Blog. 「クラシック プレミアム 10 ~シューベルト1~」(CDマガジン) レビュー

Posted on 2014/06/22

「クラシックプレミアム」第10巻はシューベルト1です。

歌曲《野ばら》や《魔笛》でも有名なシューベルトですが、そちらは第40巻のシューベルト2に収録予定のようで、今回は後期の交響曲として最高傑作として聴き続けられている「未完成」と「ザ・グレイト」です。

 

【収録曲】
交響曲 第7番(旧第8番) ロ短調 D759 《未完成》
カルロス・クライバー指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音/1978年

交響曲 第8番(旧第9番) ハ長調 D944
《ザ・グレイト》
カール・ベーム指揮
ドレスデン国立管弦楽団
録音/1979年(ライヴ)

 

 

「久石譲の音楽的日乗」第10回は、
音楽を伝える方法には何があるのか?

今号では、音楽を伝える方法として、楽譜はもちろんのこと、伝統芸能の世界の場合や、現代社会の傾向など、様々な歴史的および文明的尺度から、その伝達方法が言及されていました。

「音楽」とひと言でいっても、その歴史や文化、地域や語圏、そして発祥やジャンルによって、様々な進化および現代への伝承をしてきているのだなと思ったりしながら読んでいました。

 

さて今回も印象に残った内容を一部抜粋してご紹介します。

「もちろん作曲という行為は音楽を作ることがすべてであって、どんなジャンルでもかまわないけれど、しっかりとしたコンセプトと作品にする!という強い意志がないと書くことは出来ない。たまにちょっとしたアイデアが湧き、神様が降りてきたと思えるくらいに幸運な曲に仕上がることもあるが、それは1年に一度、いや数年に一度あるかないかの数少ないことであって、人生の大半を後悔と挫折に費やされる。少なくとも僕の場合は。」

 

そうなんですか!?あれだけ今も昔も、名曲を生みつづけているのにですか?!と思わず言ってしまいたくなるような。

それだけ作曲するということの、生みの苦しみは、あるということなのでしょうか。これだけ名曲の多い久石譲でも、いやだからこそ?!自分で自分の作品を超えていく、その姿勢や見事な結果(次々に新しい名曲の誕生という現在進行形)には、仕事との向き合い方や、はたまた生き方として尊敬してしまうところがあります。

 

何百年の愛されつづけているクラシック音楽、何百年も聴かれ、演奏され、人々の日常生活のなかにあるクラシック音楽、それがこの「クラシックプレミアム」にまとめられているわけですが。久石譲音楽もこのように、後世にも語り継がれ、聴き継がれていったらいいな、と思います。

やっぱり同じ時代に生きていて、しかも同じ国で、常に新作品を聴ける時代・環境にいるということは幸せなことですね。好きな作曲家と同じ時代や時間を共有できる幸せです。

 

クラシックプレミアム10 シューベルト1

 

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