Overtone.第3回 羽生結弦×久石譲 「Hope&Legacy」に想う 【4/28 update!!】

Posted on 2017/01/20

ふらいすとーんです。

 

2024.04.28 update
これまでのポスト(ツイート)をまとめました。

 

たとえば羽生結弦選手に特別に許可されたといって、広く一般に許可されたことじゃないですね。その楽曲の取り扱いがゆるくなったわけじゃない、転載OKなはずもない。感覚的に勘違いしてしまわないよう気をつけないとですね。祝!GIFTパッケージ化に水を差さないためにも。

 

VIEW OF SILENCE / 久石譲

Asian Dream SongとDVD音源でそろえなかったのはきっと理由がある。ライブのほうはチェロ合奏とピアノ。オリジナルのほうはヴァイオリンら高低の豊かな弦楽合奏の響き。ホプレガのクライマックスでよくわかる。こみ上げてくる涙腺を止めることはできないと。Hope&Legacy

 

VIEW OF SILENCE『PRETENDER』/ 久石譲 #久石譲サブスクあり

PRETENDER=ふりをしている人。強いふり、大丈夫なふり、傷ついていないふり。その中にあるVIEW OF SILENCE、耳をすませる。自分の心をみつめる。まだそこには、いつもそこには、ありたい自分の灯。内なる情熱は消えていない。Hope&Legacy

 

Asian Dream Song 『a Wish to the Moon -Joe Hisaishi & 9 cellos 2003 ETUDE & ENCORE TOUR-』/ 久石譲

「夢をつかむ者たちよ 君だけの花を咲かせよう」歌詞までしっかり聞こえてきそう。Hope&Legacy脚光のなかDVD再販しないのもったいない….命吹きかえした名演の永久保存版

 

羽生結弦さん、アスリートの顔からさらにアーティストの顔になったと感じます。そして一貫しているプロフェッショナルの顔。これからも<羽生結弦×久石譲>を見たい。そのためにできること。
in simple English .. may be wrong –>

He looks like change from Athlete style to Artist style. and, no change Professional style. Now and forever, we want to see <Yuzuru Hanyu×Joe Hisaishi> special works. Please stop reupload or share on video site and SNS without permission, especially paid distribution. Thank you!

 

もし自分がお願いすることで作曲家さん達にも迷惑をかけている、申し訳ない、もうお願いしづらい、そう羽生さんが思ってしまっていたら。残念ですね。するとこれから待っている将来の素晴らしい作品やコラボたくさんの可能性を消してしまっているかもしれない。未来のために素敵に正しく楽しみたい!

 

久石さんで調べものしてたら羽生さんのOne Summer’s Day動画がたくさん流れてきますね。まあダメですね。もしかしたら(かなり歩み寄って)悪気はないのかもしれない。自分の国のなかでやっている行為、SNSで世界に広がっている意識が希薄、NGな国の文化を理解できていない→

なんなら自国は緩いOKだからNGな国はそっちで閲覧できないように規制したらいい。うーん、もし自分がOKな国側だったらそう思ってしまうかもしれません。世界をまたぐ活躍のエンタメやスーポツ、日本だけが極端に厳しい現状もあります。広く知ってもらうメリットやチャンスもあります。→

今は、ファン同士のアドバイスと、でもつながりギスギスしないように、主催者がアナウンスを徹底する。とにかく英語でのアテンションプリーズを根気強くやる、日本発信のものはダメなんですよと。世界から注目されてるなんで素晴らしいことなんですから🙌素晴らしいままお互い楽しみたい!

