Posted on 2022/05/01
2022年4月28,29日、久石譲コンサート「HISAISHI DIRIGUJE HISAISHIHO」がチェコ・ブルノにて開催されました。久石譲指揮は初登場、久石譲作品は二度目となります。SNSがきっかけで各方面を賑わせたニュースなコンサートでした。そのことも記録しています。そのことに翻弄される前に、めくりかえすとこのコンサートまでしっかりとつながっていたこともありました。
HISAISHI DIRIGUJE HISAISHIHO
[公演期間]
2022/04/28,29
[公演回数]
2公演
チェコ・ブルノ国立劇場(ヤナーチェク劇場)
[編成]
指揮:久石譲
ピアノ:滑川真希 & デニス・ラッセル・デイヴィス
管弦楽:チェコ国立ブルノフィルハーモニー
[曲目]
プロコフィエフ:交響曲 第7番 嬰ハ短調 作品131
—-intermission—-
久石譲:Variation 57 ~2台のピアノのための協奏曲~ *チェコ初演
レポ・スメラ:交響曲 第2番 *チェコ初演
—-encore—-
久石譲:人生のメリーゴーランド (Version for Orchestra)
チェコ国立ブルノフィルハーモニー公式サイトの本公演ページにて、プログラムノートがPDFダウンロードできるようになっています。
Program to be downloaded here.
公式サイト:ブルノ国立フィルハーモニー管弦楽団|久石譲
https://filharmonie-brno.cz/en/events/hisaishi-conducts-hisaishi-fjd-ii-2/
このコンサートまで。
今回チェコ・ブルノ初登場の久石譲ですが、ここに至るまでの点と線はしっかりとあったようです。
久石譲 present MUSIC FUTURE Vol.6
2019年10月開催コンサート。滑川真希 & デニス・ラッセル・デイヴィスさんをソリストに招いて「Variation 57 for Two Pianos and Chamber Orchestra」が世界初演されました。
参考:Blog. 「久石譲 presents MUSIC FUTURE Vol.6」 コンサート・パンフレットより
https://hibikihajime.com/blog/31757/
DA・MA・SHI・絵 ヨーロッパ初演
2019年9月開催コンサート。チェコ国立ブルノフィルハーモニーが初めて久石譲作品をプログラムしました。デニス・ラッセル・デイヴィスさんは同楽団の指揮者でもあったんです。
『Spirited Away Suite』/久石譲&新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ 新譜
ライナーノーツにあったこと。”この9月には、アメリカの名指揮者デニス・ラッセル・デイヴィスがチェコ・ブルノで「DA・MA・SHI・絵」のヨーロッパ初演を振ることが決まっている。”https://t.co/OMtBKrYzwP
— 久石譲ファンサイト 響きはじめの部屋 (@hibikihajimecom) August 15, 2019
9/20 デニス・ラッセル・デイヴィス指揮 ブルノ国立フィルハーモニー管弦楽団「DA・MA・SHI・絵」ヨーロッパ初演
現地レポートがいくつか紹介されています。大成功だったようです。
公式facebookhttps://t.co/4evpZMeCAV
久石さんからもメーッセージブーケ pic.twitter.com/SfJX0yyrCd
— 久石譲ファンサイト 響きはじめの部屋 (@hibikihajimecom) September 26, 2019
久石譲 FUTURE ORCHESTRA CLASSICS Vol.2
2020年2月開催コンサート。久石譲がたびたびプログラムする「アルヴォ・ペルト:フェスティーナ・レンテ ~弦楽合奏とハープのための」の楽曲解説にはこうあります。
”1986年11月17日、パリでリチャード・バーナス指揮/ミュージック・プロジェクツ・ロンドン・オーケストラで初演。その後、数回の修正を経て、最終版はデニス・ラッセル・デイヴィス指揮/ボン・ベートーヴェン交響楽団でECMからリリースされたアルバム「Miserere」に収録された。”
参考:Blog. 「久石譲 FUTURE ORCHESTRA CLASSICS Vol.2」 コンサート・レポート
https://hibikihajime.com/blog/32658/
久石譲 FUTURE ORCHESTRA CLASSICS Vol.3
2021年7月開催コンサート。「レポ・スペラ:交響曲第2番」が久石譲指揮で日本初演されました。
”レポ・スメラという人は知らなかった。すごく仲の良いデニス・ラッセル・デイヴィスという指揮者がいて、彼が推薦してきたのが「レポ・スメラ:交響曲 第2番」だった。レポ・スメラはエストニア出身で1950年生まれ。ものすごい情熱的ですよ。日本ではほとんど演奏されていないから、しばらくレポ・スメラの主な曲を日本に紹介したい。”
参考:Blog. 「久石譲 FUTURE ORCHESTRA CLASSICS Vol.3」コンサート・レポート
https://hibikihajime.com/blog/35750/
日本センチュリー交響楽団 第262回 定期演奏会
2022年3月開催コンサート。「Variation 57 ~2台のピアノのための協奏曲~」管弦楽版が世界初演されました。そしていよいよ、チェコ・ブルノの本公演でMF Vol.6で室内楽版の世界初演を務めたソリストおふたりによってチェコ初演*となります。
*プログラムには「Variation 57 for Two Pianos and Orchestra」と[Chamber]がありませんでした。チェコ公演は管弦楽版でしょうか、それとも室内オーケストラでしょうか。
*リハーサル風景やニュース動画を見ると管弦楽版のような気がします。プロコフィエフ作品などと比べたら編成の小さな室内オーケストラくらい。そして明らかにMF版アンサンブルに近い編成(室内楽)よりは大きい。
参考:Blog. 「久石譲指揮 日本センチュリー交響楽団 第262回 定期演奏会」コンサート・レポート
https://hibikihajime.com/blog/41667/
しっかりとつながっているんですね。
そして!!!
