のメインテーマ曲を、ピアノソロ作品にアレンジしたものである。

 

ちなみにTVドラマ本編BGMでは、「冬の旅人」アコースティックなインストゥルメンタルver.(未音源化)や、「A Summer’s Day」「Green Requiem」などオリジナルソロアルバム『Piano Stories』から複数の楽曲が使用されている。「illusion」(同名アルバム曲)も使用されている。

 

 

冬の旅人 LP corect

(EPジャケット)

1.冬の旅人
作詞:松本一起 作曲・編曲:久石譲 歌:久石譲
2.Green Requiem (Instrumental)
作曲・編曲:久石譲 ピアノソロ:久石譲(「Piano Stories」より)

 

Disc. 久石譲 『illusion』

久石譲 『illusion』

1988年12月21日 LP発売 N28U-702
1988年12月21日 CD発売 N32C-702
1988年12月21日 CA発売 N28K-702
1992年11月21日 CD発売 NACL-1505

 

「都市生活者の孤独と幻想」をテーマに、
メロディ、ボーカル、アレンジともにハイセンスな音世界を展開。

 

1988年8月21発売 シングル「Night City」は
同アルバムからの先行シングルとなっている。

Disc. 久石譲 『Night City』

久石譲 Night City シングル

 

1989年1月10日発売 シングル「冬の旅人」は
同アルバムからのシングル・カットである。

ドラマ「華の別れ」主題歌起用によるもので、
アルバム版とシングル版では歌詞も異なっている。

Disc. 久石譲 『冬の旅人』

冬の旅人 LP corect

 

 

「前作の『ピアノ・ストーリーズ』なんかは、聴く側が勝手に心象風景を自分たちで投影しやすかった。こちらから押し付けがましいメッセージがない分ね。今までそうやって作ってきたんですけど、長年やってくると、もっと直接的にメッセージを訴えかけたくなる。それには歌の表現がいちばん適切なんです。僕は井上陽水さんとか中島みゆきさんとか、非常に歌のうまい人の仕事をいっぱいさせてもらっていたんで、中途半端に歌はやりたくなかった。で、今回いろいろやってみて、何とかいけそうじゃないかということで。アレンジャーだとかいろんな人が、サウンドの一部として歌を歌うみたいなのがありますけど、あのてのものはやりたくなかったんですよ。どうせ歌うなら、徹底して歌をやる」

「このアルバムに入る直前までの、僕の弦のスタイルというのは確率されていたんですね。いろんな人の歌のときのバックのスタイルとか、あるいは、フル・オーケストラで8-6-4-4とか(注1)6-4-2-2とかいう編成で歌用、オーケストラ用、映画用とか、自分なりの癖が確立されていた。ですから、またゼロから、全く弦が書けない状態に戻して、普通ならこうくる、というのを極力排除してアレンジしました。もう1回クラウス・オガーマンとか、あのへんの弦アレンジを聴いたりとか。そういうのを徹底しましたね」

Blog. 「キーボード・マガジン 1989年3月号」 久石譲インタビュー内容 より抜粋)

 

 

久石譲 『illusion』

1. Zin-Zin
2. Night City
3. 81/2の風景画
4. 風のHighway
5. 冬の旅人
6. オリエントへの曵航
7. ブレードランナーの彷徨
8. L’ étranger
9. 少年の日の夕暮れ
10. illusion

Guest Duet:Mai Fujisawa 9.

Musicians
Hideo Saitoh(E.Guitar)
Fujimaru Yoshino(E.Guitar)
Kenji Takamizu(Bass)
Motoya Hamaguchi(Percussion)
Masashi Shinozaki Group(Strings)
Asuka Kaneko Group(Strings)
Mai Fujisawa(Special Duet)
etc.

