1988年2月21日 EP発売 N07E-10
1988年2月21日 CDS発売 N10C-1
久石譲がA面曲の編曲を担当している。


(EPジャケット / EP盤)
1.ストロベリー・ペインの夏
作詞:麻生圭子 作曲:池間史規 編曲:久石譲
2.象牙海岸
作詞:麻生圭子 作曲:奥慶一 編曲:奥慶一
1988年1月25日 CD発売
ニュー・サウンズ・イン・ブラス・ベスト・セレクション vol.3
NEW SOUNDS IN BRASS BEST SELECTION VOL.3
久石譲が編曲を担当した2楽曲「フィール・ソー・グッド」「宇宙のファンタジー」が収録されている。
楽曲解説
1.サウンド・オブ・ミュージック・メドレー
これもブロードウェイに数々の名曲を残したロジャースとハーマンシュタイン二世コンビの代表作。「ドレミの歌」をはじめ、すべてが美しく、ごく一般的に、音楽的に演奏するだけでアピールする。かなり長いメドレーなので、それぞれの曲の特徴を判り易く表現し、変化を持たせることに留意が必要。吹奏楽向きの素材であるし、レパートリーとしても永遠のものである。
2.フィール・ソー・グッド
フリューゲルホーン奏者で曲も作る人気者、チャック・マンジョーネの作品。フリューゲルホーンの美しいソロと、ソプラノ・サックスを中心とした高音木管の掛け合いのディスコ調。大変ハードなサウンドで、めまぐるしいリズムの変化とアドリブは素晴らしく、又楽しい曲だが、演奏するとなるとかなり手ごわい。技術のしっかりした市民バンド向きの編曲といえる。
3.真珠の首飾り
第2次世界大戦中、ヨーロッパ戦線で亡くなったグレン・ミラー大尉は、トロンボーン奏者、指揮者、編曲者として大活躍、ダンス音楽の世界で多くのファンを持っていた。
G.ミラーのサウンドの秘密は、サックス・セクションのリード役にクラリネットを使ったことと、1オクターブの中に、サックスのハーモニーを密集させたことにあった。そして多くのダンス・ミュージックを残したが、「ムーンライトセレナーデ」と共に、この「真珠の首飾り」が有名。
編曲は原曲に忠実であり、吹奏楽でのスイング入門曲としても、ありがたい曲が実現したものである。
4.マジック
美人歌手マリーンが歌い、大ヒットした軽快なロック調の曲。金管セクションが良く鳴り、A.Saxのアドリブを除いたら、さして難しくもなく、極めて調子がよい。ディスクの第1曲目と同様、コンサートのファースト・ナンバーとして好適。
5.ウィー・アー・オール・アローン
77年にヒットしたボズ・スキャッグスのバラード。「二人だけ」という日本語タイトルでも親しまれている。決して力んだ曲でなく、軽く口ずさむ様な愛らしいメロディーが最初フルートのデュエットで始まり、2回の転調を伴いながら全編を各楽器セクションの掛け合いで流している。重たい曲が並んだプログラムの合間にはさみ、気分転換を計る様な演奏に向いている曲。
6.バードランド
このレコードのタイトル”ニュー・サウンズ”と言う言葉からは、正にぴったりのニュー・ミュージックの世界の作品。作曲のジョー・ザビヌルが所属するグループ”ウェザーリポート”は、既成のジャズでもロックでもなく、もっと精神面で訴える分野のポピュラー音楽を追求している前衛的グループのひとつ。
従って編曲も難しく、アドリブも多く、理解しにくい面もあるが、これからのポピュラー音楽の方向を探る意味では、一度チャレンジして見るのもよい。大学や市民バンド、上級向きの作品。
7.ハロー・ドーリー
ブロードウェイでは、毎日いろいろな場所で、いろいろな出し物が上演されている。そんな中には、ピアノ1台だけで伴奏されるミュージカルや、トリオ、カルテット位の編成のバンドを使ったもの等様々であり、その上、上演時間もあっという間のものも多いという。そんな中に何ヶ月もいや何年も続き上演されるようになり、映画化され、海を渡る。これこそブロードウェイのヒット・ミュージカルなのである。
そんな中でもこの曲は、一際高く評価されたミュージカルの主題曲といえるもの。映画、又は実際の来日公演による日本にも紹介されたこのミュージカルは、作詞。作曲をジュリー・ハーマンが担当した1964年の作品。ハーマンは、これによりミュージカル作家としての地位を不動のものにした。
