Book. 養老孟司×久石譲 「耳で考える -脳は名曲を欲する」

2009年9月10日 刊行 角川書店

 

人間はなぜ音楽を生み出し、社会においてどのように役割づけてきたか? そして私たちはどのような曲を美しいと感じ、どうやってそれを受け入れていくのか? 謎の多い分野に脳科学と映画音楽の第一人者が挑む!

わたしたちはなぜ“耳”の重要性を忘れてしまったのか?聴覚の持つ神秘の力を、第一人者が問う。

(ブック・インフォメーションより)

 

 

耳で考える

【目次】

まえがき

第一章 なぜ人は音楽で感動するのか
脳の邪魔をしないのが名曲?
映像より音楽が先に脳に飛び込む
目と耳の情報を統合する機能
虫は融通が利かない
遺伝子に任せておけないことをやるのが脳の役目
言葉で表現できない感覚「クオリア」
感覚が落ちている
内なるもう一つの目?
触覚や嗅覚の二重構造
音楽で人が感動しやすいわけ
メロディーは時空の記憶装置
聴覚と論理性 -音楽は論理的
論理の基本は疑問形

第二章 感性の土壌
木の文化を見直そう
かつてのような技術もなくなった
個性はからだにあり
匂いはあるのが当たり前
味覚の記憶
日本人は構築力がない!
アルファベットと漢字の違い
為すべきことの意味
ハーモニーVSヘテロフォニー
どこにも顔がない音楽
空気が変われば感性も変わる
日本にいると湿気てくる
自分で動け!

第三章 いい音楽とは何か
作曲の胆も閃きにあらず
偶然をつかまえる力
創作の二面性
そこに運動性だけがある
モーツァルト効果の眉唾
赤ちゃんは胎内で何を感じとっているのか
時間軸上の構造物としての普遍性
音楽の刷り込み
人の情動を煽る音楽
文章のリズム、譜面のリズム
生物の基本は螺旋活動

第四章 意識は暴走する
現代音楽の歴史は脳化への道だった
現代は意識中心主義
言葉が伝えたもの
志向性と感覚
緊張感のメリット
ゴールを意識するとモチベーションは下がる
集中力の最後の糸
情報化と情報処理の違い
呪いの言葉が社会に満ちている
真っ赤なウソが日本にも
日本人の特質
確かなウソに人は夢中になる?
現実を豊かにするために言葉がある

第五章 共感性と創造
効果音も肉声で
他者と「合わせる」力
真似から対話が始まる
絶対音感
一緒にうたうことの意味
生きるためにリズムを揃える
どっちもあり
他者との同調システム、ミラーニューロン
肥大した脳みその使い方
時代の共鳴
偶然の重なり
オリジナリティは共感性の中にある
必然の答え探し
主人公が勝手に動き出す
何が起こるかわからないことこそ面白い

第六章 人間はみな芸術家
自分の一生は作品である!
スタイルを変えつづけること
出でよ、ボケたふり老人!
自然な融合社会
おかしくしているのは健康な人のわがまま
悪いのは自分じゃない?
共同体に求めるもの
平成・参勤交代のすすめ
野生の感覚

あとがき

 

新書: 207ページ
出版社: 角川書店
言語: 日本語
ISBN-10: 4047102059
ISBN-13: 978-4047102057
商品パッケージの寸法: 17.2 x 10.8 x 1.6 cm

 

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