Info. 2016/11/26 映画「花戦さ」(2017年6月公開) 音楽:久石譲 特報公開!

華道池坊家の初代・池坊専好を主人公に据えた鬼塚忠氏の小説を、狂言師・野村萬斎主演で実写映画化した時代劇「花戦さ」の特報映像が、このほど完成した。

「起終点駅 ターミナル」の篠原哲雄監督のメガホンで映画化した本作は、“花”の専好(萬斎)と“茶”の千利休(佐藤)の友情や、時の天下人・豊臣秀吉(猿之助)との対立を描く。NHKの2017年大河ドラマ「おんな城主 直虎」を手掛けることになった森下佳子が脚本を務め、久石譲が音楽を担当する。 “Info. 2016/11/26 映画「花戦さ」(2017年6月公開) 音楽:久石譲 特報公開!” の続きを読む

Info. 2017/06/09,10 「久石譲 シンフォニック・コンサート Music from スタジオジブリ」(パリ) コンサート決定!!

Posted on 2016/11/22

2017年6月9日、10日、久石譲によるスタジオジブリ公式コンサートがついにパリにて世界初演!

 

注1)海外では、久石譲指揮ではない、あるいは無許可でスタジオジブリ作品映像を使用したコンサートがたびたび開催されているため「公式コンサート」という明記になっています。 “Info. 2017/06/09,10 「久石譲 シンフォニック・コンサート Music from スタジオジブリ」(パリ) コンサート決定!!” の続きを読む

Info. 2016/12/31 「久石譲 ジルベスターコンサート 2016 in festival hall」開催決定!! 【11/15 Update!!】

毎年恒例!今年もやります、ジルベスターコンサート!
大晦日にはフェスティバルホールへ。

2014年・2015年につづき3年連続開催が決定しました!

 

【2016.11.15 Update!!】
演奏予定曲目更新しました。
※都合により演奏曲目、演奏曲順等が変更になる場合があります。予めご了承ください。

【2016.10.3 Update!!】
演奏予定曲目更新しました。

「アジア組曲」は、あの「アジア組曲」でしょうか?!
気になる方、コンサート前に予習されたい方はこちらをご参照ください。
Disc. 久石譲 『(アジア組曲)~ Asian Crisis 他~』 *Unreleased

 

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Info. 2016/11/19 久石譲 『Life is』 オーケストラバージョン 初O.A. (エリエールブランドテーマ曲)

エリエールブランドの大王製紙株式会社では、世界的な音楽家である久石譲氏書き下ろしによる、エリエールブランドのテーマ曲『Life is』を制作しました。当楽曲のオーケストラバージョンを平成28年11月19日~20日にテレビ放送予定の「大王製紙エリエールレディスオープン」にて、大会テーマ曲として初オンエア致します。

『Life is』はエリエールのブランドテーマ曲です。エリエールのやさしいイメージや、一生を通じて皆様の身近にありつづけたいという思いを込めた楽曲です。久石譲氏は、スタジオジブリや数多くの映画音楽を担当するなど世界的な音楽家であり、今回の楽曲制作にあたり私たちの思いを見事にメロディにのせて頂きました。軽やかに楽しい毎日、明るく前向きな気持ち、感情的に心揺れる日々、聴く方それぞれの気持ちに共鳴する、エリエールらしい楽曲に仕上がっています。

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Info. 2016/09/08 「久石譲 ナガノ・チェンバー・オーケストラ 第3回定期演奏会」 チケット発売開始 【11/4 Update!!】

久石譲がベートーヴェンを振る、シリーズ第3弾!
衝撃のデビュー公演から半年、我が街のオーケストラ・プレイヤーたちが、冬の長野に再集結。

久石譲を芸術監督に、日本で、世界で活躍するトップクラスの演奏家たちが集結した夢のオーケストラ。久石譲芸術監督のもと、ベートーヴェンの交響曲を2年間かけて全曲演じ抜きます。また、久石のルーツとも言うべきミニマル・ミュージックを中心とした現代音楽と、それに通じるバロック以前の音楽(古楽作品)も織り交ぜ、新・旧のコントラストを、そして音楽の美しさを伝えます。久石の自作・他作を問わず良質な音楽を「作曲家・久石譲」ならではの視点でセレクトし、「作曲家・久石譲」ならではの解釈により豪華プレイヤーたちが奏でる、今までにないオーケストラ。おじいちゃん、おばあちゃんからお子様まで、夢のひとときを心ゆくまでお楽しみください。 “Info. 2016/09/08 「久石譲 ナガノ・チェンバー・オーケストラ 第3回定期演奏会」 チケット発売開始 【11/4 Update!!】” の続きを読む

