Info. 2018/06/08 映画『羊と鋼の森』エンディング曲「The Dream of the Lambs」 久石譲&辻井伸行 初タッグ

山崎賢人(23)が主演する映画「羊と鋼の森」(監督橋本光二郎、6月8日公開)のエンディング曲で、日本を代表する音楽家2人が共演した。数多くの映画音楽を手掛ける久石譲氏(67)が作曲と編曲、ピアニスト辻井伸行氏(29)がピアノ演奏を務めた。

「羊と鋼の森」は、2016年本屋大賞で第1位に輝いた宮下奈都氏の同名小説、ピアノの調律に魅せられた一人の青年・外村直樹が、ピアノとつながる多くの人と出会い、成長していく姿を描く。山崎が外村、三浦友和が外村の人生を導く調律師・板鳥宗一郎を演じたほか、上白石萌音、上白石萌歌、鈴木亮平、仲里依紗、佐野勇斗(M!LK)らがキャストに名を連ねる。「orange-オレンジ-」の橋本光二郎がメガホンを取った。

久石氏は映画音楽界を代表する人物で、スタジオジブリ作品や北野武監督作品で長年活躍。一方、辻井氏は2009年に米ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで日本人初優勝。国内外で公演を行っている。作曲家としても活躍し、映画『神様のカルテ』、テレビ東京系『美の巨人たち』などの音楽を担当している。 原作の世界観、そして“ピアノ”の魅力を最大限に活かせるテーマ曲を考えた制作陣は、優れた表現力で世界的に有名な音楽家である2人に制作を依頼。元々原作を読んでおり、その世界観に強く引かれた両名がオファーを快諾したことにより、豪華なタッグが実現した。

久石氏が寄せた曲は「The Dream of the Lams」。和訳すると「子羊たちの夢」。夢を追う主人公の背中を押すような優しいメロディーラインの曲だ。

もともと原作小説を読んでいたという久石と辻井は、映画製作陣からのオファーをそろって快諾。2017年夏、コンサートホールにオーケストラを集め、久石自らタクトを振ってレコーディングを行った。この日が初対面となった2人は互いに「お会いできて光栄です」と喜びの気持ちを表し、収録が終わったあとも「本当に楽しかった」と笑顔を見せていたという。

 

〈コメント全文〉

■久石譲氏コメント
ピアニストはいろいろなピアノに出会わなければならない。ピアノによってタッチがそれぞれすごく違います。調律師は求める音を表現してくれる、本当に大事な存在で、音は出さないけど立派な音楽家だと思います。そんな調律師を描いた原作を、オファーをいただく前に読ませていただきました。成長譚の美しくてとても良い話。だからこそ、綺麗なだけで終わらないように、映画の奥行を出せるように、シビアなミニマル的な部分とメロディアスな部分の交差する曲を作るように意識しました。

その曲を辻井くんと一緒に作ることができてうれしく思います。古典的なスタイルをとりつつ、現代的な曲を作ったのですが、見事に弾いてくれました。辻井くんは本当に素晴らしいピアニストで、特にリズム感がすごいです。無駄なものが無いきちんとしたリズム。これを活かしたいと思って指揮をしました。演奏をしていて、とても楽しかったです。辻井くんとはまたぜひ一緒に演奏させていただきたいですね。

 

■辻井伸行氏コメント
オファーをいただく前に原作を点字の本にして読んでいましたが、ピアノをやっている人なら皆さん興味のある話だと思います。曲にもたくさんのイメージがあったり、ピアノには壮大でカッコいいところがあったり、いろいろな面白いことが分かる素晴らしい物語です。そんな映画の演奏を、久石さんとご一緒させていただけたのは本当に光栄でした。久石さんの大ファンで、素晴らしい曲をずっと聴いていたので、本当にうれしかったです。

久石さんに楽譜をいただいた時に、どのような気持ちで作曲されたのか想像し、また映画のイメージを自分の中で膨らませて、できる限りのことをしようと思って練習し、本番に挑みました。お会いするまでは緊張しましたが、本当にお優しい方で、合わせやすく、またいろいろと勉強させていただきました。この曲は感動的で、美しく、弾いていて本当に楽しかったですし、収録があっという間でした。またぜひご一緒させていただきたいです。

ピアノの調律師さんは僕にとってなくてはならない存在です。ピアニストは演奏するときは一人ですが、調律師さん、観客の皆さんと一緒にコンサートを作り上げていると思っています。国内外のさまざまな場所で調律師さんと出会うのですが、いろいろなタイプの調律師さん、そして会場のピアノと出会えるのは楽しいですね。

 

■映画プロデューサー コメント
ここまで音楽にフォーカスを当てることができる作品はない、だからこそ音楽界の巨星に認めてほしいという思いがありました。そんななか、久石譲さん、辻井伸行さんといえば、誰もが知る、日本が誇る才能。この二人が組んだら、どんな化学反応が起きるのだろうという期待もありオファーしたところ、原作がお好きという運命もあり初タッグが成立しました。
調律師の主人公の成長を見守るような久石さんの楽曲と、その調律師を讃えるような辻井さんのピアノの音色は、『羊と鋼の森』に太鼓判を押していることを物語っています。

 

「The Dream of the Lambs」が流れる予告編が公開中。

「羊と鋼の森」は6月8日より公開される。

(Webニュース各種より 編集)

 

 

■公開情報
『羊と鋼の森』
6月8日(金)全国東宝系にてロードショー
原作:『羊と鋼の森』宮下奈都(文藝春秋刊)
出演:山崎賢人、鈴木亮平、上白石萌音、上白石萌歌、堀内敬子、仲里依紗、城田優、森永悠希、佐野勇斗、光石研、吉行和子、三浦友和
監督:橋本光二郎
脚本:金子ありさ
音楽:世武裕子
製作:「羊と鋼の森」製作委員会
(c)2018「羊と鋼の森」製作委員会

公式サイト:映画 羊と鋼の森
http://hitsuji-hagane-movie.com/

『羊と鋼の森』予告編 約1分半

 

 

 

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