Info. 2006/06/08 久石譲、初のベスト盤をリリース! あの組曲も収録!

久石譲 『THE BEST COLLECTION』

日本の映画音楽は、この人なくして語ることはできないだろう。それが、宮崎駿監督作品映画『風の谷のナウシカ』の音楽を手掛けて以来、『となりのトトロ』『もののけ姫』などのスタジオジブリ作品や、北野武監督作品『HANA-BI』『菊次郎の夏』など、数多くの映画音楽を手掛けてきた久石譲である。

今や世界的にその名を知られるほどの作曲家であり、ピアニストである久石譲が、6月7日に自身がプロデュースしているレーベル“Wonderland Records”より、初のベスト・アルバム『THE BEST COLLECTION』をリリース! 1988年にリリースした初のピアノ・ソロ・アルバム『Piano Stories』に収録されている「A Summer’s Day」やNHKドラマ『風の盆から』のテーマ曲「風の盆」のほか、「出会い~追憶のX.T.C」「「風の伝説」風の谷のナウシカ組曲(改訂版)から」など、厳選された全16曲が収録されている。久石自らが選曲をしたという作品だけに、人々の心にダイレクトに響く旋律がギュッと詰まっている。

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Disc. 久石譲 『THE BEST COLLECTION presented by Wonderland Records』

久石譲 『THE BEST COLLECTION』

2006年6月7日 CD発売 UPCI-1048

 

久石譲が主宰するレーベル ワンダーランドレコードからのベスト・セレクション。レーベル・テーマ「EVERGREEN」を象徴した、本人自らの選曲、リマスタリング音源で構成されたセレクト・アルバム。

 

 

音楽の”WONDERLAND”の素晴しき城主、久石譲

日本を代表する、というより今や世界的にその名を知られている作曲家であり、ピアニストである久石譲は、その知名度と、多くの人に作品が愛されているのと対照的に意外なほど、その実像と本質が一般的には伝わっていないアーティストではないだろうか。

僕は久石譲がプロデュースするレーベル”Wonderland Records”からリリースされたアルバムのベスト盤『THE BEST COLLECTION』を聴いて、改めてそのことを思った。初のピアノ・ソロ・アルバムとして1988年にリリースされた『Piano Stories』でもオープニングを飾っていた「A Summer’s Day」からNHKドラマ「風の盆から」のテーマ曲「風の盆」までの見事なまでの音の連なり。”いい音楽”が時代や流行を超えて人々に愛され、存在していることは周知の事実だが、”EVERGREEN”をテーマに、久石譲の音楽観を投影させたレーベルとして、2000年に設立され、その年の12月6日に『Piano Stories』を第1弾としてリリースした”Wonderland Records”からリリースされた8枚のアルバムからの選曲に、今年リリースされる新曲3曲を加えて作られた『THE BEST COLLECTION』は単なるベスト盤というより、久石譲という稀有な才能と音楽的魅力を兼ね備えたアーティストの音楽の旅のドキュメントなのである。

それはジョエル・マイヤーウィッツという知る人ぞ知る写真家の美しい写真をカバーにした『Piano Stories』からの2曲に、久石譲の映画音楽家としての評価を決定的なものにした「あの夏、いちばん静かな海」のメインテーマ曲が続いていくあたりで明らかになる。4歳の頃からヴァイオリンを学び、国立音楽大学作曲科に入学した久石譲が最初に感化されたのが”ミニマル・ミュージック”で、出発点が現代音楽の作曲家だったということは久石譲というアーティストの本質を理解する上では非常に重要なポイントであり、「僕の作曲家としての原点はミニマルであり、一方で僕を有名にしてくれた映画音楽では叙情的なメロディー作家であることを基本にした。ただそのいずれも決して新しい方法論ではない。全く別物の両者を融合することで、本当の意味での久石独自の音楽を確立できると思う。ミニマル的なわずか数小節の短いフレーズの中で、人の心を捕らえる旋律を表現できないか…」という言葉を聞くと、「風の谷のナウシカ」から始まった宮崎アニメの一般的なファンが例外なく口にする”美しく優しいメロディー”の深みが理解できるだろうし、久石譲が作曲家としてだけでなく、アレンジャー、プロデューサーとしての才能も傑出していることがよくわかる。映像と音楽のコラボレーションの素晴しさが公開当時、評判をとった北野武監督の映画「あの夏、いちばん静かな海」から、久石譲とは何作もタッグを組んでいる大林宣彦監督の映画「ふたり」からの曲への切り返しの見事さはもはや魔術的領域にすら達している。

