Disc. 久石譲 『紅の豚 サウンドトラック』

久石譲 『紅の豚 サウンドトラック』

1992年7月25日 CD発売 TKCA-30596
1992年7月25日 CT発売 TKTA-20245
1997年5月21日 CD発売 TKCA-71156
2020年3月11日 LP発売 TJJA-10023

 

1992年公開 スタジオジブリ作品 映画「紅の豚」
監督:宮崎駿 音楽:久石譲

 

映画本編で使用された楽曲を収録したサントラ盤。アコースティックなサウンドにこだわり、ほぼ70名のフルオーケストラで録音。収録は1992年5~6月に行われた。加藤登紀子の歌2曲も収録。本作から、LPの発売は行われなくなった。

 

 

同時代に生きるアーティストとして
音楽監督・久石譲

「紅の豚」は、宮崎監督との仕事では「ナウシカ」から数えて、もう5作目になります。最初の打ち合わせでちょっと驚いたのは、映画の舞台が1920年代末期だという事。というのは、そのとき制作中だったソロアルバム(「My Lost City」 東芝EMI)でテーマにしていたのが、1920年代、アールデコの時代だったんです。同じ時代を生きるアーティストとして、どこか通じるところがあったのかも知れません。

ただ、通じ合ったということがイコール、音楽のレベルに結びつくとは限らない。たとえば「トトロ」ですが、自分の得意とする分野ではないのですが、それがかえって客観的かつ冷静に作れたせいか、思わぬ?レベルに達していてとても気に入っています。

そういう意味でいうと、今回もすべてスムーズに行ったというわけではありません。僕も宮崎監督も、お互いに妥協することが嫌いな方ですから(笑)。しかし、それによってこちらのテンションも上がったし、それがより高いレベルでの仕事につながったと思います。また今回はアコースティックなサウンドにこだわって70名のフルオーケストラでほぼ録音しました。

とにかく幸運にも、5作品も一緒に仕事をしてくると、毎回毎回が真剣勝負ですね。

1992年6月4日、アオイスタジオにて談

(CDライナーノーツより)

 

 

久石:
宮崎さんの個人的な思いが結構強く出てる映画ですよね。宮崎さんが前面に出てくるときの音楽のあり方っていうのは、僕はあんまりうまくなかった。どちらかというと、うんと引いてやるべきだったんだけれども、舞台がアドリア海で空飛ぶっていうので、ちょっと活劇調に振りそうになる部分と、そうじゃなくてほんとにパーソナルな思いっていうところで、たぶん僕があんまりこの作品を理解していなかったのかもしれない。今でもちょっとそれは反省してるんですよね。

鈴木:
いや、でも素晴らしかった。忘れもしない、久石さんにスタジオに来てもらって、宮崎の注文は「恥ずかしい曲を作ってください!盛り上げてください!」。いろいろな映画を観るとここで盛り上げるっていうときにほとんどの曲が盛り上がらない、そんな曲ばかり聴いてるとうんざりすると。でも久石さんなら、そこでほんとに高々に盛り上げてくれる曲、それをやってほしい、見事に期待に応じてくれたんですよ。だからあの曲ができたときに、宮崎が大喜びしたのを覚えています。

久石:
個人的にはある種映画「カサブランカ」のようなイメージで。ノスタルジックなんだけど男のかっこよさみたいな、そんなのが出たらいいなあっていう感じです。

鈴木:
ほんと一発で宮崎が気に入りましたから。(マルコとジーナのテーマを口ずさむ)久石さんのピアノで弾くところが宮崎が好きだったんですけどねえ、実にそれがうまくいって、絶賛でした。

Blog. NHK FM 「今日は一日”久石譲”三昧」 番組内容 -トーク編- より抜粋)

 

 

「嬉しかったのは、宮崎さんが舞台を1920年代の末に設定してこの映画を作り、そのことをまったく知らない状態で、僕も1920年代にこだわって『My Lost City』を作っていたことだ。およそ10歳、ワンジェネレーション離れている宮崎さんと僕が、同じ時期に、同じ時代のことを想定しながら、自分のいちばん大切なものを同時に作っていた。そのことにとても運命的なものを感じた。同じ時代を想定して作ったせいもあるだろう、宮崎さん自身も、僕の『My Lost City』をとても気に入ってくれた。「あの曲が全部欲しい、全部『紅の豚』に欲しい」と言っていたほどだ。事実、オープニングの曲は、『My Lost City』の「1920~Age of Illusion」を想定したものを書いて欲しいという依頼で作ったし、壊れた飛行機をもう一回作り直して、細い運河から飛び立つシーンは、『My Lost City』の「狂気」をそのまま使っている。」

