Disc. DAISHI DANCE 『the ジブリ set』

DAISHI DANCE the ジブリ set

2008年7月2日 CD発売  XNAE-10016

 

スタジオジブリの名曲をハウスアレンジ・カヴァー
久石譲の娘 麻衣が参加した「君をのせて」 (英語歌詞) 他
一度は聴いたことのあるナンバーが上品なハウスアレンジに

 

 

DAISHI DANCE the ジブリ set

1. 天空の城ラピュタ:君をのせて feat. 麻衣
2. 千と千尋の神隠し:あの夏へ
3. となりのトトロ:風のとおり道
4. おもひでぽろぽろ:The Rose feat. Lori Fine (COLDFEET)
5. 魔女の宅急便:海の見える街
6. ハウルの動く城:人生のメリーゴーランド
7. 風の谷のナウシカ:ナウシカ・レクイエム
8. 風の谷のナウシカ:風の伝説
9. もののけ姫:もののけ姫
10. 千と千尋の神隠し:いつも何度でも feat. Chieko Kinbara
11. 耳をすませば:Take Me Home Country Roads feat. arvin homa aya
12. となりのトトロ:となりのトトロ

 

Disc. トロンボーン・クァルテット・ジパング 『黄金の国 -ジパング-』

2008年4月23日 CD発売 OVCC-00059

 

美しい調べの国、日本。
ジパングの名のもとに煌く黄金のハーモニー。
久石譲も絶賛し、アレンジを認めた、華麗なアンサンブル!!

トロンボーン・クァルテット・ジパングが描く、満を持してのジパング的日本アルバムの登場です。

日本のオーケストラの名手たちによるトロンボーン四重奏団”ZIPANG”。

これまで5枚のアルバムがリリースされ、どのアルバムもトロンボーン・アンサンブルの可能性とエンターテイメント性を全面に出し、管楽器ファンならずとも、多くの方から讃辞を受けてきました。

その団体がちょうど結成10年目を迎える今年、自らの団体名であり、自らのアイデンティティとも言える”ZIPANG”をテーマにアルバムを発表します。

それはまさに、日本に溢れる美しいメロディ、ハーモニーが凝縮されたような濃度の高い”ZIPANG”が収められています。

当団体によって委嘱された日本の地名が付けられたスパーク、高嶋圭子の組曲。ジパングに多くのインスピレーションを与え続けたパリトロンボーン四重奏団の為に書かれた「パスピエ」。宮澤賢治の小説にインスピレーションを受け作曲された建部知弘の作品。そして日本最高の人気作曲家、久石譲の珠玉のジブリ映画名曲集。そのメロディには日本への暖かな眼差しと音楽への愛情が込められています。

日本とトロンボーンによる”ジパング”という名の調和。トロンボーンの魅力が最高に詰まったアルバムです。

(メーカーインフォメーションより)

 

 

演奏:トロンボーン・クァルテット・ジパング

メンバー:
吉川 武典(Takenori Yoshikawa)
桑田 晃(Akira Kuwata)
岸良 開城(Haruki Kishira)
門脇 賀智志(Kachishi Kadowaki)

収録:2008年1月8日~10日 富山・北アルプス文化センターにて収録

 

 

黄金の国ジパング トロンボーン

1. トウキョウ・トリプティック/フィリップ・スパーク
Tokyo Triptych/Philip Sparke
I. 新宿 楽譜
2.  II. 泉岳寺
3.  III. 渋谷
4. 4本のトロンボーンの為の「パスピエ」/高嶋圭子
Passepied for 4 Trombones/Keiko Takashima
5. 古都三景/高嶋圭子
Three ancient capitals/Keiko Takashima
I. 鎌倉~紫陽花咲く寺にて~
6.  II. 奈良~大仏開眼~
7.  III. 京都~落日の金閣寺~
8. トロンボーン四重奏のための五章「ケンタウル祭の夜に」
~宮澤賢治「銀河鉄道の夜」によせて~/建部知弘
5 Chapters for the Trombone Quartet “On the Night of the Centaur Festival”
/Tomohiro Tatebe
I. 午後の授業 楽譜
9.  II. ジョバンニ
10. III. カンパネルラ(レクイエム)
11. IV. ケンタウルス、露をふらせ!
12.  V. 星めぐりの歌
13. 組曲「心色-HISAISHI-」/久石譲(編曲:吉川武典)
Suite Shinshoku-HISASHI-/Joe Hisaishi(arr.Takenori Yoshikawa)
I. 人生のメリーゴーランド-映画「ハウルの動く城」より-
14. II. 晴れた日に…-映画「魔女の宅急便」より-
15. III. 旅立ち-映画「魔女の宅急便」より-
16. IV. あの日の川-映画「千と千尋の神隠し」より-
17. V. 風の谷のナウシカ-映画「風の谷のナウシカ」-
18. VI. 君をのせて-映画「天空の城ラピュタ」-

 

Disc. 久石譲 『Piano Stories Best ’88-’08』

久石譲 『Piano Stories Best ’88-’08』

2008年4月16日 CD発売 UPCI-1080
2018年4月25日 LP発売 UMJK-9075/6

 

’88年に第一弾をリリースして以来 Piano Stories シリーズの4枚から、久石譲が自らセレクトした本格ベストアルバム。

映画、CM、ジブリ作品等に使われた名曲の数々がピアノ&ストリングスによるアレンジでより美しく輝きを放つ。久石譲の入門編としても親しみやすく、ファンの間でも名盤として評価の高い作品。

 

 

