Info. 2019/01/19 ナガノ・チェンバー・オーケストラ(NCO)来年度活動断念 長野市文化芸術振興財団 (信毎Webより)

NCO、来年度活動断念 長野市文化芸術振興財団

長野市芸術館を運営する市文化芸術振興財団が、3月に退任する久石譲芸術監督がプロデュースしてきた同館特別編成の室内管弦楽団「ナガノ・チェンバー・オーケストラ(NCO)」について、2019年度のコンサートなどの活動を断念する方針を固めたことが18日、分かった。活動の継続を模索したが、予算面などから従来のような事業展開は難しいと判断した。

同館の山本克也総支配人が取材に明らかにした。久石さんは、NCOのこれまでの活動を新たな形で引き継ぎ、発展させる意向を示しているという。ただ、その時期や活動の形態、演奏会の頻度などは未定だ。

NCOは、クラシック音楽の楽しみを現代の作曲家の視点で新たに提案する―との考え方で16〜18年度、計7回にわたりベートーベンの交響曲全曲演奏に取り組んだ。18年夏の第九番の公演などは満席だったが、入場率は曲の知名度にも左右され、うち3回は6〜7割程度だった。一方、練習を含め、各地のメンバーが1週間ほど市内に滞在することなどから、数年にわたる企画を練り上げるのに数千万円が必要という。

山本総支配人は「継続を模索してきたが、多額の経費を掛けて行うこととのバランスは難しく、19年度の主催事業は断念した」と説明。19年度は、NCOのコンサートマスター近藤薫さんをプロデューサーに弦楽四重奏団を新たに結成し、市民に身近に楽しんでもらうためのワンコインコンサートやセミナーなどの開催を構想しているという。

久石さんがNCOの活動を引き継ぎ、発展させる意向を示していることについて、山本総支配人は「凱旋(がいせん)の公演など、長野での火を絶やさない良い形での取り組みを絶対に実現させたい」としている。

市芸術館は久石さんの芸術監督退任方針を受け、季節ごとに企画する事業を第一線のアーティストが監修する「シーズンプログラム・プロデューサー制」を始めている。

(1月19日)

出典:信濃毎日新聞 信毎Web|NCO、来年度活動断念
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190119/KT190118FTI090019000.php

 

 

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