(映画『紅の豚』 宮崎駿監督が久石譲に渡した詩の世界)

 

 

「時には昔の話を」(宮崎駿・加藤登紀子著)は、映画『紅の話』のエンディング用に宮崎駿監督が描き下ろした22枚の絵や、加藤登紀子さんとの対談、たくさんの詩がおさめられた大人の絵本的な作品。その本には5つの詩も収められている。「飛行艇乗りのタンゴ」「上昇」「黄昏のアドリア海」「夜間飛行」「秘密の庭」「メリーゴーランド」=詩/宮崎駿 これらの詩は映画『紅の豚』の音楽を久石譲にお願いするにあたり、音楽作りのヒントとして手渡されたものである。

なおこの本に収録されている22枚のイラストからの一部抜粋や、宮崎駿と加藤登紀子さんによる対談内容は、「ジブリの教科書 7 紅の話」にも収録されている。宮崎駿監督の6つの詩は本著のみ収録。

 

 

 

2020.03 Update

2020年発売LP盤には、新しく書き下ろされたライナーノーツが封入された。時間を経てとても具体的で貴重な解説になっている。

 

 

 

 

久石譲 『紅の豚 サウンドトラック』

1 .時代の風 -人が人でいられた時-
2. MAMMAIUTO(マンマユート)
3. Addio!(アディオ)
4. 帰らざる日々
5. セピア色の写真
6. セリビア行進曲(マーチ)
7. Flying boatmen
8. Doom -雲の罠-
9. Porco e Bella(ポルコ エ ベッラ)
10. Fio Seventeen
11. ピッコロの女たち
12. Friend
13. Partner ship
14. 狂気 -飛翔- (「My Lost City」より)
15. アドリアの海へ
16. 遠き時代を求めて
17. 荒野の一目惚れ
18. 夏の終わりに
19. 失われた魂 -LOST SPIRIT-
20. Dog fight
21. Porco e Bella -Ending-
22. さくらんぼの実る頃 歌:加藤登紀子
23. 時には昔の話を 歌:加藤登紀子

 

Porco Rosso (Original Soundtrack)

1.The Wind of Ages – When a Human Can be a Human
2.Mammaiuto
3.Addio!
4.Bygone Days
5.A Picture in Sepia
6.Serbian March
7.Flying Boatmen
8.Doom – Trap of Clouds
9.Porco e Bella
10.Fio – Seventeen
11.Women of Piccolo
12.Friend
13.Partnership
15.To the Adriatic Sea
16.In Search of the Distant Era
17.Love at the First Sight in the Wildness
18. At the End of the Summer
19.Lost Spirit
20.Dog Fight
21.Porco e Bella – Ending

*Track.14はデジタル収録されていない

 

Porco Rosso
(France, 1995) LBS 10 950602

1.L’EPOQUE DU VENT – Le temps où l’Homme était un Homme
2.MAMMAIUTO
3.ADDIO
4.LES JOURS SANS RETOUR
5.LA PHOTO COULEUR SEPIA
6.SERIVIA MARCH
7.FLYING BOATMEN
8.DOOM-LE PIEGE DES NUAGES
9.PORCO E BELLA
10.FIO-SEVENTEEN
11.LES FEMMES DE PICCOLO
12.FRIEND
13.PARTNERSHIP
14.VERS L’ADRIATIQUE
15.A LA RECHERCHE DU TEMPS PASSE
16.COUP DE COEUR DANS LE DESERT
17.LA FIN DE L’ETE
18.LOST SPIRIT
19.DOG FIGHT

 