Blog. NHK WORLD 「Joe Hisaishi Special Program」 久石譲特番 放送内容

Posted on 2016/11/1

10月22日にNHK WORLDにて久石譲のスペシャル・プログラムが放送されました。

 

NHK WORLD
Entertainment Nippon 2016
Joe Hisaishi
Saturday, October 22 8:10/ 14:10/ 19:10
Sunday, October 23 2:10

In this episode we will be featuring Japan’s top composer, Joe Hisaishi.
In addition to creating music for movies, including many films from Studio Ghibli, Joe Hisaishi also composes symphonies and conducts orchestras, all the while continuing to push the limits of minimal music. His widespread appeal will no doubt resonate with music fans around the world.

(英文:NHK WORLD より)

 

NHKワールドとは、NHKの海外向けサービスで、日本とアジアの今を伝えるニュースや 番組を世界に発信しています。日本国内でも当日ライブストリーミングやスマホアプリとしても閲覧可能のようです。

海外向け全編英語および英語字幕、「Entertainment Nippon 2016」という番組枠で、日本から世界に向けたエンターテインメントを発信する番組です。その22日放送分が久石譲特集でした。約1時間のスペシャル番組、とても濃厚な内容でした。

約35年以上にも及ぶ久石譲の音楽活動をうまく組み立てた番組構成になっていました。もちろんジブリ作品、北野武作品から、オリジナル(コンテンポラリー)作品、最新コンサートまで、久石譲が凝縮された内容で、「久石譲とは?」と聞かれたら、『これを1時間見ればわかります!』と言えるほどの素晴らしいプログラム。

 

番組内容を要点のみご紹介します。

 

コンサート映像から

  • 「となりのトトロ」「メーヴェとコルベットの戦い」「遠い日々」「ふたたび」「タタリ神」「アシタカとサン」(2008 in 武道館より)
  • 「HANA-BI」「Asian X.T.C.」「Oriental Wind」(2006 コンサートツアーより)
  • 「Asian Dream Song」(2003 コンサートツアーより)
  • 「Orbis ~混声合唱、オルガンとオーケストラのための~ 新版」「交響曲 第9番(ベートーヴェン)」(2015 第九スペシャルより)

などが、ほぼフルサイズや抜粋版など盛りだくさんに散りばめられていました。そのほかにも多くのコンサート映像・楽曲が使われていました。最新コンサートからも(これは後ほど)。

[ひとり言]
2006年のコンサート映像は、当時TV放送されましたが録画保存できていてもVHS?!DVD?!…DVD化もされていないなかで今回高画質・高音質で放送されたことはかなり貴重だったりします。「Orbis」と「第九」はTV放送もされていない蔵出し映像。「Orbis」は新版第1楽章(オリジナル「Orbis」を基とした)でした。記録用として各種コンサートは映像も音源も収録しているのだと思いますが、このコンサートも収録してたんだ!映像あるなら…これ以上は言わずもがな。

 

インタビュー

鈴木敏夫プロデューサー、秋元康さん、ガブリエル・プロコフィエフ(Gabriel Prokofiev)さんが登場していました。推測ですが、おそらく番組用の撮り下ろしではないかと。久石譲インタビューも随所にありました。(各インタビュー内容は、それだけで一記事になってしまいますので、いつか整理できたときに)

[ひとり言]
撮り下ろしインタビューなら、それはもちろんすごいのです。さらに、久石譲のインタビューがかなり直近だということに驚きと鮮度満点。インタビュー場所が「よみうり大手町ホール」の観客席だったからです。ということは、10月に撮影された可能性が高い、なんとも贅沢極まりない特番です。

 

その他紹介として、初期アルバム「MKWAJU」「INFORMATION」、長野パラリンピック総合演出(1997)、映画「Quartet カルテット」(2001 監督:久石譲)、、「MIDORI SONG」(2015 ミュージック・シェアリング委嘱)、フィギュアスケートの羽生結弦選手への楽曲提供(2016)など、多彩な紹介でした。