そう、本当にいろいろなところに連れていかれてしまうのだ。1984年の「風の谷のナウシカ」を始まりに、20年と少しの間に何と43本もの映画音楽を手がけてきた久石譲は「僕にとって、音楽は生きている上で一番好きなことで、映画は2番目に好き。その両方をいっぺんにできるのが映画音楽。映画音楽を作る場合、映像と音楽は必ず対等であるように心がけている。映画には大もとには脚本があって、そこからイマジネーションを膨らませて、片方は映像に、もう片方は音楽になる。勿論、音楽は映像に関連しているわけだけど、たいがいの場合、追随し過ぎてしまう。泣くシーンでは悲しいメロディーとかね。逆に映画のコンセプトから考えたら、音楽はそうする必要がなかったりもする。映像と音楽をもっと戦わせてもいいのではないかと…」と語っているが、その音楽のイマジネイティブな広がりとスケールの大きさは、間違いなくこのクリエイティブな視点と姿勢が反映されたものといえるのではないだろうか。

そして、Wonderland Recordsからリリースされている大林宣彦監督の映画「はるか、ノスタルジィ」のサントラ盤に添付されたブックレットに久石譲が書いた文章の一節が、映像と音楽の世界を、また音楽の多くのジャンルの世界を、自由奔放に往き来している久石譲というアーティストの思考回路の深さを僕に教えてくれた。

「この映画に音楽を付けるに当たって色々と悩み、最初はロマンティックな曲を色々考えたりしましたが、結果的にテーマ的には”過去に対面して行くサスペンス”という括りでの音楽にしようと考えました。これはある時ヒッチコックの「めまい」(1958年)をレンタルビデオでたまたま見た時に、出だしがサスペンス調に作られているという事に気がつき、「はるか、ノスタルジィ」も自分の過去に対面するサスペンスなのだという共通項の発見から考えついた事です。このようにすることで最終的に出会った所に本当のロマンがあるというような作りにすればこの映画は行けると考え、大林監督にこの話をし”それは最高にいい”という事になり、テーマのメロディーをロマンにもサスペンスにも取れるような複雑なものにして、短いモチーフ風な扱いをすると完全にサスペンス音楽になってしまうようなものに仕上げました。その後この「追憶のX.T.C.」というテーマ曲は「MY LOST CITY」の「Tango X.T.C.」という曲に発展していくことになりました」

やや長い引用になったが、久石譲の物作りに対する考え方やアプローチを知るには非常に興味深い文章であり、このアルバムの中盤からエンディングに至るまでの流れとどこかで通底しているようにも僕には思える。日本映画界に大きく貢献してきた今までの実績とその功績が評価され、久石譲は2002年淀川長治賞を受賞しているが、先にも書いたように多くの人の記憶に残っている美しいメロディーと壮麗なサウンドは驚くべき計算と準備とテクニックがあって初めて成立しているのである。

だが、それにしても、1989年に6枚目のソロ・アルバムとしてリリースされた『PRETENDER』の中から選び出された「VIEW OF SILENCE」のアレンジの見事さはどんな言葉を使って形容すればいいのだろうか。どの曲を聴いても、久石譲の楽器の鳴らし方のうまさには改めて唸らされ、今回のアルバムでいくつもの新しい発見をしたのはうれしい驚きだったが、ふるえるようなストリングスがピアノと絡み合い、ひとつずつの楽器が知的な会話をして、全体としては官能的に匂いが漂う「VIEW OF SILENCE」はアレンジャーとしてもその時代に既に久石譲が世界的レベルに達していたことの証であり、続く『SUPER ORCHESTRA NIGHT 2001』から選ばれた「千と千尋の神隠し」組曲の2曲も、自身の作品をオーケストラ用にアレンジしてここまで昇華できるということに素直に脱帽させられてしまう。久石譲が、”戦友”と呼び、”Wonderland Records”に初のオリジナル・アルバム・アーティストとして迎え入れたチェリスト、近藤浩志のソロ・アルバム『Arcant』から選び出された「風の谷のナウシカ」組曲(改訂版)「風の伝説」の素晴しさも特筆すべきものがあるし、続く2曲と合わせて絶妙なレーベルのプロモーションになっている。

