Disc. ミュージッククリエイション 『混声合唱によるニューミュージックの世界 ポピュラー合唱シリーズVol.2 – Sachiko』

1980年 LP発売 TP-60378

 

このレコードに収録したものと同じ楽譜が㈱東亜音楽社発行、㈱音楽之友社発売で出版された。
(『ニュー・ミュージックの世界 1-3』)

 

編曲のおと~~II 久石譲

ポピュラー合唱シリーズもいよいよ第二集に入りました。今回は、今、巷でよく聞かれている、ニュー・ミュージック(?)とフォークソングの特集です。まあ、ニュー・ミュージックという言葉が、何をもって言っているのかは、よくわからないのですが、その流れの詮索は、一先ず置いといて、編曲にあたって、気のついた点を少々…~~。

まず言葉の事からですが、全体に長いのです。もう、大変な位長い。しかも韻を踏んでないので、1コーラス、2コーラスとそれぞれ、メロディーも微妙に違っています。それは昔の歌の言葉があくまで~詩~であろうとしたのに対して、今は、より直接訴えかける事のできる口語体で、しかも日常のテンポで話しかける事の方に留意しているからではないでしょうか。その点、歌われる方は(音楽之友社より楽譜が出版されてます。)普段着のままの気持ちで、歌ってみると良いと思います。

次に声の事ですが、ポピュラー音楽を歌う時は、ナチュラルな発声(ベルカントやドイツ的発声などのいわゆるクラシック的発声ではなく)の方が、向いていると思います。その為、普通の合唱曲よりは、keyをやや下げてあります。

録音を終了して、プレイバックを聞きながら思った事は、このアルバムの中の何曲かは、必ず日本のスタンダード曲として、いつの世にも歌われていくだろうと言う事でした。

 

SACHIKO
ばんばひろふみの歌でヒットしました。ピアノのイントロや、間奏が印象的です。「サチコ、思い通りに生きてごらん。そして傷ついたなら、僕の所に帰っておいで…。」何とやさしい歌ではありませんか。80年代は、やさしさの時代なんでしょうか?

アメリカン・フィーリング
サーカスの歌った曲です。サーカスは女性2人と男性2人の4人グループで、兄妹、従妹で構成されているため、声の質が似ているので、大変きれいなハーモニーが特徴です。アレンジにあたって、曲の持っている、シャレた雰囲気を出せるように留意しました。

遠くへ行きたい
誰の心にもある郷愁を呼びさますような、この曲は、日本のオリジナル曲としても、最もポピュラーな曲の一つです。哀愁ただようピアノのイントロに続き、バリトンのソロで歌われます。1コーラスが終わったあと、美しいピアノのソロの間奏が入りますが、バックのハーモニーは、あたかもオルガントーンのような効果をねらっています。

WAKE UP
チューリップの財津和夫の歌で、コマーシャル等を含めて、巷によく流れました。冒頭、この曲の有名な「wake up、wake up」と歌う部分から、ア・カペラで歌いだします。そしてややリズミックになり、アルトで、テーマの部分が歌いだされます。ソプラノのオブリガートが、印象的です。

ぼうやおねむり
この曲の持つ、静けさ、哀しさは、一体何なんだろう?まるで、(母の)胎内に引きこまれて行くような、不思議な、やすらぎ。先程、哀しさと書いたけれど、決して感情的な意味での「悲しさ」ではなく、人が生まれ、そして死んで行くはかなさ、それでも、懸命に生きていく人間の強さ、弱さ、それらを含めた存在としての「哀しさ」の事です。小椋佳のレクイエムであり又、代表作と言っても過言ではありません。

チャンピオン
アリスの歌った曲で大変ヒットしました。男の哀愁が漂う、なかなかシブイ曲です。詩は、年老いた一人のボクサーの、おそらく最後になるであろう試合の場面を描写していますが、何かに懸ける男の執念、生き様のようなものが、よく表現されています。男性(声)のコーラスが中心になっていますのでグリークラブのような男声合唱団でも歌うことは可能です。

