Book. 久石譲 「音楽する日乗」

2016年7月28日 刊行 小学館

 

〈 書籍の内容 〉
久石譲が綴った「文字になった音楽」
宮崎駿監督や北野武監督の映画音楽の作曲家として知られる久石譲氏は、コンサートのチケットは発売と同時に完売、作曲した曲は中国、台湾などのアジアをはじめ、ヨーロッパなどでも演奏される名実ともに日本を代表する音楽家です。

その久石氏が、クラシック音楽を中心に、音作りや演奏活動から発想の源や思索の原点などについて執筆。特に近年、力を入れているクラシック音楽の作曲と指揮については、その難しさを含め、楽しさ、醍醐味、指揮してわかることなど幅広いエピソードが綴られています。また、氏の原点ともいえる現代音楽を、「現代の音楽」としてあらたに作曲し、演奏、伝え、拡げていくための、格闘にも似た営為を、日常の何気ない思いもはさみながら描写しています。

作曲家であり指揮者、そしてピアノ奏者で、エンターテインメントを知り抜いた久石氏だから創り出せるクラシック音楽、そして「現代の音楽」。その新鮮かつ素晴らしい体験を、コンサート会場と本書で味わってください。

〈 編集者からのおすすめ情報 〉
全体を、「振る」「伝える」「知る」「考える」「創る」の5章で構成。
「創る」では、氏が信頼する音楽学者の小沼純一早稲田大学教授との対談で、「できるだけ話さないこと」を、特別に開陳しています。作曲をはじめたきっかけから、今という時代において曲を創る思いまで、貴重な内容が語り下ろされました。

また、巻末には、30Pにわたる久石譲主要作品リストを収載。あの作品この作品と、久石音楽が聞こえてくるかのような、これも貴重な保存版です。

出典:小学館作品情報 より

 

 

久石譲 音楽する日乗

 

久石譲 音楽する日乗 sc

(帯付き装丁)

 

【目次】

はじめに

I 振る
《第9》を指揮して思うこと
クラシック音楽を指揮するようになるまで
指揮者についてのあれこれ
僕が指揮をするわけは?
作曲家と指揮者の関係
作曲家兼指揮者とプロの指揮者の違いとは
作曲家兼指揮者の有利な点
作曲家兼指揮者がこの時代に指揮をする意味とは何か?
《広島の犠牲者に捧げる哀歌》を指揮する
音楽が音楽になる瞬間のこと
クラシックは演奏するたびに新しい発見がある
「神が降りてきた」
ドゥダメルの演奏会を聴いて
イタリアで自作のコンサート
指揮者のような生活

II 伝える
音楽を伝える方法には何があるのか?
音楽の原点について考える
伝統か人工的かということ
伝達方法としての譜面について
演奏における自由度-ジャズとクラシックの違い
発想記号の使い方について
楽譜の不完全さについて
オーケストラに何をどのうように伝えるか
コンサートマスターってどんな人?

III 知る
音楽と視覚と聴覚の問題
視覚と聴覚のズレはどうして起こるのか?
音楽は時間軸と空間軸の上に作られた建築物?
絵画に描かれた時間と音楽における空間表現
昨日の自分と今日の自分は同じか?
音楽を構成する3要素を座標軸で考えると

IV 考える
イスラエル・フィルを聴いて思ったこと
「ユダヤ人」と芸術表現をめぐって
音楽の中の「ユダヤ的」なもの」について
マーラー作品の中の「永遠の憂情」
映画『卒業』をめぐるあれこれ
音楽の進化-倍音の発見
音楽の始まり-古代ギリシャからグレゴリオ聖歌へ
譜面の発達-ポリフォニー音楽の時代
ハーモニーのための革命的方法論-平均律
和音が音楽にもたらしたもの
最もシンプルな音楽の形式は?
ソナタ形式の中の第1主題と第2主題
ロマン派の音楽と文学の関係
シェーンベルクの天才ぶりと、その目指したものは・・・
十二音音楽ってなに?
「商業化された大量生産」の音楽の台頭と行く末
音楽はどこに行くのだろうか? 世界はどこに向かうのだろうか?