Recording:Wonder Station,Sound Inn Magnet Studio,Freedom Studio,Taihei Studio,MarineStudio,Studio Sky
April 1988~October 1988

 

Disc. 久石譲 『Night City』

1988年8月21日 EP発売
1988年8月21日 CDS発売 N10C-701

久石譲作曲はもちろん本人歌唱による楽曲である。

1988年12月21日発売、オリジナル・ソロアルバム「illision」にて同2曲ともに収録されている。同バージョンである。

 

久石譲 Night City シングル

1. Night City
2. L’ étranger

 

Disc. 久石譲 『Piano Stories』

久石譲 『piano stories』

1988年7月21日 CD発売 N32C-701
1988年7月21日 LP発売 N28U-701
1988年7月21日 CA発売 N28T-701
1992年11月21日 CD発売 NACL-1504
2000年12月6日 CD発売 WRCT-1001

 

数々の映画音楽をピアノソロ用にアレンジした
ピアノ・ソロアルバム、そのシリーズ第1作であり代表作

砂は湿り、水も冷たい。かもめが波しぶきの間をあてもなく飛び交う。
上昇、下降をくり返す。5:00am夏の日の浜辺。

 

 

ピアノ・ストーリーズについて

「Piano Stories」というアルバムは、日頃シンセサイザーを使用する仕事の多い僕が、一度原点に戻りたいということで制作したアルバムです。それがピアノソロだったわけで、まず虚飾を取り去り、表現をシンプルにする。そしてそれを如何に一枚のアルバムとして構成するか……それが、この作品の鍵となっていたわけです。

僕の音楽というのは、言ってみれば鏡のようなものです。

情緒や感性だけに流されずに表現したい……それはどんな作品でも必ず自分が心がけていることです。虚飾を取り去ったぎりぎりの音に出会った時、聴く人は自分のその時の状況、心境、その他いろいろな思い入れをそこに投影させることが出来る。しかし、逆に作家が思い入れを激しくすると、聴き手にその気持ちを限定してしまうということが起こるわけです。

このアルバムに関してもそれが言えて、ともするとメロディーに感情を込め過ぎて流されるところを、例えば左手の伴奏ひとつにしても出来るだけ表現をシンプルにして、右手で歌う。そういうシンプルさを心がけることによって、通常のピアノアルバムとは違った世界が作れるのではないかと考えたのです。

レコーディングには約3年程かかりました。1986年秋、ロンドンのサームウェストスタジオで、Resphoina、Lady of Spring、Green Requiem、そしてInnocentの4曲をベーゼンドルファーのピアノで、残りの曲はその後1988年1月、東京でスタインウェイのピアノで録音することが出来ました。

演奏方法は、かなりラフなスケッチを用意して、スタジオに入ってから即興的に演奏をしながら録音を進めていきました。それで出来るだけ自然に聴こえるように心がけたのです。

この楽譜を演奏するにあたって、特別に注意する点はありません。むしろ、音をひとつひとつ大切に、味わうように弾いて頂ければ曲の良さは出ると思います。ただ多少くせがあるのは、通常のクラシックのように3度とか6度などの指の配置からできているのではなく、比較的4度関係の音程が出てくるので、その点を心がけてもらえれば、僕が好んで出す響きについて、とてもわかりやすくなると思います。

ピアノという楽器は大変素晴らしい楽器で、たった一人のオーケストラと言われているように表現力が豊かです。これからも「Piano Stories 2」「Piano Stories 3」と、どんどん発展させていけたら、と思っています。そして皆さんに、それを一部でも弾いていただければ幸せです。

1989年1月 久石譲

(「Piano Stories -オリジナル・エディション」楽譜より 寄稿文)

 

 

「実は、僕の『Piano Stories』(1988年)を聞いて、タッチにマル・ウォルドロンと共通するものがあると指摘した友人が少なくなかった。いわれてみると、そうかもしれない。マルの曲はずいぶんコピーして弾いたことがあるからだ。たとえば、『レフト・アローン』の全曲、「オール・アローン」、ビリー・ホリデイに捧げたいくつかの曲だ。もちろん、アドリブのパートも含めてだ。だから、いつもまにか、マル風のピアノの弾き方が身に付いてしまっているのにちがいない。」

(書籍「I am 遙かなる音楽の道へ」 より 抜粋)

 

 

-この『ピアノ・ストーリーズ』というタイトルの由来は。

久石:
「映画のテーマを集めてはいるんですけど、その映画を見た人がああこの音楽はあの映画で見た時が懐かしかったね、と思うために作っているのではなくて、逆に映画で扱われた事を全然無視して、聞いた人が新たにストーリーを再構成するといいますか、新たに架空のサウンド・トラックみたいな感じでとらえて欲しい、ということで『Piano Stories』としたんです。」

Blog. 「キネマ旬報 1988年8月下旬号 No.991」 久石譲インタビュー内容 より抜粋)

 

 

 