あとは全16曲の収録曲のうち、唯一のヴォーカル・ナンバーである「さくらが咲いたよ」と、久石譲を”楽界の魔王”と形容して讃えている脚本家、市川森一の依頼による仕事となったNHKドラマ「風の盆から」のサントラ盤から選び出された2曲について書いておけばいい。

久石譲が坂口安吾の名作「桜の森の満開の下」にインスピレーションを受けて書き下ろし、1994年のソロ・アルバム『地上の楽園』に収録した曲を、久石譲の愛娘、麻衣が全く新しい楽曲としてリメイクした「さくらが咲いたよ」は、ただ桜の表面的な美しさだけではなく、桜が持つ妖しさや狂おしさ、儚さが見事なまでに表現されているところが実に久石譲らしいし、続く「彷徨」は本人がニヤリと笑いながら原点回帰をしているようなところにある種の凄みすら感じられる。

でも、それが久石譲というアーティストの唯一無二なところだろう。例えば「ポップスの分野に入ったけれど、音楽の可能性を追求する精神は前衛音楽と同じ。常に新たな音楽につながるものをと考えながら作曲している」という言葉ひとつとっても、久石譲がかつて”ニューエイジ・ミュージック”という言葉つきで紹介され、ちょっと耳ざわりのいい音楽を聴かせたものの気がついたら姿を消してしまったような人たちとは全く違うレベルのところに存在していることがわかるだろうし、しばらく前に久々に久石譲本人と会話を交わした時に、僕は彼がアメリカのフィリップ・グラス、イギリスのマイケル・ナイマンときて、日本の久石譲というような関係性をみてとったのである。

そして、この『THE BEST COLLECTION』を聴いて、それを確信した。また、こうして自分自身の音楽作品をきちんと整理し、世に送り出していこうという姿勢に心からの拍手を贈りたい。映画音楽から自身のソロ・アルバム、さまざまなアプローチによるコンサート活動、はたまたイベント・プロデュースに至るまで、久石譲の旺盛なまでの創作意欲は全くとどまるところを知らないが、「ピアノは、僕にとってはとても大事な楽器。以前は作曲の道具でしたが、コンサートを行うようになって、表現の道具にもなりました。ピアノとの対話が、自分の別の可能性を引き出してくれる。作曲においては極めて理性的である自分がピアノを通してメンタルな面で人に訴えかけることができる」と語る純粋さが僕はまた好きだ。

立川直樹

(CDライナーノーツより)

 

 

誰もが耳にしたことのある、久石譲の旋律が集約されてはいるが、同レーベルから発表された8枚のアルバムの中からセレクトという趣向のため、オールタイムベストではない。

1980年代後半~1990年代前半の廃盤作品を自身レーベルより再発売した作品から、そして2000年以降の作品からという構成になっている。そういった意味では時代や流行を超えた色褪せることのない、音楽の旅。

それでも、(2)はアニメ「アリオン」からの美しい叙情的なピアノ曲だし、(3)~(7)は北野武監督作品や大林宣彦監督作品から、(9)~(10)は宮崎駿監督「千と千尋の神隠し」より、コンサートライブ音源から、(14)は1994年CD作品「地上の楽園」に収録されていた同曲を、麻衣のヴォーカルによって新しくリメイク、本作だけに収録された楽曲となっている。

 

以下のオリジナル収録作品のリストもご参考。

 