久石譲 『PIANO STORIES BEST ’88-’08』 に寄せて

この『Piano Stories Best ’88-’08』に収録された楽曲は、久石が折に触れて発表してきたソロ・アルバム・シリーズ『PIANO STORIES』全4枚の中からセレクションされた楽曲と、ピアノ・ソロとしては今回が初収録となる未発表音源「人生のメリーゴーランド」を加えた構成となっている。1枚目のアルバム『Piano Stories』が発表されたのが1988年だから、今年でちょうど20年。その20年という時間の流れの中で、久石という音楽家が歩んできた「Histories=歴史」つまり「His Story=彼(久石)の物語」が語られてきたのであり、また、彼の音楽に接し続けてきた我々自身の「歴史=物語」が語られてきたわけである。

このアルバムに収録されている楽曲の多くは、これまで久石が手がけてきた映像音楽(映画音楽やCM、テレビ音楽)の代表作を中心に、久石自身がソロ・アルバム用にアレンジし直した=ピアノで語り直したものである。だからといって、これが単なる久石の「映像音楽集」というかというと、実はそうではない。いささか逆説めいた言い方になるが、久石の音楽は映像音楽であって、映像音楽ではないのである。このことを、少し細かく見てみたい。

宮崎作品での方法論が典型なのだが、久石は具体的な映像を見る前から音楽的構想を組み立てていく作曲家である。誤解を恐れずに書けば、久石は特定の”映像”に音楽を付けているわけではない。「僕の映画音楽の作り方というのは、監督の作りたい世界を根底に置いて、そこからイメージを組み立てていく」という久石の言葉に端的に表れているように、あくまでも久石は映画やテレビ番組の”世界観”に音楽を付けているのである。だからこそ、作品の世界観を出発点として生まれた音楽を、繰り返しアレンジする自由も生まれてくる。

久石にとって、映像作品の完成は、即、音楽の完成とはならない。現代音楽の用語を用いれば、久石の映像音楽は常に”ワーク・イン・プログレス”なのである。ソロ・アルバム『PIANO STORIES』のシリーズは、ある映像の世界観をきっかけにして生まれた久石の音楽を「ピアノで語り直した物語」なのだ。

言うまでもなく、ピアノは作曲家・久石譲のアイデンティティと密接に結びついている、きわめて特権的な楽器である。例えば『風の谷のナウシカ』のメインテーマとして知られる《風の伝説》、すなわち[04]「Fantasia (for NAUSICAÄ)」を聴いてみていただきたい。ここに収められたのはピアノ・ソロ・ヴァージョンによる演奏だが、映画本編のサウンドトラック盤の演奏でも、あるいは映画完成前に作られたイメージアルバムの演奏でも、《風の伝説》の主題は常にピアノで演奏されている。つまり、『ナウシカ』という作品の世界観-主人公ナウシカの凛とした面持ち、彼女の勇気ある姿勢など-の核心(ハート)を音楽で表現する時に、ピアノに自己を託す作曲家であることを意味する。ピアノという楽器は、久石自身の核心(ハート)でもあるのだ。

そのことを非常に象徴的に表した例として、もうひとつ、『ハウルの動く城』のメインテーマである[13]「人生のメリーゴーランド」を挙げてみよう。本編をご覧になったリスナーならご存知だと思うが、『ハウルの動く城』ではほぼ全編にわたり《人生のメリーゴーランド》の主題が繰り返し登場する(スコア全体が一種の変奏曲と言っても過言ではない)。本編の冒頭シーン、《人生のメリーゴーランド》は久石のピアノ・ソロで2回繰り返して演奏されるが、そのシーンの登場人物の会話から、我々観客はハウルが他人の心臓を取ってしまう魔法使いであること、すなわちハウルにとって心臓(ハート)が重要であることを知る。映画の中で最後にピアノ・ソロが登場するのは、ハウルが心臓(ハート)を取り戻す場面であり、そこで演奏される楽曲は本編冒頭の音楽と全く同じである(変奏曲の最後に主題が回帰する手法に似ている)。つまり《人生のメリーゴーランド》が流れる冒頭シーンは、物語的にも音楽的にも”主題提示部”の役割を果たしており、『ハウル』本編で展開される物語と音楽は、この主題を用いた”変奏曲”に他ならない。こうした作曲手法は、バッハやベートーヴェンがピアノ(鍵盤楽器)のために書いた変奏曲の方法論と、実は何ら変わるところがないのだ。さらに『ハウル』全体の音楽を注意深く聴いてみると、《人生のメリーゴーランド》の演奏にピアノが使用される箇所は、ヒロインのソフィーがハウルに抱く恋愛感情を表現した場面に限定されていることがわかる。《人生のメリーゴーランド》は、ピアノという楽器で演奏されることで”愛のテーマ”の役割も果たしているわけだ。ハウルがソフィーの恋愛感情によって心臓(ハート)を取り戻すこと。これこそが『ハウルの動く城』という作品の核心(ハート)的テーマに他ならない。その最も重要なテーマを、久石はピアノという楽器に託していたのである。

このような奇跡的な作曲を可能にしたのは、繰り返すまでもないが、ピアノという楽器が、久石のアイデンティティの根幹に関わる核心(ハート)的楽器だからである。そうしたことを頭の片隅に置きながら、この『Piano Stories Best ’88-’08』に耳を傾けていただきたい。久石譲という音楽家の核心(ハート)が、彼のピアノ演奏同様、いささかも曇ることのないタッチで、明確に語られていることに気づくはずだ。

2008年3月 前島秀国

(寄稿文 CDライナーノーツより)

 

 