2000年12月6日 リマスター盤CD発売

ジャケットをオリジナルデザインに完全復刻。
さらに音源もリマスターを加え、久石譲の原点が最新技術によりここに甦る。

銘器スタインウェイとベーゼンドルファーが深い陰影を刻む久石譲のピアノソロ。
RECORDING:1986.11~1988.1

Things left behind time

誰にも、過ぎ去った時の彼方に置き忘れてきたものがある。
それは心の奥深くに沈澱して、振り返られる時を静かに待ちつづけている。
久石譲の音楽は、心理時間と心理空間を共振させる重力場だ。
そこではもはや時間と空間は意識を失う。その重力場に足を踏み入れた者は出会うだろう。
忘れかけていたもの、忘れていたはずのものと。

 

「メロディこそが、送り手と聴き手の橋渡しになってくれるんです。どんなに複雑なアレンジの曲でも、しっかりしたメロディがあれば、それは人の心に残る。それはメロディが、時間軸と空間軸上の記憶回路だからなんですね。だから今はしっかりしたメロディを作ることを根本にしています。いいメロディさえあれば、バックがたとえどんなにアバンギャルドであっても許されると思うんです」(久石譲/1989年)

(デジタルリマスター盤 CDライナーノーツより)

 

 

久石譲 『piano stories』

Prologue:
1. A Summer’s Day [サマーズ・デイ]
Act 1:
2. Resphoina [レスフィーナ] (映画「アリオン」より)
3. W Nocturne [Wの悲劇] (映画「Wの悲劇」より)
Act 2:
4. Lady of Spring [早春物語] (映画「早春物語」より)
5. The Wind Forest [風のとおり道] (映画「となりのトトロ」より)
6. Dreamy Child [ドリーミー・チャイルド]
Act 3:
7. Green Requiem [グリーン・レクイエム] (映画「グリーン・レクイエム」より)
8. The Twilight Shore [砂丘] (映画「恋人たちの時刻より)
Act 4:
9. Innocent [空から降ってきた少女] (映画「天空の城ラピュタ」より)
10. Fantasia (for Nausicaä) [風の伝説] (映画「風の谷のナウシカ」より)
Epilogue:
11. A Summer’s Day [サマーズ・デイ]

Produced by JOE HISAISHI

All songs Composed and Arranged by JOE HISAISHI

Recorded at:
Sarm West Studio London
Hitokuchizaka Studio Tokyo
Taihei Studio Tokyo
Wonder Station Tokyo

Recorded on November 1986 ~ January 1988

 

Disc. 久石譲 『CURVED MUSIC』

1986年9月25日 LP発売 28MX2531
1986年9月25日 CA発売 28CX2531
1986年9月25日 CD発売 H33P-20107
1995年2月25日 CD発売 POCH-1485

 

CM音楽だけを集めたBGM集

 

「THE WINTER REQUIEM」「A RAINBOW IN CURVED MUSIC」にて作詞を手がけているのは宇多田ヒカルの父、宇多田照實氏である。

なお、13曲目「月の砂漠の少女(歌劇“真珠採り”より)」のCMオリジナル・ヴァージョンは調性が異なり、アレンジも若干ながら違っている。

 

 

1. A RING OF THE AIR (電気事業連合会 事業PR)
2. THE WINTER REQUIEM (MAZDA Familia 4WD)
3. WHITE SILENCE (資生堂UVホワイト)
4. OUT OF TOWN (キャノン キャノビジョン8)
5. A VIRGIN & THE PIPE-CUT MAN (東海ベスタ バイオパイプ)
6. 794 BDH (MAZDA Familia 4WD)
7. ZTD (日産 フェアレディZ)
8. PÚFF ÁDDER (小西六 コニカ望遠王)
9. A RAINBOW IN CURVED MUSIC (東洋タイア トランピオ)
10. SYNTAX ERROR II (日経産業新聞)
11. “CLASSIC” (サントリー クラシック)
12. FLOWER MOMENT (オリンパスOM2)
13. 月の砂漠の少女(歌劇“真珠採り”より) (日立 マスタックス)

 

CURVED MUSIC

1.A RING OF THE AIR
2.THE WINTER REQUIEM
3.WHITE SILENCE
4.OUT OF TOWN
5.A VIRGIN & THE PIPE-CUT MAN
6.794 BDH
7.ZTD
8.PÚFF ÁDDER
9.A RAINBOW IN CURVED MUSIC
10.SYNTAX ERROR II
11.“CLASSIC”
12.FLOWER MOMENT
13.A Girl of the Moon-Desert (from Opera “The Pearl Fishers”)