いとしのエリー
この曲はおそらく日本のポピュラー・ソングとして、画期的な作品になると思います。サザン・オールスターズの桑田佳祐の作詩・作曲・歌によるこの曲は、まずその、フレーズの長さ(息の長さ)において、日本の今までの作品にみられない大きな特徴があります。又、言葉のあつかいにおいても、大変ユニークです。余談になりますが、ドイツのロック・グループも、ドイツ語の持つ言葉のさから、ほとんど英語で歌っているそうです。日本語も同じ事で、母音ばかりで、ロックのリズムには非常にノりにくい。その点で、サザン・オールスターズは、あの独特の歌い方で、見事にそれを克服しています。アレンジにあたって、原曲のマネをしても無理なので、むしろアメリカのスタンダード・ソングのように、味付けしてみました。

想い出して下さい
小椋佳の作詞・作曲・歌で、TV映画「野麦峠」のテーマ曲としても使われています。冒頭、ア・カペラのハミングによる静かな雰囲気で始まり、やや up tempo のリズムに乗って、メロディーが歌い出されます。いかにも、小椋佳らしい、叙情的な曲です。

出発の歌
小室等の作曲で、上條恒彦と、六文銭によって歌われたこの曲は、フォーク・ソング、ニュー・ミュージックという系譜の中でも、草分け的な曲です。このアルバム中、最もスケールの大きな曲です。最初静かな歌い出しと、だんだん盛り上げていくこの曲は、コンサートのアンコールなどには、最も適しているのではないでしょうか。

いい日旅立ち
アリスの谷村新司の作曲で、歌は山口百恵。この曲も大変ヒットしました。この曲がニュー・ミュージックに入るかどうかは、異論もあるでしょうが、谷村新司の作曲でもあることだし又、百恵ちゃんが引退することでもあるし、編曲者の独断で入れさせてもらいました。

ビューティフル・ネーム
ゴダイゴのタケカワ・ユキヒデが、国際児童年にあたって作曲した曲で、広く子供から大人まで親しまれました。メロディー自体は、単純で誰にでも、すぐおぼえられますが、アレンジは、他のゴダイゴの曲と同じく、大変凝っています。例えば、イントロがFのkeyでメロディーがB♭のkeyと言うぐあいに、それが、自然に流れて聞こえる所など、さすがゴダイゴと言えるでしょう。

さよなら
オフコースの歌です。最近の歌の傾向として、歌うkeyが非常に高い事が上げられます。クリスタルキング、ゴダイゴ、チューリップなど、従来より、2~3度、音程が上がっています。が、このオフコースは、その中でも最もハイトーンを誇っています。もちろん今回はコーラス用に3度下げていますが、原曲の持つフィーリングは、生かされていると思います。アルバムのエンディング曲としてタイトルもオフコース(もちろん)ぴったりです。

(LPライナーノーツ より)

 

 

なお、『ポピュラー合唱シリーズ Vol.1』も、レコード・楽譜共に発売されていた。

「イエスタデイ/たのしいポップスの世界」
トライ・トゥ・リメンバー/シェルブールの雨傘/アクエリアス/ドンナ・ドンナ/スカボロー・フェア/イエスタデイ/夢のカリフォルニア/ブルーレディに紅いバラ/コンドルは飛んで行く/ロミオとジュリエット/マイ・ウェイ/ミッシェル 全12曲

合唱:ミュージッククリエイション 指揮:熊谷弘 編曲:久石譲 TP-60351

Disc. ミュージッククリエイション 『混声合唱による楽しいポップスの世界 ポピュラー合唱シリーズ Vol.1 イエスタデイ』

 

 

混声合唱によるニューミュージックの世界 ポピュラー合唱シリーズVol.2 - Sachiko 1

混声合唱によるニューミュージックの世界 ポピュラー合唱シリーズVol.2 - Sachiko 3

(LPジャケット / LP盤)

 

Side A
1.SACHIKO
作詞:小泉長一郎 作曲:馬場章幸
2.アメリカン・フィーリング
作詞:竜真知子 作曲:小田裕一郎
3.遠くへ行きたい
作詞:永六輔 作曲:中村八大
4.WAKE UP
作詞:財津和夫 作曲:財津和夫
5.ぼうやおねむり
作詞:小椋佳 作曲:小椋佳
6.チャンピオン
作詞:谷村新司 作曲:谷村新司