V 創る
曲はいつ完成するのか?

「今という時代のなかで、作曲するということ」
対談 久石譲×小沼純一

おわりに

巻末 久石譲 主要作品リスト

*本書は、小学館発行『クラシックプレミアム』誌に平成26年1月から平成27年11月まで連載された記事をもとに、加筆して再構成したものです。第V章の対談は、書き下ろしです。

 

単行本: 254ページ
出版社: 小学館
言語: 日本語
ISBN-10: 4093884994
ISBN-13: 978-4093884990
寸法: 19 x 13.2 x 1.7 cm

 

 

 

下記は「クラシック プレミアム」連載時の号数[  ]を補足している。また連載時から校正されたものも補足している。なお39号と44号はクラシックプレミアム編集部による久石譲コンサート・ルポルタージュ(W.D.O.2014 / W.D.O.2015)のため本書には収載されていない。

 

【目次】

はじめに

I 振る
《第9》を指揮して思うこと [1]
クラシック音楽を指揮するようになるまで [2]
指揮者についてのあれこれ [3]
僕が指揮をするわけは? [4]
作曲家と指揮者の関係 [5]
作曲家兼指揮者とプロの指揮者の違いとは [6]
作曲家兼指揮者の有利な点 [7]
作曲家兼指揮者がこの時代に指揮をする意味とは何か? [8]
《広島の犠牲者に捧げる哀歌》を指揮する [16]
音楽が音楽になる瞬間のこと [32]
クラシックは演奏するたびに新しい発見がある [34]
「神が降りてきた」 [12]
ドゥダメルの演奏会を聴いて [36]
イタリアで自作のコンサート [37]
指揮者のような生活 [38]

II 伝える
音楽を伝える方法には何があるのか?[10 /冒頭カット]
音楽の原点について考える [11]
伝統か人工的かということ [15]
伝達方法としての譜面について [13]
演奏における自由度-ジャズとクラシックの違い [14]
発想記号の使い方について [17]
楽譜の不完全さについて [18]
オーケストラに何をどのうように伝えるか [33]
コンサートマスターってどんな人? [31]

III 知る
音楽と視覚と聴覚の問題 [20]
視覚と聴覚のズレはどうして起こるのか? [21]
音楽は時間軸と空間軸の上に作られた建築物? [22]
絵画に描かれた時間と音楽における空間表現 [23]
昨日の自分と今日の自分は同じか? [24]
音楽を構成する3要素を座標軸で考えると [30]

IV 考える
イスラエル・フィルを聴いて思ったこと [25]
「ユダヤ人」と芸術表現をめぐって [26]
音楽の中の「ユダヤ的」なもの」について [27]
マーラー作品の中の「永遠の憂情」 [28]
映画『卒業』をめぐるあれこれ [29]
音楽の進化-倍音の発見 [39]
音楽の始まり-古代ギリシャからグレゴリオ聖歌へ [40]
譜面の発達-ポリフォニー音楽の時代 [41]
ハーモニーのための革命的方法論-平均律 [42]
和音が音楽にもたらしたもの [43]
最もシンプルな音楽の形式は? [45]
ソナタ形式の中の第1主題と第2主題 [46]
ロマン派の音楽と文学の関係 [47]
シェーンベルクの天才ぶりと、その目指したものは・・・ [35]
十二音音楽ってなに? [48]
「商業化された大量生産」の音楽の台頭と行く末 [49]
音楽はどこに行くのだろうか? 世界はどこに向かうのだろうか? [50 /勝手なあとがき カット] 

V 創る
曲はいつ完成するのか? [9]

「今という時代のなかで、作曲するということ」 *語りおろし
対談 久石譲×小沼純一

おわりに [50 /勝手なあとがき 校正]

 

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