2013年11月18日(月) 22:00-22:50 (NHK)
NHK プロフェッショナル 仕事の流儀 『宮崎駿 もうひとつの物語 ~引退宣言・知られざるドラマ~』
宮崎駿氏、引退会見後初のテレビ取材で“今”を語る
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2013年11月18日(月) 22:00-22:50 (NHK)
NHK プロフェッショナル 仕事の流儀 『宮崎駿 もうひとつの物語 ~引退宣言・知られざるドラマ~』
宮崎駿氏、引退会見後初のテレビ取材で“今”を語る
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スタジオジブリ作品 高畑勲監督 最新作「かぐや姫の物語」
2013年11月23日公開に合わせて、金曜ロードショーにて高畑勲監督作品放送。
『金曜ロードショー かぐや姫の物語 公開記念 秋もジブリ』
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Posted on 2013/11/3
1997年公開 スタジオジブリ作品 映画「もののけ姫」
監督:宮崎駿 音楽:久石譲
構想に16年、制作に3年をかけ、自然と文明の衝突というテーマに挑んだ作品で、公開当時、映画国内歴代興行成績の記録を塗り替え1位を記録した作品です。あれから16年経った今でも、歴代5位です。
この「もののけ姫」という作品に対して、スタジオジブリ鈴木プロデューサーはこう振り返っています。
「自分のためじゃなく誰かのために戦う。子どものころから、主人公はそういうものだと思っていた。ナウシカは風の谷の500人のために戦った。だから、納得がいった。観客として、主人公に共感するのは、その一点だった。」
「しかし、「もののけ姫」の主人公、アシタカは違う。アシタカは、誰かのためじゃなく、自分のために戦った。腕に痣あざの出来たアシタカは、体良く村を追い出される。痣あざは村人たちにとって忌まわしいものだった。」
「この時期を境に、その後のヒーローたちは、自分のための戦いを繰り広げている。いま振り返ると分かることがある。「もののけ姫」のころに、大きな時代の転換点があったのだと。」
なるほどなあと思います。ヒーロー像が時代とともに変化していると。そしてそんな『大きな時代の転換点』となったのが、映画「もののけ姫」であったと。
実は音楽についても同じようなことが言えるかもしれません。「風の谷のナウシカ」から一連の宮崎アニメの音楽を担当してきた久石譲ですが、「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」「魔女の宅急便」「紅の豚」を経て、この「もののけ姫」の音楽は、作曲家としてのひとつの転換期だったという人もいるからです。
大きく作風が変わったということではないでしょうが、それほどまでに宮崎駿監督の構想から映画完成までのエネルギーに刺激され、音楽的にもそんな監督の期待と作品の世界観に応えるべく、新しい表現方法が開花した、そういう作品なのかもしれません。まさに作品トータルとして、発表された時代として、『大きな転換点』だったのかもしれませんね。
そして、当時を振り返る、「もののけ姫」の音楽に、こんな秘話があります。
本編前半でアシタカがタタリ神の痣を負い、村を旅立つことになるシーン。その旅立ちの音楽は、当然、アシタカの複雑な心境を表現しなければいけない。宮崎駿監督は久石譲に、そう依頼したそうです。
それに対して鈴木プロデューサーは悩んだそうです。
「それでいいのだろうか。たとえそうだったとしても、ぼくは、主人公の旅立ちはいつだって、勇壮さが必要だと思った。」
そんな鈴木プロデューサーの悩みを打ち明けると、久石譲は、二曲を用意したそうです。
鈴木プロデューサーはこの時の情景を、
「そしてふたつの曲が出来あがった。いずれ劣らぬ名曲だった。さて、どっちがいいだろうか。どちらにするか決めるとき、久石譲さんがぼくに目で合図を送った。宮さんは、迷うことなく勇壮さを選んだ。」
と振り返っています。
あのアシタカの旅立ちのシーンはとても印象的に記憶に残っています。まさかこんなエピソードがあろうとは。確かに、あのシーンには『覚悟を決めた者、決意を秘めた者の強い意志』を感じますし、旅が始まる勇壮さだけでなく、『運命を背負って生きていく覚悟を決めた者』の重みも感じます。
こんな話をしていると、また映画が観たくなってしまいますね。映画「もののけ姫」は、12月ついにブルーレイ化が決定しました。