Side B
1.いとしのエリー
作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
2.想い出して下さい
作詞:小椋佳 作曲:小椋佳
3.出発の歌
作詞:及川恒平 作曲:小室等
4.いい日旅立ち
作詞:谷村新司 作曲:谷村新司
5.ビューティフル・ネーム
作詞:奈良橋陽子 作曲:タケカワユキヒデ
6.さよなら
作詞:小田和正 作曲:小田和正

編曲・指揮:久石譲
合唱:ミュージック クリエイション

ミュージッククリエイション
(ソプラノ1,2/アルト1,2/テノール1,2/バリトン/バス)

演奏:
ピアノ:江草啓介
ギター:中牟礼貞則
ベース:寺川正興
ドラムス:石川晶

 

Disc. 渡辺範彦 『ギター・メルヘン・コンサート』

1980年 LP発売 OX-7216-ND

 

若き天才ギタリストととして名を馳せた、故渡辺範彦最期の録音となったアルバム。

・1980年6月18~19日録音
・編曲・指揮:久石譲
・演奏:東京ヴィヴァルディ合奏団
・リコーダ & フルート : 相馬充 / 篠原猛

 

ギター・メルヘン・コンサート 渡辺範彦 1

ギター・メルヘン・コンサート 渡辺範彦 2

(LPジャケット / LP盤)

 

Side A
1. カプリチオ・アラブ(ターレガ)
2. 亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー)
3. 主よ人の望みの喜びよ(J.S.バッハ)
4. ファンタジー(ヴァイス)
5. ます(シューベルト)

Side B
1. 禁じられた遊び(民謡)
2. トロイメライ(シューマン)
3. <<恋するガリア>>のテーマ(J.S.バッハ)
4. グリーンスリーヴス(民謡)
5. アストゥーリアス(アルベニス)

 

 

なお、本作品から4楽曲がコンピレーション・アルバムに収録されている。

「アランフェス協奏曲 《ギター名曲集》」

1990年 CD発売 GES-9272

アランフェス協奏曲 ギター名曲集 渡辺範彦

●ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
1.I - アレグロ・コン・スピリート
2.II - アダージョ
3.III - アレグロ・ジェンティーレ

4.E.S.デ・ラ・マーサ:ハバネラ
5.R.S.デ・ラ・マーサ:サパテアード
6.ポンセ:三つのメキシコ民謡
7.盗賊の唄 (カタロニア民謡)
8.哀歌 (カタロニア民謡)

●ロウロ:四つのベネズエラ風ワルツ
9.第1番
10.第2番
11.第3番
12.第4番

●モレノ・トローバ:カスティーリャ組曲
13.ファンダンギーリョ
14.アラーダ
15.ダンサ

16.アルベニス:アストゥーリアス
17.ヴァイス:ファンタジー
18.ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
19.J.S.バッハ:主よ人の望みの喜びよ

1-5.シャロン・イスビン(ギター)
1-3.黒岩英臣指揮・東京都交響楽団

6-15.菊池真知子(ギター)

16-19.渡辺範彦(ギター)
17-19.久石譲編曲・指揮・東京ヴィヴァルディ合奏団

 

Disc. ミュージッククリエイション 『混声合唱による楽しいポップスの世界 ポピュラー合唱シリーズ Vol.1 イエスタデイ』

1980年 LP発売 TP-60351

 

ポップスのヒット・ナンバーを混声で歌う!!
混声合唱による楽しいポップスの世界 ポピュラー合唱シリーズ vol.1 イエスタデイ

合唱:ミュージッククリエイション 指揮:熊谷弘 編曲:久石譲 英詩指導:Stuart Atkin

久石譲による全楽曲編曲解説つき

 

 

編曲のおと ポピュラー合唱シリーズVol.1 久石譲

合唱音楽にはいくつかの特徴があります。まず、他のどの楽器よりも直接に人々に訴えかける力がある事、そして言葉-詩-を語りかけられる事。

近年日本の合唱界も他の分野と同じく、小さい頃から音楽に接して来た若者達が多くなった為か、飛躍的な進歩を遂げていると思います。かなり難解な作品でも、割と平気で歌われているようです。

が、しかしポピュラー音楽を歌うと言う事に関してはどうでしょうか?美しいメロディーと詩、軽妙なリズム……多くの人々に愛されているのですが、それほど盛んには歌われていません。一つには、言葉の問題(やはり英語が多い)であり、又コンサートにかけられるようなボリュームのある編曲が少ない事があると思います。