 

『Yuzuru Hanyu ICE STORY 2023 “GIFT” at Tokyo Dome』

2023.02.26

Thank you for <Yuzuru Hanyu × Joe Hisaishi>

Collaboration no.1
“Hope & Legacy”
View of Silence(CD), Asian Dream Song(Live DVD)

Collaboration no.2
“あの夏へ(One Summer’s Day)”
[ENCORE] Pf.solo

 

VIEW OF SILENCE
羽生結弦選手「Hope&Legacy」のおかげで新たな生命とファンを獲得した幸福な曲。今も昔もピアノとストリングスという構成には強いこだわり。久石譲いわく”「内なる情熱」というようなエモーショナルな部分が引き出せたと思う”。至芸の弦音(つるおと)美しい。

 

羽生結弦選手「Hope&Legacy」”View of Silence”。『PRETENDER』CD収録曲ですが、2001年福島「うつくしま未来博」上映作品『4 MOVEMENT』(監督:久石譲)でも使われた曲。この曲には東日本大震災、東北への想いが込めれているのかも。”Asian Dream Song”はスケート始めた頃と夢。象徴的な2曲にのせて。

 

Asian Dream Song
歌曲版サビのないこちら原型。羽生結弦選手のおかげで新たな生命とファンを獲得した幸福な曲。そのスポーツとこの曲に共通するのは、芯の強さと芸術性の高み。いつまでも輝きを失わない。”View of Silence”も収録してほしかったですね。

(up to here, updated on 2024.04.28)

 

 

 

忘れもしない2016年9月半ば。フィギュアスケートの羽生結弦選手が、久石さんの楽曲を使用するというニュースが飛び込んできました。日を追うごとに少しずつ明らかになる情報、久石譲ファンサイトとして楽曲「Hope&Legacy」~(「View of Silence」+「Asian Dream Song」)についてインフォメーションしました。そして更新修正をくり返し、たくさんの人に見てもらうことができました。

初期段階で、僕の推測が間違ってしまいご迷惑をおかけしました。…だって、まさかライヴ盤とレコーディング盤を組み合わせるなんて…すいませんでした。多くのフィギュアファン、羽生選手ファンの皆さんにブログやツイッターで紹介してもらい、その拡散パワーはすさまじいものでした。

「Hope&Legacy」ってこういう曲らしいよ、と紹介してもらうたびに。羽生選手が各大会で演技するたびに、瞬間的にこのファンサイトに大きな波が押し寄せてきます。あらためて、フィギュアスケートの人気、羽生結弦選手の人気に圧倒されています。

ある一日の「久石譲ファンサイト 響きはじめの部屋」アクセス数です。1日で23,102人、普段の何倍なんだ!? 羽生選手のインフォメーションが17,850人と他を引き離し、他を引き上げて、その関心の高さを数字でも見せつけられました。使用楽曲が収録されたCD/DVD情報も引っ張られるように上位にきています。年間アクセスランキングでもケタ違いでNo.1だったことは言うまでもありません。

 

 

 

 

 

さて、『Hope&Legacy』にはどういう想いが込められているんでしょうか。僕はそこにずっと関心があるんですけど、なかなか羽生選手本人が語っている情報も見つけられず、悶々としています。『なんでこの2曲だったのかな?なんでこの2曲を組み合わせたのかな?』という点に尽きるんです。もちろん久石さんが口を開くこともなく。わかっている情報をパズルのピースのように並べてみました。

  • 「View of Silence」楽曲制作で想いやコンセプトは語られたことがない(久石さん)
  • 1998年は羽生選手がスケートを始めた年、長野パラリンピック冬季競技大会開催年
  • 羽生選手本人の強い希望でこの楽曲が選ばれた

これだけしかない。でもここから紐解いてみます。

  • 「View of Silence」はゼロベースで新しい解釈やイメージをつくることができる
  • 「Asian Dream Song」は「旅立ちの時 ~Asian Dream Song~」ver.として
  • 歌詞の言葉もふくめて特別な想いや思い出があるのかもしれない(合唱曲でもある)

こんなふうに飛躍解釈して…

 

「静寂の景色」、そこはまさに氷の上。何も聴こえてこない沈黙の場所。果てしない夢を抱き、静寂と鼓動で揺れる。「旅立ちの時」、夢を追いかける時。一人の夢、みんなの夢。かつて夢をつかんだ人たちが遺してくれたもの。そして今。自分が夢をつかんで未来に遺していくもの。『Hope&Legacy』。はじまりの場所にふたたび。でもあの時の景色とは違う。いろいろな音が声が想いが聴こえてくる。いつもここから始まる、いつもここへ帰ってくる。そのたびに新しい景色が見える。そしてまた旅立つ時はくる。HopeもLegacyも終わらない、継がれていくものだから。

