Disc. 東京佼成ウインドオーケストラ 『混合アンサンブル - 展覧会の絵-』

1995年10月25日 CD発売

『吹奏楽名曲コレクション 55 混合アンサンブル -展覧会の絵』

久石譲が編曲を手がけた2楽曲が収録されている。久石譲ではなく、藤沢守名義となっている。

本作品は92年録音、95年発売CDとなっているが、久石譲が編曲を手がけたのは1976年である。

 

【曲目解説】

◆10管楽器のための「ゴリウォーグのケークウォーク」 (C.ドビュッシー / 藤沢守)

この曲は、フランス印象派のドビュッシーのピアノ曲集「子供の領分」の第6曲で、陽気でおどけた感じを持つ小品として親しまれている。なお、ゴリウォーグとは黒人の人形、ケークウォークとはアメリカの黒人音楽に基づくダンスのことである。ここでは10の管楽器(Picc., Cla., A.Sax., Hn., Bn., 2Tp., 2Tb., Tub.)のために編曲されている。

 

◆10管楽器のための「イタリア協奏曲(BWV971)より第1楽章」 (J.S.バッハ / 藤沢守)

「イタリア協奏曲」は、バッハが1734年にクラヴィーアの独奏曲として作曲したもので、原題は「イタリア趣味による協奏曲 Concertonach Italienischen Gusto」となっている。当時イタリアで流行していた協奏曲の様式を取り入れた作品で、ひとつの楽器で総奏と独奏の効果を出すように書かれている。ここでは10の管楽器(Picc., Fl., Ob., Bn., Hn., 2Cornets., Bar., Bass., Tb.)のために編曲されている。

 

◆管楽六重奏のための主題と変奏 -黒人霊歌「誰も知らない私の悩み」による8つの変奏曲- (磯崎敦博)

当社「実践アンサンブル指導全集」のための委嘱により書き下ろした作品。黒人霊歌を素材として扱うのは、日本人として難しいものがあると正直にいわねばなるまい。長く苦しい虐げられた生活から生まれたこれらの曲を、差別や服従を強いられた経験のない、弱輩者の私が完全に理解することは、まず無理である。それらを承知の上で、敢えてこの曲をとりあげているのは、わたしの中にある彼ら黒人の歴史に対する憧憬や、自虐的趣味があるかもしれない。

 

◆9管楽器のためのコラールと変奏曲「目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ」 (J.S.バッハ / 中川良平)

この曲はバッハによるカンタータ140番「目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ」の、コラール第3節(第7曲:コラール)とコラール第2節(第4曲:コラール編曲)に基づいて、9の管楽器(Picc., Ob., E.H.,2Bn., 2Tr., 2Tb.)のために編曲されている。

 

◆薄暮の都市 -8人の奏者のために- (星出尚志)

薄紫色の夕焼けを背に、イルミネーションを纏って林立した摩天楼が黒く浮かび上がっている。その夕暮れの街を上空から俯瞰してゆく感じで曲は進行していく。場所はニューヨークでも香港でも東京でも、はたまた仮想の未来都市でも構わないが、個人としては、かなりアメリカの匂いが強いと思っている。

 

◆組曲「展覧会の絵」-金管八重奏と3打楽器奏者のための- (P.M.ムソルグスキー / 平石博一)

原曲はムソルグスキーが、急死した天才的な建築家ヴィクトル・ハルトマンの遺した絵からインスピレーションを得て、1874年に完成させたピアノ独奏のための組曲である。作曲当時はなかなかその真価を認められることはなく、完成後しばらくの間、埋もれたままに近い状態に置かれていたが、その後オーケストレーションの達人として定評のあるラヴェルの見事な編曲によって、管弦楽曲として世界中に知れ渡ることになる。

 

(曲目解説 ~CDライナーノーツより)

 

 

1. 10管楽器のための「ゴリウォーグのケークウォーク」 (C.ドビュッシー / 藤沢守)
2. 10管楽器のための「イタリア協奏曲(BWV971)」より第1楽章 (J.S.バッハ / 藤沢守)

管楽六重奏のための主題と変奏 -黒人霊歌「誰も知らない私の悩み」による8つの変奏曲- (磯崎敦博)
3. テーマ
4. 第1変奏
5. 第2変奏
6. 第3変奏
7. 第4変奏
8. 第5変奏
9. 第6変奏
10. 第7変奏
11. 第8変奏

9管楽器のためのコラールと変奏曲「目を覚ませと呼ぶ声が聞こえ」 (J.S.バッハ / 中川良平)
12. コラール
13. 変奏曲

14. 薄暮の都市 -8人の奏者のために- (星出尚志)

組曲「展覧会の絵」-金管八重奏と3打楽器奏者のための- (P.M.ムソルグスキー / 平石博一)
15. プロムナード
16. 小人
17. プロムナード
18. 古城
19. プロムナード
20. テュイルリー
21. ブイロド
22. プロムナード
23. 卵の殻をつけたひなどりのバレエ
24. サムエル・ゴールデンベルクとシュムイル
25. リモージュの市場
26. カタコンブ(ローマ時代の墓)
27. 死せる言葉による死者への語り
28. にわとりの足の上に建っている小屋
29. キエフの大きな門

演奏:東京佼成ウインドオーケストラ
指揮:国分誠

録音:1992年1月29~30日 IMAホール(東京都)

 

コメントする/To Comment