【楽曲解説】

01. The Wind of Life
『PIANO STORIES II』に収録。ポップス・メロディの作曲家としても、久石が第一線の才能を有していることを示した好例である。

02. Ikaros -2008 Remix-
『PIANO STORIES 4』に収録。ブラームスのピアノ音楽に通じる重厚さと、躍動感溢れるミニマルのパルスの対比が絶妙である。2008年再ミックス音源。

03. HANA-BI
『PIANO STORIES III』に収録。北野武監督『HANA-BI』メインテーマ。ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞など、この作品と縁の深いイタリアで録音された演奏である。イタリアならではのストリングスの色合いが、楽曲の風格を高めることに貢献している。

04. Fantasia (for NAUSICAÄ)
『Piano Stories』に収録。宮崎駿監督『風の谷のナウシカ』のメインテーマ《風の伝説》に基づく。

05. Oriental Wind -2008 Remix-
『PIANO STORIES 4』に収録。サントリー緑茶「伊右衛門」CMソング。”和”のテイストを基調としながら、久石自身のルーツであるミニマル的な要素や新ウィーン楽派風のストリングス・アレンジも顔を覗かせる。2008年再ミックス音源。

06. Innocent
『Piano Stories』に収録。宮崎駿監督『天空の城ラピュタ』のメインテーマ《空から降ってきた少女》のソロ・ピアノ・ヴァージョン。

07. Angel Springs
『PIANO STORIES II』に収録。サントリー「山崎」CMソング。冒頭のチェロとピアノの絡みが美しい。希望に満ち溢れた楽曲。

08. il porco rosso
『PIANO STORIES III』に収録。宮崎駿監督『紅の豚』メインテーマで、同映画のサウンドトラック盤に収録された《帰らざる日々》をさらにジャジーにアレンジしたもの。作品の舞台はアドリア海周辺という設定だったが、そのアドリア海に面したイタリアでの録音である。

09. The Wind Forest
『Piano Stories』に収録。宮崎駿監督『となりのトトロ』の《風のとおり道》が原曲。冒頭のミニマル風の音型が小さき生命の存在をユーモラスに表現し、東洋的なメロディが森の大らかな生命を謳い上げる。

10. Cinema Nostalgia
『PIANO STORIES III』に収録。日本テレビ系「金曜ロードショー」オープニングテーマ。久石の敬愛するニーノ・ロータにオマージュを捧げたような、クラシカルな佇まいが美しい。

11. Kids Return
『PIANO STORIES II』に収録。北野武監督『キッズ・リターン』メインテーマをピアノ+弦楽四重奏、すなわちピアノ五重奏曲の形で演奏したもの。

12. A Summer’s Day
『Piano Stories』に収録。ミニマル・ミュージックの先駆者的作曲家として知られる、エリック・サティの楽曲を彷彿とさせるピアノ曲。

13. 人生のメリーゴーランド -Piano Solo Ver.-
『PIANO STORIES 4』にオーケストラ伴奏のアレンジ版が収録されていたが、ここに聴かれるピアノ・ソロ・ヴァージョンはそれとは別に収録されたもので、本盤が初出となる。宮崎駿監督『ハウルの動く城』のメインテーマ。

text by 前島秀国

(楽曲解説 ~CDライナーノーツより)

 

 

 

「Piano Stories」 ・・ (4) (6) (9) (12)
「Piano Stories II ~The Wind of Life」 ・・ (1) (7) (11)
「NOSTALGIA ~PIANO STORIES III~」 ・・ (3) (8) (10)
「FREEDOM PIANO STORIES 4」 ・・ (2) (5)

 

 

 

2018年4月25日 LP発売 UMJK-9075/6
完全生産限定盤/重量盤レコード/初LP化

 

 

 

久石譲 『Piano Stories Best ’88-’08』

1. The Wind of Life
2. Ikaros -2008 Remix- (東ハト「キャラメルコーン」CMソング)
3. HANA-BI (映画『HANA-BI』より)
4. Fantasia (for NAUSICAÄ) (映画『風の谷のナウシカ』より)
5. Oriental Wind -2008 Remix- (サントリー緑茶「伊右衛門」CMソング)
6. Innocent (映画『天空の城ラピュタ』より)
7. Angel Springs (サントリー「山崎」CMソング)
8. il porco rosso (映画『紅の豚』より)
9. The Wind Forest (映画『となりのトトロ』より)
10. Cinema Nostalgia (日本テレビ系「金曜ロードショー」オープニングテーマ)
11. Kids Return (映画『キッズ・リターン』より)
12. A Summer’s Day
13. 人生のメリーゴーランド -Piano Solo Ver.- (映画『ハウルの動く城』より) ※未発表音源

All Music Composed , Arranged and Produced by Joe Hisaishi

Piano by Joe Hisaishi (except Track-08 Backing Piano by Masahiro Sayama)

 

Piano Stories Best ’88-’08

1.The Wind of Life
2.Ikaros -2008 Remix- 
3.HANA-BI
4.Fantasia (for NAUSICAÄ)
5.Oriental Wind -2008 Remix-
6.Innocent
7.Angel Springs
8.il porco rosso
9.The Wind Forest
10.Cinema Nostalgia
11.Kids Return
12.A Summer’s Day
13.Merry-Go-Round (Piano Solo Version)

 

Disc. 久石譲 『崖の上のポニョ イメージアルバム』

久石譲 『崖の上のポニョ イメージアルバム』

2008年3月5日 CD発売 TKCA-73309
2021年4月24日 LP発売 TJJA-10031

 

2008年公開 スタジオジブリ作品 映画「崖の上のポニョ」
監督:宮崎駿 音楽:久石譲

 