 

と、勝手に楽曲コンセプトを解釈しました。振付や衣装もふまえて羽生選手ファンは、もっと深い解説ができるのだと思います。見当違いな解釈だったらごめんなさい、大変お粗末さまでした。(^^;)

久石ファンとしては憤慨しているのです。あんな名曲ふたつを切り貼り編集しちゃって…。「Hope&Legacy」を聴くたびに、ふだん向うはずの展開に曲が進まないので、あれっ、とつまずきそうになるのが治りません。そのくらい原曲が染みついちゃってる。

でもこうやって「Hope&Legacy」に新しい解釈と想いを馳せてみると、すっと受け入れられて、新しい聴こえ方がしてくるような気がします。「View of Silence」「Asian Dream song」とは違う、『Hope&Legacy』という作品として、新しい命を得た幸運な楽曲なのかもしれないと。

 

 

久石さんサイドからもう少しタイムスリップ紐解きます。

 

「HOPE」

長野パラリンピックは、アジアで初めて開催される冬季競技大会であり、20世紀最後の大会となります。大きな時代の変わり目の時、開会式は希望「HOPE」をテーマにしました。

そして、このテーマの出発点となったのが、フレデリック・ワッツの描いた一枚の絵「HOPE」です。今回このアルバムに参加して頂いたアーティストには、この絵を見てもらったイメージから新曲を作って頂いたり、演奏して頂いたりしています。

(「長野パラリンピック支援アルバム HOPE」 CDライナーノーツより)

久石譲 『長野パラリンピック支援アルバム HOPE』

 

「HOPE」

ワッツが19世紀の終わりに描いた作品でイギリス・テートギャラリーに収められています。

HOPE 地上の楽園

「Hope」(1886)
GEORGE FREDERIC WATTS
Oil on canvas, 142.4×111.8cm
Tate Gallery (N 01640)

 

地球に座った目の不自由な天女がすべての弦が切れている堅琴に耳を寄せている。でもよく見ると細く薄い弦が一本だけ残っていて、その天女はその一本の弦で音楽を奏でるために、そしてその音を聞くために耳を近づけている。ほとんど弦に顔をくっつけているそのひたむきな天女は、実は天女ではなく”HOPE”そのものの姿なんだって。 -抜粋

 

この絵について(上の抜粋文章)は、書籍『パラダイス・ロスト』(久石譲著)にも、アルバム『地上の楽園』CDライナーノーツにも、同じように記されてします。『地上の楽園』のアルバムジャケットにも使いたかったほどの強い思い入れがあったようです。諸々の事情で叶いませんでしたが、『パラダイス・ロスト』の装丁にはこの絵が使われています。

 

地上の楽園

 

『地上の楽園』(1994)は、約2年近く音楽制作に費やしたオリジナル・ソロアルバムです。長野パラリンピック(1998)までつながっていくテーマ「HOPE」。久石さん自身あの時代を象徴するような、特別な想いがこのテーマと絵に込められているように思います。実際、久石さんが楽曲制作するお部屋には、大きな「HOPE」が壁に飾られています。おそらく今も。

 

 

 

「HOPE & LEGACY 希望と遺産」

長野パラリンピックの開会式は「Hope 希望」をテーマに、閉会式は「Hope & Legacy 希望と遺産」をテーマに行われました。久石さんは式典の総合プロデューサーを務めていました。開会式フィナーレでは、盛大な演出のもと「旅立ちの時 ~Asian Dream Song~」が披露されています。

 

 

久石さんが長野パラリンピック冬季競技大会に込めた想い「HOPE」「HOPE & LEGACY」。それは大会テーマソング「旅立ちの時 ~Asian Dream Song~」として花ひらきました。その同じ年、羽生結弦選手はフィギュアスケートに出会った。咲いた花と、新しい種。この出来事もまた、”希望と遺産”のひとつなのかもしれません。

時を越えて、羽生選手は新しい『HOPE &LEGACY』を、「View of Silence」と「Asian Dream Song」を組み合わせることで、新次元の世界をつくりあげました。新しい解釈が吹き込まれることは、新しい命が吹き込まれることです。

