Info. 2016/04/05 《速報》「久石譲&五嶋龍 シンフォニー・コンサート in 北京・上海」 プログラム

Posted on 2016/4/5

2016年久石譲のコンサート活動は、今年も海外公演でスタートしました。近年は台湾でのコンサートを行っていましたが、今年は5年ぶりとなる中国公演、北京・上海での公演となりました。

さらにコンサートに華を添えるのが、ソリストにヴァイオリニスト:五嶋龍を迎えての贅沢なシンフォニー・コンサート。2015年10月「題名のない音楽会」リニューアルに新テーマ曲「Untitled Music」を書き下ろした久石譲です。記念すべき第1回目放送には自らの指揮と五嶋龍のヴァイオリンというコラボレーションににて初披露も果たしています。 “Info. 2016/04/05 《速報》「久石譲&五嶋龍 シンフォニー・コンサート in 北京・上海」 プログラム” の続きを読む

Info. 2016/04/25 「題名のない音楽会」公開収録 観覧募集概要 久石譲出演

2015年10月から五嶋龍を新司会者に迎え、新たにリニューアルした音楽番組「題名のない音楽会」。新テーマ曲「Untitled Music」を書き下ろした久石譲は、リニューアル第1回に出演し、テーマ曲も初披露。その記憶もまだ新しいなか、4月25日に公開収録が行われることになり、その観覧募集が発表された。 “Info. 2016/04/25 「題名のない音楽会」公開収録 観覧募集概要 久石譲出演” の続きを読む

Info. 2016-2018 「久石譲 ナガノ・チェンバー・オーケストラ」 全7回定期演奏会 ラインナップ発表

2016年5月に開館する長野市芸術。その芸術監督を務める久石譲によるこけら落としコンサートは5月8日に開催予定となっている。

さらには7月から独自に室内オーケストラ「ナガノ・チェンバー・オーケストラ(NCO)」を結成し、久石譲と若手演奏家が毎年2、7月に演奏会を開いていく。NCOは、長野市出身を含む国内主要オーケストラ首席メンバーを中心とした若手奏者で結成する。ベートーベンの交響曲全曲の演奏会を2年間で完結させることを軸に、将来は全国各地やアジアを中心とした海外公演の実現も目標にする。

“Info. 2016-2018 「久石譲 ナガノ・チェンバー・オーケストラ」 全7回定期演奏会 ラインナップ発表” の続きを読む

Info. 2016/夏 「アートメントNAGANO 2016」 久石譲関連&チケット情報 続報!!

長野市から発信する夏の音楽フェスティバル「アートメントNAGANO 2016」 の詳細が発表されました。長野市芸術館の3つのホールをはじめ、善光寺本堂や松代にある真田邸、寺町商家、また、街中のいたるところでお祭りムードを盛り上げるたくさんの企画が用意されています。

今後、夏本番まで、とっても素敵な公演チラシがいろいろな場所で配布されていきます。長野市が全国に向けて発信する我が街の音楽祭に、ぜひご来場ください!!

 

ここでは久石譲コンサート情報のみを抜粋しています。予めご了承ください。フェスティバル全企画詳細は下部ご参照ください。

 

“Info. 2016/夏 「アートメントNAGANO 2016」 久石譲関連&チケット情報 続報!!” の続きを読む

Info. 2016/03/15 [CM] 「ザ・プレミアム・モルツ『マスターズドリーム2016』篇」 オンエア開始

2016年3月15日から、サントリー ザ・プレミアム・モルツ「マスターズドリーム2016篇」CMオンエアがスタートしました。

商品名:ザ・プレミアム・モルツ マスターズドリーム
オンエア開始日:2016年3月15日
書:武田双雲
ナレーター:野村萬斎
音楽:久石譲 「Dream More」 ※未CD化作品

 

“Info. 2016/03/15 [CM] 「ザ・プレミアム・モルツ『マスターズドリーム2016』篇」 オンエア開始” の続きを読む

Info. 2016/06/05 「フィリップ・グラス来日公演 THE COMPLETE ETUDE」 久石譲出演決定

パルコ・プロデュース、「THE POET SPEAKS/THE COMPLETE ETUDES フィリップ・グラス&パティ・スミス来日公演」が2016年6月4日(土)、5日(日)に開催予定。

巨匠フィリップ・グラス11年ぶりの来日公演。パティ・スミス、村上春樹らとの豪華コラボレーションが実現。ピアノパフォーマンスの集大成「THE COMPLETE ETUDES」も上演決定。2日間の公演企画のうち、5日(日)に久石譲出演が決定。

 

パルコ・プロデュース
THE POET SPEAKS/THE COMPLETE ETUDES
フィリップ・グラス & パティ・スミス 来日公演 “Info. 2016/06/05 「フィリップ・グラス来日公演 THE COMPLETE ETUDE」 久石譲出演決定” の続きを読む

Info. 2016/03/10 文春ジブリ文庫「ジブリの教科書 12 千と千尋の神隠し」発売

スタジオジブリ作品を多彩な執筆陣が紐解いていく文庫本シリーズの最新刊「ジブリの教科書12 千と千尋の神隠し」が3月10日に発売。

観客動員歴代No.1作品の秘密に迫る!