「Piano Stories」(1988年) ・・ (1) (2)
「あの夏、いちばん静かな海」(1991年) ・・ (3) (4)
「ふたり」(1991年) ・・ (5) (6)
「はるか、ノスタルジィ」(1993年) ・・ (7)
「PRETENDER」(1989年) ・・ (8)
「SUPER ORCHESTRA NIGHT 2001」(2002年) ・・ (9) (10)
「Arcant / 近藤浩志」(2003年) ・・ (11)
「Winter Garden / 鈴木理恵子」(2006年) ・・ (12)
「FREEDOM PIANO STORIES 4」(2005年) ・・ (13)
※本作品初収録 ・・ (14)
「風の盆」(2002年) ・・ (15) (16)

 

 

 

久石譲 『THE BEST COLLECTION』

1.A Summer’s Day
2.Resphoina
3.Silent Love
4.Clifside Waltz
5.風の時間
6.少女のままで
7.出会い ~追憶のX.T.C.~
8.VIEW OF SILENCE
9.あの夏へ
10.6番目の駅
11.風の伝説 「風の谷のナウシカ」組曲 (改訂版)から
12.For You
13.Fragile Dream
14.さくらが咲いたよ Vocal:麻衣
15.彷徨
16.風の盆

 

Disc. 鈴木理恵子 『WINTER GARDEN』

鈴木理恵子 wintergarden

2006年6月7日 CD発売 WRCT-1009

 

「鈴木理恵子は僕にとって永遠のヴァイオリニストである」 久石譲

世界的音楽家・久石譲プロデュースによるヴァイオリニスト鈴木理恵子の待望のソロアルバム!

久石譲がこのアルバムにあわせて書き下ろした新曲「Winter Garden」、学生時代の卒業作品「MEDIA」、そして名曲「For You」に加え、クラシックの数々の名曲を豪華収録。

 

 

【楽曲解説】

◇ウィンター・ガーデン / 久石譲

2006年作。このアルバムにあわせて書きおろされた楽曲。ミニマリスティックで疾走感のある第1楽章と、それとは対照的に瞑想的な雰囲気を持つ第2楽章の2つの楽章からなる。

1.第1楽章
8分の15拍子の中で多彩にフレーズが変化を見せる。ピアノとヴァイオリンの鋭いパッセージが互いの旋律を模倣しながら交錯してゆき、ねじれる様に絡み合いながらもお互いに歩み寄ることで再現へと向かう。

2.第2楽章
純度の高い硬質な和音の上に、ヴァイオリンが叙情的に歌い始める。次第に不安と緊張を増してゆく旋律を、助長する様に響きが変容してゆく。

 

6.フォー・ユー / 久石譲
1993年に制作された水の精霊と少年の交流を描いたファンタジー映画『水の旅人 -侍KIDS-』より。中山美穂が歌った主題歌「あなたになら…」のメロディをヴァイオリンが歌いあげる。多くの人を魅了しているそのメロディは今回このアルバムに収められているヴァイオリンとピアノによる演奏において、より深く繊細に心に響く。

 

13.メディア / 久石譲
国立音楽大学在学中、卒業演奏会にて初演された楽曲。久石の音楽的志向がミニマルへと移行してゆく以前の貴重なスコアをこのアルバムの為に初録音した。

 

(【楽曲解説】 CDライナーノーツより 久石譲作品のみ抜粋)

 

 

 

鈴木理恵子 wintergarden

1.ウィンター・ガーデン 第1楽章 Winter Garden 1st movement / 久石譲
2.ウィンター・ガーデン 第2楽章 Winter Garden 2nd movement / 久石譲
3.即興曲 第15番 エディット・ピアフを讃えて / F.プーランク
4.即興曲 第7番 / F.プーランク
5.即興曲 第13番 / F.プーランク
6.フォー・ユー For You / 久石譲 (映画「水の旅人」主題歌より)
7.アンダルーサ(嘆き) / E.グラナドス
8.我が母の教え給いし歌 / A.ドヴォルザーク
9.古い仏教の祈り / L.ブーランジェ
10.シチリアーナ / M.T. von パラディス
11.太陽への讃歌 / N.A.リムスキー=コルサコフ
12.深い河 / 黒人霊歌
13.メディアMEDIA / 久石譲