ようこそドーリー、あなたが戻って本当にうれしい、もう二度と行かないと約束して下さい、という大歓迎の歌である。
ところでミュージカルとくれば、歌と相場が決まっているもの。そこで今回のニュー・サウンズでは、合唱付きという試みをあえてしている。(もちろん、これまで、「シング」や「ボルサリーノ」、「オー・シャンゼリゼ」といったようなものはあるが、本格的なものは今回が初めて)
合唱はミュージック・クリエイションというグループが担当している。合唱と吹奏楽、これが又実によい。そして楽しい。コンサートでは合唱が入る事で、会場を爽やかな風が通り抜けたような気持になる事受け合い。ステージ効果もさらにアップするだろう。新しい仲間を加えてのコンサート、さらに吹奏楽の世界が拡がってゆく。楽しみが又一つ増えたような気がするレパートリーである。
8.宇宙のファンタジー
劇画の世界も宇宙ばやりの時代だが、音楽の将来、可能性を追求し続ける黒人グループ”アース・ウィンド・アンド・ファイアー”のヒット曲。題名が示す通り、スケールの大きな曲で、リズムも面白く、若い人達にも演奏の張り合いのあるナウなレパートリーである。リズムが複合しているが、擬音やシンセサイザーの音などの工夫の如何が、聴衆にアピールする鍵となる。
9.ランデヴー
ジャズ・サックス、テレビでもおなじみのナベサダこと、渡辺貞夫が、アメリカのミュージシャンたちと発表したレコードで有名になったサンバ・リズムの曲。
リズム主体、とりたてて特徴が少ないが、演奏には先ずリズム・セクションを確立し、軽快に乗ることが大切。
10.オーメンズ・オブ・ラヴ
人気グループ、”スクエア”のレパートリー。軽快なビートに乗って吹奏楽風のサウンドもたっぷりと楽しめる。木管のスケールはかなり忙しく派手。それにチャイムが重要な効果を出している。演奏に際しては、思い切りの良さが要求される。
11.ナイス・デイ
ヤマハ音楽復興会が提唱する子供たちの自作自演活動、ジュニアー・オリジナル・コンサートの入賞作品。軽快な2ビート、それに中間部の4ビートに乗るトロンボーン・ソロ。又トランペット3部からなるベルトーン効果も面白く、明るく楽しい作品。純粋な子供だからこそ作れるのか、それにしても恐れ入る。
12.ジョン・ウィリアムズ・メドレー
宇宙時代の到来、映画でも先般記録的なヒットとなった「E.T.」はじめ、大型なプロジェクトが続いた。このメドレーは、いずれも同名の映画に使われた音楽をまとめたもので、①E.T. ②未知との遭遇 ③スターウォーズから成っている。宇宙時代にフットするシンセサイザーをバンドに加え、効果を高めておもしろい。ボストン・ポップス・オーケストラの指揮者であり、作曲家でもあるジョン・ウィリアムズの優れた力量は、単なる映画音楽の分野を超越した作品に仕上げ、音楽的満足感を与えてくれている。
演奏はかなり手ごたえがあるが、こんな曲で吹奏楽コンクールに出場してくれるバンドがあったら、素晴らしいことである。
[東京佼成ウィンド・オーケストラ]
昭和35年、東京佼成吹奏楽団として創立、昭和48年に名称を現在の東京佼成ウィンド・オーケストラに改称すると共に、運営方針、編成も改新を進め、進歩的な巾広い活動を続けている我国最高のプロ吹奏楽団である。
現在、ウィンド・アンサンブル活動の提唱者F・フェネル博士を指揮者に迎えており、また”ニュー・サウンズ”は昭和50年以来毎年演奏を担当している。自主制作レコード(佼成出版社)も多く、日本の吹奏楽界に多大な影響を与える立場にある。
[指揮者 岩井直溥]
多感な少年時代を国際都市上海で過ごし、医者になりたかったのに音楽家になってしまったと言う経歴の持ち主。東芝EMI唯一の専属作曲家として数千の作・編曲作品がある。
昭和47年以来、”ニュー・サウンズ”と共に生き、育て続けて来た”ニュー・サウンズ”の生みの親でもある。
単に編曲だけでなく、ポップスの演奏法指導、ゲスト指揮にと全国を走り廻り、温厚かつ軽妙洒脱な人柄と、泉のごとく溢れ続けるアイデア一杯の作品、それに追従を許さぬファンタシー・コンダクティングは、吹奏楽のアイドル的存在となっている。
このシリーズでも、全曲を指揮している。
(楽曲解説 ~CDライナーノーツより)