 

要約すると

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プロフィール

国立音楽大学在学中よりミニマル・ミュージックに興味を持ち、現代音楽の作曲家として出発。1981年「MKWAJU」を発表、翌1982年にファーストアルバム「INFORMATION」を発表し、ソロアーティストとして活動を開始。以後、「Minima_Rhythm」(2009)「Melodyphony」(2010)「Vermeer & Escher」(2012)「The End of the World」(2016)に至るまで数々のソロアルバムを生み出す。作曲だけでなく指揮・演奏・プロデュースも手掛け、ジャンルにとらわれない独自のスタイルを確立する。

1984年の映画『風の谷のナウシカ』以降、『風立ちぬ』(2013)まで宮崎駿監督の全作品の音楽を担当。このほか、北野武監督『HANA-BI』(1998)、滝田洋二郎監督『おくりびと』(2008)、李相日監督『悪人』(2010)、高畑勲監督『かぐや姫の物語』(2013)、山田洋次監督『小さいおうち』(2014) 『家族はつらいよ』(2016)など数々の映画音楽を手掛ける。

2001年には、初監督作となる『Quartet カルテット』を製作。音楽・共同脚本をも手掛けた本作品は、日本初の本格的な音楽映画として、モントリオール映画祭のワールドシネマ部門正式招待作品に選ばれた。

国内ではこれまでに数度にわたる日本アカデミー賞最優秀音楽賞をはじめ、数々の賞を受賞。海外においても、音楽監督を務めた韓国映画『トンマッコルヘようこそ』、中国映画『おばさんのポストモダン生活』などで、各国の最優秀音楽賞を受賞している。

演奏活動においては、ピアノソロや室内楽、オーケストラなどさまざまなスタイルのコンサートを精力的に開催。2004年には、第57回カンヌ国際映画祭オープニングセレモニーにおいて、バスター・キートンの無声映画『The General』のフィルムコンサートの音楽と指揮を担当。同年7月、新日本フィルハーモニー交響楽団と「新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ」(W.D.O.)を結成し、音楽監督に就任。2008年8月、「久石譲 in 武道館 -宮崎アニメと共に歩んだ25年間-」では管弦楽と混声合唱・児童合唱、吹奏楽、マーチングバンドを含む総勢1200名の大規模編成を指揮・ピアノ共演し大いなる成功に導いた。

また近年は、クラシックの指揮者としても国内外で活動の幅を広げるほか、《コントラバス協奏曲》や6弦エレクトリック・ヴァイオリンのための《室内交響曲》、《TRI-AD for Large Orchesta》、《THE EAST LAND SYMPHONY》などの作品づくりにも意欲的に取り組み、活躍の場は多岐にわたる。さらに2014年から、久石譲のプロデュースによるミニマル・ミュージックからポストクラシカルといった最先端の“現代(いま)の音楽”を紹介するコンサート・シリーズ「MUSIC FUTURE」を始動させ、今年で3回目をむかえる。

2009年紫綬褒章受賞。国立音楽大学招聘教授。長野市芸術館・芸術監督。

-2016 ver.
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上記は、オフィシャル・プロフィール(2016年版)です。この活字を見事に映像化したようなスペシャル・プログラムと言ってしまえるほど、この表現が一番的確なような気がします。

 

[ひとり言]におさまらないこと
この番組のなにがすごいって、かなり鮮度が高い旬な編集ということです。「MUSIC FUTURE 2016」コンサートのリハーサル風景まで流れて、一番ホットな久石譲新作「2 Pieces for Strange Ensemble」がちょっとではありますが聴けてしまうという快挙。だから、久石譲インタビューもコンサート会場の「よみうり大手町ホール」で納得、収録もコンサート直前10月で納得、インタビュー内容もコンサート・パンフレット同旨で納得。さらには、前年Vol.2の「室内交響曲 for Electric Violin and Chamber Orchestra」まで映像で見聴きできてしまったという。もちろんそれぞれ1分程度かもしれませんが、貴重すぎて開いた口がふさがらない。

「室内交響曲 for Electric Violin」は、つい先日「MUSIC FUTURE 2015」CD化されました。あのエレクトリック・ヴァイオリンという特殊楽器とその演奏姿を映像で見れるなんて、アメージングです。初回盤DVD付きにしてほしかったなー、なんて。

