Disc. 久石譲 『Our Time Will Come(明月几时有)』 *Unreleased

2017年7月1日 映画公開

 

中国・香港合作映画
「Our Time Will Come (明月几时有/明月幾時有)」

公開:中国 2017年7月1日 / 香港台湾 2017年7月6日
監督:アン・ホイ(許鞍華)
音楽:久石譲

※日本公開未定

 

 

アン・ホイ監督とは映画「おばさんのポストモダン生活」(2007年・中国)につづいて2作目のタッグである。

この映画のために書き下ろされた音楽は決して多くはない。メインテーマはバグパイプがメロディを奏でていてとても強いアクセントになっている。それでもそこにはアジアを感じる悠々とした大きな流れがある。弦楽へと引き継がれていくこのメロディは、展開することのない印象的な旋律をくりかえすものだが、シンプルであるからこそ強く迫ってくるもの、大きな余韻を残すものがある。

このメインテーマはいろいろな楽器で奏でられ、またいろいろなバリエーションによって数パターン登場している。メインテーマ以外にもいくつかの主要テーマ曲が散りばめられている。

音楽全体としては、フルオーケストラというよりも小編成オーケストラによるもので、緻密なオーケストレーションというよりもシンプルにしっとりと聴かせる音楽が基調となっている。もちろんクライマックスではメインテーマが壮大に響き、広がり奥ゆきある展開をしている。

 

映画は現時点で日本未公開で、サウンドトラック盤も発売されていない。

 

 

2018.4 追記

 

 

2018.5 追記

久石譲香港公演のアンコールにて、同作品メインテーマが初披露されました。音楽賞受賞をうけてともとれるタイムリーなギフト、同公演には監督の姿もあったようです。いつか日本でも演奏されますように。

 

 

 

 

Info. 2017/07/01 映画「Our Time Will Come」(中国・香港)音楽:久石譲 公開

中国・香港合作映画「Our Time Will Come」(監督:アン・ホイ)が公開されました。音楽を担当した久石譲は、アン・ホイ監督作品「おばさんのポストモダン生活」(2007年・中国)につづいて2作目のタッグです。 “Info. 2017/07/01 映画「Our Time Will Come」(中国・香港)音楽:久石譲 公開” の続きを読む

Blog. 「KB SPECiAL キーボードスペシャル 1988年1月号」 久石譲 インタビュー内容

Posted on 2017/07/01

音楽マガジン「KB SPECiAL キーボードスペシャル 1988年1月号」に掲載された、4ページに及ぶ久石譲インタビューです。

 

 

HARDBOILED SOUND GYM by 久石譲

第1回 熱烈OPEN記念インタビュー
「久石譲のPOP断章」

ボクたちにとって音楽には好きな音楽と嫌いな音楽、この2種類しかない。どうでもいい音楽…? それはどうでもいい。要は、好きな音楽をもっと楽しむためには、そしてもっと好きになれる音楽を自分でどう創り出すか。そのためにはまだ獲得できないでいるいろんなテク、これをなんとか手に入れたい。そこでっ!当編集部では、スーパー・コンポーザー久石譲氏の門を叩くことにした。今回はそのイントロダクション。久石氏の音楽観を伺ってみることにした。

 

■久石さんの音楽的な姿勢
それまでの流れを変えるような音楽を作りたい

-久石さんがミニマル・ミュージック以前に影響を受けた作曲家、お好きな作曲家というと、どんな人たちなんですか。

久石:
「それはもう大勢いるんだけど……、たとえばブラームスも好きだったし、シェーンベルク、ベルク、ウェーベルンも好きだったし。日本人で言えば武満徹さん、松村禎三さん、三善晃さん…みんな研究したからね。過去、勉強で深く聴いた場合もあるし、この楽曲が好きだからと研究したこともあって、影響ということでいうと、ほんとにいろいろある。でも、ミニマル以前で、まぁ、けっこう好きだったりした人と言えば、ジョン・ケージだろうね。思想的な影響を受けたのはケージ。シュトックハウゼンには、そんなにのめり込まなかったね。非常に理論がはっきりしていてそれを前に押し出すというか、それによって変革している人たちは好きだった。それは、今、ロック/ポップスに対しても変わらないのね。ボクがポップスでやりたいことっていうのは、それまでの音のあり方が変わっていく人が好きなわけで、変わるようなことをやりたい。

すごく身近な例で言えば、ザ・パワー・ステーションによってドラムの音が変わったでしょ。理論的にはたいしたことないんだけど、変わった。あるいは、YMOが出たことによって、テクノ・ポップという感じで変わった。あのベースになっていたものがクラフトワークであろうとなんだろうとね。ボクはクラフトワークにもすごいショックを受けたけどね。

ともかく一つのエポックになってスタイルを変換できる力のある音楽というのがすごく好きなんだ。その姿勢は現代音楽にいたときも現在も変わらない。」

 

-その姿勢が基本にありながら、でも、たとえば映画のサウンドトラック、アニメーションのサウンドトラックなどの場合はどうなんですか。

久石:
「歌ものでない限りまったく同じ。まったく規定するものはない。いつもフリーな気持でやってるよ。」

 

■作曲家の領域、聴き手の可能性
音楽は理論だけでは説明つかないけれど…

-音が頭の中で鳴るというのはどういうことなんでしょうか。ボクらはいつも、実際にレコードから聴こえてくる音を追ってアーティストの頭の中まで入り込み、それをなんとか言葉に置き換えようと考える。でも、いつも、言葉や譜面からこぼれ落ちているものがあり、それに気づきながら、それをフォローする方法を模索し続けているようなところがあるんですね。

久石:
「まず、”その瞬間”ボクらの頭の中に浮かぶものって、ボクらの頭の中でも不定形だよね。しかもそれが毎回同じ要領で浮かんでくるわけじゃない。これは言葉に置き換えられるような作業とは別のところで動いているものだと思う。すると、やっぱり何か伝え切れない、ボクらにしても。この曲のこのかんじが浮かんだ核はと考えたとする。でもその浮かんでる瞬間というのは何も考えてない、真空状態と同じ。ただ、ある瞬間、たとえば指がアルトに触れた瞬間、シンセで音を捜しているとき、たまたま鳴ったその音をおもしろく思ったそのとき。これを後でなら、その瞬間のことを思い出して理論は組み立てられる。高い音があって低い音がこうあって、真ん中はなかった。だからちょうどその音でサウンドが構築できた、とか。でも作ってるときというのは、もっと違うところで動いていると思う。」

 

-たぶんそういうものでしょうね。でも、理論で説明できそうなことや、テクニカルな点から解明できそうな部分がまだまだそのままの状態にあるような気もするんです。

久石:
「はっきり言ってテクニカルなことでこなせる部分でできなくって、思ってる音に行きつけない。そういうものに対しては完全にアドバイスできるよね。」

 

-そういう点をボクらはもっと開拓して行きたい、と考えているんですが…。

久石:
「作家のフィールドというのがある。それは作家一人一人の独占的な部分だけど、本来それは言葉に置き換えるのはラクなんだよね。ボクなんかは理論的なタイプのほうだから、説明しやすい。でも、ふつうのメロディー・メイカーの多くは、何も言えないかもしれないかもしれないけどね。