ニュースなコンサートへ。
きっかけはこちらです。
え。久石譲さんが突然ピアノの試し弾きをされるって、さっき目の前で弾いてくださったんだけど。
人生ボーナスタイムかもしれないので、皆さんとシェアします。 pic.twitter.com/Xwd4i7p9d1— Hiroaki Goto 後藤博亮🇨🇿 (@HiroakiGoto1) April 26, 2022
チェコ国立ブルノフィルハーモーニー第1ヴァイオリン奏者の後藤博亮さんがツイッターに投稿したひとつの動画が注目を集めました。久石譲がリハーサル時間に試し弾きした「One Summer’s Day」ピアノ・ソロがバズったのです。その数なんと62万いいね!!をまだまだ更新中!!
このコンサートは1年近く前の2021年7月には開催発表されていました。その後、後藤博亮さんは現地に掲げられた久石譲ポスターのある風景なんかをたびたび投稿されていたと思います。都度楽しく見せてもらっていました。
注目を集めてからの現象はまさにニュースでした。もう毎日毎時間リツイートの嵐です。ピアノの感動をつぶやいてる人が一番多い、ほかにも好きなジブリ作品をつぶやいてる人、まったく飛躍して過去の久石譲作品について好きをつぶやいてる人。もう潜在的ファンが溢れかえっていました。まるで何かのスイッチが入ったかのように、オールタイム久石譲ファンがあちこちから出現してきた瞬間でした!(笑)日々の調べものには難儀しましたけど、とても楽しいフィーバータイムでしたね。
そのなかでも、このひとつのツイートをきっかけにコンサートに行った人がいる。そのこともわかったSNSでした。リアルに実感できるうれしさだったかもしれません。そして、後藤博亮さんの一貫した姿勢にも感銘するものがありました。バズったことをどう活かしたいのかが一貫していました。とにかく所属するオーケストラのことを知ってもらいたい、オケ公式SNSをフォローしてもらいたい、コンサートに来てもらいたい。一般人なら一回バズってもその勢いを持て余して終わってしまいますよね。僕なんかもしバズった日が来たとしても何に活かすこともできないでしょう。この数日疲れることも多かったと思います。たくさん寄せられるリアクションとか取材交渉とか。そのなかで伝えたいことを頻度高く発信しつづける。プロとしての使命感に心打たれました。本当にありがごうとございました!