1.サウンド・オブ・ミュージック・メドレー The Sound of Music Medley
テーマ THEME ~ ドレミの歌 DO-RE-MI ~ ひとりぼっちの山羊飼い LONELY GOATHERD ~ さようなら、ごきげんよう SO LONG, FAREWELL ~ エーデルワイス EDELWEISS ~ すべての山に登れ CLIMB EV’RY MOUNTAIN
2.フィール・ソー・グッド FEELS SO GOOD
3.真珠の首飾り A STRING OF PEARLS
4.マジック IT’S MAGIC
5.ウィー・アー・オール・アローン WE’RE ALL ALONE
6.バードランド BIRDLAND
7.ハロー・ドーリー HELLO DOLLY
8.宇宙のファンタジー FANTASY
9.ランデヴー RENDEZ-VOUS
10.オーメンズ・オブ・ラヴ OMENS OF LOVE
11.ナイス・デイ NICE DAY
12.ジョン・ウィリアムズ・メドレー JOHN WILLIAMS MEDLEY
E.T.のテーマ E.T. ~ 未知との遭遇 CLOSE ENCOUNTER OF THE THIRD KIND ~ スターウォーズ STAR WARS
編曲:
岩井直溥 1. 4. 6. 12.
久石譲 2. 8.
真島俊夫 3. 10.
小野崎孝輔 5.
三枝成章 7.
中川賢二 9.
森田一浩 11.
指揮:岩井直溥
演奏:東京佼成ウィンド・オーケストラ
1987年 CM放送
日本生命「just & BIG・YOU 1」
出演:菊池桃子
音楽:久石譲
3拍子の叙情的な旋律。シンセサイザーによるヴォイスやヴァイオリンによるメロディに、エスニック系のリズムパーカッションがおりかさなる。曲名不明。未音源化楽曲。



(CM映像より)
1987年 CM放送
日本生命「just & BIG・YOU 2」
出演:菊池桃子
音楽:林哲司
編曲:久石譲
同年発表した菊池桃子のアルバム「Escape from Dimension」収録曲から「Ivory Coast」CM用アレンジバージョン。
「IVORY COAST」は作曲:林哲司 編曲:久石譲 でアルバムに収録されているが、この流れからCM用アレンジも久石譲が担当したと思われる。CMバージョンは、笛がメロディを奏でるインストゥルメンタル。
オリジナルソングは下記参照。
Disc. 菊池桃子 『ESCAPE FROM DIMENSION』



(CM映像より)
1987年 CT発売 ZAC-2039
ミュージック カセットテープ
ZAC-2039 STEREO
「ZOIDS Battle Music ゾイド バトルミュージック」 (ゾイド ヒストリーブック付属)
楽曲内容はほぼファミコンソフト「ゾイド 中央大陸の戦い」のアレンジ曲で構成されている。B面「ゲームミュージックメドレー」はファミコン音源が収録されている。
演奏:フェアライト・ワンダー・オーケストラ、つまりはフェアライトというシンセサイザーを使った多重チャンネルによるデジタル・サウンドであり、実質久石譲一人でプログラミングし演奏したということである。