当時の空気をそのままに、そしてさらに進化した映像美と高音響が今から楽しみです。
こちら ⇒ 2013/12/04 ジブリがいっぱいCOLLECTION 「もののけ姫」 Blu-ray DVD 発売決定

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Posted on 2013/11/1
スタジオジブリ・プロデューサーの鈴木敏夫さんの著書。過去にも数冊出してますが、わりと新しい本なのかな。スタジオジブリの過去から今に至るエピソードも満載。宮崎駿監督とのやり取りや作品ごとの製作過程の話、プロデューサーとしての話や仕事に関してももちろん。
それにしても、相当な映画や本を読んでいるんだなあと。しかも、その考察がすごい。思ってもみないような解釈、それを迷いなく言い切るんですね。なんでこういう発想ができるんだろうと思って読むと面白い。この人の考え方のバックボーンが知りたくなる、というか。
そしたら、このエッセイ集にもたくさんの著名な文化人が登場します。異文化・異世代の人たちとの交流によって培われてきたものなんだなあと。
もともとは、ジブリ作品が好き → 宮崎駿 → 鈴木敏夫プロデューサーと紐解いているのですが、またそこから“自分のなかのひっかかりや興味”が広がるんですね。
ちょうどいろんな角度から本を読んでいるせいか、時代小説しかり、とある専門書しかり、『日本という国のかたち 時代性 流行 文化』そういうのを過去の偉人たちが、どう時代をつくり、どう時代を考えていたか、そして未来を、というのが気になってきたんですね。
ある種、ループしてると思うんですよ、普遍性・大衆性・社会性 etc いろいろなものが。まさに 【すでに起こった未来】です。違和感のある言葉ですよね、未来なのに過去形の表現。これはP.F.ドラッカーの言葉と著書です。ちょっと話がそれるのでこの辺はまた別の機会に。
何を見て、何を考え、どう生きていくか。時代をどう捉えつづけるか、過去も、現在も、未来も。ちょっと大それた雲をつかむような壮大なテーマのように聞こえますけど、そこは小さく自分なりに、です。でもそういうのって自分の血肉になって活きてくると思うんですよね。歳でしょうか?!
そういう本との出会いや広げ方もおもしろいと思う今日この頃です。本著でも、時代性が反映される様々な芸術界の方たちとの話もあり。映画にとどまらず、絵画、音楽、文学、放送、メディア、出版、野球などなど。
そんな中でも強烈に影響を受けたと何回もエピソードを交え語っていた 堀田善衛さん 加藤周一さん この方たちのそれぞれの小説や作品を、近いいつか読んでみたいなと思っています。名前は聞いたことあるかなあくらいの無知なので、それだけでもこの本を読んだ収穫でしたね。
自分が影響を受けやすい人が、「強烈な影響を受けた」とお墨付きをしているわけですから、そこから広がる本も、おもしろくないわけがないだろうと。そんな本の読み方してたら、「読みたい本がない」なんて言う日が来るのかな!?とか思っちゃいますね。苦笑楽しいブックサーフィン・アナログサーフィンを続けていこうと思います。

Posted on 2013/10/30
2013年4月から創刊された文春ジブリ文庫。
第1弾『風の谷のナウシカ』 第2弾『天空の城ラピュタ』 につづき第3弾は『となりのトトロ』。1988年公開映画でスタジオジブリ作品の中でも最も人気のある作品のひとつ。今回も前2作品同様、あさのあつこ 中川李枝子 川上弘美など豪華執筆陣が作品の背景を解き明かしています。
背景美術を担当した男鹿和雄の世界、サツキとメイの家など、カラーページも満載です。当時の制作現場や秘蔵裏話などが編集されています。監督・プロデューサー・作画・声優・音楽・美術など、この作品に携わったプロフェッショナルなお仕事の現場が垣間見れます。既発の関連書籍からの再編集という趣きももちろんありますが、トトロの世界だけにフォーカスして広く深く読み解いています。
印象的だったのは、ラピュタのそれでも触れましたが、宮崎駿監督の制作に入る段階での企画書一文。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
中編アニメーション映画『となりのトトロ』が目指すものは、幸せな心温まる映画です。
楽しい、清々した心で家路をたどれる映画。
恋人達はいとおしさを募らせ、親達はしみじみと子供時代を想い出し、
子供達はトトロに会いたくて、神社の裏の探検や樹のぼりを始める、
そんな映画をつくりたいのです。