いや、真面目な話、久石譲が語るこういった”現代の音楽”コンサートこそ、映像で発信することも大いに意義があるような気がするのです。なんでもかんでもCD化・DVD化と言っているわけではなく、「こういった面白いことやってるよ!」と映像で魅せれることは、これぞまさに3本の矢、音楽(耳)で伝える、言葉で伝える、映像で伝える。

 

そして、一番肝心なことは、この特番を日本国内で放送してほしい!ということです。それが言いたくて今回つらつら書いたと言っても過言ではありません。

 

直近でいうと、フィギュアスケートで俄然注目を集めている久石譲(「Hope&Legacy」~View of Silence+Asian Dream Song~)です。この番組でも羽生結弦選手からの「Asian Dream Song」コンサート映像という流れで進んでいました。個人的にはこの紹介の仕方すら日本メディアでされていないのが残念です。

11月は3週連続ジブリTV放送ということで、またその波がきますね。その時々の断片で注目を集めるのも、マス媒体の波としては起伏があっていいのですが、やはりそこは断片。久石譲を多面的に知ってもらうには…こういった特集番組が放送されることでバランスよく「久石譲とは?」を知ってもらえるんじゃないかなと思います。

約35年の音楽活動、30年来20年来ファンもいれば、「Summer」や「Oriental Wind」を経ての10年来ファン、はたまた今回の羽生結弦さんがきっかけとなって、久石譲音楽に触れる新ファンもきっといるでしょう。多種多彩な音楽活動と作品群、収拾つかない領域です。

「久石譲ファン」とひと言に言っても、その長さや深さといった広がりには大きな差があります。それだけの積み重ねと培われてきた久石譲音楽の歴史があるからです。かくいう私も、久石譲のことは一番知っている!なんて思うはずもなく、”多くの久石譲ファンのうちの一人が、たまたまファンサイトをやっていて、多くの久石譲情報発信サイトのひとつに過ぎず”、まだまだ情報整理への道のりも程遠く。

 

「久石譲とは?」と聞かれたら、『これを1時間見ればわかります!』と言える本番組、このような久石譲紹介番組をもっとメディアで発信してほしいと切に願っています。『NHK WORLD Entertainment Nippon 2016 Joe Hisaishi』とても素晴らしい番組でした。海外に向けてもっともっとリピート放送してほしいです。そして、日本国内に向けてぜひ放送してほしい番組です。久石譲の過去から現在までをきれいにコンパイル、さすがNHK!そして期待していますNHK in Japan!

すっかり情報キャッチが遅くなってしまい、事前にインフォメーションできずにすいませんでした。

 

NHK WORLD

NHK WORLD Joe Hisaishi

(公式サイト:NHK WORLD | TV  Entertainment Nippon 2016 よりキャプチャ)

 

Info. 2016/10/30 麻衣 「信州ながの音楽祭2016」コンサートで久石譲「TOKYO DANCE」他 披露

10月29日(土)開催された「童謡・唱歌のふるさと~信州なかの音楽祭2016」。その1日目に久石譲の娘である麻衣(信州中野市音楽親善大使(アンバサダー)のミニコンサート等が行われました。久石譲作品では、「心のかけら」(ゲーム「二ノ国」主題歌)、「ひまわりの家のロンド」(映画「崖の上のポニョより)、「Stand Alone」(ドラマ「坂の上の雲」主題歌)などが披露されています。

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Blog. 「週刊 司馬遼太郎 8」(2011) 久石譲 インタビュー内容

Posted on 2016/10/28

週刊朝日MOOK「週刊 司馬遼太郎 8」に掲載された久石譲インタビューです。NHK『坂の上の雲』の音楽担当にまつわるエピソードになります。

 

 

3部はコーラスを入れた「救済の音楽」

私が司馬さんの作品を徹底的に読んだのは1996年ごろだと思います。宮崎駿監督が映画「もののけ姫」の構想をしていたときに、司馬さんと小説家・堀田善衞さんの話を私たちに盛んにしていた。宮崎さんは、これからの日本はどうなってしまうのか心配されていた。何か社会的に意味のある仕事をやりたいと考えていたのだと思います。