(GAMEジャケット)




(カセット)

SIDE 1
1:愛する者のために (メインテーマ)
2:はるかなる道
3:さらば戦場
4:明日なき戦い
5:戦雲のかなたに
SIDE 2
6:別れのとき
7:愛機とともに (共和国のテーマ)
8:帰らざる日々 (帝国のテーマ)
9:勝利なき戦い (エンディングテーマ)
10:ゲームミュージックメドレー
音楽監督:久石譲
演奏:フェライト・ワンダー・オーケストラ
1987年 or 1988年 CM放送
Nestle Krematop(ネッスル クレマトップ)CM音楽
出演:藤谷美紀
音楽:久石譲「冬の夢」
「冬の夢」(MY LOST CITY)のメロディが使われている。笛の音が旋律を奏で、エスニックパーカッションとアコースティックギターのカッティング伴奏によるもの。シンセサイザーによるストリングスもバックで流れている。
夏のCMらしいアレンジで、CD版とはかなり印象が異なる。清涼感たっぷりなアレンジになっている貴重なレアバージョン。未音源化。





(CM映像より)
ちなみに、1992年放送の同CMでは「冬の夢」が再び使用されている。
出演:鈴木保奈美
音楽:久石譲「冬の夢」
こちらは同年発表アルバム「MY LOST CITY」からのバージョンである。チェリスト藤原真理による哀愁感漂う名曲。


(CM映像より)
1987年12月16日 CD発売 CT32-5073
2008年8月27日 CD発売 TOCT-26636
話題となったドラマ「毎度おさわがせしますIII」の主題歌で歌手デビューした立花理佐のセカンド・アルバム。スマッシュ・ヒットを記録した「キミはどんとくらい」や、久石譲が手がけた主演映画『ドン松五郎の大冒険』のサントラ音楽も収録。
1987年公開 映画「ドン松五郎の大冒険」
監督:後藤秀司 音楽:久石譲
主題歌「サヨナラを言わせないで」を歌っているのが主演の立花理佐である。その主題歌のインストゥルメンタル・バージョンであり、メインテーマ曲となっているのが「エリ子とジュニアのテーマ」である。シンセ・バンドサウンドともいうべきスピード感あるポップスサウンドに仕上がっている。
挿入歌「クレヨン’S HILLへつれてって」のインストゥルメンタル・バージョンであり、劇中音楽となっているのが「出発(たびだち)のテーマ」である。こちらもメロディはキャッチーにして、ファミリー映画らしいアットホームな温かい旋律となっている。メロディはストリングスを中心に、そしてバックサウンドは生ドラムなども編成した、ポップスオーケストラ風サウンドである。
「エリ子とジュニアのテーマ」「出発(たびだち)のテーマ」両楽曲ともに、映画本編からの音源のみを抽出したかたちとなり、ゆえに該当シーンのセリフ付きである。この時代のサウンドトラック盤では多く見られた傾向であるが、台詞+劇中音楽として切り抜かれ発売されている。よって音楽のみを純粋に聴くことはできない。時代的背景および当時代の映画音楽の立場を象徴している現れでもある。
なお、主題歌はシングルEP・シングルカセットとしても発売されている。
1987年12月5日 EP発売 RT07-2038
1987年12月5日 CT発売 ZX10-6105




(EPジャケット / EP盤)
1. サヨナラを言わせないで 作詩:真名杏樹 作・編曲:久石譲
2. クレヨン’S HILLへつれてって 作詩:真名杏樹 作・編曲:久石譲
※カセットはカラオケ付き

(カセットテープ)
また、久石譲が作曲・編曲を担当している「サヨナラを言わせないで」「おとぎの国は眠らない」は、別アルバム「理佐発見」(RT28-5194/ZT28-5194/CT32-5194)にも収録されている。

(CDジャケット)