Produced by Joe Hisaishi

Violin:鈴木理恵子
Piano:浦壁信二 (1,2,8,9,11,13) 小柳美奈子 (3-7,10,12)
Flute:荒川洋 (13)
Arrangement:唐木亮輔 (6)

Recorded at Wonder Station (1,2,13 – Mar.2006, 3,8~12 – Mar.2005, 4~7 – Feb.2004)
Mixed & Masterd (2006) at Wonder Station

 

Disc. 久石譲 『RAKUEN / MALDIVES』

久石譲 『RAKUEN』

2006年4月26日 CD発売 WRCT-1010

 

 

コメント

ミニマルアーティストを止めて映画を何本か録った後、僕はこの「楽園 モルディブ」の音楽を作った。きわめてシンプルでありながら明るい透明な世界観ができたのは、三好さんと行ったモルディブでの体験と美しい写真がなければ書かなかった、あるいは書けなかった。

そして長い年月を経て今聞いてみると、それが何よりもミニマルミュージック的であったことに僕はある種の感慨を抱く。「心の中のMistral(季節風)」そんな体験をこのアルバムで一緒にできれば僕らの「楽園」は幸せだ。

久石譲

 

昔、久石さんと一緒にモルディブの島々をあちこち旅をしました。20年以上も前です。久石さんにつくっていただいたこの音楽によって、僕の楽園へのイメージがしっかりと形になりました。僕の「RAKUEN」の源がこの音楽です。

三好和義

(コメント ~CDライナーノートより)

 

 

 

4月26日(水)~5月7日(日)新宿タカシマヤにて三好和義写真展「南国の楽園 ON THE BEACH」がありました。なぜ三好和義さんの写真展が関係あるの?と疑問をもたれる方のために説明いたしますと、4月26日にWonderland Recordsからリリースされた『RAKUEN / MALDIVES』は1985年に発売されたビデオ『RAKUEN』に久石が音楽をつけたサウンドトラックで、その映像ビデオを撮影したのが写真家の三好和義さんです。今回『RAKUEN / MALDIVES』を発売するにあたり三好さんの事務所へ連絡すると、偶然にも三好さんの方でも新宿タカシマヤで写真展を催すとのこと。そういった経緯からCDの発売を写真展に合わせることになったのです。

タカシマヤ10階の展示場にて三好和義さんがこれまで撮影した地球にいちばん美しい場所”楽園”をテーマにした写真約200点がところ狭しと展示され、南国の風景やそこに住む人たちの日常などを映し出していました。ゴールデンウィークということもあって写真展には多くの人だかりができており、会場のBGMとして流れていた『RAKUEN / MALDIVES』のおかげもあって気分はまさに楽園でした。会場には三好さんもおいでになり、サイン会やギャラリートークショーなども開催され展示会は大盛況のうちに幕を閉じました。

(三好和義写真展『南国の楽園 ON THE BEACH』レポート ファンクラブ会報 JOE CLUB vol.2 2006.06 より)

 

 

(VHS CSMV0062)

 

RAKUEN/MALDIVESは、”水平線のフォトグラファー”の異名をとる三好和義氏の”RAKUEN”シリーズ第3弾目の作品である。いい画面でフィックスしたまま長い時間見せるという、第1弾からの基本姿勢をふまえながらモルディブを舞台に撮影している。今回の作品を制作するにあたり、三好氏は1984年から時間の許す限りモルディブを訪れている。その時の体験について三好氏は、こう語っている。──『ある日、どこからともなく僕の心の奥をくすぐる様な香りが、プーンとしてきた。これだ!僕のRAKUENの香りがしたんだ。目に入ってきたのは、巨大な房のバナナだった。僕のRAKUENを見つけた気がした。僕の祖先はきっと、いつもバナナと一緒に暮らしていたんだと思う。また、モルディブでは島が不思議な見え方をするんだ。ボートで走っていると、水変遷に椰子の木が2、3本霞んで見える。そのうち5本、10本と見えてきて、近づくにつれて白い砂が浮いたり沈んだり見えてくるだ。地球が丸いことをその時、感じたんだ』──三好氏はまったく感性の人なのだ。今回のビデオの撮影期間は1985年2月から3月にかけての約1カ月間。むろん三好氏本業の写真を撮る時間を含めてである。今回の作品では特に長望遠(35mmカメラで24mm相当)と広角(35mmカメラで24mm相当)のレンズを多用し、三好氏独特の世界を創り出している。また、音楽では「風の谷のナウシカ」、「Wの悲劇」の音楽を担当した久石譲氏が、三好氏とモルディブへ同行し、フェアライトとシンセサイザーを駆使した曲を創りあげている。三好和義のRAKUEN/MALDIVES。鳥になって、モルディブの空を飛んでいるような気分。自分の部屋がモルディブの砂浜になった気分。海辺で音楽でも聴いているような気軽な感じで、見てほしい。