それと、創作の上で、絶対言葉で表現できないことってあるんだ。絵にしろ何にしろ。でもそこは、だから作家の領域だと言って聖域視してそのあいまいな部分をそのままにしていたら何も始まらないんでね。だから、理論的であるっていうことは、絶対言葉に置き換えられるってことだし。かなりの部分。自分なりにつきつめているつもりでいるから、それはできると思う。」

 

-歌になるとどうでしょう。ポップスの名曲に関する普遍的な要素をファイルしていくようなことができないかとも考えるんですが。

久石:
「うん、歌ものっていうことになると、比較的理論が成り立ちづらい。というのは、まず音楽というのは、完成度が高くて次元が高ければ、やっぱりいい音楽なんだ。」

 

-インストゥルメンタル、器楽曲ですね。

久石:
「ん。ところが、歌になると、プラス詞の要素、歌う歌手のキャラクターが入ってくる。すると、優秀な楽曲と詞があって、歌手もうまい。それじゃヒットするかといったらそうじゃない。もっと別な要素が入ってくる。だから音楽理論だけでは説明できないことも出てくるんだよね。」

 

■コード・ネームの限界
コード・ネームは響きの可能性を規制する?

-まず手始めに、コード・ネームと和音の関係をどう考えればいいのかを教えてください。ポップスのフィールドでは、コード・ネームを手がかりに作られていく音楽がたくさんありますね。そしてそれらの現場では、コード・ネームによって実際に鳴らされる和音はさまざまである、と。

久石:
「ボクもずっとコード・ネームは使ってるけどね。でもボクは、コード・ネームと和音は違うと思っている。Cはドミソだけど、そのCと書いてしまうドミソとドとミとソは違うんだ。だから、それは確実に使い分けている。

コード・ネームというのはそもそも両刃の剣で、単なる記号としてはいいんだけど、記号性があるものほどニュアンスはふっとばしてしまう。

たとえば弦のアンサンブルで考えてみようか。弦の場合、ドミソという和音はくっついて団子になった状態だと鳴りが悪い。だから当然一番低いド、オクターブ上のド、5度上のソを鳴らして、それから6度上のミを鳴らす。

これは確かにコード・ネームで言えばCなんだけど、ふつうのCでくくられるCとは意味が違ってくるよね。もっと言えば、そこに同じCでも”レ”を入れておいてもいいわけなんだ。それでもCなんだ。ふつうはレが入れば9thとか+2とか言うけれど、でも、それは、ただたんに9thと言った場合の9thと、この場合に”レ”が入るというのとはほんとは違うんだ。ドードーソーレーミと鳴らして、Cの”鳴り”を作ったとしても、Cというコード・ネームはそういうニュアンスまで伝え切れないでしょ。」

 

-そういうふうに音を配分することは、なんて呼ぶんですか?

久石:
「単に”音の配置”。だからコード・ネームでしか書けない人は、その程度の音しか出せないから、つまんないよね。」

 

-とすれば、1つのコード・ネームから、いかに豊かな音を鳴らせるかが、プロとアマの分かれ目ということになる…?

久石:
「ところが、たとえばCーFーG7ーCというのがあったとする。それは、実はそういうふうに行かなくてもいいんだ。基本的には。だって目の前には茫洋といろんな音がある。なのにそれをいつのまにか理論によって規定されたところで使っていることになる。

ところが、理論というのは、それをとっぱらったところにも面白味はあるわけだ。すると、コード・ネームというのは便利なもので、音楽が商業ビジネス化していく上で大きな功績はあったんだけど、切り捨てたものも大きいという気がするね。

だから、今でもボクが大切にするのは手クセなんだ。Cと書いてあったら、もう自然に右手の配置がシーレーミーソと弾くことが当たり前になってたり、あるいはシーレーミーラになってたりとか……。で、これは、単純にモードと片づけて欲しくない部分っていうのが出てくる。難しい問題だけどね。一人ひとりの感覚でえらく違っていいと思うし。

ボクはスタジオ・ミュージシャンの人をあまり使わないんだけど、それは、そういうことまで指定しきれないから。つまり、けっきょく自分でシンセでやっていったほうが、そういうニュアンスが出やすいということになる。」

 

-そのニュアンスを出すのは手クセ…、つまりその音の配置というのはその人の好みということでしょうか。

久石:
「響きに対する好み、だよね。ただ、ボクの場合は今、リズムを主体にしていてコード・ネームにはほとんどこだわってないから、譜面にはCーFーG7としか書いてなくて、ただし、素直にその音を弾く人は使わない、とか、そういう非常に単純なことしか考えていないんだけどね。」

 

■ストリングス・アレンジについて
弦というのはひと筋なわではいかないけれど

-ボクらはつい一言でストリングス・アレンジと呼んでしまうんですが、そのとき、生のストリングスを使うときと、シンセのストリングスを使うときでは、どのくらい考え方が違うんですか。

久石:
「うーん。共通する部分もあるし、違う部分もあるね。」

 

-その両者の使い分け方はどういうふうに決めるんですか。

久石:
「シンセがいいと思えばシンセ、生がいいと思えば生にするし……。フル・オーケストラがいいと思えば、日フィルとか東フィルを使うこともあるし、あるいは弦のスタジオ・ミュージシャンを使うこともある。そして、サンプリング楽器で弦をやるときもあれば、プロフィット5でやるときもあるし。それはもうどういう音楽を望んでいるかで全然変わるからね。」

 

-それぞれ持味があって別のものだ、と。

久石:
「うん。というか、パレットだからね。何種類あってもいいよね。それを全部同じパターンで書くヤツがいたら、それはたまんなくイモということになるよね(笑)。」

 

-となると、久石さんに生のストリングス・アレンジの秘訣を教えてもらったとしても、それをそのままシンセ・ストリングスのアレンジ法には応用しにくいということになりますか?

久石:
「うーん…。その前に、生のストリングス・アレンジをする上で、どうしてもうまくいかないポイントがあったとしたら、その解決法は教えてあげられると思う。」

 

-漠然としていては答えられない、と。

久石:
「ケースが変わると全部音が違ってくるからね。それと、ボクは生まれてこの方、生のストリングスをダビングで2回重ねて作っていったことは1回もないからね。全部”生”!」

 

-1発!?

久石:
「ただ、とっておきの話があるんだ。以前、ある仕事でスタジオに弦を仕込んだらどこかで間違えて、ダブル・カルテットが入っちゃってね。ほんとはもっと大きな編成を頼んでたんだけど、えらく人数が少なくなっちゃった。でも、その編成が鳴らした音はまったく大きな編成でやったものと変わらなかった。そのときのスタッフはみんな、6 – 4 – 2 – 2の編成で、盛大に人がいる、と思ってた。」

 

-そういうテクニックもある!?