붉은 돼지 Original Soundtrack
(South Korea, 2004) PCKD-20158

1.시대의 바람 -사람이 사람다울 때-
2.MAMMA AIUTO
3.Addio!
4.지난날
5.세피아 색의 사진
6.세르비아 행진곡
7.Flying Boatmen
8.Doom -구름의 덫-
9.Porco e Bella
10.Fio – Seventeen
11피코로의 여인들
12.Friend
13.Partner ship
14.광기 비상 –
15.아드리아해를 향해
16.머나먼 시대를 찾아서
17.황야에서의 첫 만남, 그리고 사랑
18.여름의 끝자락
19.잃어버린 영혼 -LOST SPIRIT-
20.Dog fight
21.Porco e Bella -Ending-
22.체리가 익어갈 무렵
23.때로는 옛 이야기를

 

Disc. 久石譲 『紅の豚 イメージアルバム』

久石譲 『紅の豚 イメージアルバム』

1992年5月25日 CD発売 TKCA-30577
1992年5月25日 CT発売 TKTA-20239
1997年5月21日 CD発売 TKCA-71155
2020年3月11日 LP発売 TJJA-10022

 

1992年公開 スタジオジブリ作品 映画「紅の豚」
監督:宮崎駿 音楽:久石譲

 

原作漫画『飛行艇時代』と、宮崎監督の音楽イメージメモをもとに、1920年代末のヨーロッパ・イタリアをイメージしながら制作された作品。宮崎監督は制作の初期段階でいつも久石に音楽のイメージを記したメモを渡しており、それが作曲の源となっている。

 

 

久石譲 『紅の豚 イメージアルバム』

1. アドリア海の青い空
2. 冒険飛行家の時代
3. 真紅の翼
4. 雲海のサボイア
5. ピッコロ社
6. 戦争ゴッコ
7. ダボハゼ
8. アドリアーノの窓
9. 世界恐慌
10. マルコとジーナのテーマ

プロデュース、コンポーズ&アレンジ:久石譲

 

Porco Rosso Image Album

1.The Blue Sky of the Adriatic Sea
2.The Age of Adventurous Pilots
3. Crimson Wings
4.The Savoia in the Clouds
5.Piccolo S.P.A.
6.Playing War
7.Flying Boat “Dabohaze”
8.Hotel Adriano’s Window
9.Global Terror
10.The Theme of Marco and Gina

 

Disc. 久石譲 『My Lost City』

My Lost City

1992年2月12日 CD発売 TOCT-6414
2003年7月30日 CD発売 TOCT-25122

 

1920年代、アール・デコの時代にインスピレーションを抱いた会心作

ロンドンのストリングス、パリのバンドネオン、最高の音楽を求めて
久石譲のピアノは、1920年代を、そして世紀末を彷徨った。

 

 

Prologue
僕にとってのピアノとストリングス、それは永遠に彷徨う旅人の心を歌うには最も相応しい形態だ。
新しい旅の始まり。

漂流者 ~Drifting in the City
都市の漂流者。行く場所さえない心のさすらい人。
「彼は自分の身勝手さを重々承知しながらも芸術家になるための戦いから身を退くことができず、
そのせいで彼の人生は何処か悲劇的気高さを帯びるに至ったのである。」

1920 ~Age of Illusion
バリエーション、音の変奏、それはうつろいゆくもの。
映画のカメラで言えば、特徴を使って絶えず移動するようなもの。
交通機関と一緒で都市と都市の間を結ぶ、移動祝祭空間だ。
そしてテーマは、主役、立ち止り確認すること。音の都市なのだ。
テーマからテーマへ、人から人へ、絶えずうつろい行く、それがバリエーションだ。
そこには予想もつかない未来のように、スリリングな展開となる。

Solitude ~in her・‥
それは不可能な試みだった。芸術行為とは自我の放出だ。
発生する自我と放出される自我のバランスを常に一定に保つことなど不可能なのだ。
実現不可能な目標に向けてなされる超人的努力の行き着く先は、精神と肉体の崩壊だ。

Two of Us
幸せの時は流れて・‥Floating

Jealousy
人はえてして合い反する感情のなかに自分の身を置く。
優しさ────傲慢さ センチメンタリズム────シニシズム
楽天性────自己破壊への欲望 上昇志向────降下感覚
そんな合い反する感情の向かう先は…

Cape Hotel
リビエラ、ジェラルド・マーフィとセーラ・マーフィの夫婦は何を考えていたのだろうか?
サティの作品は文学的に縛られていたのだろうか?
表層的な都市で育つ音楽はその資源的な根を絶たれる。
明快で表面のみからなる音楽は文学的な表現とは違う土壌にある。

