Blog. 久石譲&京都市交響楽団 コンサート 演奏プログラム レポート

Posted on 2014/09/06

2014年9月3日に開催されたコンサート「久石譲&京都市交響楽団」のレポートです。

初共演となる久石譲と京都市交響楽団による演奏プログラムは?アンコールは?実際にコンサートに行かれた方からの貴重な情報をもとにレポートします。

セットリストとしてはネタバレになりますが1回限りの公演企画ですので掲載ご了承ください。

 

 

久石譲×京都市交響楽団

[公演期間]
2014/09/03

[公演回数]
1公演
京都・京都コンサートホール 大ホール

[編成]
指揮・ピアノ:久石譲
管弦楽:京都市交響楽団

[曲目]
久石譲:Sinfonia for Chamber Orchestra
I.Pulsation
II.Fugue
III.Divertimento

久石譲:Symphonic Variation ”Merry-go-round”

—-encore—-
One Summer’s Day

—-intermission—-

チャイコフスキー:交響曲 第6番 ロ短調 op.74 「悲愴」

—-encore—-
チャイコフスキー:バレエ音楽≪眠れる森の美女≫作品66より 第1幕 <ワルツ>

 

 

公演前の2日間リハーサル風景は、久石譲 オフィシャルサイト スタッフブログ にて紹介されています。写真つきでリハーサルの様子を知ることができます。こんな情報を公開してもらえるのもオフィシャルならではですね。

 

演奏曲順に見ていきます。

  • 久石 譲:室内オーケストラのための《シンフォニア》

アルバム「ミニマリズム」(2009年)に収録されている、渾身のシンフォニック・ミニマルミュージックです。過去コンサートでも取り上げられている同曲ですが、そのたびに(今回もふくめ)オーケストレーションが変化している、今も進化しつづけている久石譲のミニマル真骨頂です。

 

  • 久石 譲:ハウルの動く城

Symphonic Variation 「Merry-go-round」アルバム「WORKS III」に収録されている約14分に及ぶ大曲です。メインテーマ曲「人生のメリーゴーランド」の変奏バリエーション、サウンドトラックのスコアを巧みにつなぎ再構成した壮大なフルオーケストラと久石譲によるピアノ演奏も堪能できる楽曲です。8月には、久石譲監修によるオフィシャルスコアもショット・ミュージックから発売されています。

 

そして、休憩をはさむこのタイミングで、なんと前半アンコール!!

  • One Summer’s Day

映画『千と千尋の神隠し』より「あの夏へ」です。アルバム「メロディフォニー」や「The Best Cinema Music」にも収録されているピアノをメインにしっとりと聴かせるオーケストラ・バージョンにて。コンサートの定番ともいえる名曲です。どんなプログラムにも合う、いい意味でクセの強くない、美しい旋律と静かな余韻に酔いしれる響きです。

 

  • チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 op.74 「悲愴」

全4楽章からなるチャイコフスキー最後の大作であり、19世紀後半の代表的交響曲のひとつとして高く評価されている「悲愴」です。チャイコフスキー自身、最終楽章にゆっくりとした楽章を置くなどの独創性を自ら讃え、初演後は周りの人々に「この曲は、私の全ての作品の中で最高の出来栄えだ」と語るほどの自信作だったと言われています。

実は久石譲も、今公演前に、同曲について語っています。CD付きマガジン「クラシックプレミアム」へ毎号連載しているエッセイにて、

「《悲愴》は9月3日に京都市交響楽団と演奏するのだが、久しぶりのチャイコフスキーである。ミニマルではないがあの怒涛のごとく押し寄せるフレーズのくり返しや美しいメロディーの中の沈黙、そして金管の咆哮は意外にも得意かもしれない。」

もっと詳細を知りたい方は、

こちら ⇒ Blog. 「クラシック プレミアム 17 ~ベルリオーズ~」(CDマガジン) レビュー

 

ここでプログラム本編終了です。前半でアンコール演奏もしていますので、これで公演終了もありうるなか、またまた最後にアンコールで登場です!

 

  • チャイコフスキー:バレエ音楽≪眠れる森の美女≫作品66より 第1幕 <ワルツ>

プログラム後半「悲愴」の流れを引き継ぐように、同じくチャイコフスキーの楽曲を。華麗な輪舞曲で幕を降ろした、ちょっぴり大人なコンサート。8月に開催された「久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2014」とは、また違った趣向をこらした本公演でした。

 

今回コンサートに行けずに残念だった方も、芸術の秋、音楽の秋。上にも紹介していますが、今回取り上げた楽曲の参考CD作品です。

久石譲 『ミニマリズム』

久石譲 『THE BEST OF CINEMA MUSIC』

久石譲 『メロディフォニー』

コンサートのリアルタイムな臨場感と感動にはかないませんが、大音量のスピーカーで楽しみましょう。

 

さて、これから師走に向けて、まだまだ久石譲の活動は止まりません。

9月29日には、現代音楽を伝える新たなコンサート企画の始動「久石譲プレゼンツ「ミュージック・フューチャー vol.1」」が控えています。

ほかにも、

とコンサートに関連した動きはたくさんあります。

 

そして!速報です!!!!

2014年、久石譲コンサート最後を飾るのはジルベスターコンサート!!

「風立ちぬ」に「かぐや姫の物語」、「魔女の宅急便」から「風の谷のナウシカ」まで!まさに2014年多種多彩なコンサート活動の集大成的プログラム予定です。チケット各種詳細は随時更新してお知らせしていきます。

 

2014年も精力的なコンサート活動ですが、長野公演(10月)、ジルベスターコンサート(12月)と、プログラム本編もふくめて、各会場アンコール演奏も気になるところですね。そして京都公演、また新たにコンサート活動履歴が刻まれました。

こちら ⇒ 久石譲 コンサート 2010-

 

久石譲 コンサート 2014 京都

 

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