Joe Hisaishi hraje Cestu do fantazie /Filharmonie Brno/Joe Hisaishi playing theme from Spirited Away (約2分半)
from Filharmonie Brno / Brno Philharmonic
ほかにもゾクゾクとワクワクな投稿がつづきました。一連のニュースな時系列は後藤博亮さんのツイートを振り返るのが一番です。
実は久石譲さんあの時もう一曲Summerのさわりも弾いてくださったんですがブルノフィルの公式インスタグラムのストーリーズで公開中だからみんな早く見に行ってー!あと14時間!うちの楽団のフォローもお願いします。https://t.co/HRRDyvCtXi
— Hiroaki Goto 後藤博亮🇨🇿 (@HiroakiGoto1) April 28, 2022
ブルノフィルのコンサートはあと2時間後に開演。久石譲さんからの"最先端"のプログラムへのお誘いです。伝統的かつ攻め攻めの企画、こんなのチェコでも今のブルノでしか聴けないよ。 pic.twitter.com/43kcb5WXdB
— Hiroaki Goto 後藤博亮🇨🇿 (@HiroakiGoto1) April 28, 2022
チェコのブルノは街も周りの自然も豊かで人も穏やかで気持ちがいいところなので是非みなさんいらしてください😊距離的にはプラハよりウィーンからの方が近いです。"チェコにあるけど小さいウィーン"みたいな街です。 pic.twitter.com/84sEMNj92n
— Hiroaki Goto 後藤博亮🇨🇿 (@HiroakiGoto1) April 28, 2022
突然ですが私、これから現在放送中のTBSテレビ朝の情報番組 THE TIME「バズったワードランキング」のコーナーに出演するかもしれません。久石譲さんサイドとブルノフィルのオフィスと慎重に協議を重ねた結果双方のご理解ご協力を得られましたのでこのような流れになりました。https://t.co/yDa9lRRB1i
— Hiroaki Goto 後藤博亮🇨🇿 (@HiroakiGoto1) April 28, 2022
私も久石譲さんの道連れかのようにガッツリ私服で日本全国デビューを飾ったそうです(音声だけかと思っていた) 久石さん、TBSさんありがとうございました。ちなみにインタビューを受けている場所はブルノフィル本拠地の事務所を提供していただきました。 pic.twitter.com/G328PdLWpE
— Hiroaki Goto 後藤博亮🇨🇿 (@HiroakiGoto1) April 28, 2022
久石譲さんと昨夜のアンコールがアップされました。チェコ国立ブルノフィルハーモニー管弦楽団による久石譲指揮『人生のメリーゴーランド』。私も後ろの方で弾いてます! pic.twitter.com/VoXpjdXNko
— Hiroaki Goto 後藤博亮🇨🇿 (@HiroakiGoto1) April 29, 2022
終演。お疲れ様でした。 pic.twitter.com/2xow38pcCU
— Hiroaki Goto 後藤博亮🇨🇿 (@HiroakiGoto1) April 29, 2022
大バズりの経緯。夜寝る前に2400いいね→朝起きたら12万→3日間で60万、3000万人の人が見たツイートって久石譲さん凄すぎるやろ。 pic.twitter.com/082Qv95Cz3
— Hiroaki Goto 後藤博亮🇨🇿 (@HiroakiGoto1) April 30, 2022
久石譲さんとトトロとチェコ国営放送に出てしまった私のバズったTwitterの様子はこちらです。
『ブルノが好きです』って私の住んでいる街のことを言ってもらえて、ブルノフィルのことも褒めてもらえて純粋に嬉しい。 pic.twitter.com/6dqw0srY7a— Hiroaki Goto 後藤博亮🇨🇿 (@HiroakiGoto1) April 30, 2022
バズってからニュースになるまで。
久石譲さんがピアノを試し弾きする姿が尊すぎる。“千と千尋”の演奏に「人生のボーナスタイム」と称賛の声【動画】
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6268af63e4b00b4e01852003
久石譲 in チェコ
from 久石譲本人公式Instagram
リハーサル風景
from 久石譲本人公式Instagram
from brnofilharmonie 公式Instagram
https://www.instagram.com/brnofilharmonie/
またこちらには、久石譲動画コメント(コンサートプログラム紹介)も投稿されています。ストーリーには「Summer」のさわりを弾いていた久石譲動画もアップされていました。もちろんカーテンコールの大歓声とスタンディングオベーションの様子も動画で公開されています。
公演風景
from Filharmonie Brno 公式Facebook
https://www.facebook.com/filharmoniebrno/
ほか、30枚以上の公演風景写真が投稿されています。同投稿は久石譲公式Facebookでもシェアされていました。
from Web News in Japan
🎥🇯🇵The world-famous Japanese composer Joe Hisaishi presented himself to the Brno audience.
🎼 At the Janáček Theatre, he conducted his Variations 57, composed for the Brno Philharmonic's chief conductor Dennis Russell Davies and his wife Maki Namekawa. pic.twitter.com/XnmGbhjQVq— BrnoNewsCTV (@BrnoNewsCTV) April 29, 2022
現地TV局でも公演の様子がとりあげられ、久石譲らインタビューも一緒に届けられたようです。久石譲公式Facebookでも同動画シェアされていました。
Joe Hisaishi & Filharmonie Brno / Zámek v oblacích / Howl’s Moving Castle
from
Filharmonie Brno / Brno Philharmonic Official
#FilharmonieBrno 🇨🇿😊
Thank you all for coming tonight's concert at Janáček Theatre, National theatre Brno.
ブルノフィルとのコンサート初日が無事に、大盛況に終われました。
明日のコンサートもがんばります‼️ pic.twitter.com/futkLIDHpV— 久石譲 (@official_joeh) April 28, 2022
久石譲本人公式インスタグラムにも、また別の切り取りでカーテンコール動画が公開されていました。