久石:
「うん。書き方なんだけどね。ただこういうのは、ボクなんか4歳か5歳の頃からバイオリンをやってるから、弦の響きの良さを出すポイントがどこにあるか知ってるわけ。

たとえばCーdurで良く鳴る配置(音符の配置)を単純にDーdurに上げたら、もう鳴らない。全然ダメなんだ。開放弦の問題も出てくるしね。開放弦にいかに引っかけるか。」

 

-開放弦を音の配置の中にいかに組み込むか、ですね。そうなってきたとき、たとえば数ページのマニュアルでポイントを押さえるというのはちょっと難しい。

久石:
「KBをやってると単純だからね。半音ずつずり上げていけば同じ音がすると思っちゃう。ところがとんでもない。弦というのはとんでもないよ。

だから、おそらく優秀な人がボクのところに弟子みたいに入ってきても、3年やっても無理でしょう。裏返せば、すっごい素質のある人なら半年で一丁前に書けるかもしれないけどね。」

 

■オーケストレーションとは
オーケストラには、なぜいろんな楽器が使われるのか

-すると、それが管弦楽にまで発展させようとしたらもっとたいへんになっちゃうでしょうね。でも、たとえば、ラベルの管弦楽曲は、もともとはピアノ曲という場合が多いと思うんです。それならば、ラベルのピアノ曲と管弦楽曲を対比させて、彼の管弦楽法から、シンセ・ストリングスや、シンセ・ブラス”鳴らす”コツをいくつか引き出せないか、などと考えているんですが……。

久石:
「だいたい作家というのは自分に手になる楽器で曲を作っていく。ボクらはKBで先に曲を作る。ラベルにしても、あの人はピアノの達人だからピアノから作っているだろうね。で、ムソルグスキーの「展覧会の絵」を管弦楽曲に仕上げた。といっても、そこには、その作品がいい作品だ、という以外にそんなに深い理由はないと思うんだ。しかも、その”いい作品”というのも、自分の管弦楽の色彩をバッと人に聴かせるのに都合のいい曲だ、と。むしろあれほどのナルシストだからほんとに自分のことしか考えていなかったんじゃないかな。だから平気で「ボレロ」なんか作るわけ。

「ボレロ」というのは単純でしょ。メロディーが単純で繰り返していくから耳はどうしても音色にいく。う~んときれいなメロディーで盛り上がるわけじゃないから、もうオーケストラの技術で盛り上げるしかない。で、そういう圧倒的な自信があったから、ああいうチャレンジをし、しかも応えてしまった。」

 

-すると、オーケストレーションというのは、音色の組合せ方と、音の配置の仕方ということになる…。

久石:
「いいオーケストレーションというのは、ピアノとまったく違うんだ。これはもうボクらもそうだけど、学生時代に、たとえばベートーベンのピアノ・ソナタをオケにするという課題がある。そして、そのときピアノの音をオケに移し変えるということをする。そうすると鳴るハズがないんだ。オーケストラになぜ木管があり、金管があり、弦があるのか? ただ、ピアノの音域を移しただけだったら、鳴らない楽器さえ出てくる。」

 

-鳴りが悪いというか、場合によっては音を出せない楽器もでてくるわけですね。

久石:
「オーケストラには小さな音もあれば大きな音もある。独特の音の世界の重ね合いなんだ。そこが難しいところでね。」

 

-まず、そういう大前提を踏まえていないと話にならないというところですね。

久石:
「だから、KBをやってる人は、なんでもいいから、生楽器をひとつマスターしておくといいね。」

注)
Durは長調の意味。C-durはハ長調、D-durはニ長調。

(「KB SPECIAL キーボードスペシャル 1988年1月号」より)

 

 

Overtone.第10回 プラハからのお届けもの

Posted on 2017/06/27

ふらいすとーんです。

4月チェコ首都プラハにて開催された「プラハ映画音楽フェスティバル2017(原題:Film Music Prague festival 2017)」、このなかで「THE WORLD OF JOE HISAISHI」コンサート公演が行われました。久石譲指揮によるジブリ作品から北野作品までスペシャルなコンサートです。

とりわけ海外公演というのはとても情報キャッチが難しく(いや日本公演もかわらないかな)公演数日前からひとりそわそわしています。もちろん一昔前に比べたらインターネット普及のおかげで、ありとあらゆる情報がほぼリアルタイムにポンッポンッと広いWeb空間に現れます。それはとてもありたがいことで、こちらに必要とされるのはその無作為に現れた情報たちを上手に見つけることができるか、上手に整理することができるか。久石さんの海外公演があるたびに、床いっぱいに散らかった資料を整理するように、ひとつひとつ吟味しながら地道な作業をしています φ( 〃 ‥)ノ ⌒ ゜

今回はそんな過程で出会った一期一会なお話をしたいと思います。

 

 

いつものようにあらゆる検索手段を駆使して、あらゆる検索用語を駆使して(これ結構大切です)、コンサート公演内容を調べていました。するとブログで日本語でコンサート感想を綴られているページを運良く見つけることができました。どんな楽曲が演奏されたとか会場の様子や写真もまじえた感想です。

普段はあまりしないのですが、ことプラハ公演に関してはこの時点で情報源がとても少なくいまひとつ全貌がわからない。思いきってブログを書かれた方に直接コンタクトをとることにしました。

♯全プログラムを教えていただくことはできますか?
♯アンコールはありましたか?
♯久石譲はどの楽曲でピアノ演奏しましたか?
♯もののけ姫は英語詞でしたか?
♯♯♯…

そのときに「なんだこの不審な人」と思われてはいけないので、いや思われるのは仕方ないとしてそんな印象を最小限にくいとめたく「実は久石さんのファンサイトをやっている者です」とカタチのない名刺をそえて送信しました。

 

 

こういった経験ありますか?実はこういうのってあまり返信を期待したらダメなんです。えぇっと、言い方をかえると返信がきて当たり前と思ってはいけません、タイミングや事情もあるでしょうしショックが大きくなりますよという変な教訓。返信もらえたらラッキー、なんて運がいいんだ、なんていい人なんだ!こんな心持ちです。

そして僕はとてもラッキーでした♪

メッセージを送った翌日、正確には24時間以内(時差もありますからね)にお返事をいただくことができました。おそらく平日だったのでお仕事もあったと思いますし、帰宅してから?すぐに書いてもらったことになります。正確な情報かつスピーディーにわかるという意味でこんなにありがたいことはありません。

そんな幸運にめぐまれた出会いと情報、海外主催やコンサート会場の公式Facebook情報、あとは自分で床に散らかしたいっぱいのかけらたち。そうしてようやく《速報》としてファンサイトで公開できているものがこちらです。海外公演速報ではありがちな【Update!!】も実はこういったやりとりの結果が後日追記されていたり、日々刻々ポンッポンッと現れてくる情報たちを随時キャッチし吟味し更新しているからなんです。

 

Info. 2017/04/24 《速報!》久石譲プラハコンサート「THE WORLD OF JOE HISAISHI」プログラム 【5/7 Update!!】

 

 

「サイト拝見しました。ほんとにファンなんですね。よかったらプログラムさしあげましょうか。」

こんなことまで言ってもらえて!想像を超えたところにある幸運です。もちろんファンサイトの存在はご存知なかったということで(精進します)、お仕事のかねあいもあってプラハでの生活、その土地で久石譲コンサートがあるならとチケットを買われたようです。いいですね、海外で聴く日本でおなじみの音楽。懐かしさや感動もひとしおなのかもしれませんね。僕がもし海外生活をしていてそこで久石さんのコンサートを聴くことになったら、もう懐かしさや感動を超えたところにある「日本に帰りたい!」衝動を抑えられなくなるでしょう。