私は司馬さんの作品に何かヒントがあるかもしれないと、1年間で司馬さんの作品を60冊ぐらい読みました。その中でいちばん衝撃を受けたのは『坂の上の雲』でした。幕末から近代国家としての日本がどうやって這い上がってきたのかよくわかった。当時、帝政ロシアは世界から反感を買っていた。日本のような小さな国がロシアと戦争をやって勝つとは思っていなかった。それが軍資金もないのに言うべきことを言って戦った。海外のほとんどが日本を応援していた。ロシアの国内事情も重なって、たまたま勝った。それを日本は勘違いして、太平洋戦争にまで突入する。司馬さんも最初はその後のノモンハン事件なども描こうとしたと思いました。

-久石さんは、宮崎監督の映画作品の音楽担当でも有名。司馬さんは宮崎作品が好きで、亡くなる前年に本誌で対談をしている。

私がNHKの知り合いのディレクターから「坂の上の雲」の音楽担当を依頼されたのは、もうずいぶん前のことです。大好きな作品だし、ぜひやりたいと思った。2011年で放映3年目。司馬さんは他の作品にも通じますが、秋山好古、真之兄弟のように、本当のエリートではなく2番手3番手に光を当てるのがとてもうまいですね。最初の第1部は青春期、第3部は二◯三高地の戦いと日本海海戦と決まっていましたから、第2部は少し心配していたんですが、子規の死にポイントをあててうまくいった。渡辺謙さんのナレーションと、よく合っていました。番組の最後に流れるテーマ曲「スタンドアローン」は、第1部はサラ・ブライトマンのスキャット、第2部は森麻季さんの歌、第3部はコーラスを入れました。第3部は「救済の音楽」。希望の見える音楽をテーマにしています。

-久石さんは東日本大震災のチャリティーコンサートを東京、大阪、パリ、北京で行った。

コンサートの前に、実際に現場を訪れないといけないと思って、宮城県石巻など被災地を4ヵ所回りました。福島第一原発のメルトダウンでは、日本政府や東京電力がほとんど情報を公開せずに、世界からあきれられてしまいましたが、コンサートでは各地から支援の声が上がり感動しました。それにしても復興は遅れていますね。まだ瓦礫の処理は3割です。日本は規模は小さいのだから、それに合った生活をすればいいのに、原発をはじめ、さまざまなところで無理をして、便利さや快適さを求めた。その結果がこの事態です。こんな状況を司馬さんが見ていたら、どのように思うでしょうね。福島のあの豊かな土地が十数年は使えないと思うと悲しいですよ。

(「週刊 司馬遼太郎 8」より)

(初出:週刊朝日 2011年8月5日 増大号)

 

週刊朝日MOOK 週刊 司馬遼太郎 2011年10月7日 発売

公式サイト:朝日新聞出版 | 別冊・ムック 週刊 司馬遼太郎 8

 

 

映画「もののけ姫」(1997)製作時期に、司馬遼太郎の関連本を読みあさったエピソードは過去にも語られていましたね。

 

「いま子供たちに向けて何をテーマに作るべきなのかが見えて来ない」という発言もしています。そんなとき、宮崎さんの尊敬する作家、司馬遼太郎さん、堀田善衛さんとの鼎談が実現しました。その鼎談によって、宮崎さんは今後、作家として何をやるのか、見えてきた部分があったのではないでしょうか。実は、僕は司馬さんの本をあまり読んでいなかったので1年間で100冊近く読みました。『もののけ姫』の奥深いところに司馬さんの見方、考え方があるのでは、と思ったからです。

Blog. 「文藝春秋 2013年1月号」 久石譲、宮崎駿を語る より抜粋)

 

「もののけ姫」では、当時宮崎さんと司馬遼太郎さんの対談集が出版されたこともあり、1年間で『坂の上の雲』他ほぼすべての本を読破した。宮崎さんがこの映画に込めた思考の過程を少しでも知るための参考になれば、と考えたからだ。で、そのことを宮崎さんに話したら「そんなに読まなくてもいいですよ」と苦笑いされた。

Blog. 宮崎駿 × 高畑勲 × 鈴木敏夫、久石譲音楽を語る 『久石譲 in 武道館』より より抜粋)

 

 

ほとんどTVドラマの音楽を手がけることがなくなった久石譲が、なぜこの作品は引き受けたのか、またひとつの作品に携わるときの姿勢など、いろんな面が垣間見れるインタビュー内容です。