 

except. 13. 作曲:George Bizet

Joe Hisaishi Plays
FAIRLIGHT CMI IIX & III
PPG Wave 2.2 , Prophet 5 , DX-7 ,
Mini Moog , Lindrums , TR-808 and Voice

Musicians
Asuka Kaneko(Violin)
Hitoshi Watanabe(Cello)
Tomofumi Suzuki(Electric Guitar)
Soul Tohru(Drums)
Hiromi Iizuka(Vocal)

Recording:Wonder Station,Hitokuchizaka Studio&Studio; Two Two One
From Winter 1985 to Summer 1986

 

Disc. 久石譲 『α-BET-CITY アルファベット・シティ』

久石譲 『α-BET-CITY』

1985年6月25日 LP発売 28JAL-3016
1985年6月25日 CA発売 28J-2016
1985年6月25日 CD発売 32JC-130
1992年12月21日 CD発売 TKCA-30725
2009年7月1日 CD発売 TKCA-73443

セカンド・アルバム

※LPおよびカセットにはTrack10.「DA・MA・SHI・絵」未収録

 

 

「世界でいちばん凄い都市は、ニューヨークだと思う。ニューヨークは、人種の坩堝だ。さまざまな人種が、まるで違うことを考えながら、それぞれ違う価値観をもって暮らしている。~略~そのニューヨークの街に、アヴェニューA、アヴェニューB、アヴェニューCという、もっとも危険な場所がある。昼間でも、歩いては通れないほどだ。アヴェニューA、B、Cなので、別名をアルファベット・シティという。1985年6月に出した『α-BET-CITY』というソロアルバムのタイトルは、この別名に由来する。」

「このアルバムはニューヨークのイメージが根底にあるが、もう一つのコンセプトは「だまし絵」だ。画家のエッシャーが描いた「だまし絵」。見る方向を変えると、それまでとは違った像が浮かび上がってくる。さまざまなコンセプトやインフォメーションが入り交じっていて、どれを選ぶかは見る側に委ねられている。このだまし絵と共通する部分が多いのが、ミニマル・ミュージックだ。ミニマルでは同じ音型が繰り返されていくのだが、人によって聴いている音の像が違う。耳に残る音型やフレーズを異にするのだ。たとえば、ある人は繰り返される最高音ばかりに注意が向かい、別な人は最低音ばかり気になる。すると、この二人に聞こえているフレーズは、まったく別なものといっていい。これは、だまし絵を見るのに非常にちかい。」

久石譲・談

 

 

「SYNTAX ERROR」というタイトルは、フェアライトにたびたび表示されるエラーコマンド「SYNTAX ERROR」から付けられている。

 

 

久石譲 『α-BET-CITY』

1. SYNTAX ERROR (カネボウ化粧品「XAUAX」CMテーマ)
2. α・BET・CITY
3. SMILE OF ESCHER
4. ROAD RUNNER
5. VENUS & AFRICAN
6. DA・MA・SHI・絵
7. CLUB DANCE
8. LE MO RE
9. MEBIUS LOVE (SCOTEHビデオ・カセット CMテーマ)
10. DA・MA・SHI・絵

PRODUCED BY JOE HISAISHI
EXECUTIVE PRODUCER;KOKI MIURA
YASUYUKI KOIKE
A&R;AKIRA SHIMABUKURO

ALL MUSIC COMPOSED & ARRANGED BY JOE HISASHI
MIXED BY JOE BARBARIA,ROB STEVENS
MIXED AT QUADRASONIC SOUND SYSTEMS, N.Y.
RECORDED AT JAW’S STATION, SUNRISE STUDIO & STARSHIP STUDIO
ENGINEER;YASUHIRO ABE, OSAMU HIROSE
ASSISTANT ENGINEER;PINK MIYAKE, PACO COREY

MUSICIANS;ALL SYNTHESIZERS & RHYTHM MACHINES●JOE HISAISHI
(Equipment;FAIRLIGHT CMI, PROPHET-5, DX-7, MC-4, LINN DRUM)
WADAIKO●EITETSU HAYASHI
(Equipment;SHIME-DAIKO, UCHIWA-DAIKO, OKEDO, ATARI-GANE)
DULCIMER●KEIJI AZAMI
E. VIOLIN●MASATSUGU SHINOZAKI

RECORDING COORDINATION IN N.Y.;
TOM TOEDA, KAMPO CULTURAL CENTER , N.Y.
CHRISTIAN DALBAVIE, TIME CAPSULE BROKERAGE INC., N.Y.