お返事や情報をいただけでなくプログラムをもらえる?!そちらはプラハこちらは日本どうやって?!──そんなの国際郵送で送るしかないだろうと当たり前のツッコミなんですけれども。本当ですか?本当にいいんですか!という感動です。「そこまでしていただいてご迷惑じゃないでしょうか。お手間や送料のこともありますし。お気持ちだけでも本当にうれしいです。」とお伝えしたうえで、そう伝えたくせにもしもし送っていただけるならとちゃっかり届け先をメール末尾の署名のようにそっと差し出す。

1週間後にはプラハからコンサートパンフレットが届きました。署名をひかえめに差し出したあとお返事がなかったので、届く届かないふくめてそんな日が訪れたらいいなあと思っていたくらいです。送料もその方のご好意で僕は純粋にプラハからのお届けものを、プラハとは程遠い日常的光景のなか受け取ることができました。しかもこのパンフレット、久石譲コンサートとしてではなく映画音楽フェスティバルとしてのパンフレットになっていたので他公演もふくめてボリューム満点。これもちろん無料配布じゃないですよね、たぶんコンサートを聴かれたあの日会場で購入されたんだと思うんです。そんな大切な記念を海を渡ってちょうだいしました。

自分が行っていないコンサートのパンフレットが手元にある不思議、海外公演ものというプレミアムな不思議、にけやがとまりません (*´∇`*) 本当にありがとうございました。

 

 

 

これまでにも海外公演がなかったわけではない久石さんのコンサート活動ですが、2014年頃からとても精力的な展開をみせています。アジア圏は定着していますし直近のヨーロッパ公演もふくめ、これからますます音楽活動の軸のひとつとなっていく予感です。

 

2014年
Joe Hisaishi Beethoven Concert 台北NSOコンサート
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲「皇帝」や交響曲第5番「運命」。久石譲作品からは「5th Dimension」が改訂初演されました。

Joe Hisaishi Special Concert with Vienna State Opera Chorus(台北)
ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」や、久石譲作品「Orbis」「風立ちぬ 組曲」など。この公演のことは当時CD付音楽マガジン「クラシックプレミアム」(小学館)のエッセイでも書かれていました。書籍化された「音楽する日乗」にも収載されていると思います。

上記2公演のプログラム詳細はこちらにて。

久石譲 Concert 2010-

 

2015年
世紀音樂大師-久石譲 Maestro of the Century – Joe Hisaishi(台北)
「天空の城ラピュタ」「時雨の記」「Oriental Wind」などなど。ショスタコーヴィチ:交響曲第5番、ショスタコーヴィチ作品についてもエッセイにあったと思います。作品についての解釈や久石さんがコンサートで演奏するに際してなど興味深くおもしろいです。

SPECIAL GALA CONCERT Far East Film Festival(イタリア)
第17回ウディネ・ファーイースト映画祭にて久石さんが特別功労賞を受賞、その記念で開催されたスペシャルコンサートです。「水の旅人」「おくりびと」「ハウルの動く城」「千と千尋の神隠し」から「MKWAJU」「LINKS」まで選曲も贅沢なオール久石譲プログラム。

 

2016年
久石譲&五嶋龍 シンフォニー・コンサート in 北京 / 上海
TV音楽番組「題名のない音楽会」新テーマ曲だった「Untitled Music」を五嶋龍さんとコラボレーション。日本公演ではまだお披露目されていないという豪華タッグはいつの日か実現するでしょうか☆彡

久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2016(台湾)
国内10公演に加えて初のW.D.O.海外公演です。2004年発足当時「名前のとおりいつか世界でも演奏したい」と言っていた悲願がついに実現した瞬間です。その流れは2017年も。

 

2017年
THE WORLD OF JOE HISAISHI(プラハ)
前半のお話でお伝えしました。

Joe Hisaishi and Mischa Maisky(台北)
世界的チェリスト、ミッシャ・マイスキーとのコラボレーション。ドヴォルザーク:チェロ協奏曲や映画「おくりびと」から「Departures for cello and piano」、そうチェロとピアノによる至極のデュオだったんですね。

くわしくはこちら♪

 

 

JOE HISAISHI SYMPHONIC CONCERT:
Music from the Studio Ghibli Films of Hayao Miyazaki(フランス)
巨大スクリーンによる映像と壮大なオーケストラによるジブリプログラムです。2008年「久石譲 in 武道館」コンサートを経てついに海外公演へと羽ばたきはじめました。

くわしくはこちら♪

 

このパリコンサートはとても人気や関心が高く、ファンサイトでも問い合わせを複数うけました。チケット入手方法についての質問がほとんどだったんですけれども…僕なんかにわかるはずもなく思いつく限りの知恵をふりしぼってそのつどお返事しました。お役に立てませんでしたが、そんなコンタクトから「チケットゲットできました!」という方もいました♪いろいろな幸運タイミングが重なってチケットを入手できたんですね。その時は喜びがこちらにも伝わってきて、僕も自分がフランスに行けることになったと錯覚するくらいうれしかったです。入手経緯やコンサートに行きたい想いも聞かせてもらって、こちらも幸せ気分な心躍る朗報でした。コンサートもきっと満喫されたことでしょう♪

 

なんと実は!このジブリコンサート、パリ公演だけで終わりそうにありません。今後も世界各国いろいろな都市で世界ツアーとして開催予定だそうです!!次はどこの都市でしょうか?ヨーロッパ圏かな?準備もふくめて年1回もしくは数回ほどの公演になるのかもしれませんが、アジアやアメリカでもと期待してしまいますね。巨大スクリーンもあるため会場環境や設備いつものコンサートとは違った準備の大変さもあるでしょう。また現地のアーティスト(オーケストラ・ソリスト・合唱・マーチング)で演奏することをポイントにしているのならば、これまた準備が大変になります。しかもソプラノや合唱は日本語詞で披露されていたようなのでこれまた大変。

現地のアーティストで…というのは僕の推測です。世界中で愛されるジブリ映画とジブリ音楽、スタジオジブリによるコンサートのための公式映像と久石譲による指揮・ピアノ、オフィシャルジブリコンサートは久石譲だからできるスペシャル・プログラム。世界中でその音楽を響かせることはもちろん、日本から箱ごと持ってきたよではない、その土地の音楽家たちと共演することで世界中に大きなジブリの根が広がっていく。合唱団やマーチングバンドには将来音楽をつないでいく子供たちもたくさん参加しますしね。そういう主旨もあるのかもしれません。となると毎年夏開催するW.D.O.ツアーのように新日本フィルと各地巡るスケジュールのようにはいかず、公演回数も限られてくるのかもしれませんね。昨今、ひとつのオーケストラと全国ツアーすることも、それはそれでとても難しいことです。全公演SOLD OUTは言わずもがなチケット発売同時に瞬殺なんて、それはそれでとてもありえないことです。すごいですね。

 

今後の予定も「久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2017(韓国・中国)」など海外公演はわかっているだけでもいくつかあります。

久石譲 Concert 2015-

 

 

そろそろ結びにむかわないと。

プラハ公演をきっかけに一期一会な出会いと幸運なお届けもの。今回はその話とそこから近年の久石譲海外公演について紐解き思うまま指動くままに。ファンサイトの水面下での涙ぐましい?! 超アナログな作業もありますが楽しく久石さんを追っています。楽しく待っている人もいるかもしれないという錯覚も手伝って。

昔は久石譲公式ファンクラブの定期会報でわかったんですよー!つい数年前まではオフィシャルスタッフブログでわかったんですよー!最近ではエッセイや書籍でわかったんですよー!