 

週刊 司馬遼太郎 8

 

Blog. 「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ 5」より EXILE ATSUSHI 久石譲 エピソード

Posted on 2016/10/23

2007年のスタートから、足かけ10年。大ロングラン中の人気番組「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」(TOKYO FM含む全国38局ネット)から、ベスト・オブ・ベスト回を厳選して単行本化したのが書籍「ジブリ汗まみれ」です。その最新刊・第5巻(2016年3月刊行)のご紹介です。

 

本著に収められたエピソードその目次は、

▼第5巻収録 豪華ゲスト
○庵野秀明(監督・プロデューサー)+樋口真嗣(監督)「特撮の灯よ、永遠に…! <特撮博物館>開催秘話」[ポッドキャスト未配信]
○坂本美雨(ミュージシャン)「わたしと 父母と 音楽と」
○太田光(タレント)「拝任! 『かぐや姫』の特命コピーライター」
○吉岡秀隆(俳優)「ジブリ作品が、ぼくを助けてくれた」
○堅田真人(モバイル研究家)+依田謙一(日本テレビ)「携帯事情の最前線 ウェアラブルからインプラントへ」
○三浦しをん(作家)「『神去なあなあ日常』 小説と映画のあいだ」
○EXILE ATSUSHI(アーティスト)「伝えたい歌、日本のこころ」
○橋口亮輔(映画監督)+リリー・フランキー(アーティスト・俳優)「小豆島で語りあったこと」
○斎藤環(精神科医)+川上量生(カドカワ代表取締役社長)「ヤンキー vs. オタク —この日本的なるもの」
○追想・菅原文太(鈴木敏夫による“ひとり語り”)

 

 

ジブリネタ・久石譲ネタはもとより、さまざまな分野のバラエティ豊かなトーク満載で、見識が深まり毎号楽しみに読んでいます。この最新刊も、各ゲストを迎えてのエピソードそれぞれに書き残したいことはたくさんある、目からウロコなお話が盛りだくさんでした。

久石譲ファンサイトということで、そのなかから久石譲に関連するエピソードをご紹介します。抜粋になりますので、もしさらに深掘りしたい人、興味を持たれた人は、ぜひ本を手にとってみてください。

 

 

Guest 7
EXILE ATSUSHI 「伝えたい歌、日本のこころ」

日本の歴史からわかること

~略~

ATSUSHI:
「そうですね…。EXILEとしてのステージの時は、どっちかというとエンターテインメントで、バーンと派手は演出が多いので。ソロのツアーでは、わりと静かな曲も歌います。あと、この前、久石さんとご一緒させていただいたので…」

鈴木:
「そうですってね。さっきの奥さんも知ってたんですよ、そのことを(笑)。」

ATSUSHI:
「〈懺悔〉という曲なんですけど、ちょうど宮崎駿さんが引退を発表された日(2013年9月1日発表、6日引退会見)に、その曲のミックスダウンをしていて。久石さんは、宮崎さんと30年ぐらい一緒にやってきた仲間なので、やっぱりちょっと傷心されてる感じがありましたね。」

鈴木:
「あの日ですか!…ぼく、その日に、久石さんに2回電話をもらったんですよ。じゃあ、その作業の合い間を縫っての電話だったんですね。それで、最初は「引退にびっくりした」という話で、しばらくおいて、「何とか撤回できないのか」と…(笑)。」

ATSUSHI:
「ああ、そうおっしゃってたんですね? 相当ショックだったみたいですね、やっぱり。」

-あの曲(〈懺悔〉)は、詞よりも曲が先にあったんですか?

ATSUSHI:
「あれは、日本テレビが催した、「洛中洛外図」という大昔の何枚もの屏風を展示する記念式典というか、展覧会のためのテーマ曲だったんです。それでぼくも、一緒に行かせていただき、見たんですが──やっぱりそお屏風には、当時の”発注主”がいて、たとえば、徳川家と豊臣家の勢力図みたいなものが上手と下手みたいに描かれていたり、深い意味が込められている。日本人の民族性というか、当時の生活が描いてあったり。そういうものを見て、久石さんがインスピレーションを得て作られたメロディーをぼくに下さって、ぼくも、歌詞の案を先にメモしておいたんですけど、それに合わせて作詞させていただきました。