宮崎駿監督からのメッセージをもとに久石譲が録り下ろしたヴォーカル6曲を含むイメージアルバム。

宮崎・久石の組み合わせはこの作品でついに9作目となった。麻衣の歌う「ひまわりの家の輪舞曲」等、宮崎監督の音楽メモを歌詞とする歌が3曲収録されており、主題歌「崖の上のポニョ」、藤岡藤巻の作詞・歌唱による歌も2曲収録されている。

 

 

書籍「折り返し点 1997~2008」/宮崎駿・著に、『久石譲さんへの音楽メモ』、作品についての説明とあわせて「ポニョ来る」「子守歌」「さんご塔」「ひまわりの家のロンド」「水魚」「発光信号」「いもうと達」といった詩やメモが収載されている。これは監督から久石譲へ作品イメージを伝えるために書いたもの。イメージアルバムの曲および曲名・歌詞として生かされている。

 

 

 

なおこのアルバム全曲をとおして、ピアノ演奏は久石譲ではなく、フェビアン・レザ・パネである。久石譲の音楽制作において時おりクレジットされている奏者。

 

 

久石譲 『崖の上のポニョ イメージアルバム』

1. 崖の上のポニョ
歌:藤岡藤巻と大橋のぞみ/作詞:近藤勝也/補作詞:宮崎駿/作・編曲:久石譲
2. サンゴ塔
作・編曲:久石譲
3. ポニョ来る
作・編曲:久石譲
4. 海のおかあさん
Vn.Solo:豊嶋泰嗣/作・編曲:久石譲
5. いもうと達
歌:Little Carol/作詞:宮崎駿/作・編曲:久石譲
6. フジモトのテーマ
歌:藤岡藤巻/作詞:藤岡藤巻/作・編曲:久石譲
7. 発光信号
作・編曲:久石譲
8. ポニョの子守唄
歌:大橋のぞみ/作詞:宮崎駿/作・編曲:久石譲
9. 本当の気持ち
歌:藤岡藤巻/作詞:藤岡藤巻/作・編曲:久石譲
10. ひまわりの家の輪舞曲(ロンド)
歌:麻衣/作詞:宮崎駿/作・編曲:久石譲

作曲・編曲・プロデュース 久石譲

レコーディング&ミキシングスタジオ:
ON AIR 麻布スタジオ
音響ハウス
サウンド・シティ
スタジオジブリ
ビクタースタジオ
Bunkamuraスタジオ
ワーナーミュージック・レコーディングスタジオ

 

Ponyo on the Cliff by the Sea Image Album

1.Ponyo on the Cliff by the Sea
2.The Coral Tower
3.Ponyo Comes
4.Mother Sea
5.Ponyo’s Sisters
6.Fujimoto’s Theme
7.The Light Signal
8.Ponyo’s Lullaby
9.Real Feelings
10.Rondo of the House of Sunflowers

 

Disc. 久木田薫 『Unplugged GHIBLI アンプラグド・ジブリ』

2007年12月19日 CD発売 PCCR-458

 

女性チェロ奏者久木田薫による、ジブリの名曲カバー企画アルバム。ジブリの名曲をアコースティックな編成で再構築。「ジブリ・ザ・クラシックス」の続編となる第2弾。「ゲド戦記」「天空の城ラピュタ」他の楽曲を収めた内容。

 

 

久木田薫 アンプラグド・ジブリ

1. 空飛ぶ宅急便 (魔女の宅急便)
2. 人生のメリーゴーランド (ハウルの動く城)
3. 愛は花、君はその種子 (おもひでぽろぽろ)
4. 遠き時代を求めて (紅の豚)
5. シータの決意~君をのせて (天空の城ラピュタ)
6. メイがいない~となりのトトロ (となりのトトロ)
7. 五月の村~さんぽ (となりのトトロ)
8. ナウシカレクイエム (風の谷のナウシカ)
9. ルージュの伝言 (魔女の宅急便)
10. あの日の川 (千と千尋の神隠し)
11. 鳥の人~エンディング (風の谷のナウシカ)
12. 時の歌 (ゲド戦記)
13. アシタカせっ記 (もののけ姫)
14. テルーの唄 (ゲド戦記)

 

Disc. 藤岡藤巻と大橋のぞみ 『崖の上のポニョ』

久石譲 『崖の上のポニョ 主題歌』

2007年12月5日 CDS発売 YCCW-30013

 

2008年公開 スタジオジブリ作品 映画『崖の上のポニョ』
監督:宮崎駿 音楽:久石譲

 

歌詞カードと一緒に、メロディ譜(メロディ,コード)が掲載されている。

 

なおサウンドトラック盤では、主題歌「崖の上のポニョ」(映画バージョン)となっており、このシングル盤はフルサイズとなっている。ちなみに同フルサイズ版は、「崖の上のポニョ イメージアルバム」にも収録されている。

 

 

 

 

久石譲 『崖の上のポニョ 主題歌』

1. 崖の上のポニョ 作詞:近藤勝也 補作詞:宮崎駿 作曲・編曲:久石譲
2. フジモトのテーマ 作詞:藤岡藤巻 作曲・編曲:久石譲
3. 崖の上のポニョ (カラオケ)
4. フジモトのテーマ (カラオケ)
5. 崖の上のポニョ (のぞみちゃんデモ)

※5.はデモ・バージョンのため、最終的に完成したものと一部、歌詞が違っています。

 

Disc. DJ NOZAWA 『MEMORY OF THE FUTURE』

MEMORY OF THE FUTURE DJ NOZAWA

2007年4月21日 CD発売 WLA-002

 

映画「となりのトトロ」の楽曲「風のとおり道 (塚森の大樹)」をサンプリング。アナログLP盤で1万5000枚以上セールスを記録した作品をCD化。

 

 