ふぅ。僕は日本公演はもちろん海外公演もふくめてコンサートのたび床いっぱいに情報を散らかしています。そして無造作に光放つ原石のそれらに目を落としながら、もったいないなあ!と思うこともたくさんあります。きっといろんなドラマが起こっているんです、公演のたびにその場所でその人々と。その土地ならではのことであったり、プログラムのことだったり、リハーサルのことだったり、公演前後のアーティストとの交流やファンとの一瞬のふれあいだったり。

ファンサイトでも公開していいか否かもふくめて吟味したうえでセレクトしていますので、すべてはお伝えできていません。もちろん僕が知らない知るすべもないこともたくさんあると思います。それが会報でありスタッフブログであり、または久石さん自身による言葉(エッセイ・インタビューなど)から得られる貴重なドキュメントです。久石さんにしかわからないプログラムした作品のこと、コンサートで感じたこと。準備期間でこんな大変なことあったよ!日本にはない奏者や観客の歓迎ムードやリアクション!なんかもそうですね。

情報を書いてる人、情報を公開している人が言うことではない部分もありますけれど、表面的な情報だけではない運営サイドにしかわからない舞台裏やドラマってきっとあります。そういうのこそ価値がある、少しでも知ることができるならファンとしてはやっぱりうれしいです。コンサート回数と同じだけ、コンサート開催地と同じだけ、コンサート奏者や観客と同じだけ。同じ楽曲でもひとつとして同じ演奏がないように、各コンサートいろいろな音楽の種が芽吹いていると思います。逐一じゃなくてもリアルタイムじゃなくても、少しでも発信されひとつでも多くのエピソードが共感をよび記録されていくことを、ささやかなたしかな願望です☆彡

 

「インターネットで手軽に知識を得ることはできても、手軽に得られるのは手軽な知識でしかない」と言ったのは北野武さん。『新しい道徳』新書からです。「ひとつの知識を本物の知識にするためには、何冊も本を読まなくてはいけない」とも同章で言われています。とても胸に響いて印象に残っています。音楽も同じでやっぱりたくさん聴いて体感して時には知識も学んで培われていくもの、いつか自分の音楽がからだに染みこんでいくのかもしれません。もうひとつ、ファンサイトの情報もご多分に漏れず手軽な情報なのかもしれません。でも!そんな情報が積み重なって少しでも価値のあるものになっていけたらいいなと、これからも精進します。

 

あっ、そうだった!

プラハからのお届けもの、その他海外公演パンフレット、海外Web資料などをもとにミックス編集「久石譲ファンサイト 響きはじめの部屋」久石譲プロフィールページも英語併記しました。もし身近に久石譲音楽を愛する海外の人、久石譲音楽をおすすめしたい海外の人いたら♪ ぜひ少しでも正確に詳細に久石譲が伝わりますように。

久石譲プロフィール Japanese | English

 

それではまた。

 

reverb.
イントネーション、アクセント、ビブラート、母国語じゃない日本語での歌唱ってほんとすごいことだと思うんです♪

 

*「Overtone」は直接的には久石譲情報ではないけれど、《関連する・つながる》かもしれない、もっと広い範囲のお話をしたいと、別部屋で掲載しています。Overtone [back number] 

このコーナーでは、もっと気軽にコメントやメッセージをお待ちしています。響きはじめの部屋 コンタクトフォーム または 下の”コメントする” からどうぞ♪

 

Disc. シエナ・ウインド・オーケストラ 『SUPER SOUND COLLECTION スタジオジブリ吹奏楽』

2017年6月14日 CD発売 AVCL-25934

 

シエナ・ウインド・オーケストラの演奏による吹奏楽ポップス盤の新シリーズ「SUPER SOUND COLLECTION」! 2016年に続き、2017年も新作をリリース。今作はスタジオ・ジブリ作品にて使用された楽曲をフォーカス。

シエナ・ウインド・オーケストラの熱演による「スーパーサウンド」は聴きごたえ満点の全16曲。今作はスタジオ・ジブリ作品にて使用された楽曲をフォーカス。吹奏楽の定番から新たな新境地へ、吹奏楽の枠を超えた新シリーズの登場!!

全国の吹奏楽ファンが「聴いて」満足するのは勿論、ウインズスコアより楽譜が発売、吹奏楽部員が「弾いて」満足できる充実の内容です♪

(メーカーインフォメーションより)

 

 

1. 崖の上のポニョ -Brass Rock Ver.-
(作曲:久石譲 編曲:金山徹)

スーパー・サウンド・コレクション Vol.2 ~魔女の宅急便組曲~
2. 晴れた日に…
3. 仕事はじめ
4. 海の見える街
5. 旅立ち
(作曲:久石譲 編曲:福田洋介)

6. 人生のメリーゴーランド -Jazz Ver.-
(作曲:久石譲 編曲:三浦秀秋)
7. Cave of Mind -Trumpet Solo Feature-
(作曲:久石譲 編曲:宮川成治)
8. アシタカとサン -Piano Solo Feature-
(作曲:久石譲 編曲:西條太貴)

千と千尋の神隠し組曲
9. あの夏へ
10. 竜の少年
11. 神さま達
12. ふたたび
13. いつも何度でも
(作曲:久石譲 9~12、木村弓13 編曲:石毛里佳)

14. 君をのせて
(作詞:宮崎駿 作曲:久石譲 編曲:西條太貴)
15. ひこうき雲
(作曲:荒井由実 編曲:郷間幹男)

16. Jazz コレクション Vol.1 ~映画「となりのトトロ」より~
[さんぽ~風のとおり道~ねこバス~となりのトトロ]
(作曲:久石譲 編曲:辻峰拓)

指揮:オリタ ノボッタ
演奏:シエナ・ウインド・オーケストラ

合唱:Collegium Cantorum YOKOHAMA (8,14)

ピアノ&キーボード:美野春樹 (1,6,8~14)
ギター:古川 望 (1,6)
エレキベース&ウッドベース:一本茂樹
ドラムス:伊藤史朗 (1,6,15)
ドラムス:福長雅夫 (16)

〈ソロ演奏〉
アルトサクソフォンソロ:オリタ ノボッタ (5)
トランペットソロ:佐藤友紀 (6,7)
テナーサクソフォンソロ:松原孝政 (6)

録音:(1~15) 2017年3月8日&9日&10日 サウンドシティ
(16) 2015年12月15日 サウンドシティ

 

Info. 2017/11/10 [ゲーム]「二ノ国II レヴァナントキングダム」発売予定!! & 3rdトレーラー公開!!

