Info. 2024/03/11 映画『君たちはどう生きるか』第96回アカデミー賞 長編アニメーション賞受賞

Posted on 2024/03/11

長編アニメーション賞は「君たちはどう生きるか」、宮崎駿が21年ぶり受賞

第96回アカデミー賞でスタジオジブリ作品「君たちはどう生きるか」が長編アニメーション賞を獲得。日本からの受賞は同じく宮崎駿が監督を務めた「千と千尋の神隠し」以来、21年ぶりとなる。

吉野源三郎の同名小説からタイトルを借りた「君たちはどう生きるか」は、第2次世界大戦下の日本、母を火事で亡くした少年が不気味な青サギに導かれ、生と死が入り交じる異世界に迷い込むファンタジー。宮崎の監督作がアカデミー賞にノミネートされるのは、「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「風立ちぬ」に続く4度目だ。引退を撤回し制作した10年ぶりの長編「君たちはどう生きるか」で、このたび2回目の受賞を果たした。なお、宮﨑監督と鈴木敏夫プロデューサーは授賞式に参加していなかったため、受賞スピーチはなかった。プレゼンターを務めた『マイティ・ソー』シリーズのクリス・ヘムズワースがオスカー像を代理で受け取っていた。

日本では予告やあらすじを事前に明かさない一切宣伝なしという異例の方針が話題となった本作。英題は「The Boy and the Heron」で、海外ではアニメーション作品として初めてトロント国際映画祭のオープニングを飾り、北米ではGKIDS Films配給のもと2023年12月に2205館で封切られた。北米市場のオープニングは3日間で約1297万ドル(約19億円)を記録。オリジナルの日本映画として初めて北米週末興行収入ランキングの首位を飾った。

英語版の吹替キャストはクリスチャン・ベール、デイヴ・バウティスタ、ジェンマ・チャン、ウィレム・デフォー、福原かれん、マーク・ハミル、ロバート・パティンソン、フローレンス・ピューら。北米では動員を後押しするような好意的なレビューが多く、賞レースでも注目を集め、1月には第81回ゴールデングローブ賞で日本の作品として初めてアニメ映画賞を受賞した。

国内では封切りから8カ月近く経った現在も全国公開中で、2024年3月3日時点で興行収入89.7億円を記録している。声優には山時聡真、菅田将暉、柴咲コウ、あいみょん、木村佳乃、竹下景子、風吹ジュン、阿川佐和子、大竹しのぶ、滝沢カレン、國村隼、小林薫、火野正平が名を連ね、木村拓哉が特別出演した。久石譲が音楽を手がけ、米津玄師が主題歌「地球儀」を書き下ろしている。

※宮崎駿の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記

 

第96回アカデミー賞 長編アニメーション賞
★「君たちはどう生きるか」
「マイ・エレメント」
「ニモーナ」
「ロボット・ドリームズ」
「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」
※★印が受賞作品

 

昨年9月「第48回トロント国際映画祭」に“邦画として初”、アニメーション作品としては“世界で初めて”オープニング上映作品に選出されたのをはじめ、海外の国際映画祭への出品も相次いだ。

昨年11月22日からニューヨーク、 ロサンゼルスの4館で先行上映を敢行し、アメリカでの宮崎駿監督作品の劇場平均興収として過去最高成績を記録。ニューヨーク・タイムズやロサンゼルス・タイムズなど、観客を後押しする好意的なレビューが各メディアから出され、全米公開前にもかかわらず、12月1日発表のニューヨーク映画批評家協会賞でBest Animated Filmを受賞した。

12月8日からアメリカ&カナダで2205館で公開されると、公開初日から3日間(12月8日~10日)でオープニング興収(先行上映含む)約1297万ドル(約19億円)を記録し、日本映画オリジナル作品としては初となる、北米週末興行収入ランキング第1位を獲得した。

12月10日にはロサンゼルス映画批評家協会賞のBest Animationとボストン映画批評家協会賞のBest Animated Film、年が明けた1月7日には日本作品としては初となる「第81回ゴールデン・グローブ賞」のアニメーション映画賞を受賞。2月17日の「アニメ界のアカデミー賞」と呼ばれる「第51回アニー賞」では、最も権威ある長編作品賞を『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』に譲ったが、長編部門の絵コンテ賞とキャラクターアニメーション賞を受賞。2月18日の「第77回英国アカデミー賞」では、日本の作品として初めてアニメ映画賞を受賞した。そして、世界最高峰の映画賞「第96回アカデミー賞」で長編アニメ映画賞に輝いた。

 

【『君たちはどう生きるか』海外での主な受賞歴】

「第89回ニューヨーク映画批評家協会賞」アニメ映画賞
「ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞」作品賞トップ10
「第49回ロサンゼルス映画批評家協会賞」アニメ映画賞
「第44回ボストン映画批評家協会賞」アニメ映画賞
「第36回シカゴ映画批評家協会賞」アニメ映画賞
「フィラデルフィア映画批評家協会賞」アニメ映画賞、外国語映画賞
「第28回サンディエゴ映画批評家協会賞」アニメ映画賞
「第28回フロリダ映画批評家協会賞」作品賞、アニメ映画賞、作曲賞(久石譲)
「第81回ゴールデングローブ賞」アニメ映画賞
「第44回ロンドン映画批評家協会賞」アニメ映画賞
「第51回アニー賞」長編作品ストーリーボード賞、長編作品キャラクター・アニメーション賞
「第77回英国アカデミー賞」アニメ映画賞 

 

出典:Webニュース各種より 編

 

 

 

 

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