狂気
目標を達成することで自分を駆り立てていた悪霊を統御できるはず。
自己を証明することによって平安を得られる。

冬の夢
魂の孤独な旅、寒い「氷の宮殿」を抜けて何処へ行くのか?
人は様々な感情のなかで成功と失敗を繰り返して、何処へ行くのか?
シューベルトの「冬の旅」から「白鳥の歌」には深い人生への慈愛と悲しみに満ちている。

Tango X.T.C.
なぜ1920年代のタンゴはセンチメンタルなのか?
ブエノスアイレスは。世紀末から都市化されたのであり、ニューヨークとほとんど同じなのだ。
とすれば20年代に置いてこの都市は
大自然の平原から引き抜かれた根なし草の悲哀を味わっていた
パンパ────ブエノスアイレス────パリ、これはタンゴの道そのものだ。
20年代のタンゴには草原から切り離されて、
再び戻ることのできない都市生活者の悲しみが響いている。

My Lost City
彼を描くのが目的ではない。
彼を通して自分を見つめるのが目的なのだ。
それはあたかも意志を持った鏡のように(彼と僕が同じだということ、又は似ている事ではなく)
そこで乱反射されたものを受けとることなのだ。
つまり僕が彼という鏡を通して写る姿を見たときまで見えなかった自分が
写しだされるかも知れないのだ。
そこは何処までも果てしなく続くビルの谷間ではなかった。
そこには限りがあった。
想像の世界に営々と築き上げてきた光り輝く宮殿は、脆くも地上に崩れ落ちた。

久石譲

 

 

アビーロード・スタジオでの録音、深い絆で結ばれたマイク・ジャレット(エンジニア)、チェロ版ナウシカ組曲などでも有名な藤原真理(チェロ)による「Two of Us」「冬の夢」、リチャード・ガリアーノ(バンドネオン)による「Jealousy」「Tango X.T.C.」、そして久石譲の決意表明にして渾身の名曲「漂流者 -Drifting in the City」。最高の音楽を求めて、当時できうるすべてを注ぎこんだ作品。

当時の久石譲が純度高く封じ込まれている本作品は、当時の著書にも詳しく書かれている。1920年代という時代について、MY LOST CITY・漂流者というキーワードやコンセプトについて、バンドネオンやタンゴへのこだわりについて。

「漂流者—Drifting in the City」の出だしの音型を決めるのに10日以上悩んだとあるとおり、人に受けようとするのではなく、自分が納得するものを追い求めた決意表明のようなもの渾身の楽曲。非常にシンプルなメロディで8分も展開していくための厳選されたメロディ、出たしからその世界観が広がるような強いメロディ。

当時久石譲はこのように語っている。「華やかでなくて、でも優しくて、それで寂しくて、乾いていて、激しくて、劇的で、人間の強さと脆さ、優しさと哀しさ、すべてを持っていて、すべてから距離を保っている、そういうメロディに行き着きたいという思いが、ずっとあった。いろんな人にいろんな感情を抱いてもらう。そのためには、こちら側は自分の感情をぶつけないことだ。ぎりぎりまでテンションを盛り上げたところで作れば、聴く人にいろんなインスピレーションを持ってもらえる。」

 

 

 

My Lost City

MY LOST CITY
HOMMAGE A Mr. SCOTT FITZGERALD

1. PROLOGUE
2. 漂流者~DRIFTING IN THE CITY
3. 1920〜AGE OF ILLUSION
4. SOLITUDE〜IN HER・‥
5. TWO OF US
6. JEALOUSY
7. CAPE HOTEL
8. 狂気 MADNESS
9. 冬の夢 WINTER DREAMS
10. TANGO X.T.C.
11. MY LOST CITY

Recorded at Abbey Road Studio, London etc
Recording Engineer:Mike Jarratt (Abbey Road Studio)
Mixing Engineer: Mike Jarratt(Abbey Road Studio)

Musicians are
Piano:Joe Hisaishi
Strings:Gavyn Wright Londons Strings (14Vioins,4Violas,2Cello,2Bass)
Flute:Andy Findon 3. 8.
Bandonéon:Richard Galliano 6. 10.
Cello:Mari Fujiwara 5. 9.