人気ゲームソフト「二ノ国」の最近作「二ノ国 II レヴァナントキングダム」が2017年11月10日発売予定であることが発表されました。また最新PV動画となる3rdトレーラーもあわせて公開されました。

「二ノ国 漆黒の魔道士」(Nintendo DS / 2011)、「二ノ国 白い聖灰の女王」(PlayStation 3 / 2013)にひきつづき、久石譲が音楽を担当しています。 “Info. 2017/11/10 [ゲーム]「二ノ国II レヴァナントキングダム」発売予定!! & 3rdトレーラー公開!!” の続きを読む

Info. 2017/06/11 《速報》「久石譲 シンフォニック・コンサート Music from スタジオジブリ宮崎アニメ」(パリ) プログラム 【6/12 Update!!】

Posted on 2017/06/11

2017年6月9日、10日、久石譲によるスタジオジブリ公式コンサートがパリにて開催されました。2008年「久石譲 in 武道館 ~宮崎アニメと共に歩んだ25年間」コンサートから9年、待望の海外公演です。プログラムや構成も武道館公演を継承しバージョンアップ、壮大なオーケストラサウンドと巨大なスクリーンによってジブリの世界へ誘うスペシャルなコンサート。 “Info. 2017/06/11 《速報》「久石譲 シンフォニック・コンサート Music from スタジオジブリ宮崎アニメ」(パリ) プログラム 【6/12 Update!!】” の続きを読む

Info. 2017/11/25 「久石譲指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団 特別演奏会」(三重) 開催決定!! 【6/2 Update!!】

Posted on 2017/03/23

三重県文化会館と新日本フィルハーモニー交響楽団が地域拠点契約20周年を迎える今年、地域拠点契約20周年プログラム第3弾として2017年11月25日「久石譲指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団 特別演奏会」開催が決定いたしました。

 

【2017.6.2 Update!!】
演奏曲目が決定しました。プログラムは予告なく変更になる場合があります。 “Info. 2017/11/25 「久石譲指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団 特別演奏会」(三重) 開催決定!! 【6/2 Update!!】” の続きを読む

Disc. 久石譲 『花戦さ オリジナル・サウンドトラック』

2017年5月31日 CD発売 UMCK-1568

 

2017年公開 映画「花戦さ」
監督:篠原哲雄 音楽:久石譲 出演:野村萬斎、市川猿之助、中井貴一、佐藤浩市 他

 

 

久石譲コメント

花に命を懸けた池坊専水さんという人の気持ちが、観客に伝わるようにするにはどうしたら良いかを一番に考えました。結果的に琴を使うというイメージが核になりましたが、ただ和風なものを取り入れるだけでは底が浅いものになる。琴とオーケストラを融合した、新しい世界が出来ないかと考えました。そして脚本では、花が題材でもあるので、アート的にも仕上げられるとワクワクしましたね。篠原監督、プロデューサーとも、今までやったことないことをやろうと話して、お二人とも何度かご一緒したことがあったのでその点では安心感がありました。僕は映画音楽も書きますが、ミニマル・ミュージック(音の動きを最小限に抑えて同じパターンで反復させる音楽の手法)も作っています。映画ではあまりアプローチされない手法ですが、『花戦さ』では、琴を使った日本独特のミニマル・ミュージックにチャレンジできるんじゃないかと、作曲家としての野望を抱いてしまいまして。こちらのやりたいことを、エンタテインメントの世界でどうやってやるかを気を付けながらチャレンジさせていただきました。

今回の音楽は「静と動」という捉え方をしています。映像とは距離を取り、通常だと音楽が入りそうなところを外したり、台詞の邪魔にならないように、いるか分からないくらいに馴染むものと、はっきり琴を使うところに分けて作りました。琴を2本使っていますが、1本だといかにも「和風に入れました」となってしまう。効果音のようになるのは寂しいので、伴奏もメロディも主体的に琴を使って、そこに弦などが入ってくる作り方をしています。映画音楽はすごく難しくて、音が入ると音楽が鳴ってるよね、となってしまうんです。芝居の台詞の間合いと、そこに音楽が入っても崩れないフォームをずっと研究していて、特に静のほうは自分でも納得する感じに仕上がっているかなと思います。

音楽は流行りのサウンドを使うと、今はウケるのですが、今の時代だけにフィットさせると10年後には古くなってしまうんです。流行りのやり方に寄り添いすぎると、本物になりきれなくなる。今の時代であることは大切ですが、その中に普遍的なテーマを見つけることが大事なんだと思います。

(映画「花戦さ」劇場パンフレットより)

 

 

 

 

以下レビュー

A.メインテーマ・モチーフ
映画「花戦さ」のメインテーマで何が画期的かといえば使われているモチーフ。Aメロ・Bメロと展開するわけでもない、たった数小節たらずの短いモチーフ(基本音型としては2小節!)。これがありとあらゆる手法で変幻自在に奏でられている。通常であればどんどん曲想が展開し旋律がうたい盛り上がりへと向かう、それとはまったく正反対のことを堂々とやってのけ、当たり前のように高い完成度をもって成立しているところがすごい。

「2. 花僧・専好登場!」「4. 野花の囁き」「6. 京の町、花の町」「12. れんと専好」「14. こらまた…」「19. 当然の報い」などの楽曲でモチーフを聴くことができる。

変幻自在その一、琴はもちろんピアノ・弦楽・ハープといったバリエーション豊かな楽器で奏でられている。変幻自在その二、休符が巧みに奏でられている。《音と沈黙、躍動と静止、継続と断絶》というように、モチーフが流れ沈黙がおとずれまた流れる。基本的には変拍子になっている箇所は少なく、一般的な4拍子のなかで巧みに音を配置することで音と沈黙を実現している。違和感がないどころか余白の心地よさをおぼえるほどに。

確信犯なメインテーマ・モチーフ。それは8分音符で書かれ数小節たらずであること。琴という楽器は音が持続しない、弦をはじいて音が減衰していく。8分音符という粒の細かい音符を刻むことで効果的に奏でることができる。同じ効果を発揮できる楽器がピアノ、弦楽ピッチカート、ハープなどとなる。《琴とオーケストラの融合》を実現するのに大きく貢献しているのがピッチカートとハープ。「弦をはじく楽器および奏法」を絶妙に配置しブレンドすることにより、琴の音色がうまく溶け込み調和しているように思う。とりわけ、ハープを通常よりも強くはじく奏法をしているように聴こえ、ハープにしては尖った響きになる一方、琴が少し丸みを帯びたような響きにも聴こえてくる。そこにピッチカートも加わり、よくよく聴かないかぎり何の楽器か区別が難しくなるほどに「弦をはじく楽器」たちが共鳴し、結果融合と調和を実現させているように思う。ここにグロッケンなどの打楽器を混ぜあわせ、管楽器もふくめて音粒の細かい響きを飛び交わせている。(ここまでが変幻自在その一補足)

