Posted on 2013/09/13
先日9月6日東京にてスタジオジブリ 宮崎駿監督の引退会見が行われました。リアルタイムでその生中継を食い入るように見ていました。
会見内容を見るまでは、まだまだやってほしい!と惜しむ感情ばかりでしたが、宮崎駿監督の自ら語る言葉や姿を見ていると、少し気持ちが変わりました。
これまでもたくさんの夢や希望や感動を与えてもらったし、これからは好きなように自由になんでもやってもらいたいな、と。
会見を見ていて、少し痩せたのもあるかもしれませんが、いい表情というか、いい顔をしているというか、今までで一番カッコイイなあと思ってしまいました。それは言っていることの内容と凛とした姿勢からもそう思ったのかもしれません。
2時間弱のたっぷりと時間をとった引退会見でした。そのなかで語られた宮崎駿監督や鈴木敏夫プロデューサーの言葉はこれからもかみしめてじっくり理解したり味わっていきたいです。
ということで、引退会見の一部始終を一問一答を書き留めておきます。全文掲載を数回にわけて。
まずは、会見に先立って配られた「公式引退の辞」から。
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公式引退の辞(宮崎 駿)
ぼくは、あと10年は仕事をしたいと考えています。自宅と仕事場を自分で運転して往復できる間は、仕事をつづけたいのです。その目安を一応”あと10年”としました。
もっと短くなるかもしれませんが、それは寿命が決めることなので、あくまでも目安の10年です。
ぼくは長編アニメーションを作りたいと願い、作って来た人間ですが、作品と作品の間がずんずん開いていくのをどうすることもできませんでした。要するにノロマになっていくばかりでした。
“風立ちぬ”は前作から5年かかっています。次は6年か、7年か……それではスタジオがもちませんし、ぼくの70代は、というより持ち時間は使い果たされてしまいます。
長編アニメーションではなくとも、やってみたいことや試したいことがいろいろあります。やらなければと思っていること――例えばジブリ美術館の展示――も課題は山ほどあります。
これ等は、ほとんどがやってもやらなくてもスタジオに迷惑のかかることではないのです。ただ家族には今までと同じような迷惑をかけることにはなりますが。
それで、スタジオジブリのプログラムから、ぼくをはずしてもらうことにしました。
ぼくは自由です。といって、日常の生活は少しも変わらず、毎日同じ道をかようでしょう。土曜日を休めるようになるのが夢ですが、そうなるかどうかは、まぁ、やってみないと判りません。
ありがとうございました。
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