Musicians
Gavyn Wright London Strings
(Strings Conductor:Mick Ingman)
Andy Findon(Flute)
Mari Fujisawa(Cello)
Masatsugu Shinozaki(Violin)
Gavyn Wright(Violin)
Wilf Gibson(Violin)
George Robertson(Viola)
Anthony Pleeth(Cello)
Chris Laurence(Dble Bass)
Richard Galliano(Bandoneon)
Phil Todd(Sax)
Frank Ricotti(Vib.)

Recorded at:
Abbey Road Studio,London
Studio Guillame Tell,Paris
Wonder Station,Tokyo
Onkio Haus,Tokyo
Sedie Studio,Tokyo
Marine Studio,Kannon-zaki

 

Disc. V.A. 『ANIMAGE SINGLES』

1991年12月21日 CD発売 TKCA-30488
1991年12月21日 CT発売 TKTA-20208

 

スタジオジブリ作品 映画「風の谷のナウシカ」から「魔女の宅急便」まで。主題歌やイメージソングを集めたコンピレーション・アルバム。

 

映画『風の谷のナウシカ』より2曲は本編には使用されていないイメージソングである。また同2曲のみ作曲も久石譲作品ではない。

 

 

アニメージュ シングルズ

映画『風の谷のナウシカ』より
1.風の谷のナウシカ 安田成美
2.風の妖精 安田成美
映画『天空の城ラピュタ』より
3.君をのせて 井上あずみ
4.合唱 君をのせて 杉並児童合唱団
映画『となりのトトロ』より
5.となりのトトロ 井上あずみ
6.さんぽ 杉並児童合唱団
映画『魔女の宅急便』より
7.めぐる季節 井上杏美
8.魔法のぬくもり 井上杏美

 

Disc. 神保彰 『GATHERING WELCOME TO ANIMATION WORLD』

神保彰 GATHERING

1991年6月25日 CD発売 TKCA-30301

 

カシオペア 神保彰のプロデュースによるジブリ・カバーアルバム
全曲英語詞、歌も外国人というヴォーカル・アルバム
オリジナルの久石譲編曲とは趣向の違う大人な企画盤

 

 

神保彰 GATHERING

1. MAUSICAÄ 〈風の谷のナウシカ〉 (風の谷のナウシカ)
2. GAZNIG ON 〈魔法のぬくもり〉 (魔女の宅急便)
3. LOST PARADISE 〈失われた楽園〉 (天空の城ラピュタ)
4. TOTORO 〈となりのトトロ〉 (となりのトトロ)
5. FRUITFUL LAND 〈遠い日々〉 (風の谷のナウシカ)
6. LAPUTA 〈君をのせて〉 (天空の城ラピュタ)
7. LITTLE LOST 〈まいご〉 (となりのトトロ)
8. SEASONS 〈めぐる季節〉 (魔女の宅急便)

プロデュース:神保彰
編曲:デクレ・ナカモト
訳詞:メアリー・スティックルス

全作曲:久石譲

 

Disc. 久石譲 『アニメージュ・ベスト・シンフォニー』

アニメージュ・ベスト・シンフォニー

1991年2月25日 CD発売 TKCA-30263
1991年2月25日 CT発売 TKTA-20119

 

スタジオジブリ作品 「風の谷のナウシカ」から「魔女の宅急便」まで
監督:宮崎駿 音楽:久石譲

すべてオーケストラアレンジのシンフォニー・ベスト・アルバム

 

 

アニメージュ・ベスト・シンフォニー

1. 海の見える街 (魔女の宅急便 サントラより)
2. プロローグ~出会い (天空の城ラピュタ シンフォニー編より)
3. 五月の村 (となりのトトロ サントラより)
4. ウルスラの小屋ヘ (魔女の宅急便 サントラより)
5. 大いなる伝説 (天空の城ラピュタ シンフォニー編より)
6. Gran’ma Dola (天空の城ラピュタ シンフォニー編より)
7. パン屋の手伝い (魔女の宅急便 サントラより)
8. おじいさんのデッキブラシ (魔女の宅急便 サントラより)
9. 風の伝説 (風の谷のナウシカ シンフォニー編より)
10. ねこバス (となりのトトロ サントラより)
11. 傷心のキキ (魔女の宅急便 サントラより)
12. よかったね (となりのトトロ サントラより)
13. 時間(とき)の城 (天空の城ラピュタ シンフォニー編より)
14. となりのトトロ (となりのトトロ サウンドブックより)
15. メイがいない (となりのトトロ サントラより)
16. はるかな地へ… (風の谷のナウシカ シンフォニー編より)
17. デッキブラシでランデブー (魔女の宅急便 サントラよりより)
18. 谷への道 (風の谷のナウシカ シンフォニー編より)