(VHS封入カード より) 

 

 

 

1985年にリリースされた、写真家 三好和義氏の人気シリーズ「楽園」モルディブ版、そのビデオに収録されていた音源をリマスタリングして収録したアルバム。自身のレーベル、WANDER LAND RECORDS 設立によって約20年を経て作品化された貴重な音源。

究極の楽園ヒーリング・ミュージック。タイトルの通り安らげる楽園のような一枚。トロピカルなサウンド 楽器によるミニマルミュージック。永遠に終わることのないようなくり返すミニマル音楽が、時が止まったような時間を忘れさせてくれる楽園へと誘ってくれる。

多くのピアノやオーケストラ作品とは一線を画した心地のよいやわらかなシンセサイザーサウンド・アルバムとなっている。

 

 

久石譲 『RAKUEN』

1.RAKUEN
2.MALÉ ATOLL
3.TROPICAL WIND -a palm-
4.SILENT FISH
5.WALKIN’ TO THE MALDIVES
6.MIRAGE
7.TROPICAL WIND
8.EVENING SERENADE
9.RAKUEN SUNSET

All composed, Arranged, Produced by JOE HISAISHI
Photograph: KAZUYOSHI MIYOSHI

Remastered by TOSHIYUKI TAKAHASHI (WonderStation)

 

Info. 2006/04/20 OnGenで久石譲の大ヒットアルバムなど配信開始!

USENが運営する楽曲配信サイト「OnGen USEN MUSIC SERVER」で、久石譲の大ヒットアルバム「Piano Stories」の配信などを開始した。

今回配信されるのは、「風の谷のナウシカ」や「天空の城ラピュタ」、「となりのトトロ」などのピアノソロを収めた「Piano Stories」のほか、映画「あの夏、いちばん静かな海」「ふたり」「はるか、ノスタルジィ」のサントラなど4作品、全60曲となる。

配信形式はWMA方式を採用し、価格は1曲200円。CDへは10回、携帯オーディオプレイヤーへは無制限に転送可能となっている。

 

Disc. 久石譲 『家族の時間』 *Unlereased

2006年4月3日 TV放送開始

 

テレビ東京系「家族の時間」(毎週月曜日 夜10時54分~11時)の音楽を久石譲が担当している。番組は2010年3月29日、全208回をもって終了。

 

番組案内
毎回、1つの家族を見つめます。何気ない普段の生活の中にある「家族の時間」の温もり。久石譲の暖かいオリジナル曲と鶴田真由の清涼感溢れるナレーションでお届けします。

 

久石譲メッセージ
僕は家庭を顧みることのない仕事人間で、ほとんど寝る事と、食べる事のために帰っている。その分気遣いをしているつもりだが家族はもっと神経を使っている。たぶん。

人間の顔と同じようにそれぞれの家族には他人にはわからないそれぞれの家族の顔がある。その小さな喜びや哀しみは何にも代え難い。

この番組の音楽を通して細やかな罪滅ぼしと感謝の気持ちを僕は伝えたいと思う。

久石譲

(番組公式サイトより)

 

 

楽曲情報
家族の時間 ~メインテーマ~
家族の時間 ~絆~
家族の時間 ~日常~

 

CD化されていない作品。

 