今回、このレコード制作にあたって留意した点もそこにあります。まず一曲一曲が、コンサートにかけられるように、時間的に充分な長さと様々な変化を盛り込んで編曲する。次に、英語に関しては、S・アットキン氏の指導を受けて、完全な発音をする。そして、今回の主目的でもありますが、東亜音楽社によって楽譜の出版を同時に行う。以上の様な特徴があります。

編曲にあたっては、原曲の持つイメージを生かして、大きな構成を取ること。JAZZハーモニーもある程度使用するが、できる限り歌い易く、かつ歌って楽しいものにする事。基本的にノンビブラート唱法を取り入れること。(それの方がきれいなハーモニーが得られる)等々。

しかしこのレコードはあくまで観賞用でもあって教材用としてだけではありません。

ポピュラー音楽は、多くの人々にとって、歩んできた時間の、ある時代の代弁者であり、又良きパートナーでもあります。皆さんのレコードライブラリーに加えていたただければ、幸いです。

 

1.トライ・トゥ・リメンバー
この美しい名曲はこのアルバムの中でも最もスケールの大きなアレンジをしています。韻をふんだ構成のしっかりした詩は、それだけで一つの音楽になっています。この曲では、アメリカの「シンガース・アンリミテッド」以来、多くのアレンジャーによって転調の妙味を競いあっています。このアルバムでも3コーラスのうち2コーラスめから徐々に転調していきますが、詩のもつニュアンスに合わせて音も高揚して行きます。ア・カペラ(無伴奏)の持つ大きな表現力に注目してください。

 

2.シェルブールの雨傘
監督ジャック・ドミー、主演カトリーヌ・ドヌーブ、作曲ミシェル・ルグランのコンビによる同名の映画の主題歌。このあまりにも美しいメロディーは、その反面、大変難しい曲でもあります。跳躍の激しい、この器楽的なメロディーを歌うにはかなりの技術がいります。全体で3コーラスありますが、それぞれ半音づつ上がって行って盛り上げています。多少アカデミックに表現してみましたが、ピアノのパートはある程度の練習は必要でしょう。

 

3.アクエリアス
ミュージカル「ヘアー」の中の挿入歌で、フィフス・ディメンションの歌でヒットしました。このアルバム中、最もロックのリズムを強調したアレンジになっています。合唱と言うよりもコーラスグループに近い表現になっていますが、ディスコに通う若い世代から見れば、何の違和感もないでしょう。リズムはやや複雑ですが、パンチのあるダイナミックな歌が聞かれます。

 

4.ドンナ・ドンナ
ジョーン・バエズの歌などでおなじみの曲ですが、フォーク・ブームのとき、最も歌われた曲です。このアルバムでは、ほとんど英語の詩で歌われていますが、それは訳詩と原曲のイメージにかなりの距離があり、それならば原曲のイメージを大切にして英語で行こうと思ったからです。が、この「ドンナ・ドンナ」と「マイ・ウェイ」に関しては、日本語の詩でもかなりポピュラーになっていますので、日本語で歌われています。素朴な哀感をたたえるこのメロディーはあまり技巧に走らず、淡々と歌われるようにアレンジしています。

 

5.スカボロー・フェア/詠唱
「サウンド・オブ・サイレンス」と共に、映画制作の鬼才マイク・ニコルズが『卒業』に先ず決めた作品。サイモンとガーファンクルの中でも一番親しまれた曲のひとつになっています。ポール・サイモンがイギリスのフォーククラブを廻っていた頃、北海に面した小さな漁村で聞いた民謡をアート・ガーファンクルと共に採譜し、一年近くかけて仕上げた労作でもあります。美しく宝石のように散りばめられた詩は、S&Gの精緻な作品群の代表と云うべき光を放っています。幻想的な「スカボロー・フェア」で始まり、同じ曲調の「きよしこの夜」に殺ばつとした現実を伝えるニュースをからめた「7時のニュース/きよしこの夜」で終わるこの曲はポピュラー史上に残る名曲です。声をおさえて、ソフトな表現が大切です。

 