 

Disc. 久石譲 『INFORMATION』

久石譲 『INFORMATION』

1982年10月25日 LP発売 JAL-1005
1992月8月25日 CD発売 TKCA-30670
2009月7月1日 CD発売 TKCA-73444
2018年4月21日 LP発売 TJJA-10003

 

 

「アルバム『インフォメーション』を作ったのは、1982年10月だった。ポップス・フィールドに入っての最初のソロアルバム。ワンダー・シティ・オーケストラとなっているが、ほとんどは僕だった。なぜ、こういうタイトルにしたのか。だれもがメッセージを言いすぎるからだ。メッセージというのは、必ず特定の相手がいて、その人に向けて発するものだ。ところが、インフォメーションというのは、たとえば空港のフロアに流れるインフォメーションのように、不特定多数の相手に事実を伝えるものだ。いってみれば、相手というものを必要としないのだ。メッセージではない、そういう音楽を収めたのが、『インフォメーション』だ。」

「この『インフォメーション』で、僕は初めて自分の歌声をレコーディングした。西アフリカのガーナの言葉で歌った一曲を覗いて、歌詞はすべて英語だった。英語だと、たいがいの日本人は、ボーカルも楽器の一つとして聴くことができるからだ。それを狙っていたのであって、言葉が重要だったので、英語にしたわけではない。むしろ、日本語だと意味を意識されすぎるから、外国語にしたのだ。『インフォメーション』というタイトルを選んだように、歌詞によって特定のメッセージを送りたかったわけではない。言葉は、できるだけ意味をなさないのが、望ましかったのだ。そういうことが、とても大事だった。」

久石譲・談

 

 

西武流通グループの「おいしい生活」「おいしい音楽」のイメージ音楽にもなっていた。

 

 

2018年4月21日アナログレコード復刻

 

 

 

ファースト・アルバム

久石譲 『INFORMATION』

1. INFORMATION
2. WONDER CITY
3. POP UP I SHAPE UP
4. CHANGING
5. AFRICAN MARKET
6. HIGHWAY CRACKER
7. INFORMATION
8. ISLANDER

WONDER CITY ORCHESTRA

JOE HISAISHI:
PROPHET 5
VOCORDER
SYNTH-BASS
SH-2
CP-80
MC-4
DRUM COMPUTER
PERCUSSION & COMPUTER PROGRAMING
VOCAL
CHORUS

Guests Musician
SAEKO SUZUKI(drums)
SHIGERU INOUE(drums)
JUN MORIYA(drumus)
NOBORU KUROSAKI(Tabla.madoll)
SACHIO HIRASAWA(guiter)
GETAO TAKAHASHI(bass)
TAKUMI IWASAKI(vocal,chorus)
HIROMI INOUE(vocal,chorus)
NORIYO IKEDA(vocal chorus)
PENNY(chorus)
POKARI “GLISS BASS” SASAKI
MIGHTY “CLAPPING” ARAKAWA
POP “VOCORDER” ISOZAKI
WONDER IKEBUKURO PERFECT CHORUS CLUB

Recording:SUNRISE STUDIO JULY-AUGUST 1982

 

Disc. ムクワジュ・アンサンブル 『MKWAJU』

MKWAJU ムクワジュ

1981年6月25日 LP発売 YF-7019-ND
1982年6月25日 CA発売 CTR-7052
1991年8月21日 CD発売 COCO-7764
2005年4月20日 CD発売 COCB-53340
2018年1月31日 UHQCD発売 COCB-54240

 

 

MKWAJU LP 2

MKWAJU LP 3

MKWAJU LP 4

MKWAJU LP 1

MKWAJU LP 2

(LPジャケット 表/裏 LP盤)

 

パーカッション・トリオ、ムクワジュ・アンサンブル
久石譲プロデュースによる作品

マリンバや民族楽器とシンセサイザーを絡ませた野心作
意欲的なミニマル音楽集

 