MEMORY OF THE FUTURE  ALBUM MIX
1997年制作、2003年にアナログリリース、サンプリングソースには久石譲氏の”塚森の大樹”を使用、この曲の完成当時は考えられる限りの事を尽くし、何とか承諾を得、正規リリースをしたかったのですが当時の世の中はサンプリングの認知は全くと言って良いほど無く、何処に連絡をしても相手にされなくて5年間世に出ず仕舞い、承認を得られないままCDをリリースしようにも、ディストリビューター(音楽問屋)が怖がって取り扱ってくれないので、泣く泣く2003年にアナログのみでリリース、それが出来たのは、アナログのディストリビューターには業界特有の自由な体質があったので商品を卸す事が出来る事が解ったからです。それから三年後の2006年1月にジャスラック経由でスタジオジブリから著作権使用料を支払い要請が僕のホームページにメールで連絡が入り、実は8年前から僕は承諾が欲しくて何度も連絡をしていた事を伝えると僕と話したスタジオジブリの方がサンプリングに対して理解がある方だった事もあり、スムーズに話が進み、承諾を得ることが出来、アルバムタイトル曲に。

ASKING WHY  EXTENDED ALBUM MIX
映画『紅の豚』のサウンドトラックの最後を飾る、加藤登紀子さんの”時には昔の話を”がサンプリングソース、自分が創った曲の中で一番気に入ってるし、本当に良い曲は何度でも生まれ変わる事が出来る事を証明出来たと自負しています。是非、皆さんには原曲と聞き比べ原曲の良さと、本作品に携わったスタッフの仕事量を耳で測って戴きたいです。

(CDライナーノーツより)

 

 

MEMORY OF THE FUTURE DJ NOZAWA

01. Memory Of The Future feat. Shing02 Album Mix
02. To Breathe
03. 靉 Ai
04. Like It
05. 楸 Autumn Oak
06. Children Of Light
07. Asking Why Extended Album Mix
08. 碧 Ao
09. Asking Why Extended JazzGuitar Club Mix
10. Royal Milk Slow Stream
11. Piapercus

 

Disc. 久石譲 & 新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ 『W.D.O.』

久石譲 『W.D.O.』 DVD

2006年12月20日 DVD発売 UPBI-1014

 

久石譲&新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ、ついに初映像作品発売!

2004年にリリースした1枚目のアルバム「ワールド・ドリームス」を受けて行われた”ハードボイルド”をコンセプトにした全国ツアー、2005年12月にリリースした2枚目のアルバム「パリのアメリカ人」を受けて30名の女性コーラス「リトルキャロル」を従えたツアー「12月の恋人たち」、そして今夏「真夏の夜の悪夢」と題して100人を超える合唱団を迎えて一夜限り行われた”背筋が凍るような熱い特別な夜”の3つの異なるコンサートを収録。珠玉の名演が1枚のDVDにコンパイルされた、これ以上ないほどの大満足の内容!

 

 

World Dreams
これは、ワールド・ドリーム・オーケストラのテーマ曲。このオーケストラのアイデンティティを象徴する曲といってもいい。もともと祝典序曲のような曲を創ろうと思っていた。シンプルで朗々と唄う、メロディを主体とした曲。メジャーで、ある種、国歌のような格調あるメロディで、あまり感情に訴えるものではないもの。ストーンと潔い曲を書きたかった。

以前、『Asian Dream Song』という曲を書いた。今回は『World Dreams』だ。じゃあ、アジアの夢が世界の夢になったのかというと、そんなことはない。情報技術の飛躍的な進歩によって、世界はどんどん小さくなって、地域になってきている。同時に世界全体のシステムというものが壊れ始めている。しかし、これが世界の夢だったのか? 世界中の人々の夢は何だったのか? こんな世界を人々は望んではいなかったはずだ。音楽家としてできることは何なのか。僕は憑かれたように作曲した。

この曲が、聴く人のささくれ立った感情を少しでも和らげ、そして「まあ、いいか、明日もまた頑張ろう」と思ってくれたら…。そんな気持ちを代表しているようなのがこの曲だ。

曲ができて、3管編成のフルオーケストラのスコアにまとめるまで1週間ほど。それはちょっと「自分は何かに書かされているんじゃないか」と思うくらいの速さだった。

 

天空の城ラピュタ
これは、ティム・モリソンさんが吹くことを想定して、彼のためにアレンジした。これまで何度もやってきた曲だけれども、ティムさんという演奏家を得て、新日本フィルと共に演奏するというところで、改めてアレンジした。今までの印象とは違う曲になっている。ティムさんは本当に音楽性豊かな演奏家。大いに期待してほしい。

 

Iron Side
テレビで部分的に使われることが多くて、そういうイメージが強いが、とてもいい曲だ。「鬼警部アイアンサイド」のテーマで、創ったのはクインシー・ジョーンズ。僕はクインシー・ジョーンズが好きでよく聴いてるけど、いつも羨ましいと思うのは、彼がソウル・ミュージックやブルースといったブラック・コンテンポラリーの原点をちゃんと持っていて、いつでもそこに帰ることができるということ。そんな彼の曲の中でも、これはとても洗練された楽曲。いろんなものが凝縮している曲だ。

 

風のささやき
映画「華麗なる賭け」のテーマ。これを選んだのは、映画よりもミシェル・ルグランの作品だから。彼にはクラシックの要素があり、ジャズにも精通していて、楽曲がとても機能的にできている。それでいて、変に情緒に流れない。有名な2小節のフレーズがほとんど変わらずにずっと続くこの曲は、フランス人である彼のハリウッド・デビューの曲だ。全世界を相手にしようって時に、彼は敢えて、このような機能的で情緒に流れない曲を持ってきた。これは大チャレンジだと思う。しかも、「このコード進行しかありえない」って時に、メロディは違うところにいって、不協和音になってしまう。この曲については、アレンジは10通りくらい書いたと思う。一番苦労した曲だ。木管と弦だけという非常にシンプルな形態をとったが、決して楽ではないこの曲で、CDでもオーケストラが素晴らしい演奏をしている。