6.イエスタデイ
ビートルズの名曲「イエスタデイ」はその美しいメロディーもさることながら、詩の美しさにも感嘆します。ア・カペラ(無伴奏)で歌われますが、合唱の大きな魅力は何と言っても無伴奏で歌われる詩です。大きなフレーズを取り、時には速く又遅くメロディーに合わせてテンポが揺れる時、そこに表れる美しいハーモニーに耳を傾けない人はいないでしょう。テノールがメロディーを歌う事が多いですが、クラシック的な発声よりもソフトな声で歌った方が良いでしょう。又多勢の合唱でも可能ですが、少人数で清涼なハーモニーを意図しても別の美しさが出ると思います。

 

7.夢のカリフォルニア
ママス・アンド・パパスのなつかしい歌ですが、今年同名のタイトルで映画にもなりました。したがって、映画のサウンド・トラックに近いアレンジをしてみました。この曲では、先行するメロディーとそれを追いかけるバックコーラスが同等のニュアンスで必要です。ロックのリズムですが、それほど難しいノリではなく、言葉の持つリズムを強調すれば、全体のサウンドは、かなり力強く響くと思います。

 

8.ブルーレディに紅いバラ
ディーン・マーチン等の歌でおなじみの曲です。4ビートに乗って歌われるこの明るく大らかな曲は、いかにも良き時代のアメリカを感じさせます。歌の始まりは男声が取りますが、全体に男のイメージが強いです。中間部のサンドペーパーと歌のかけ合いはリズムの面白さをねらってみました。技術的には、シェイクと言って、声をゆらす(大きな又は強調したビブラート)テクニックを使用していますが、これは、スイング・ナンバーの特徴的な歌い方です。

 

9.コンドルは飛んで行く
南米のインカ民謡で、ポール・サイモンがロス・インカスとめぐり逢ってレパートリーに加えた為、世界的なヒット曲となりました。このアルバムでは、南米の民族楽器、ケーナ(笛)、チャランゴ(弦楽器)、ボンゴ(太鼓)等を使用してその雰囲気を出しています。声はむしろカスレるほど息を多く出して、おさえて表現した方が良いです。音域の広いメロディーですが、その民族性ゆえに独特のムードがかもし出されます。

 

10.ロミオとジュリエット
オリビア・ハッセー、レナード・ホワイティングのコンビで映画化され、その若々しいカップル(当時?)の新鮮な演技で評判を呼びました。音楽は「太陽がいっぱい」「ゴッドファーザー」など数々の映画音楽を作曲したニーノ・ロータが担当しています。曲は、ルネッサンス・バロック時代によく使われた和音進行に基いて作曲されている為、非常に格調の高い、それでいて素朴な表現になっています。アレンジにあたっても、その原曲の持つムードを損なわないよう注意しました。また本来、ピアノの伴奏で良いのですが、このアルバムでは、ハープを用いて原曲のイメージに近づけています。

 

11.マイ・ウェイ
フランク・シナトラやポール・アンカの歌でヒットした曲です。大変スケールの大きな曲で、多少歌唱力に自信のある歌い手さんは好んでこの曲を取り上げています。編曲にあたって、男性コーラスを中心にして、スケールの大きな正攻法で表現してみました。この曲も日本語の詩で歌われています。

 

12.ミッシェル
レノン&マッカートニーの作詩・作曲で、1965年に発表されましたが、特にその優しく温かみのある音楽は、「マッカートニー・サウンド」と呼ばれています。この曲はそれの代表的な曲の一つです。この曲もア・カペラ(無伴奏)ですが、ややキー(音域)を下げ、声を張り上げずにおさえて表現してあります。

(編曲のおと ~LPライナーノーツより)

 

●ミュージッククリエイションとS・アットキン
今回のレコーディングで活躍したミュージッククリエイションは、全員がコーラスグループの経験者で、又ソリストとしてもスタジオ、ステージ等で活躍している新しいスタイルのシンガーズである。又、S・アットキンは英国生れ、キング・エドワーズスクール、オックスフォード大学卒業、現在東京在住。今回のレコーディングでは、英語の歌詩を徹底的に指導協力してくれた。陰の大功労者である。

ミュージッククリエイション:
ソプラノ 2/アルト 2/テノール 2/バリトン/バス

 

このレコードに収録したものと同じ楽譜が、㈱東亜音楽社発行、㈱音楽の友社発売で出版されています。『混声合唱による楽しいポップスの世界』レコード共々御活用下さい。

(LPライナーノーツ より)