 

Disc. クミコ 『クミコ・ベスト わが麗しき恋物語』

2006年3月8日 CD発売 IOCD-20160

 

最新録音「人生のメリーゴーランド」(作曲:久石譲)から銀巴里でのライブ音源復刻まで、クミコの軌跡が凝縮された初のベスト・アルバム。

 

クミコ ベスト・アルバム『 わが麗しき恋物語 』
~今、言葉でしか伝えられない歌がある~

レア音源や話題の新録音、クミコの代表曲などファン必聴の全16曲。

宮崎駿監督映画「ハウルの動く城」のメインテーマ曲「人生のメリーゴーランド」(作曲:久石譲)に、覚さんがクミコさんのために詞を書き下ろし、ボーカル曲として生まれ変わりました。代表曲「わが麗しき恋物語」ほか、覚作詞曲は4曲収録。

・ わが麗しき恋物語
・ わたしは青空
・ さよならを、私から
・ 人生のメリーゴーランド

<覚さんからのコメント>
ジブリ映画とのご縁が続きます。今回は「ハウルの動く城」テーマ曲に詞を付けました。
宮崎駿監督からは「映画本編とは全く関係なくていいですから、クミコさんが歌ってリアリティのある内容にしてください。」とのご要望。
しかし同時にタイトルは、本編のテーマ曲タイトル「人生のメリーゴーランド」のままでというご指定もあり。
それでは、クミコさんの「人生のメリーゴーランド」を作ろうと思いました。
詞をファクスで送ったあと数分して、クミコさんから涙声での電話をいただきました。
「こういうのが歌いたかったの。大切に歌っていくね」冥利に尽きるとはこのことです。
クミコさん、監督、ありがとう。
覚和歌子

(メーカー・インフォメーションより)

 

 

「人生のメリーゴーランド」
作詞:覚和歌子 作曲:久石譲 編曲:萩田光雄

新録音です。
宮崎駿監督の「ハウルの動く城」のテーマ曲ですが、これが流れてきた途端耳が直立してしまいました。
何とか唄えないものだろうかと思い悩み、とうとう覚和歌子さんの詞で実現が。
新たに詞をつけることをお許しくださった宮崎監督、そして作曲者久石譲さんのあたたかいお心に感謝するばかりです。

楽曲解説 by クミコ

(CDライナーノーツより)

 

 

2021年には村松崇継によるリアレンジで新録音。シングル化されている。

 

”アルバム収録時は、アレンジはバンド的なカルテットだったが、今回は、『思い出のマーニー』や『メアリと魔女の花』などジブリ作品の楽曲を手がけ、映画『64-ロクヨン-前編』『8年越しの花嫁 奇跡の実話』で日本アカデミー賞優秀音楽賞を2年連続受賞した村松崇継がリアレンジ。詩人で作詞家の覚和歌子の詞の世界観と、村松らしいシンフォニックなアレンジが一体となり、スケール感のある作品に仕上がっている。”

 

 

 

1. わが麗しき恋物語
2. 幽霊
3. もう森へなんか行かない
4. 愛の追憶
5. 接吻
6. 願い
7. こころ
8. 一本の鉛筆
9. わたしは青空
10. さいごの抱擁
11. 愛の讃歌
12. ラストダンスは私に
13. さよならを 私から
14. 人生のメリーゴーランド
15. Unknown Trip [ボーナス・トラック]
16. バイバイ・リバイバル [ボーナス・トラック]

 

Info. 2006/03/07 久石譲の愛娘・麻衣がiTunesでデビュー!

スタジオジブリ作品をはじめとして、数多くの映画音楽などで活躍している久石譲。彼の長女・麻衣が、父親の楽曲「さくらが咲いたよ」で歌手デビューする。

2歳からピアノの英才教育を受け、6歳からNHK東京放送児童合唱団に所属した彼女。これまで表立った活動はしていないように思われるが、実は、父・久石譲が参加した「風の谷のナウシカ」の中で、ナウシカの回想シーンで流れる「ラン ラン ララ~」のあのメロディーを歌っているのが、当時4歳の彼女である。

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