 

Raging Men
HANA-BI
北野武監督の映画「BROTHER」の中で使った曲。エネルギーの塊みたいな曲なので、オーケストラのパーカッションとブラスの激しさを聴いてもらいたい。『HANA-BI』は、マイ・フェイバリット・ソングのひとつ。今回はヴァイオリンをフィーチャーしている。これまでとは違った魅力を感じてほしい。

 

ロミオとジュリエット (プロコフィエフ)
この曲は、ひとつひとつ挙げられないほど、多くの映画に使われている。複雑なテクスチュアというよりも、素朴な、強いメロディの楽曲。

 

Blog. 「World Dream Orchestra 2004」 コンサート・パンフレットより

 

 

本作品には、久石譲インタビューもおりこまれている。インタビュー内容は各公演コンサート・プログラムや雑誌インタビューなどで活字化されているものとほぼ同内容である。

 

 

久石譲 『W.D.O.』 DVD

2004 | World Dreams ~ハード・ボイルド・オーケストラ
1.World Dreams 2004 / 久石譲
2.風の谷のナウシカ (風の伝説) / 久石譲
3.天空の城ラピュタ / 久石譲
4.アイアンサイド TVシリーズ『鬼警部アイアンサイド』より / クインシー・ジョーンズ
5.Raging Men 映画『BROTHER』より / 久石譲
6.HANA-BI 映画『HANA-BI』より / 久石譲
7.風のささやき 映画『華麗なる賭け』より / アラン・バーグマン, マリリン・バーグマン & ミシェル・ルグラン
8.ロミオとジュリエット / セルゲイ・セルギーヴィッチ・プロコフィエフ

2005 | 12月の恋人たち
9.男と女 / ピエール・バロウ & フランシス・レイ
10.白い恋人たち / ピエール・バロウ & フランシス・レイ
11.キャロル・オブ・ザ・ベルズ / ミクロ・レオントヴィッチ
12.ロシュフォールの恋人たち / ミシェル・ルグラン, ジャック・デミ & レイモンド・ルイス
13.ボレロ / M.ラヴェル

2006 | 真夏の夜の悪夢
14.カルミナ・ブラーナ「おお、運命の女神よ」 / カール・オルフ
15.ジ・オーケストラ・チューブラー・ベルズ パート1 映画『エクソシスト』より / マイク・オールドフィールド
16.映画『殺しのドレス』より テーマ曲 / ピノ・ドナジオ
17.レクイエム「怒りの日」 / ジュゼッペ・ヴェルディ
18.「もののけ姫」組曲 / 久石譲
19.カルミナ・ブラーナ「アヴェ、この上なく姿美しい女」〜カルミナ・ブラーナ「おお、運命の女神よ」 / カール・オルフ
20.World Dreams 2006 / 久石譲

All Produced & Conducted by JOE HISAISHI

Orchestra:JOE HISAISHI & NEW JAPAN PHILHARMONIC WORLD DREAM ORCHESTRA

2004 World Dreams ~ハード・ボイルド・オーケストラ 〈2004.7.27 Sumida Triphony Hall〉
2005 12月の恋人たち 〈2005.12.5 Yokohama Minato Mirai Hall〉
2006 真夏の夜の悪夢 ~Psycho Horror Night 〈2006.8.13 Sumida Triphony Hall〉

Iron Side:Arranged by Kosuke Yamashita
The Windmills of Your Mind:Arranged by Joe Hisaishi
Un Homme et Une Femme:Arranged by Joe Hisaishi
Treize Jours En France:Arranged by Joe Hisaishi
Carol of The Bells:Arranged by Yasuo Minami
Les Demoiselles De Rochefort:Arranged by Kosuke Yamashita
The Orchestra Tubular Bells Part 1 “The Exorcist”:Arranged by Kosuke Yamashita
“Dressed to Kill” Main Theme:Arranged by Chieko Matsunami
“PRINCESS MONONOKE” Suite:Scoring by Kenji Ashimoto

Recording & Mixing Engineer
2004: Satoshi Inoue (VIVIA) Mixed at TV-Asahi Surround Audio Edit ROOM

2005: 5.1ch Mixed by Suminobu Hamada (Wonder Station) at Wonder Station
Music Sheet Preparation: Kouchi Baba (Wonder City Inc.), Kenji Ashimoto, Chieko Matsunami

2006: Tomoyoshi Ezaki, Takeshi Muramatsu (Octavia Records Inc.) Mixed at EXTON Studio, Yokohama

 

Disc. 久石譲 & 新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ 『真夏の夜の悪夢』

久石譲 WDO 『真夏の夜の夢』

2006年12月20日 CD発売 UPCI-1054

 

2006年8月13日、すみだトリフォニー・ホールにて、『真夏の夜の悪夢』と題して行われた、久石譲&新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラによる一夜限りの貴重なコンサートの模様を収録したライヴ・アルバム。

 

 

楽曲解説

2006年8月13日、「久石譲&新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ」は、東京・錦糸町のすみだトリフォニーホールにて一夜限りのコンサートを行った。このアルバムは、そのスペシャル・コンサート「真夏の夜の悪夢」の模様を収録したものである。