 

 

混声合唱による楽しいポップスの世界 ポピュラー合唱シリーズ vol.1 イエスタデイ LP 1

混声合唱による楽しいポップスの世界 ポピュラー合唱シリーズ vol.1 イエスタデイ LP2

混声合唱による楽しいポップスの世界 ポピュラー合唱シリーズ vol.1 イエスタデイ LP3

混声合唱による楽しいポップスの世界 ポピュラー合唱シリーズ vol.1 イエスタデイ LP4

(LPジャケット 表/裏 LPライナーノーツ 表/裏)

 

 

なお、『ポピュラー合唱シリーズ Vol.2』も、レコード・楽譜共に発売されていた。

Disc. ミュージッククリエイション 『混声合唱によるニューミュージックの世界 ポピュラー合唱シリーズVol.2 – Sachiko』

 

 

混声合唱による楽しいポップスの世界 ポピュラー合唱シリーズ vol.1 イエスタデイ LP5

SIDE 1
1.トライ・トゥ・リメンバー TRY TO REMEMBER
2.シェルブールの雨傘 LES PARAPLUIES DE CHERBOURG
3.アクエリアス AQUARIUS
4.ドンナ・ドンナ DONNA DONNA
5.スカボロー・フェア SCARBOROUGH FAIR
6.イエスタデイ YESTERDAY

SIDE 2
1.夢のカリフォルニア CALIFORNIA DREAMIN’
2.ブルーレディに紅いバラ RED ROSES FOR A BLUE LADY
3.コンドルは飛んで行く EL CONDOR PASA
4.ロミオとジュリエット A TIME FOR US
5.マイ・ウェイ MY WAY
6.ミッシェル MICHELLE

編曲:久石譲
指揮:熊谷弘
合唱:ミュージッククリエイション

Arranged by JOE HISAISHI
Conducted by HIROSHI KUMAGAYA
Song by THE MUSIC CREATION

 

Disc. 日本電気 『NECの歌(80周年記念歌)』 ※非売品 *Unreleased

1980年 EP E-4567~8 非売品 Not for Sale

 

NECの歌(80周年記念歌)の編曲を小林亜星・久石譲と共同で担当している。

 

 

NECの歌 sc 1

NECの歌 sc 2

(EPジャケット)

 

1.NECの歌
作詞:久保井力 作曲:中村隆志 編曲:小林亜星・久石譲
2.日本電気社歌
作詞:北原白秋 作曲:山田耕筰

演奏:日本電気吹奏楽団 合唱:日本電気合唱部

 

Disc. 伊奈かっぺい 『遥かな友へ 落書きの下書き』

1980年12月10日 LP発売 GX-7036
1980年12月10日 CT発売 COTA-3956
1997年5月10日 CD発売 COCA-14169
2012年7月18日 CD発売 COCP-37478

 

久石譲が音楽を手がけている。

 

遥かな友へ 落書きの下書き 伊奈かっぺい 2

遥かな友へ 落書きの下書き 伊奈かっぺい 3

(LPジャケット / LP盤)

 

Side A
01 ぷろろおぐ Myway
02 三味線 (朗読)
03 Happy Life (歌)
04 深酒 (朗読)
05 小さな悩み (朗読)
06 無口 (朗読)
07 寒いはで (歌)

Side B
08 思いやり (朗読)
09 酒場
10 質問 (朗読)
11 みにくいアヒルの子 (朗読)
12 雪の音 (朗読)
13 遥かな友へ (朗読)

音楽:久石譲

 

 

なお伊奈かっぺいのレコード・デビュー35周年(2012年時)を記念して、既発作品を廉価プライスで一挙30タイトル発売されている。

 

「遥かな友へ 落書きの下書き」 伊奈かっぺい

2012年7月18日 CD発売

※LP発売時と同ジャケット

遥かな友へ 落書きの下書き 伊奈かっぺい

(CDジャケット)

 

Disc. V.A. 『魔法少女ララベル 歌とお話し』

1980年7月1日 LP発売 CZ-7035
1980年7月1日 CT発売 CPY-763

 

テレビ朝日系アニメ「魔法少女ララベル」
放送期間:1980年2月15日~1981年2月27日 全49話

 