琴にしろピアノ、ピッチカート、ハープにしろ、音が持続しない楽器ということは、《音と沈黙、躍動と静止、継続と断絶》といった音楽構成を築くことにも効果を発揮する。もっというと楽器本来の響きがそうなのだから、沈黙がおとずれたとしても違和感がない。あれ、急に止まったという感覚にさせないので、結果音と沈黙が心地よさをもたらす。(ここまでが変幻自在その二補足)──だから確信犯なメインテーマ・モチーフなのである。このモチーフ基本音型が書き下ろされた時点で久石譲の勝ち(勝負ごとではないけれど)、数小節たらずの旋律で映画「花戦さ」の映画音楽はほぼ完成されていると言っても過言ではない。

 

B.天下人と対峙するモチーフ
物語のなかで天下人と対峙するおよび象徴するシーンで流れるモチーフ。「5. 織田信長」「13. 太閤殿下の大茶会」「15. 花、笑う」「22. 花をもって」。映画も鑑賞しサウンドトラックをくり返し聴きながら、なんでここであのモチーフなんだろう?と思って書き出すと意味あいがわかることもある。ということで、ここでは便宜上”天下人”というキーワードでくくっている。ここでも久石譲の映画音楽設計の職人技をみることができる。あとは映画を鑑賞して糸がつながっていただければ。

 

C.利休のモチーフ
映画「花戦さ」において重要な登場人物である利休、こう整理してみるとモチーフの登場は少ない。「9. 利休と専好」ピアノとハープによるつつましいミニマル・ミュージックのあと静謐な弦楽へと流れていく。この楽曲はとても重要で、メインテーマ・モチーフの変奏もしくはそこから派生したバリエーションと聴くこともできる。特殊拍子(5拍子と6拍子)によって奏でられるミニマル音型。主人公と利休に相通じるものがある、また互いに心通い合い感情や人物そのものが交錯するようである。利休のモチーフとしているが、楽曲タイトルとおりの「利休と専好」を巧みに描きだしている。

 

D.メインテーマ「花戦さ」エンドクレジット
結論からいうと、この楽曲は上に述べてきたA-B-C-Aで構成されている。短いメインテーマモチーフがたたみかけ織り重なるような冒頭から度肝を抜かれる(A)。そして天下人とのやりとりを象徴した(B)へと進み、利休への想いをはせ(C)、ふたたびメインテーマへ(A)。つまり約4分半の楽曲で映画本編をフラッシュバックし、もう一度振り返りながらストーリーを凝縮したもの、それが「23. 花戦さ」である。久石譲の凄みとしかいいようがない。映画音楽設計の極みであり、論理性の結晶ともいえる。そしてまたそれを理屈っぽくなくエンタテインメント性として成立させていること。ひとつの楽曲として心躍らせ、また聴きたいしっかり聴いてみたいと思わせる音楽。普段あまり耳馴染みのない強烈なモチーフ、やみつきになるほどのインパクトと余韻で貫禄の響き。久石譲がやりたいことと観客の高揚感が見事にフィットし結実したことは、各媒体映画レビューや感想での観客の映画音楽への反応、コメント、人気からもうかがえる。

 

少しひとり言、どうもこの映画の音楽は似た空気や雰囲気をもつ楽曲が多く(当然といえばそう)なかなか掌握ができず結構な時間対峙することになった。楽曲をそれぞれ整理しモチーフをセグメントした過程が(A)~(C)であり、それによって(D)に辿り着けたときには、そういうことか!とちょっとうれしい気分にもなった。特に(C)は曲想が大きく異なるのですぐには気づけなかった…。利休の想い・利休への想いが万感に奏でられている。私の推測があっていたらの場合ではあるけれど……。分析してわかった気になりたいのではなく、分析してその音楽に向き合って新たな発見ができることはとてもおもしろい。

 

E.静謐なミニマル・ミュージック
全編をとおしてミニマル要素が盛り込まれた本作品であるが、そのなかでも明確かつ際立つのが「3. 天に昇る龍の如く」。静謐なミニマル音楽が包みこむ。ミニマルとは相反するはずの情緒を感じさせるのはズレを念頭においた緻密なハーモニーの構成ゆえだろうか。日本の美・和の心を感じさせてくれる佇まい。

映画本編でも印象的なシーンで使われるこの音楽、「18. 梅の花」でピアノやハープを主軸として再登場する。これはストーリーにおける伏線の演出だと思うが、一見結びつかないシーンでこの音楽が使われているというところに、久石譲の映画音楽設計の緻密さと配慮を感じる。言葉では語らない、説明はしないけれど、音楽がそれを示唆している。それはそのときの登場人物の感情なのかもしれないし、これから起こるであろう展開を予感させるものかもしれない。映像やストーリーにおける音楽の重要性を感じさせる。

 

F.静の音楽
久石譲コメントにあった映画音楽における「静と動」について。サントラ盤を聴きながら思ったのは、それは”空気のような音楽”や”表情のような音楽”なのかもしれないということ。映像を補間するもしくは盛り上げるための映画音楽でもなく、感情を表現するための音楽でもない。ちょっとした空気の動き、ちょっとした表情の動き、それをふと音にしたらそう奏でられたというような音楽ではないだろうか(と勝手に推察している)。旋律としての音楽と散在する音の狭間のようなもの。「7. れんの瞳に」「10.一輪にて」などを聴いて。楽曲として成り立たせたいならばメロディを奏でたほうがもっともでありらしくもなる。正反対に位置しているのが「静の音楽」とするならば、これはなかなか難易度が高い。浅いところでやれば陳腐な効果音のようなものになるし、なくてもいい・いらないものともなりかねない。ある(鳴っている)ことを主張しないけれど、ある(鳴っている)ことが重要な音楽。

よくよく耳をすますと、「10.一輪にて」はメインテーマ・モチーフの限りなく音をぬいた音運びと聴くこともできる。もしそのように映画の核となるモチーフを素材としているならば、それは”なくてもいい・いらないもの”とはなるはずもなく、ある(鳴っている)ことが重要な静の音楽となる。

注)久石譲が意図する「静の音楽」が、どの楽曲・手法・範囲を示唆しているのかは定かではないので、ここで挙げた2楽曲はひとつの解釈として。

 

G.華道・茶道 ~時間と空間~
日本伝統の美しさを感じるこの映画は、花も茶も絵もその道の精神を注ぎこんだような作品になっている。花も茶も「つかのまのひととき」である。いけばなも生けては枯れ、お茶も淹れては呑む。音楽もまた奏でては終わる。

映画インタビューで主演の野村萬斎さんが「花は時間と空間を映す」と言われているのをみて、なるほどそうかと思った。華道には生けて朽ちるまでの時間軸と表現し景観となる空間軸。茶道には淹れて呑むまでの時間軸と作法と間を共有する空間軸。そういった捉え方をしてみると、音楽には旋律が流れる時間軸と響く空間軸がある。久石譲も常々「音楽は時間軸と空間軸で成立する」という格言をのぞかせる。見方や捉え方は道により人によりそれぞれだろうが、なにかしらの共鳴を感じる。

華道・茶道・音楽などアートの世界に共通するもの、日本伝統の奥ゆかしさに共通するもの、それが”諸行無常”。そうであるならば、「つかのまのひととき」であるからこそその瞬間がかけがえのないもの、美しいものである。諸行無常の心をさとすような「16. 最期のもてなし」「21. 赦し」。そっと手をさしのべられるような、言葉少なにそっと寄り添ってくれるような、慈愛に包まれた楽曲。悠々と感情たっぷりに歌うのではなく、弦楽の弦のすすりが聴こえる涙腺の解放。