01. おとぎの国は眠らない
作詩:森田由美 作・編曲:久石譲
02. 走りゆく明日
作詩:風見律子 作曲:佐藤健 編曲:中村哲
03. 薄紫のシンフォニー
作詩:野村義男 作曲:曽我泰久 編曲:奥慶一
04. キミはどんとくらい
作詩:真名杏樹 作・編曲:山川恵津子
05. よろしくね
作詩:FUMIKO 作曲:伊豆一彦 編曲:小林信吾
06. 心の温度計
作詩:風見律子 作曲:岸正之 編曲:中村哲
07. エリ子とジュニアのテーマ(「ドン松五郎の大冒険」より)
作・編曲:久石譲
08. 出発(たびだち)のテーマ(「ドン松五郎の大冒険」より)
作・編曲:久石譲
09. サヨナラを言わせないで
作詩:真名杏樹 作・編曲:久石譲
10. クレヨン’S HILLへつれてって
作詩:真名杏樹 作・編曲:久石譲
11. CHRISTMASを抱きしめて
作詩:森田由美 作・編曲:奈良部匠平
1987年12月10日 CD発売 28CA-2070
1987年12月10日 LP発売 AB-7161
1987年12月10日 CT発売 CBY-1220
中村雅俊主演映画『この愛の物語』挿入歌「時間(とき)よ古い友達なら」をはじめ彼が出演しているおなじみのCMナンバーをフィーチャーしたアルバム。
久石譲が音楽監督も務めた映画『この愛の物語』から、「時間よ古い友達なら…」(作詞:冬杜花代子 作曲・編曲:久石譲)が収録されている。
映画『この愛の物語』サウンドトラックに収録されている同曲は、ボーカルは久石譲である。時系列的には中村雅俊がカバーしたかたちになる。またサントラ盤(歌:久石譲)と本作盤(歌:中村雅俊)はアレンジが異なっている。デジタルサウンドやピアノを軸にしていた前者に比べ、こちらではアコースティックなバンドサウンド・ギターサウンドが前面に出ている。バック・コーラスの歌唱は久石譲である。

(LPジャケット / LP盤)

(カセット)