本作品は主題歌や挿入歌の他、ララベルとビスカスの話が交互に収録されている。曲のイントロに、ララベルとビスカスによる みじかいおはなしが収録されている。

久石譲が2楽曲「私の日記帳」「マイビューティフルタウン」の編曲を手がけている。アニメ音楽は他者によるもの。

 

魔法少女ララベル LP 2

(LPジャケット)

 

A面
1.ハローララベル(オープニングテーマ)
作詞:伊藤アキラ 作曲:いずみたく 編曲:親泊正昇 歌:堀江美都子、コロムビアゆりかご会
2.愛の魔法
作詞:武鹿悦子 作曲:渡辺岳夫 編曲:いちひさし 歌:堀江美都子、ザ・チャープス
3.私の日記帳
作詞:碓氷夕焼 作曲:渡辺岳夫 編曲:久石譲 歌:堀江美都子、ザ・チャープス
4.ビバ!ビスカス
作詞:碓氷夕焼 作曲:渡辺岳夫 編曲:いちひさし 歌:田中崇、コロムビアゆりかご会
5.あなたへ
作詞:武鹿悦子 作曲:いずみたく 編曲:親泊正昇 歌:堀江美都子

B面
1.ララベルマーチ
作詞:伊藤アキラ 作曲・編曲:武市昌久 歌:堀江美都子、コロムビアゆりかご会
2.マイビューティフルタウン
作詞:伊藤アキラ 作曲:渡辺岳夫 編曲:久石譲 歌:堀江美都子、こおろぎ’73
3.咲花小学校スクールソング
作詞:伊藤アキラ 作曲:いずみたく 編曲:親泊正昇 歌:堀江美都子、コロムビアゆりかご会
4.おなじ星のともだち
作詞:武鹿悦子 作曲・編曲:武市昌久 歌:堀江美都子、こおろぎ’73、コロムビアゆりかご会
5 魔法少女ララベル(エンディングテーマ)
作詞:伊藤アキラ 作曲:いずみたく 編曲:親泊正昇 歌:堀江美都子、コロムビアゆりかご会

 

 

なお、久石譲が編曲を手がけた2楽曲は、下記CD作品にも収録されている。

「歌のあゆみ 4」堀江美都子
1988年9月21日 CD発売

詳細は別頁にてご参照

Disc. 久石譲 『オズの魔法使い』

 

Disc. 東京佼成ウインドオーケストラ 『ニュー・サウンズ・イン・ブラス 第8集』

1980年7月5日 LP発売 TA-72052

 

久石譲が吹奏楽アレンジを担当した「四季より 春」「フィール・ソー・グッド」が収録されている。CD発売と合わせて出版されていた吹奏楽スコアも貴重である。

 

 

ニュー・サウンズ・イン・ブラス 第8集 LP 1

ニュー・サウンズ・イン・ブラス 第8集 LP 2

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(LPジャケット / LP盤)

 

ニュー・サウンズ・イン・ブラス 春 久石譲 1

ニュー・サウンズ・イン・ブラス 春 久石譲 2

ニュー・サウンズ・イン・ブラス 春 久石譲 3

 

 

ニュー・サウンズ・イン・ブラス フィール・ソー・グッド 久石譲 1

ニュー・サウンズ・イン・ブラス フィール・ソー・グッド 久石譲 3

ニュー・サウンズ・イン・ブラス フィール・ソー・グッド 久石譲 2

(楽譜 一部)

 

 

ニュー・サウンズ・イン・ブラス 第8集

1. 四季より「春」 (編曲:久石 譲)
2. ティコ・ティコ (編曲:岩井直溥)
3. ライズ (編曲:小野崎孝輔)
4. マイ・フェア・レディ〈メドレー〉(編曲:岩井直溥)
運がよければ~踊りあかそう~忘れられぬ君~何んて素晴しい~君住む街角
5. マッカーサー・パーク (編曲:岩井直溥)
6. フィール・ソー・グッド (編曲:久石 譲)
7. パリのアメリカ人 (編曲:岩井直溥)
8. ウィー・アー・オール・アローン (編曲:小野崎孝輔)

【ゲスト&ソロ・ミュージシャン】
猪俣 猛(Drs.)
荒川康男(E.B.)
中牟礼貞則(E.G.)
羽鳥幸次(Tp.)
白須正義(Tb.)山口弘治(Hr.)
宮沢 昭(Sax.)

