1994年10月3日 刊行 パロル舎
「風の谷のナウシカ」「ぴあの」の作曲家・久石譲が言葉で奏でる繊細壮大、新たな世界。楽園にいながらも、決して楽園を歌わない人を描いた、「失われた楽園」の物語。
(ブック・インフォメーションより)
【目次】
1あらかじめプログラムされていたマイヤ。
2デジタル表記の0と1の間にはミクロの世界が存在する。
3夏子はまるで少女のように危険な摩天楼と友達になった。
4僕の中の一つのロンドンは終わったのかもしれない。
5あんたは偶然という奴を信じますか?
そして冴恵はサウスイーストの季節風に乗って現われた。
6女はひとつ恋する度に前へ進み、男は振り出しに戻る。
7僕はいまパリにいる。だがそんなことは誰もしらない。
そして、サティは無造作に僕の前の椅子に腰かけ足を組んだ。
8ザクロのように真っ赤な血の滴る。
9楽園にいる人は楽園を歌うことはない。
この作品は1993年10月より1994年9月まで12回にわたって、『エスクァイア』誌上に連載された同名小説に、大幅に加筆訂正されたものである。なお本文中ゴシック部分は、アンヌ・レエ著 村松潔訳 『エリック・サティ』(白水社刊)より引用した。
(本書巻末より)
単行本: 229ページ
出版社: パロル舎
言語: 日本語
ISBN-10: 4894191156
ISBN-13: 978-4894191150
寸法: 19 x 13.4 x 2.4 cm