音楽/久石譲

 

Disc. 久石譲 『パーフェクト・オブ・アニメージュ』

パーフェクト・オブ・アニメージュ

1991年1月25日 CD発売 TKCA-30209
1991年1月25日 CT発売 TKTA-20113

 

スタジオジブリ作品 「風の谷のナウシカ」から「魔女の宅急便」まで
監督:宮崎駿 音楽:久石譲

「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」「魔女の宅急便」各イメージアルバム、サウンドトラックから、メインテーマや主題歌など主要楽曲をもれなく収録した初期宮崎駿作品のベスト盤。

 

 

パーフェクト・オブ・アニメージュ

1. 風の谷のナウシカ ~オープニング・テーマ~ (風の谷のナウシカ サントラより)
2. 空から降ってきた少女 (天空の城ラピュタ サントラより)
3. 晴れた日に… (魔女の宅急便 サントラより)
4. 風の丘 (魔女の宅急便 イメージアルバムより)
5. 風のとおり道 (となりのトトロ サントラより)
6. 大樹 (天空の城ラピュタ イメージアルバムより)
7. はるかなる地へ… (風の谷のナウシカ イメージアルバムより)
8. 君をのせて 歌:井上あずみ (天空の城ラピュタ サントラより)
9. となりのトトロ 歌:井上あずみ (となりのトトロ サントラより)
10. さんぽ 歌:井上あずみ (となりのトトロ サントラより)
11. 神秘なる絵 (魔女の宅急便 サントラより)
12. スラッグ渓谷の朝 (天空の城ラピュタ サントラより)
13. 鳥の人~エンディング・テーマ~ (風の谷のナウシカ サントラより)
14. かあさんのホウキ (魔女の宅急便 イメージアルバムより)

作曲・編曲:久石譲

 

Disc. V.A. 『アニメージュ・ヴォーカル・コレクション』

1990年9月25日 CD発売 TKCA-30147
1990年9月25日 CT発売 TKTA-20069

 

宮崎駿作品のヴォーカル集。テーマ曲や挿入歌、イメージ・ソングで構成されたアルバム。

セレクトされている作品は「名探偵ホームズ」「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」「魔女の宅急便」の、スタジオジブリ作品を多数収録した全5作品より。映画のイメージソングとして制作され、本編未使用かつ久石譲作品ではないものも含まれている。

 

 

アニメージュ・ヴォーカル・コレクション 1

アニメージュ・ヴォーカル・コレクション 2

1. 君をのせて 歌:井上あずみ
2. 風の谷のナウシカ 歌:安田成美
3. となりのトトロ 歌:井上あずみ
4. おかあさん 歌:井上あずみ
5. まいご 歌:井上あずみ
6. もしも空を飛べたら 歌:小幡洋子
7. 風の妖精 歌:安田成美
8. 空からこぼれたStory 歌:ダ・カーポ
9. 想い出がかけぬけてゆく 歌:井上あずみ
10. 鳥になった私 歌:宝野ありか
11. 好きなのに! 歌:宝野ありか
12. あこがれのまち 歌:MAI & YUMIKO-Chan
13. 合唱 君をのせて 歌:杉並児童合唱団
14. めぐる季節 歌:井上あずみ

 

Disc. 久石譲 『アニメージュ・ベストコレクション』

アニメージュ・ベストコレクション

1990年7月25日 CD発売 TKCA-30115
1990年7月25日 CT発売 TKTA-20053

 

スタジオジブリ作品 「風の谷のナウシカ」から「魔女の宅急便」まで
監督:宮崎駿 音楽:久石譲

主題歌やイメージソングを集めたソング・コレクション

 

 