興行収入三百億円超。米国アカデミー賞長編アニメ映画賞も受賞した、宮崎駿監督の代表作を、森見登美彦氏らが徹底的に解剖する!

“Info. 2016/03/10 文春ジブリ文庫「ジブリの教科書 12 千と千尋の神隠し」発売” の続きを読む

Disc. 久石譲 『家族はつらいよ オリジナル・サウンドトラック』

2016年3月9日 CD発売 UMCK-1538

 

2016年公開 映画「家族はつらいよ」
監督:山田洋次 音楽:久石譲 出演:橋爪功 吉行和子 他

 

 

国民的映画 『男はつらいよ』から『家族はつらいよ』

「男はつらいよ」シリーズは、1969年から1995年まで計48作品にわたって公開された、国民的シリーズ映画。観客動員数はのべ8000万人以上、時代が変わっても色あせない永遠の喜劇として、現在も多くの人に愛され続けています。本作は、その「男はつらいよ」の生みの親である山田洋次監督が、新たに取り組んだ喜劇作品。日本中に笑顔と感動を届け続けた”寅さん”に通じる家族の物語が、ついに到来します!

 

映画「東京家族」(2013)のキャスト8人が再結集。「この最高のアンサンブルで、今度は現代の家族を”喜劇”で描きたい」という山田洋次監督の強い想いの下に、新たに豪華キャストも加わり、このメンバーでしか紡ぎ出せない最高の喜劇が完成。

 

 

コメント

今までコミカルな場面の音楽を作曲することは多々ありましたが、本格的な喜劇は初めてでした。喜劇映画の音楽は、どうしても伴奏音楽になりがちです。テーマ曲やその他の旋律がしっかりと劇に絡み、単なる伴奏ではなくきちんと映画と融合する音楽を目指しました。ホンキートンク・ピアノ(※)を使ったところ、山田監督も気に入られ、結果、その音が本作の色にもなったのがとても嬉しかったです。喜劇というのは、ある意味、悲劇の裏返しだと思います。ドタバタの中でも人間の哀しみが滲み出るような、俯瞰で見る神のような視点も必要。その点でもうまくいったと思います。

※1930~40年代頃のジャズの前身の頃によく使われ、少しチューニングが狂ったような調子っぱずれの音色を出す。

(コメント ~映画「家族はつらいよ」劇場用パンフレット内 久石譲コメントより)

 

家族はつらいよ パンフレット

(パンフレット)

 

 

山田洋次×久石譲のタッグは、「東京家族」(2013)、「小さいおうち」(2014)に続いての3作目。山田洋次監督の20年ぶりの喜劇に対して、久石譲にとっても本格的な喜劇映画の音楽担当は初となる。

楽器編成のクレジットにもあるとおり、ホンキートンク・ピアノやパーカッションを効果的に使用した、小編成かつ短いモチーフの楽曲構成となっている。

 

 

補足

豪華俳優陣は『東京家族』(2013)と同キャストの再集結であり、久石譲の音楽担当も『東京家族』『小さいおうち』に続いて3作目となる。なお撮影は2014年9月から11月に行われている。また第28回東京国際映画祭(2015年10月開催)にて上映されている。

このことからも久石譲音楽制作は2015年前半もしくは2014年にはすでに完成していることになる。いよいよそれを聴くことができるのが2016年3月ということである。

 

 

家族はつらいよ オリジナル・サウンドトラック 久石譲

1. はじまり はじまり
2. 家族はつらいよ オープニング
3. なんだこれ
4. 憲子さん
5. 八つ当たり
6. ご帰宅
7. ラブ・ストーリー
8. ヒガイシャ
9. 夫婦になりたい
10. 探偵事務所
11. 心配
12. こりゃどうも
13. 哀れな父さん
14. 潜入調査
15. ま・さ・かの再会
16. 級友
17. 本気なのよ
18. やけ酒
19. 家族会議
20. 富子の告白
21. サラリーマン
22. 髪結いの亭主
23. これが目に入らぬか!
24. ためらい
25. もしものとき
26. 孫
27. 「ハーイ」
28. 空っぽの部屋
29. 義父へ
30. 周造の告白
31. 家族はつらいよ