コンサートは、久石自身の手による楽曲およびマーラーの「交響曲第五番第四楽章”アダージェット”」を取り上げた第1部と、”サイコ・ホラーナイト”なるテーマを掲げた第2部とで構成。久石作曲の『男たちの大和/YAMATO』や『もののけ姫』の楽曲を組曲にしたもの、そして、『サイコ』、『エクソシスト』、『殺しのドレス』等、映画史に残る名画のスリルとサスペンスを大いに盛り上げた映画音楽や、クラシックの名曲が演奏された。総勢100人を超える混声の「栗友会合唱団」も参加しており、「カルミナ・ブラーナ」、レクイエム「怒りの日」、「アヴェ・マリア」等、合唱の醍醐味が味わえる楽曲も取り上げられている。

ちなみに久石は、サイコ・ホラー映画の音楽の魅力を、「非常に精密なスコアが多く、オーケストラ向きのいい曲がたくさんある。また西洋の映画の場合、神の問題をも扱うシリアスな作品が多い」と分析。「サイコ・ホラー映画に登場する人物はしばしば、この世で遂げられなかった思いを、あの世に行っても抱き続ける。現世へのそのような思いは、究極の愛の形ではないか」と語っている。そんな思いを踏まえてここに収録された楽曲を耳にするのもまた味わい深い。

 

1. カルミナ・ブラーナ 「おお、運命の女神よ」
20世紀ドイツの作曲家、カール・オルフの出世作にして代表作である「カルミナ・ブラーナ」は、19世紀初頭、バイエルンにあるベネディクト会ボイレン修道院で発見された中世ラテン語の詩歌集に曲をつけた世俗カンタータ。テレビ番組やコマーシャル、はたまた映画音楽としてたびたび使われているのを耳にした方も多いことだろう。全24曲から成り、プロローグ、第一部、第二部、第三部、エピローグという構成で、プロローグに置かれたNo.1「おお、運命の女神よ」では、運命の女神フォルトゥーナへの恨みの念が歌い上げられる。

2. プレリュード 映画『サイコ』より
”サスペンスの神様”、巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督作の中でもひときわ名高い『サイコ』(1960)。音楽を手がけたアメリカ人作曲家バーナード・ハーマンは、『知りすぎていた男』(1956)、『めまい』(1958)、『北北西に進路を取れ』(1959)等、数々のヒッチコック作品に楽曲を提供したほか、『市民ケーン』(1941)や『タクシー・ドライバー』(1976)等でも知られる映画音楽の巨匠である。1998年、ガス・ヴァン・サント監督により『サイコ』がリメイクされた際にも、ハーマンの音楽がベースに使われていた。

3. ジ・オーケストラ・チューブラー・ベルズ・パート1 映画『エクソシスト』より
イギリス出身のプログレッシヴ・ロックの鬼才、マイク・オールドフィールドのソロ・デビュー作である「チューブラー・ベルズ」(1973)は、パート1、パート2の2曲から成る壮大な作品。発表後、少女に取り憑いた悪魔と神父との壮絶な戦いを描いたオカルト映画の名作『エクソシスト』(1973)のテーマ曲として使用され、大ヒットを記録、オールドフィールドの名を世界に知らしめることとなった。

4. 映画『殺しのドレス』より テーマ曲
四年ぶりの新作『ブラック・ダリア』がこの秋封切られたブライアン・デ・パルマ監督が1980年に手がけた映画『殺しのドレス』は、ヒッチコック作品の影響を色濃く受けたサスペンス映画。楽曲を担当したイタリア人作曲家、ピノ・ドナジオは、『キャリー』(1976)や『ミッドナイトクロス』(1981)、『ボディ・ダブル』(1984)などでデ・パルマと組んでいるほか、『死海殺人事件』(1988)や『法王の銀行家~ロベルト・カルヴィ暗殺事件~』(2002)等、数々の映画音楽を手がけている。

5. レクイエム「怒りの日」
「椿姫」「アイーダ」等のオペラで名高い19世紀イタリアの作曲家、ジュゼッペ・ヴェルディの手による「レクイエム」の第二章。ヴェルディが敬愛していたイタリアの文豪、アレッサンドロ・マンゾーニの追悼のため作曲されたこの作品は、モーツァルト、フォーレの楽曲と並んで”世界三大レクイエム”の一つに数えられる。

6. 操り人形の葬送行進曲
「アヴェ・マリア」やオペラ「ファウスト」で知られる19世紀フランスの作曲家、シャルル・フランソワ・グノーの手によるこの楽曲は、ヒッチコック本人も番組の初めと終わりに姿を見せていたテレビドラマ・シリーズ『ヒッチコック劇場』のテーマ音楽として知られる。このドラマ・シリーズは日本でも放映され、人気を博した。

7. 「もののけ姫」組曲
スタジオジブリの宮崎駿が監督を手がけた長編アニメーション映画『もののけ姫』(1997)は、生と死をテーマに、人間と、”もののけ”と呼ばれる山神や山の獣たちとの戦いを描いた作品。1420万人もの観客を動員、興行収入193億円は当時の日本映画の歴代1位となる記録だった。久石が手がけたサウンドトラック、カウンターテナーの米良美一が歌った主題歌も共に大ヒットしている。

8. カルミナ・ブラーナ 「アヴェ、この上なく姿美しい女」~「おお、運命の女神よ」
カール・オルフ作曲「カルミナ・ブラーナ」のエピローグを成す2曲。女性の美を讃えるNo.24「アヴェ、この上なく姿美しい女」では、ブランツィフロールとヘレナ、ヴィーナスの”世界三大美女”の名が挙げられる。楽曲をしめくくるNo.25「おお、運命の女神よ」は、1曲目のNo.1「おお、運命の女神よ」と同じ曲であり(全24曲構成なのにNo.25まであるのはそのためである)、物語の最後に再び運命の女神へと呼びかけるものである。