 

映画作品としてはもちろん映画音楽としてもあらゆる賞の受賞を予感させる。

 

 

 

2017.8 追記

「久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2017」にて「ASIAN SYMPHONY」の一楽章として「赦し」(Track-21)が組み込まれ世界初演。

ASIAN SYMPHONY
1. Dawn of Asia
2. Hurly-Burly
3. Monkey Forest
4. Absolution
5. Asian Crisis

久石譲コメント

「ASIAN SYMPHONY」は2006年におこなったアジアツアーのときに初演した「アジア組曲」をもとに再構成したものです。新たに2017年公開の映画『花戦さ』のために書いた楽曲を加えて、全5楽章からなる約28分の作品になりました。一言でいうと「メロディアスなミニマル」ということになります。作曲時の上昇カーブを描くアジアのエネルギーへの憧れとロマンは、今回のリコンポーズで多少シリアスな現実として生まれ変わりました。その辺りは意図的ではないのですが、リアルな社会とリンクしています。

 

レビュー

2006年初演から長い沈黙をまもってきた大作、ついにその封印がとけた瞬間でした。久石譲解説に「メロディアスなミニマル」とあります。当時の言葉を補足引用すると「僕の作曲家としての原点はミニマルであり、一方で僕を有名にしてくれた映画音楽では叙情的なメロディー作家であることを基本にした。ただそのいずれも決して新しい方法論ではない。全く別物の両者を融合することで、本当の意味でも久石独自の音楽を確立できると思う。ミニマル的な、わずか数小節の短いフレーズの中で、人の心を捉える旋律を表現できないか…」(CD「Asian X.T.C.」ライナーノーツより)、久石譲が現代の作曲家として強い意志をもって創作した作品「アジア組曲」改め「ASIAN SYMPHONY」です。

めまぐるしいアジアの成長と魅惑を時代の風でかたちにした2006年版「アジア組曲」、それはまさに天井知らずのエネルギーの解放であり同時に先進国が辿ってきた発展後にある危機(Crisis)を警鐘したものとなっていました。それから11年、現代社会におけるアジア、世界におけるアジアは、今私たちがそれぞれ感じとっているすぐ隣にある現実です。

久石譲が「ASIAN SYMPHONY」への進化でリコンポーズしたもの。既出4楽曲は大きな音楽構成の変化はありません。それでも当時の「アジア組曲」の印象とは変わった空気を感じる。溢れ出るエネルギーのなかに無機質な表情で鼓動する怒涛のパーカッション群、パンチの効いた鋭利な管楽器群。躍動的で快活なのに決して手放しで笑ってはいない。そんなシリアスな変化を感じとったような気がします。

そしてもうひとつ注目すべきは、映画『花戦さ』のために書かれた音楽から「4. Absolution」として組み込まれた楽曲。映画サウンドトラック盤では「赦し」(Track-21)として収録されています。そっと手をさしのべられるような、言葉少なにそっと寄り添ってくれるような、慈愛に包まれた楽曲。悠々と感情たっぷりに歌うのではなく、弦楽の弦のすすりが聴こえる涙腺の解放。”罪を赦す”というように、過去の過ちをも包みこみ苦しまなくていい安らかな気持ちで生きていきなさい、そんな意味あいになるのかなあと思います。”相手を赦す・自らを赦す”、そして前向きに未来へ歩んでいく。映画音楽のために書き下ろされた、誤解をおそれずにいえば「エンターテインメントのための楽曲」がこうやって「久石譲オリジナル作品の一部」として組み込まれる。これはこれまでにはなかったことで、とても重要なポイントなのかもしれません。それだけに「4. Absolution / 赦し」という楽曲に対する久石譲の納得と確信を感じます。見方をかえれば、映画音楽の一楽曲としては時とともに流れてしまう可能性のあるものが、オリジナル作品の一楽章として新しい命を吹きまれた、そして未来へとつながっていくもうひとつの機会を得ることのできた楽曲。そう思いめぐらてみるとこの楽曲が加えられたことに深い感慨をおぼえます。

そして、赦しのあとの警鐘。同じ過ちをくり返す危機(Crisis)、今までになかった新しい危機(Crisis)。そんな現実を僕たちは力強く生きていかなければいけない。久石さんは、当時のインタビューで「危機(Crisis)の中の希望」というフレーズを口にしています。危機を警鐘するだけではない、その中から希望をつかんで切り拓いていく、そんなエネルギーを強く打ち響かせる作品です。

壮大な大作「ASIAN SYMPHONY」の「アジア組曲」からの変遷は、時系列でまとめていますので、ぜひ紐解いてみてください。どんな音楽が気になった人はCD作品「Asian X.T.C.」でアンサンブル版を聴いてみてください。2016年「THE EAST LAND SYMPHONY」につづき2017年「ASIAN SYMPHONY」。こうやって久石さんの”シンフォニー”がひとつでも多く着実に結晶化している喜びをひしひしとかみしめながら聴きいっていました。そして1年後には…CD化が実現してくれることを強く願っています。

Blog. 「久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2017」 コンサート・レポート より抜粋)

 

 

 

2018.8.1 追記

2017年国内5都市と韓国ソウルにて開催された「久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2017」コンサートツアーで初演された、2大作品が待望のCD化。「Symphonic Suite “Castle in the Sky”」「ASIAN SYMPHONY」収録。

 

 

 

 

1. 戦国ラプソディー
2. 花僧・専好登場!
3. 天に昇る龍の如く
4. 野花の囁き
5. 織田信長
6. 京の町、花の町
7. れんの瞳に
8. 花の力や
9. 利休と専好
10. 一輪にて
11. 黄金の茶室
12. れんと専好
13. 太閤殿下の大茶会
14. こらまた…
15. 花、笑う
16. 最期のもてなし
17. どないならはるんやろ
18. 梅の花
19. 当然の報い
20. 吉右衛門の最期
21. 赦し
22. 花をもって
23. 花戦さ

 

All Music Composed, Arranged and Produced by Joe Hisaishi
Conducted by Joe Hisaishi

Performed by
Flute & Piccolo:Hiroshi Arakawa
Oboe:Ami Kaneko
Clarinet:Yusuke Noda
Clarinet & Bass Clarinet:Yurie Honda
Bassoon:Takaaki Tsuboi
Horn:Jonathan Hammill, Yuta Ohno
Trumpet:Kenichi Tsujimoto
Trombone:Shinsuke Torizuka
Bass Trombone:Ryota Fujii
Timpani:Akihiro Oba
Percussion:Harumi Furuya, Shinya Matsushita
Harp:Ayano Kaji
Piano & Celesta:Takehiko Yamada
Koto:Akemi Yamada, Miho Jogasaki
Strings:E”K”S Masters Orchestra

Recorded at Victor Studio
Mixed at SOUND INN

Recording & Mixing Engineer:Suminobu Hamada(Sound Inn)
Manipulator:Yasuhiro Maeda

and more…