つい最近まで『日本が世界に誇れるものは?』との問いに、
大人も子どもも『自然と四季の美しさ』と答えていたのに、今は誰も口にしなくなりました。
(中略)
この国はそんなにみすぼらしく、夢のない所になってしまったのでしょうか。
国際時代にあって、もっともナショナルなものこそインターナショナルのものになり得ると知りながら、
なぜ日本を舞台にして楽しい素敵な映画をつくろうとしないのか。
(中略)
忘れていたもの 気づかなかったもの なくしてしまったと思い込んでいたもの
でも、それは今もあるのだと信じて、『となりのトトロ』を提案します。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
鮮明にトトロの世界を表現している一文だと思います。楽しむ映画ではもちろんあるけれど、同時に深いなあと。今でも色褪せない、そして時代を越えて愛されつづけるだろう映画ですが、この宮崎駿監督の視点や考え方も色褪せない、普遍性がありますよね。
今の社会でも言えること、この発言が今だったとしても、なんの疑いもしないというか。『国際時代にあって、もっともナショナルなものこそインターナショナル~』この言葉は強烈ですね。これを1986年に書き記しているんですから、その重みと凄みを感じます。
その他、昭和30年代の日本食卓の視点から当時の社会背景を、はたまた「森のヌシ 森の精霊 etc」というトトロの視点から、古来の日本の神々の世界を、そしてその神々が、『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』ではどう表現されたかなど、宗教哲学者がかなり濃厚に掘り下げたりしています。
“ひとつの日本” “自分が知らない日本” をいろんな角度から探求できるかもしれません。

本著の表紙でもあり、公開当時の映画宣伝ポスターでもあったこの1枚の画。こんなシーンも劇中にありましたよね。
でも…何かが違う…
そう、ここに描かれているのは、さつきでもメイでもない、ひとりの女の子。有名な秘話ですが、なぜこの画があり、映画ポスターにまでそのまま使われたのか、その辺りもももちろん紹介されています。
長くなってしまうのでここでは割愛します。
これからジブリの教科書は『火垂るの墓』『魔女の宅急便』『もののけ姫』『ハウルの動く城』など、スタジオジブリ作品公開の順番ごとに、発刊が予定されています。なんと、現時点で、『崖の上のポニョ』が発刊されるのは2016年。(予定)
長期的に継続した楽しみのひとつとなりそうです。
Posted.on 2013/10/27
1984年公開 スタジオジブリ作品 宮崎駿監督 『風の谷のナウシカ』
この2013年4月から文春ジブリ文庫なるものが創刊されて「ジブリの教科書」シリーズが毎月刊行されます。創刊の第1弾はもちろん『風の谷のナウシカ』。当時の作成現場や秘蔵裏話などが編集されています。
宮崎駿監督はもちろん高畑勲さんや作画・音楽・プロデューサーなどこの作品に携わったいろいろな人の当時の、また数年経過しての回想インタビューや、この創刊に寄せて、立花隆、内田樹、椎名誠など著名執筆陣があらゆる角度からこの作品を読み解いています。
当事者たちの作成秘話は、それぞれの他のいろんな本でもすでに書かれているエピソードも多く『風の谷のナウシカ』という作品に関わる話を再編集したという感じもありますが。知ってたこと知らなかったこともそれぞれ多く、すらすら楽しめました。
ウクライナ南部のミリミア半島に、シュワージュという場所があって、腐海の世界の参考にしたこと。ちなみに、シュワージュとは「腐った海」という意味らしい。まさに。
ナウシカがギリシア神話から名前を拝借してるのは有名ですが、「風使い」という言葉が、『ゲド戦記』(原作)の「風の司」を参考にしていることなど。知れば知るほど深い世界です。
映画版とコミック版の違いなんかも解説されていて、改めてコミック版が見たくなる。。
毎月刊行ということで、5月は『天空の城ラピュタ』、6月は『となりのトトロ』が、それぞれ同様のジブリ教科書として刊行されています。もちろん久石譲に音楽を依頼することになった経緯やその音楽制作秘話まで。その当時の風が吹いてきます。
スタジオジブリ 宮崎監督監督との全作品音楽秘話。久石譲のインタビューをまとめたものもぜひご覧ください。
こちら ⇒ 久石譲 「ナウシカ」から「ポニョ」までを語る 『久石譲 in 武道館』より

2013年8月28日に行われた「読響シンフォニックライブ」の公開録画
2013年11月6日 2:29-3:59 日テレ「読響シンフォニックライブ」 放送