でも、音楽家としての信頼というんですかね…お任せして、最初に上がってきた時、すごく難しいメロディーだったんですけど、「とにかく久石さんだし、文句言わずにやってみよう」と。すごく難しかったけど、作詞をして、歌った時に、「ああ、やっぱりすごいな。こうなるんだ」と──自分ではイメージできないところまで行っているというか、信頼してやってみて良かったなと思いましたね。

その「洛中洛外図」を見て、昔から芸術作品というものは、ある思いがあって残されているんだなあと。その屏風にも、何か意図があって、発注主がいて、そして、今に残されている…。見ると、人間は、ずーっと同じことを繰り返しているんです。争いもするし、平和を願って篳篥(ひちりき)を吹いてた人たちの”昔”は、もう消えてしまったのか、とか。人間は同じ過ちを繰り返しているなと感じたし、作詞をしていて「これって、懺悔なんだな」と思い、〈懺悔〉というタイトルにさせていただいたんです。

その屏風には、喧嘩をはやし立てるお坊さんや、不倫をしに行く女性の姿や、お花見の帰りに酔っぱらってる集団が描かれていて、結局、やってることは今と変わらない。昔のことはどうしてもちょっと美化して捉えるけれども、昔はけっこう自由に芸術をやっていたんだなあ、とも思いましたね。」

鈴木:
「いつごろのものなんですか? 「洛中洛外図」って。」

ATSUSHI:
「室町時代から始まり、江戸時代まで描かれていたそうです。」

鈴木:
「室町なんですよねえ…日本のすべてが変わったのは。今、”家族”というものがあるじゃないですか。お父さん、お母さん、子供がいて、一つの家族を構成している。それ、室町時代に始まってるんですね。」

~略~

「やりたいことをやる」ことの是非

~略~

鈴木:
「だけど、この前、東京ドームのコンサートを初めて拝見して、思い知らされましたよね。最初から最後まで、目が離せない。やっぱり面白かったんだもの。何が良かったかというと、自分たちのことよりも、お客さんのことを考えていらした。そこらへんが、宮崎駿の考えかたにも通じるというか…。彼もね、そりゃ自分でやりたいこともあるんでしょうけど、それより先に、「今のお客さんって、何を観たがっているんだろう?」って、そっちですよ。」

ATSUSHI:
「宮崎さんって、そうなんですね?」

鈴木:
「はたから見ると好きなことやってきたように見えるかもしれないけど、しかし、誤解を恐れずに言っちゃうと──彼は、自分の好きなものは一本もやっていない。」

-そうなんですか!?

鈴木:
「そうですよ。だから、さっきの屏風の話じゃないけど、ぼくなんか、発注主なんですよ。「次、これをやってください」って。そうすると、だいたい二つ返事で引き受けてくれる。で、「今、この題材で何をやるとお客さんが満足してくれるだろう?」って、まず、先にそれですよ。彼が他の監督と一番違うのはそこで、非常に職業的にやる。だから引退の時に、「これからは好きなことやります」って言ったわけです。だって、一回もやってないんだもん、大げさに言うと。

変な言いかただけどね…もし、彼が好きなことだけやっていたら、30年ももたないですよね。いつもいつも、「お客さんが何を求めているか」。それを探るのが、彼がやってきたことなんです。」

ASTUSHI:
「なるほど、そうなんですね…。ぼくにとってのEXILEも、今おっしゃったことに近くて、自分自身のために作詞とかパフォーマンスをやったことは、あまりないですね。グループのため、お客さんのためというのが、やっぱり一番にある。」

鈴木:
「さっき、美空ひばりさんの話が出たけど、昔は、歌手のバックには、プロデューサーがいて、ディレクターがいて、「この歌手に、次、何を歌わせようか」と考える。その時、彼らが考えるのは、お客さんのことですよね。歌手本人の希望うんぬんではなく、「これを歌え」と。それでうまくいくかどうか、でしょ? そういう時代のやりかたって、もう一度見直すべきじゃないかなという気がする。エンターテインメントというのは、やっぱり、需要と供給の関係の上に成り立っているから、ひとりよがりになっちゃダメでしょう。

いい機会だから、ちょっと話しちゃうと──宮さん(宮崎駿)は、引退のあと好きなことをやると言いながら、いざとなると、「何をやったらいいんだろう」と思っていますよね。」

ASTUSHI:
「長年、お客さんのためにやることによって、好きなことが変わってきちゃってるから、「本当にやりたいことって何だっけ?」という感じなんでしょうね。」

鈴木:
「そうそう。そのとおり!」

-そうなると、逆に、自分がただやりたいことだけをやっても、楽しくないんじゃないですか?