アニメージュ・ベストコレクション

1. 晴れた日に
2. めぐる季節 (井上あずみ)
3. 魔法のぬくもり (井上あずみ)
4. はるかな地へ…
5. 風の谷のナウシカ (安田成美)
6. 遠い日々
7. 鳥の人
8. となりのトトロ (井上あずみ)
9. ねこバス (北原拓)
10. さんぽ (井上あずみ)
11. まいご (井上あずみ)
12. 空から降ってきた少女
13. 君をのせて (井上あずみ)

 

Disc. 藤原真理 『風のメッセージ』

藤原真理 風のメッセージ

1990年7月21日 CD発売 COCO-6427
2004年3月24日 CD発売 COCO-70705

 

滅びゆく自然への、人間の哀歌

久石譲がプロデュースした「自然との共生」をテーマとする心温まるアルバム
藤原真理のチェロの響きが心地よく胸にしみる

 

 

言葉ふたつ

「風のメッセージ」のトラック・ダウンを終えてすぐ、ライヒャ(レイハ)のフルート・カルテットの録音のためオランダに出かけた。そこで印象に残っているのが、フルートのニコレの言葉。「正直言って録音という作業は決して好きではない。だけれどこれは、お医者に行って診察を受け、レントゲン写真を前にこことあそこが悪いと診断されているようなもので、時々しなくてはいけない。」彼の音楽には、音楽の広範な知識が、現在進行形で息づいており、何よりも現在起こっていることに対する好奇心は六十をこえたいまも旺盛で、青春まっさかりという人である。ニコレほどではないけれど私自身も録音という作業が好きなわけではない。私もまた同意見である。実際、録音してみると演奏する人間の良いところ悪いところが拡大サイズで現れてくる。

今回の〈風〉のシリーズ二枚目では、前回に引き続きシンセサイザーが使われ、クラシックの音楽に混じってリズミックなポップ系の曲が増えた。選曲も同じ〈自然〉というテーマでなされている。「風のとおり道」で始まり同じ曲の別の編曲で終わるこのアルバムを聞いていただければわかるように、演奏のよしあしだけではなく、チェロという楽器の性格があからさまに出たように思う。演奏ということから考えてみると、楽器自体が持つ特質を前面に出さないのが良い演奏というもので、それぞれの楽器の音を超えて音楽の語り口、人の声が持つ語り口、さらに言えばその本人の声で語るのが理想であり、またそうなるまで待たなくてはいけない。しかし実際は、作品を生み出す作業に携わる人間が増えればそれだけ制約も増えて、いつも好きなだけ時間をかけて仕事ができるわけではない。また演奏ということをさらに考えてみても、演奏のある水準はもちろん要求されるが、常にヴィルトオーゾの技術で楽に上手に演奏できることだけが目的でもないだろう。

ひとりの人間が生きている時間の中で、そのある時点の瞬間が記録され、その結果から、ものを生み出す作業のプロセスがうかがわれる、そういった作品、そういう演奏家がいてもよいのではないだろうか。そんな試行錯誤の中で、「風のメッセージ」の録音は無事終了し、さらに私は懲りないので録音を続けているのである。

最後に、もうひとつ耳について離れない言葉がある。1年ぶりに一緒に働いたドイツ人のアシスタント・ディレクターの話で、「デュッセルドルフからパリまで汽車で移動している途中、何度も森が死んでいるのを見てショクだった。枯れた木の残骸でしかない森の話は聞いていたがこれほど事体が悪化しているとは夢にも思わなかった。僕達はひとりひとりが日常のなかで実際にできることをすぐに実行していかなくてはならない。」という。私もまず手近にできることから始めて、それを続けたいと思う。

藤原真理

(CDライナーノーツより)

 

 

曲目についてのメモ

■風のとおり道
宮崎駿監督のアニメーション「となりのトトロ」のテーマ。人間の生活と自然の可能なかぎりの調和をみいだそうとする宮崎駿のいつもの試みは、ここでは1950年代の日本を舞台とする。(この時代は今から考えれば、文明の狂暴性がそれほど深刻でなかった)。トトロは人間と自然の相互がつくりだすやさしい幻想。ここではピアノ伴奏による版が冒頭に、最後にはシンセサイザーとチェロによる異なったヴァージョンがおかれる。

■春の朝
マーラーの初期に属する歌曲。レアンダーの民謡風な詩による。春の朝、部屋いっぱいにさしこむ光は、生命のよみがえりを暗示する。最晩期にかかれた「大地の歌」の汎神論的世界の包芽がみられないだろうか。この光はかれの壮大な交響曲作品のすべてにもつねにみいだすことができる。