 

Disc. 佐藤勝 『交響組曲 地球(テラ)へ…』

1980年4月1日 LP発売 CQ-7041
1980年4月1日 CT発売 CAK-696

 

交響組曲 地球(テラ)へ… オリジナル・サウンドトラック

原作:竹宮恵子
音楽:佐藤勝
監督:恩地日出夫

竹宮恵子のSF意欲作!!”われらは還(よみが)える地球(テラ)の土に
いま、若者たちの愛と勇気と冒険がはじまる。宇宙の一粒の真珠「地球(テラ)」をめざして……
鬼才佐藤勝が描くスペース・シンフォニー!

 

 

久石譲はこの作品でキーボード参加している。また当時、佐藤勝の仕事を手伝っていたことも過去著書で語っている。

 

なお、2003年CD発売されている。収録内容は同じ。

 

〈ANIMEX 1200シリーズ〉(5) 交響組曲 地球(テラ)へ…

2003年9月25日 CD発売 COCC-72005

(CDジャケット)

 

 

(LPジャケット / LP盤)

 

SIDE A

1. 地球(テラ)へ… Coming Home To Terra
作詩:竜真知子 作曲:小田裕一郎 編曲:川上了 歌:ダ・カーポ
2.遙かなる憧憬(あこがれ)の地 The Faraway Planet…My Home
3.目覚めの日 The Awaking Day
4.眠れる獅子…ミュウ The Sleeping Lion…Mū
5.苦難への旅立ち Toward The Terra
6.アタラクシアの若者達 The Young Of Attaractia
7.新しい生命の賛歌 Hymn For New Life

SIDE B

8.宿命の二人 The Destined Rivals
9.メンバーズ・エリート キース・アニアン Members Elite Keyes Annaen 
10.燃える惑星ナスカ  Burning Planet NAZCA
11.星の海の闘い Battle In The Space
12.ジョミー・マーキス・シン Jommy Merqith Sin
13.友情の勝利 Cunclusion Of The Friendship
14.愛の惑星(プラネット) All We Need Is Love
作詩:竜真知子 作曲:ミッキー吉野 編曲:ミッキー吉野、岸本博 歌:ダ・カーポ

作曲・指揮:佐藤勝
演奏:コロムビア・シンフォニック・オーケストラ

 

Disc. V.A. 『ハワイメイト HAWAII MATE』(VHS)

198?年??月??日 VHS発売 NF-3030

 

ハワイメイト

出演:
サンドラ・ビショップ
マリー・エミ
リサ・ベル

音楽:
後藤次利
久石譲
林哲司

 

HAWAII MATE

CAST
SANDRA BISHOP
MARI EMI
LISA BELL

MUSIC BY
TSUGUTOSHI GOTO
JOE HISAISHI
TETSUJI HAYASI

SUPERVISOR
JOE HISAISHI

 

 

 

Disc. 芹洋子 『青いリボンで結ばれた日々』

1979年 LP発売 SKS-66

 

芹洋子のオリジナル・アルバム第2弾『青いリボンで結ばれた日々』に、久石譲が編曲を担当した3曲「ピンクサーモンとメロンムーン」「少年の客船」「幸せがあると信じて」が収録されている。

CD化されているかは不明。

 

(LPジャケット / LP盤)

 

 

1面
1.ひとつぶの麦
作詩:石丸博 作曲:森田公一 編曲:高田弘
2.少年少女
作詩:石丸博 作曲:森田公一 編曲:高田弘
3.白いカーネーション
作詩:石丸博 作曲:井上忠夫 編曲:高橋信之
4.ピンクサーモンとメロンムーン
作詩:石丸博 作曲:佐藤勝 編曲:久石譲
5.星の子守唄
作詩:宮中雲子 作曲:井上忠夫 編曲:高橋信之
2面
1.学生風景
作詩:石丸博 作曲:森田公一 編曲:高田弘
2.紅椿
作詩:石丸博 作曲:井上忠夫 編曲:高田弘
3.早春の画集
作詩:石丸博 作曲:井上忠夫 編曲:高田弘
4.少年の客船(ふね)
作詩:石丸博 作曲:佐藤勝 編曲:久石譲
5.幸せがあると信じて
作詩:宮中雲子 作曲:佐藤勝 編曲:久石譲