9. アヴェ・マリア
シューベルトやグノーの有名曲をはじめ、「アヴェ・マリア」には数多くのバージョンが存在するが、ここで取り上げられているのは16世紀イタリアの作曲家、ジュリオ・カッチーニの手によるもの。最近では、世界的に活躍するカウンターテナー、スラヴァが、1995年の日本デビュー作「ave maria」で取り上げ、話題となった。

10. YAMATO組曲 第一楽章
11. YAMATO組曲 第二楽章、第三楽章
12. YAMATO組曲 第四楽章
13. YAMATO組曲 第五楽章
久石作曲の「YAMATO 組曲」は、第二次世界大戦終戦60周年を記念して制作された映画『男たちの大和/YAMATO』(2005)のために書いた楽曲を組曲にした作品。作家・辺見じゅんの原作を、『人間の証明』(1977)の佐藤純彌監督が映画化したこの作品は、世界最強の戦艦と言われながらも東シナ海に散った戦艦大和の運命と、その乗務員たちの生き様を描き出す。反町隆史、中村獅童、鈴木京香、仲代達矢、渡哲也ら、豪華出演陣も話題を呼んだ。

文 Oct. 2006 藤本真由

(楽曲解説 ~CDライナーノーツより)

 

 

 

久石譲は本作品ライナーノーツにて、「サイコ・ホラー映画の音楽は非常に精密なスコアが多く、オーケストラ向きのいい曲がたくさんある。また、西洋の映画の場合、神の題材をも扱うシリアスな作品が多い。」と語っている。そこから、サイコ・ホラー映画を「究極の愛の物語」とし、名曲たちがセレクトされている。

自身の映画音楽作品からは、(2) 「もののけ姫」組曲 アシタカせっ記~タタリ神~もののけ姫 を組曲にしたもの。主題歌『もののけ姫』は、ピアノやヴァイオリンがメロディーを奏でるインストゥルメンタルとなっている。

(10)~(13) 「YAMATO組曲」第一楽章 – 第五楽章 映画「男たちの大和/YAMATO」で使用された楽曲を組曲にしたもの。もともと劇中でもコーラスがふんだん効果的に用いられた映画音楽だっただけに、今回の合唱団の編成が、この演目を可能にしたとも言える。

確かに本作品に収録されている映画音楽やクラシック音楽を聴いていると、サイコ・ホラー映画のおどろおどろしさや恐怖というよりは、まるで恋愛映画の世界にいるような、美しい旋律が多いことがわかる。

讃美歌やレクイエムといった、西洋の宗教を象徴し色濃く反映した楽曲たち。映像と音楽とのコントラスト、いい意味で対比している。格式高いオペラやミュージカルのようであり、劇舞台のドラマティックさがある。

 

 

 

久石譲 WDO 『真夏の夜の夢』

1. カルミナ・ブラーナ 「おお、運命の女神よ」
2. プレリュード 映画『サイコ』より
3. ジ・オーケストラ・チューブラー・ベルズ・パート1 映画『エクソシスト』より
4. 映画『殺しのドレス』より テーマ曲
5. レクイエム「怒りの日」
6. 操り人形の葬送行進曲
7. 「もののけ姫」組曲
8. カルミナ・ブラーナ 「アヴェ、この上なく姿美しい女」~「おお、運命の女神よ」
9. アヴェ・マリア
10. YAMATO組曲 第一楽章
11. YAMATO組曲 第二楽章、第三楽章
12. YAMATO組曲 第四楽章
13. YAMATO組曲 第五楽章

初回:デジパック仕様

except
Arranged by Kenji Ashimoto 2.
Arranged by Kousuke Yamashita 3.
Arranged by Chieko Matsunami 4.
Scoring by Kenji Ashimoto 7. 10. 11. 12. 13.

 

PSYCHO HORROR NIGHT

1.Carmina Burana “O Fortuna”
2.Prelude “Psycho”
3.The Orchestra Tubular Bells, Pt. 1 “The Exorcist”
4.”Dressed to Kill” Main Theme
5.Requiem “Dies Irae”
6.Funeral March of a Marionette
7.”PRINCESS MONONOKE” Suite (from ‘Princess Mononoke’)
8.Carmina Burana “Ave Formosissima” / “O Fortuna”
9.Ave Maria
10.YAMATO Suite: 1st Movement
11.YAMATO Suite: 2nd & 3rd Movement
12.YAMATO Suite: 4th Movement
13.YAMATO Suite: 5th Movement

 

Disc. 東京ブラススタイル 『アニジャズ ジブリ』

アニジャズジブリ 東京ブラススタイル

2006年12月6日 CD発売 HMCH-1009

 

スタジオジブリ作品のテーマソングを女性12人によるジャズ・ビッグバンドが華麗に演奏した作品

 

 

(3) 「風の谷のナウシカ」は、細野晴臣作曲のイメージ・ソングの方だがとりわけアレンジが秀逸。迫力あるホーンセッションに、スピード感あるビッグバンドの醍醐味が味わえる。

曲数としては少ないもののどの曲もオリジナルの原曲の持ち味を保ちながらも新しくも斬新なアレンジで、新しい曲として生まれ変わった単なるカバーアルバムとは一線を画する作品。

 

 

アニジャズジブリ 東京ブラススタイル

1. ルージュの伝言 (『魔女の宅急便』より)
2. やさしさに包まれたなら (『魔女の宅急便』より)
3. 風の谷のナウシカ (『風の谷のナウシカ』より)
4. となりのトトロ (『となりのトトロ』より)
5. 君をのせて (『天空の城ラピュタ』より)