2013年11月16日 6:30-8:00 BS日テレ「読響シンフォニックライブ」90分拡大版 放送
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2013年12月6日 22:00- 【前編】 2013年12月13日 22:00- 【後編】
WOWOW ドキュメンタリー番組 ノンフィクションW
「高畑勲、「かぐや姫の物語」をつくる。 ジブリ第7スタジオ、933日の伝説」
約2年半にわたり、製作現場を撮影。表舞台に出てくることの少ない高畑監督の考え方や仕事ぶりを知ることのできる貴重な番組になる。
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Posted on 2013/10/21
2008年に開催された「久石譲 in 武道館 ~宮崎アニメと共に歩んだ25年間~」この記念すべき一大コンサートは久石譲が手がけた宮崎駿監督全9作品を一挙に演奏することも初の試みであり、その演奏者規模も1200名と歴史的、さらには名作たちの映像スクリーン付きという贅沢なひとときでした。
最近、このDVDや当時会場で買ったパンフレットを見返す日々です。「風の谷のナウシカ」から「崖の上のポニョ」まで、宮崎駿監督が常に新しいことにチャレンジ、新しい世界に挑むと同じように、久石譲の音楽も、どんどん進化していった歴史でもあると思っています。
そしてそのチャレンジや新しいものを生み出すという試みは、こういったコンサート企画でも随所に反映され表現されています。冒頭の説明だけでなく、まだまだたくさんあります。
今までほとんど久石譲のコンサートでは演奏されてこなかった「魔女の宅急便」や、その他おなじみの曲も過去のコンサートの再演というよりも、その演奏形態やアレンジ、すべてが「現在進行中」、今の最高傑作をつくるという意気込みや姿勢が感じられるとても貴重な体験でした。
それらの中に、新しいvocal versionでお披露目された名曲たちがあります。ひとつは「千と千尋の神隠し」でクライマックスへ印象的に流れていた「ふたたび」。ひとつは「もののけ姫」で再生へのラストを感動的に演出していた「アシタカとサン」。
「久石譲 in 武道館」では、このどちらの作品にも大切な存在であったラストを飾る2曲に、歌詞をつけて歌うという新しい試みがされ、とても感動的でした。今となっては「久石譲 in 武道館」のDVD/ブルーレイでしか堪能できない貴重な音源ですが、そのコンサートパンフレットに、楽譜と歌詞が付いていたのも貴重な宝物です。
ほかにも、この「久石譲 in 武道館」のことはたくさん触れていますので、興味のある方はぜひそちらものぞいていだたけるとうれしいです。
こちら ⇒ Blog. 久石譲 「ナウシカ」から「ポニョ」までを語る 『久石譲 in 武道館』より
こちら ⇒ Disc. 久石譲 『The Best of Cinema Music』
こちら ⇒ Disc. 久石譲 『久石譲 in 武道館 ~宮崎アニメと共に歩んだ25年間~』
こちら ⇒ Blog. スタジオジブリ 宮崎駿監督×久石譲 ディスコグラフィー紹介 まとめ
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ふたたび vocal version 「千と千尋の神隠し」より
作詞:鈴木麻実子 作曲・編曲:久石譲
ずっとずっと昔に
触れたことのある あのぬくもり
暗い道に迷い込み
一人ぼっちで 泣いてた私
信じて進むと決めたときに
扉が開いた その先に光が
私を照らした
青空に羽ばたこう
つないだその手を 離さないで
あなたが照らしてくれた道を
今一人歩こう まっすぐ前を向いて
立ち止まらず
忘れないでいたなら
いつかまた会える そう信じてる
導いてくれたのは
いつの日もあなた 私の光
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アシタカとサン vocal version 「もののけ姫」より
作詞:麻衣 作曲・編曲:久石譲
はるか彼方に ねむる人よ
瞳とじればひろがる あの日のやさしい声
永遠の光が 土にかえるように
大地の ゆるしが とどくまで
しんじて ともに生きること
そして 生まれるつよさ
みあげて 遠くはなれても
心をひとつにむすぶ愛 希望のそら
