Posted on 2019/03/17
雑誌「GQ JAPAN 2006年3月号 No.34」に掲載された久石譲インタビューです。AUDI特集のなかのひとつとして紹介されました。
AUDI × HISAISHI
「僕にとってクルマとは、大音量で音楽を聴けるプライベートな空間。そんな大切な時を共に過ごせる誠実で繊細なクルマです」
20年以上活動を続けている宮崎駿作品の音楽はもちろん、ふと耳にする短いCM音楽 ~サントリー緑茶・伊右衛門~ であっても、聴く人の心を大きく揺さぶる久石譲の音楽。
「音楽って不思議なんですよ、思っている以上に歴史が短いんです。クラシック音楽が生まれたのはたかだか200年前、ポップスは1920年代以降ニューオーリンズのJAZZから。その後急激に数多くの音楽が生まれた。そんな中で大切にしているのは、出会ったことのない自分に出会ったような新鮮さ……自分自身が感動できるような音楽であることです」
最近では自ら指揮棒を振り、新日本フィルとの活動も増えている。
「自分が信頼するオーケストラが演奏することを想定して曲を書くと、よりエモーショナルな楽曲を作ることができるんです。実際に指揮をして経験を積み、それがまた作曲にフィードバックされています」
久石の活動の場は、世界に広がっている。昨年11月には香港映画のために中国のオーケストラの指揮も。
「大陸的な中国の国民性が出て、とてもよいテイクが録れました。言葉の問題はありましたが、改めて音楽に国境はないなと実感しました」
(GQ JAPAN 2006年3月号 No.34 より)