久石さんが作りだしたもの、羽生選手が継いだものと命を吹きこんだもの。世代もジャンルも異なるふたりのプロフェッショナルが、それぞれに抱いた『HOPE & LEGACY』。かけがえのない時の流れを感じます。変わらないもの、変わっていくもの、時代の風にのる『HOPE & LEGACY』そのものなのかもしれない、と。

久石さんの音楽がもっと多くの人に響き希望となりますように。羽生結弦選手の演技が想いが、もっと多くの人に夢と感動をあたえつづけますように。僕らは今、ふたつの光り輝くステージを目の前に、熱狂し歓喜する、めぐまれたオーディエンスです。観客は、未来への語り手として『HOPE & LEGACY』の一役を与えられている、同じ舞台に立つキャストでもあると思っています。

 

 

『HOPE & LEGACY』 からのギフト

この楽曲が僕にくれたもの。1つは、話題をきっかけに多くの人がサイトを訪れてくれたこと。1つは、久石さんファンとのかけがえのない出逢いがあったこと。1つは、久石さんがコンサートでも披露してくれたこと。そう、「久石譲ジルベスターコンサート2016」で、「View of Silence」「Asian Dream Song」が演奏されました。往年の名曲でこそあれコンサート披露されるなんて、約10年ぶりくらいと言っても言い過ぎではありません。

いや、そこはちゃんと調べないといけませんね。「Asian Dream Song」、「久石譲ジルベスターコンサート2008」以来8年ぶり、「View of Silence」、「Joe Hisaishi Concert ~a Wish to the Moon~ Etude&Encore PIANO STORIES 2003」以来13年ぶり、 でした。なんとDVD収録盤あのコンサート以来だったんですね。これだけでも羽生結弦さんに感謝しないといけませんね。コンサートにプログラムしたきっかけ、そのひとつにはなっていると思いますから。そんなスペシャルコンサートについてはレポートしています。

 

「決定盤!フィギュアスケート・ベスト2016-2017」(2016/12/7発売CD)には、「View of Silence」「Asian Dream Song」の2曲がオリジナル版で収録されています。*「Hope&Legacy」としての音源ではありません。また「Asian Dream Song」はFS楽曲ヴァージョンではありません。(リンクURLは貼っていません)

 

同じく楽譜もたくさん出ています。それぞれ1曲ずつとしても、「Hope & Legacy」としても、ピアノ譜はたくさん出版されているみたいですね。ぜひ調べてみてください。

実は「HOPE」には、もうひとつ久石さんエピソードがあります。ありますが、それはまた別の機会に。ちゃんと調べなおしたい、紐解きなおさないといけない。今回は「羽生結弦×久石譲」「Hope&Legacy」に想う。2016年秋以降、いつか記したいと思いながら、ここにようやくOvertoneとなりました。

それではまた。

 

 

2017.7 追記

Web「VICTORY -ALL SPORTS NEWS」に掲載された記事。フィギュアスケート 音響デザイナーの矢野桂一さん、羽生結弦選手や宇野昌磨選手などトップスケーターのプログラム音源の編集を手がけている方です。これまでの仕事内容から、羽生結弦『SEIMEI』そして『HOPE & LEGACY』の誕生エピソードが語られています。プログラム音源ができるまでの各方面での苦労、久石譲から特例として許可を得ることになった経緯など、さすが当事者と関係者ならではの読みごたえのある貴重な秘話です。ジャンルを超えた一流プロたちのそれぞれの想いと共鳴、協力と理解、尽力と厚意によって誕生したフィギュアスケートのためのもうひとつの作品「Hope & Legacy」。関係者による公式のようなエピソードが盛りだくさんで、これまで見えなかったところが少し知ることができて感謝です。

 

 

reverb.
Hope&Legacyを紐解く情報あったら、ぜひ教えてくださいね!お待ちしてます(^^)!!

 

*「Overtone」は直接的には久石譲情報ではないけれど、《関連する・つながる》かもしれない、もっと広い範囲のお話をしたいと、別部屋で掲載しています。Overtone [back number] 

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