「私は旅行と探検家がきらいだ」と書いたのは、レヴィ=ストロスではなかったろうか。未開民族の社会構造を研究し、人間の基本的な生存システムをさぐる。このフィールド・ワークはヨーロッパ人の植民地主義的発想と最初不可分であった。

短い旋律。短すぎて、それだけでは喜びも悲しみも表現できない。
その旋律を単位として何回も何回も繰り返す。はてしなく続く旋律。太陽の動きとおなじくらいゆっくり変化する。
またこの旋律を何人かでひいてみる。ズレが生じる。このズレが思いがけないメロディーを生む。音と音の隙間にできる新しい音。ついには、この新しい音が独立して最初のメロディーとは無関係に動き出す。

ミニマル・ミュージックとのちに名づけられるのは、こんな音楽。
アフリカでもアジアでも、ヨーロッパ文明の浸食をうけていないところでは、多くの場所にのこっている。

(CDライナーノーツ より)

 

ムクワジュ・アンサンブル
高田みどり(マリンバ、ヴィブラフォン、ゴング、トムトム、カウベル、他)
定成庸司(バス・マリンバ、ゴング、トムトム、他)
荒瀬順子(ミトラ・マリンバ)

久石譲(ピアノ:スタインウェイ / エレクトリック・ピアノ:フェンダー)
ペッカー(ラテン・パーカッション)
松武秀樹(コンピューター・プログラミング シンセサイザー:MC-8、プロフェット-5)

 

MKWAJU ムクワジュ

ムクワジュ組曲 MKWAJU SUITE
1. ムクワジュ Mkwaju
2. シャク・シャク Shak Shak
3. レモア Lemore
4. ティラ=リン Tira-Rin

5. パルス・イン・マイ・マインド PULSE IN MY MIND
6. フラッシュ=バック FLASH-BACK

久石譲プロデュース 全作曲:久石譲

録音:1981年2月6日、7日、3月12日 日本コロムビア第1スタジオ

 

 

 

今も色褪せぬ久石譲の1981年のミニマル音楽傑作集
待望の「ムクワジュ・ファースト」リイシュー決定

MKWAJUとはスワヒリ語でタマリンドの樹の意味

 

ミニマルに躍動するアフリカン・リズム。それは大地の鼓動、生命の息吹。世界的作曲家、久石譲の原点がここに。

(UHQ CD帯より)

 

「MKWAJU ムクワジュ・ファースト」
MKWAJU ENSEMBLE ムクワジュ・アンサンブル

久石譲:作曲&プロデュース

最新リマスタリング UHQ CD

発売日:2018年1月31日
品番:COCB-54240

ムクワジュ組曲 MKWAJU SUITE
1. ムクワジュ MKWAJU
2. シャク・シャク SHAK SHAK
3. レモア LEMORE
4. ティラ=リン TIRA-RIN

5. パルス・イン・マイ・マインド PULSE IN MY MIND
6. フラッシュ=バック FLASH-BACK

ムクワジュ・アンサンブル
高田みどり(マリンバ/ヴィヴラフォン/ゴング/トム・トム)
定成庸司(バス・マリンバ/ゴング/トム・トム)
荒瀬順子(ミトラ・マリンバ/ゴング)

久石譲(キーボード)
ペッカー(ラテン・パーカッション 他)
松武秀樹(コンピューター・プログラミング)

オリジナル・リリース:1981年6月25日 YF-7019

 

朱に燃ゆる空、はるか地平まで続く草原に生える1本の大きな木、アフリカの大地を想起させるミニマルなアートワークをまとった、ムクワジュ・アンサンブルのファースト・アルバム『ムクワジュ・ファースト』は、1981年、斬新なアイディアと冒険心を胸に、ジャンルの垣根を超えて数々の先進的な音楽を世に送り出したレーベル、BETTER DAYSから発表された。

作曲・プロデュースを手掛けたのは久石譲。メンバーは、クラシックや現代音楽のフィールドで活躍する3人の打楽器奏者、高田みどり、荒瀬順子、定成庸司。高田みどりは、1978年にベルリン放送交響楽団のソリストとしてデビュー後、アジアやアフリカの音楽家と多くの共演を重ねる。荒瀬順子は、深町純が音楽を手掛けた1980年公開の映画『海潮音』のサウンドトラックに参加し、深町のシンセサイザーとのデュオで幻想的な音楽を披露している。定成庸司は1973年に、尺八奏者の山本邦山が廣瀬量平作品を取り上げたリサイタルのスタジオ録音に参加するなど、いずれもクラシックや現代音楽の枠にとどまらず、幅広く演奏活動をしている打楽器奏者だ。メンバーのほかには、久石譲のキーボード、ペッカーのラテン・パーカッションと、松武秀樹のシンセサイザー・プログラミングが加わっている。