ATSUSHI:
「誰からも反応がないって思うと、やりたくなくなっちゃうんですよね。」

鈴木:
「結局、宮崎駿が、今何をやってるかというと──三鷹の森ジブリ美術館の展示替えが、毎年5月にるんですが、それを、目の色を変えてやっている。それで、ジブリが作った保育園の子供たちに楽しんでもらいたいと、去年からやってるんですけど、正月を越えて、「もう、どうしたらいいかわからない」って。ものすごく一生懸命やっていて、ある意味では、映画を作るよりも頑張ってる。「こんなことを頑張るんだったら、映画を作ってよ」と言いたいぐらいなんですけど(笑)、彼にとっては、お客さんの顔が見えてるんですよ、その子たちが喜んでくれなかったらダメと。~略~」

~以下略~

2014年3月11日収録 れんが屋/4月8日・5月13日放送分に、元音源より追加、再構成。

(書籍「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ 5」 より)

 

 

当エピソードの半分も抜粋していません、話はあらゆる方面に展開し、ジブリのこと・EXILEのこと、多岐にわたっています。

個人的には、久石譲が宮崎駿監督の引退を耳にしたその日が「懺悔 EXILE ATSUSHI × 久石譲」のミックスダウンの日ということだけでも、感慨深い思いで同曲を聴き返してしまいました。映画「風立ちぬ」製作期間中、うすうすは感じていたことかもしれませんが、いざ公になったときの衝撃はやはり第三者には測りかねるものが存在するのだろうと思います。

芸術とは、芸術作品とは、作家とは。時代性や作家性もふまえて語られた対談はとても興味深いものがありました。村上春樹さんのエッセイなどを読んでいても、久石譲にも通じるのかなあ、同じようなこと思っているのかなあ、と置き換えてみることもるのですが、それはまた別の機会にご紹介できたらと思っています。

このあたりの「久石譲考察」については、ちょうど今年の5-6月にかけて深く掘り下げて記しました。共通項もあるような気もしますので、ご興味のある方はぜひ。

Blog. 次のステージを展開する久石譲 -2013年からの傾向と対策- 1
Blog. 次のステージを展開する久石譲 -2013年からの傾向と対策- 2
Blog. 次のステージを展開する久石譲 -2013年からの傾向と対策- 3

 

本書よりご紹介した楽曲「懺悔」にまるわる楽曲解説やエピソードなどは下記ご参照ください。

Disc. EXILE ATSUSHI & 久石譲 『懺悔』
Blog. 「NHK SWITCH インタビュー 達人達 久石譲 × 吉岡徳仁」 番組内容紹介

 

EXILE ATSUSHI 久石譲 懺悔 通常盤

 

 

最後に。

この秋読んだ本に、「ジブリの仲間たち」(鈴木敏夫)[2016.6刊行]、「もう一つの「バルス」 -宮崎駿と『天空の城ラピュタ』の時代-」(木原浩勝)[2016.10刊行]などもあります。前著は、今、宮崎駿監督が何に取り組んでいるか、リアルタイムな情報を垣間見ることができます。

後著は、2016年今年が「ラピュラ公開30周年」にあたり、当時の制作現場がまぶしく記されています。かなりトリビア的な情報も多く、ジブリファン・ラピュタファンには、たまらない一冊になると思います。当時スタジオジブリでこの作品を一緒に作っていた人だからこそ語れる秘話満載です。おそらく蔵出しな情報ばかりで、鈴木敏夫・宮崎駿・高畑勲 各著書はほぼ読んでいる人としても、初めて知ることが多く驚きと感動の連続で一気に読み切りました。

私のふわっと感想よりも、Amazonレビューなんかを見ていただければ、手にとりたくなること間違いナシです。(リンク貼っていません検索してください)

 

ジブリの仲間たち 鈴木敏夫

もう一つのバルス

 

秋の夜長に、ぜひ1冊手にとってみてください。久石譲を聴きながら♪

 

ジブリ汗まみれ5 鈴木敏夫