■イカルス
ラルフ・タウナーの作品。反捕鯨運動の集会などでさかんに演奏されている。反捕鯨運動がエコロジーにむすびつくかどうかは、疑問なしとはしないが、天空を飛翔するイカルスの幻想は、人間の精神の自由を象徴する。

■ギリシャの海
「日曜はダメよ」の作曲家ハジダキスは、レジスタンスの闘士でもあった。この曲は、ナナ・ムスクーリの歌でヒット。人間のうつりやすいエモーションと、不変な海がうたわれる。

■小熊物語
1988年に大ヒットしたジャン=ジャック・アノー監督の動物映画。動物映画にありがちな、擬人化された動物というパターンから一歩も出ていないが、みるべきは、カナダの自然の美しさである。なお音楽は、フィリップ・サルドとクレジットされているが、チャイコフスキーのピアノ曲集「四季」のなかの「舟歌」そのものである。

■森の静けさ
ピアノ連弾用の組曲「ボヘミアの森から」の第5曲を作曲者自身が編曲したもの。19世紀まで、ボヘミアは、工業化されていく西欧の人々にとって、神秘な国であった。森と川は幻想をはぐくみ、そこにすむ人々はある特別な能力をもっていると信じられていた。ドヴォルザークの作品には、どこでかれがかいたものであっても、森に入っていく人の後姿の残像がやきついている。

■バイレロ
中部フランス山岳地方の古い歌は、どういうわけか、フランスのワグネリアンたちを魅了しつづけた。ダンディがそうえあり、この「オーヴェルニュの歌」のカントルーブがそうである。メリスマ的な動きをもつメロディーは、しばしば古典的な秩序のワクをこえる。おそらくキリスト教の伝来以前から伝わる歌であろう。この信仰によって文明の発展はなされ、そしていま滅びようとしている。

■フラジャイル
スティングは、最近とみにエコロジー運動にコミットするようになった。この曲は政治運動にまきこまれペンダゴンに殺された一アメリカ人をうたう。「雨は教えてくれるだろう、人がどれほどはかない存在か」という詞からは生命の根源をみすえるものの視線が感じられる。

■モア
1961年グァティエロ・ヤコペッティによる映画「世界残酷物語」は大きな衝撃をあたえた。文明化されていない民族のさまざまな、グロテスクな習慣。残酷という感性もが、相対的なものであることを知らされる。ちょうど文化人類学で「野性の思考」ということばがつかわれだすころである。この歌はウミガメが放射能で方向感覚を失い死んでいくシーンでつかわれる。いまもチェルノブイリではウミガメのように死んでいく人たちが大勢いる。

■イマジン
ジョン・レノンが1971年に発表した曲。物質主義から精神の自由を回復するためには多くのものをすてなければならない。天国すらも。殺しあいも、宗教もなく、あるのは頭上の空だけ。この透徹したニヒリズムは、あらゆる行動の規範になるべきであろう。ここから自然との、社会との、人間との調和はあらたにつくりだされなければならないであろう。

川口義晴 (制作ディレクター)

(曲目解説 ~CDライナーノーツより)

 

 

藤原真理 風のメッセージ

1. 風のとおり道 (「となりのトトロ」より) (久石譲)
2. 春の朝 (マーラー)
3. イカルス (ラルフ・タウナー)
4. ギリシャの海 (マノス・ハジダキス)
5. 小熊物語 (映画「小熊物語」より) (原曲:チャイコフスキー「舟歌」~「四季」)
6. 森の静けさ (ドヴォルザーク)
7. バイレロ (「オーヴェルニュの歌」より) (カントルーブ)
8. フラジャイル (スティング)
9. モア (映画「世界残酷物語」より) (リズ・オルトラーニ,ニーノ・オリヴィエロ)
10. イマジン (ジョン・レノン)
11. 風のとおり道 〈Version II〉 (久石譲)

藤原真理(チェロ)
山洞智(ピアノ)
羽田健太郎(ピアノ) 〈特別友情出演〉 1.

久石譲(プロデュース、編曲、シンセサイザー)

録音:1989年12月~1990年5月 日本コロムビア 第1スタジオ/ワンダー・ステーション