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どちらもその作品世界から飛び立ったようなきれいな歌詞です。ちなみにそれぞれ今回のために作詞を担当されたのは、鈴木麻実子さん(鈴木敏夫プロデューサーの娘さん)麻衣さん(久石譲さんの娘さんであり歌手)です。

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2013年10月16日 CDS発売
CD+DVD RZCD-59456/B
CD RZCD-59457
日本テレビ開局60年 特別展「京都―洛中洛外図と障壁画の美」
東京国立博物館 平成館 特別展示室 2013年10月8日(火) ~ 2013年12月1日(日)
テーマソング「懺悔」 作詞/歌:EXILE ATSUSHI 作曲/編曲:久石譲
新しい試みとして「弦楽四重奏がふたつ」という編成。コントラバスを中央にその両サイドに弦楽四重奏が対を成すように配置、低音を中心に高音楽器へ広がっていくという扇型、ふたつの弦楽四重奏を混在させるという試み。
第一ヴァイオリン(左)、第二ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス(中央)、チェロ、ヴィオラ、第二ヴァイオリン、第一ヴァイオリン(右)。この楽器編成で、中央のコントラバスを要に扇型にアーチを描いた配置。
「それぞれの弦楽四重奏だけでも音楽ができ、またそのふたつを対立されることで別の要素が生まれたり、というのがこの「弦楽四重奏がふたつ」という試みの狙い」と久石譲も語っている。そのふたつの弦楽四重奏をつなぐように、久石譲のピアノとハープが音楽世界に深みを持たせている。
時代を超えた芸術、日本の美を感じることができる、美しくも儚さの漂う叙情的な楽曲。ふたつの弦楽四重奏によるアコスティックな澄んだ音色と、呼吸しあうかのようなかけいあい。まるで「あうんの呼吸」という日本文化を象徴しているようでもあり、光と闇、希望と狂気、善と悪、過去と未来、西洋と東洋、文化と文明、対極する世界をものみ込んでいく。
官能的な旋律はクライマックスへと昇天していく。「太王四神記」や「女信長」にもある異国時代劇のような世界。
西洋の楽器を使い、古典・バロックより定着している楽器編成 弦楽四重奏、一方で日本古来の楽器、和楽器は登場しない。にもかかわらずその響きに「日本の和」を感じさせるのは弦の巧みな響き。
プロモーションビデオでは、京都の「東福寺 三解脱門」「大覚寺 石舞台」「伏見稲荷大社」など歴史的に貴重が場所での撮影が行われている。
2019.4.26 追記
『TRADITIONAL BEST / EXILE ATSUSHI』CDライナーノーツより
Word:ATSUSHI
Music, Arranged & Produced by Joe Hisaishi
Piano & Conducted by Joe Hisaishi
Performed by
1st Quartet:Yu Manabe, Masahiko Todo, Amiko Watabe, Masutami Endo
2nd Quartet:Tomomi Tokunaga, Naomi Urushibara, Hyojin Kim, Tomoki Tai
Contrabass:Jun Saito
Harp:Tomoyuki Asakawa
Instruments Recording & Mixing Engineer:Hiroyuki Akita
Vocal Recorded by Naoki Kakuta at avex studio
Manipulator:Yasuhiro Maeda (Wonder City Inc.)
Instruments Recorded & Mixed at Bunkamura Studio
(Music Video)
Special Thanks:
アンジェリカ・ノートルダム
大仙公園 日本庭園
大本山 東福寺
旧嵯峨御所 大覚寺門跡
伏見稲荷大社


1. 懺悔
2. 赤とんぼ
3. 懺悔 (Instrumental)
4. 赤とんぼ (Instrumental)
【CD+DVD盤のみ】 Disc.2 PV DVD
1. 懺悔 (Video Clip)
「懺悔」
Music, Arranged & Produced by Joe Hisaishi
Piano & Conducted by Joe Hisaishi
Performed by 1st Quartet/2nd Quartete/Contrabass/Harp
Instruments Recorded & Mixed at Bunkamura Studio