01. 時間よ古い友達なら
作詞:冬杜花代子 作曲・編曲:久石譲
02. 想い出と呼ばないで
作詞:松本隆 作曲:織田哲郎 編曲:町支寛二
03. Sincerely(Day & Day)
作詞:売野雅勇 作曲:芹澤廣明 編曲:板倉文 コーラス・アレンジ:柴矢俊彦
04. さよならが言えなくて…
作詞・作曲:高見沢俊彦 編曲:佐藤準
05. 急がば笑え
作詞・作曲:高見沢俊彦 編曲:佐藤準
06. もう一度抱きたい
作詞:松本隆 作曲:中崎英也 編曲:佐藤準
07. 誰かが君を探してる
作詞:売野雅勇 作曲:織田哲郎 編曲:新川博 コーラス・アレンジ:大塚修司
1987年11月25日 CD発売 32ATC-157
1987年11月25日 LP発売 25AGL-3053
1987年11月25日 CT発売 25AGC-2053
1996年11月21日 CD発売 TKCA-71025
2004年8月25日 CD発売 TKCA-72724
2018年11月3日 LP発売 TJJA-10014
1988年公開 スタジオジブリ作品 映画「となりのトトロ」
監督:宮崎駿 音楽:久石譲
「トトロ」は企画段階から”歌”が重視されており、すべてヴォーカル曲の心躍るイメージアルバムが生まれた。宮崎監督の希望で6曲の作詞を中川李枝子が担当。なお、久石は「小さな写真」でヴォーカルも披露している。LPとCDのジャケットは同一。
「となりのトトロ」イメージ・ソング集について
「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」などのアニメ映画で、アニメ界のみならず、日本映画界の屈指の演出家と評価された宮崎駿監督。氏の新作アニメ映画「となりのトトロ」が’88年春、東宝洋画系で公開される。物語の舞台は昭和30年代の自然と四季の美しい日本。とある田舎に越してきた、小学校6年のサツキと5歳のメイのふたりの女の子と、昔からそこに住むオバケ達(トトロ)との心暖まるふれあいが、日常のエピソードを積み重ねながら、のどかに描かれる。その企画当初より宮崎駿監督から音楽を重視したいとの提案があった。そこで、映画のサントラに先がけて制作されたのがこのイメージアルバムだ。
『この作品には二つの歌が必要です。オープニングにふさわしい快活でシンプルな歌と、口ずさめる歌の二つです。往々にして、アニメーションの主題歌はアイドルの売り出しに使われたりしていますが、流行したとしても、結局声が出ず音域の狭い今様の歌は、子供達の心をとらえていません。せいいっぱい口を開き、声を張りあげて唱える歌こそ、子供達が望んでいる歌です。快活に合唱できる歌こそ、この映画にふさわしいと思います。もうひとつの歌は、挿入歌です。淡い物語を彩る歌ですが、劇中で子供達が唱歌のように唱える歌にしたいと考えます』(宮崎駿氏の企画書より、原文のまま)
この困難な音楽作りをお願いできるのは、「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」で見事な音楽を生み出し、作品を支えてくれた久石譲さん以外考えられない。そんな宮崎監督の依頼に、久石さんは「全曲、ボーカル曲のイメージアルバムを作りましょう。」と大きな意気込みをもって答えてくれた。
作詞は、これも宮崎監督のたっての希望から、監督がかつて「目からウロコが落ちる」ような衝撃を得たという童話「いやいやえん」(福音館書店刊)を書いた児童文学者、中川李枝子さんにお願いすることになった。中川さんはトトロのために10本の詩を書いて下さり、それらはディスカッションの末6曲に昇華された。
そして「ラピュタ」の挿入歌、「君をのせて」でも作詞の才能を発揮してくれた、宮崎監督にも詩を書いてもらおうと言う、久石さんの提案から3曲の詩ができた。
歌い手には、「君をのせて」でその歌唱力を評価された井上あずみ。特撮番組や映画の主題歌、最近ではニュー・ミュージックのグループ「チューリップ」のサポートメンバーとしても活躍している北原拓。クラシックの素養を持ち、かつロックボーカリスト張りの迫力ある歌声の森公美子。そして杉並児童合唱団。と、いずれも実力本位での起用を行った。そしてアルバムの中の「小さな写真」で作曲家の久石さんが自ら歌っているのは、曲の検討用のテープで歌っている久石さんの声の良さを宮崎さんが耳に留め、歌うことをすすめたことによる。
サントラ制作の前に10曲の歌を作るという、かつてない企画のアルバムが完成した。このアルバムの本当の成果は、映画で実を結ぶことと思う。期待してほしい。
(渡辺)
(CDライナーノーツより)

1. となりのトトロ 作詞:宮崎駿 歌:井上あずみ
2. 風のとおり道 作詞:宮崎駿 歌:杉並児童合唱団
3. さんぽ 作詞:中川李枝子 歌:井上あずみ・杉並児童合唱団
4. まいご 作詞:中川李枝子 歌:井上あずみ
5. すすわたり 作詞:中川李枝子 歌:杉並児童合唱団
6. ねこバス 作詞:中川李枝子 歌:北原拓
7. ふしぎしりとりうた 作詞:中川李枝子 歌:森公美子
8. おかあさん 作詞:中川李枝子 歌:井上あずみ
9. 小さな写真 作詞:宮崎駿 歌:久石譲
10. ドンドコまつり 作詞:W.シティ制作部 歌:井上あずみ
11. 風のとおり道 (インストゥルメンタル)
全作曲・編曲:久石譲
プロデューサー:久石譲
スタジオ:ワンダーステーション、日活スタジオ
My Neighbor Totoro Image Song Collection
1.My Neighbor Totoro
2.The Path of the Wind
3.Hey Let’s Go
4.A Lost Child
5.The Dust Bunnies
6.Cat Bus
7.A Funny Word-Chain Song
8.Mother
9.A Small Photo
10.Festival of Fireworks
11.The Path of the Wind (Instrumental)