『ムクワジュ・ファースト』は、久石譲が大学在学中に出会い深く傾倒した、ミニマル・ミュージックの手法を用いて作曲・プロデュースした初めての作品だ。短い音型をわずかに変化させながら繰り返し演奏することで生じるずれを音楽の構成要素とするミニマル・ミュージック。その起源には諸説あるが、アフリカやアジアなどの民族楽器からの影響もそのひとつとされている。この『ムクワジュ・ファースト』も、アフリカの民族音楽がもつ様々なリズムの音型を素材に作られている。しかし、多様な表現を見せる70年代以降の現代音楽と同様、単にミニマル・ミュージックというひとことでは、このアルバムの魅力を語りきれない。「ムクワジュ組曲」のなかの「ムクワジュ」と「ティラ=リン」では、軽快にリズムを奏でながら少しずつ表情を変えていくマリンバのアンサンブルに、ペッカーの肉体的なパーカッションと、プログラミングされたリズムマシンの機械的なビートが加わることで、現代音楽としてのミニマル・ミュージックにはないグルーヴと、ポップな感覚が生まれている。歪んだ残響音をもった旋律を奏でている楽器は、小さな穴が開けられた共鳴パイプに貼られた薄い紙が震えることで独特の音を発する、《ミトラ》という変型マリンバで、シンセサイザーのノコギリ波のようにも聞こえる音色だ。「パルス・イン・マイ・マインド」では、クロマティック・ゴングという東南アジア原産の銅鑼による、倍音成分をたっぷり含んだ金属的な響きが、柔らかくトレモロするエレクトリック・ピアノとともに幻想的なアンサンブルを奏でている。まるでアンビエント・ミュージックのような佇まいだ。ミニマル・ミュージックのエッセンスを感覚的にとらえてロックやポップスに応用した、クラフトワークなどの電子音楽やブライアン・イーノに代表されるアンビエント・ミュージックとの共通点が見いだせるし、また、90年代に躍進したテクノやハウスなどのダンス・ミュージックに先駆ける手法も見てとれる。『ムクワジュ・ファースト』が昨今、若い世代の耳を惹きつけているひとつの要因だろう。また、「パルス・イン・マイ・マインド」の作曲方法として、ほぼ記憶不可能な音を構成するために、乱数表が用いられたそうだ。アメリカを代表する現代音楽の作曲家、ジョン・ケージの手法を彷彿とさせるが、ジョン・ケージが乱数表から偶然による即興性を得ることを目的としたのとは違い、ここでは緻密な構成を可能にするための手段として利用されている。「フラッシュ=バック」では、複合リズムの極みとでもいうべき、アフリカの民族音楽に肉迫した原始的な躍動感のあるパーカッション・アンサンブルを聴くことができる。ミニマル・ミュージックの面白さがもっとも顕著に現れた楽曲だろう。

久石は『ムクワジュ・ファースト』を発表した後、ポップスのフィールドへ活動の幅を広げたが、『風の谷のナウシカ』などの宮崎駿アニメのサウンドトラックでも、ミニマル・ミュージックの要素をもった楽曲を聴くことができるし、「ムクワジュ組曲」は、オーケストラや弦楽四重奏などにアレンジされてその後も演奏され、今も広く親しまれている。ポップスのフィールドで世界的に名を成した久石の深意には、常にミニマル・ミュージックへの思いがあり、その原点がこの『ムクワジュ・ファースト』にある。同時に、ミニマル・ミュージックに馴染みのないリスナーをも魅了する、フレッシュなエネルギーを秘めていることが、『ムクワジュ・ファースト』を名作たらしめている。

CHEE SHIMIZU(2017.11)

(UHQ CDライナーノーツより)

 

*UHQ CDには封入解説として、オリジナル盤LPのアートワーク(ライナーノーツ)付きです。主に楽曲解説などになりますが(上に一部写真あり)、CHEE SHIMIZU氏によるUHQ CD寄稿文にてきれいに同旨要約されています。ここでのあらためての記載はしていません。

 

 

2018.11 Update!!