現地時間12月2日、アニメ界のアカデミー賞ともいわれる第42回アニー賞のノミネーションが発表され、スタジオジブリの映画『かぐや姫の物語』が長編映画部門において作品賞を含む3部門でノミネートされた。
国際アニメーション協会(ASIFA)が主催する、アニメーション界のアカデミー賞ともいわれるアニー賞。『かぐや姫の物語』は作品賞のほか、監督賞に高畑勲監督が、音楽賞に久石譲がノミネートされた。
まず大きな話題は高畑勲監督の『かぐや姫の物語』である。日本では2013年に公開された本作は、米国ではGKIDSの配給で10月から公開が始まった。高畑勲14年ぶりの長編映画は、米国でも日本と同様に高い評価を得ている。そんな評価の高さが本作のノミネートにつながった。
最優秀長編アニメーションは、『かぐや姫の物語』のほか7作品である。ディズニーの『ベイマックス』、ドリームワークス・アニメーションの『ヒックとドラゴン2』、ワーナーの『レゴ・ムービー』などのハリウッド大作からビル・プリンプトンの『Cheatin’』、ライカの『The Boxtrolls』、Reel FXの『The Book of Life』といったインディペンド作品と幅広い。海外からはアイルランドの『Song of the Sea』がノミネート入りした。
そして高畑勲監督、監督賞(映画)でもノミネートされている。この部門が最優秀長編アニメーション部門の候補作品の監督が8人そのまま並んだかたちになっている。
音楽賞(映画)は5人がノミネートとなった。その一人が、『かぐや姫の物語』の久石譲氏である。こちらは『Cheatin’』『ヒックとドラゴン2』『Mr. Peabody & Sherman』『Song of the Sea』の4作品と伴のノミネートである。
ジブリは昨年、宮崎駿監督作『風立ちぬ』が作品賞、脚本賞、キャラクターアニメーション賞にノミネートされ脚本賞を獲得。過去には『千と千尋の神隠し』が作品賞、監督賞、脚本賞、音楽賞を受賞したほか、『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』『コクリコ坂から』が各賞の候補になっている。
今年の長編部門では、日本文化にインスパイアされたディズニー映画『ベイマックス』や『LEGO(R)ムービー』などが作品賞にノミネート。『コララインとボタンの魔女』のライカ社が制作した『ボックス・トロールズ(原題) / The Boxtrolls』が最多13ノミネートを果たしたほか、人気3Dアニメの続編『ハウ・トゥー・トレイン・ユア・ドラゴン2(原題) / How to Train Your Dragon 2』が10ノミネート。『ベイマックス』『ソング・オブ・シー(原題) / Song of the Sea』が7ノミネートで続いている。
授賞式は2015年1月31日(現地時間)にアメリカ、ロサンゼルスで行われる。