All Music Composed, Arranged and Produced by Joe Hisaishi

Conducted by Joe Hisaishi

Performed by
Flute & Piccolo:Yuna Okubo
Clarinet:Masashi Togame
Bassoon:Mina Higashi
Trumpet:Sho Okumura
Trombone:Kanade Shishiuchi
Percussion:Marie Oishi
Guitar:Akira Okubo
Bass & Contrabass:Jun Saito
Drums:Yuichi Togashiki
Piano & Honky Tonk Piano:Febian Reza Pane
Strings:Manabe Strings

Recorded at Victor Studio
Mixed at Bunkamura Studio

 

Info. 2016/03/09 久石譲「家族はつらいよ オリジナル・サウンドトラック」 発売

2016年3月12日~全国ロードショー公開される山田洋次監督が贈る、待望の喜劇「家族はつらいよ」のオリジナルサウンド・トラック盤。

『男はつらいよ』シリーズや『たそがれ清兵衛』などの名匠・山田洋次監督によるコメディードラマ。結婚50年を迎えた夫婦に突如として訪れた離婚の危機と、それを機にため込んできた不満が噴き上げる家族たちの姿を描く。

“Info. 2016/03/09 久石譲「家族はつらいよ オリジナル・サウンドトラック」 発売” の続きを読む

Blog. 映画『小さいおうち』(2014) 久石譲インタビュー 劇場用パンフレットより

Posted on 2016/3/6

2014年公開 映画「小さいおうち」
監督:山田洋次 音楽:久石譲 出演:松たか子 他

 

映画公開にあわせて販売された映画公式パンフレットより久石譲インタビューをご紹介します。

 

 

インタビュー
音楽 久石譲

この映画の真の主人公はタキ。
彼女が生き抜いてきた時代や心の中に抱えてきたこと。
タキの”目線”を中心に、音楽全体を構成しました。

-山田洋次監督作品を担当なさるのは、『東京家族』に続いて今回が2度目ですね。

久石:
『東京家族』の時は、初めての山田監督作ということで、こちらも少し緊張していた部分があったと思います。今回は打ち合わせの最初の段階から、とてもスムーズに作曲が進みました。あまりにスムーズなので、逆に心配になったくらいです(笑)。映画音楽全般について(『東京家族』公開後の2013年1月に)山田監督と国立音楽大学で対談させていただいたことも、監督とのコミュニケーションを深めるという点でプラスに働いたのではないかと思います。

 

-今回の『小さいおうち』は、前回にも増して音楽の曲数が多いと思いました。

久石:
単純に、本編の内容から出てくる違いです。『東京家族』は非常にシリアスな内容の作品でしたので、音楽を少なめにした方がよいという判断がありました。それに対し、『小さいおうち』はラブストーリー的な側面が強い作品ですから、音楽も当然増えてきます。山田監督からも「今回は音楽を多くしたい」という要望をいただきました。それと、「非常に甘みのあるメロディが欲しい」という要望も。

 

-物語の時代背景に関しては、いかがでしょう?

久石:
特定の時代色を音楽で表現するというよりは、昭和から平成までを生きる、ひとりの女性の”目線”をクリアに出す方が重要だと考えました。物語の中では、女中のタキよりも、小さいおうちの住人の方が活発に行動していますので、普通ならばおうちの住人を中心に音楽を付けたくなります。しかし、この映画の真の主人公は、倍賞千恵子さんと黒木華さんの二人一役で演じられるタキです。彼女が生き抜いてきた激動の時代。彼女が心の中にずっと抱えてきたこと。そのタキの”目線”を中心に、音楽全体を構成すべきだと。

 

-それが、冒頭の火葬場で流れてくるメインテーマですね。

久石:
本編全体を見てみると、最初はタキの葬儀の場面から始まり、ラストシーンもタキがある重要な役割を果たしています。平成から激動の昭和へ、たとえ物語の時空が自由に飛んだとしても、タキの”目線”だけは変わらない。そのタキの”目線”のテーマ、わかりやすく言えば、タキの”運命のテーマ”です。ただし、そのメインテーマだけだと音楽全体が非常に重くなってしまうので、もう1曲、別のテーマを作曲しました。

 

-アコーディオンで演奏されるワルツのテーマですね。

久石:
こういう作品にワルツが似合うかどうかはともかく、結果的には、ワルツによって”昭和という時代に対する憧れ”や、”小さいおうちの住人に対する憧れ”を表現できたのでは、と思っています。昭和ロマンに憧れるワルツ、という意味では、松たか子さん演ずる”時子のワルツ”と呼んでよいのかもしれません。その”時子のワルツ”と、メインとなるタキの”運命のテーマ”のデモ2曲を最初に作曲したところ、山田監督から早々にOKをいただきました。

 

-スコアの中では、ダルシマーのような民俗楽器が使われていたのが印象的でした。

久石:
演奏に際して”色のある”楽器が欲しいと思ったのです。というのは、山田監督の作品では、台詞が非常に重要な役割を果たしているので、台詞が聞き取りやすくなるよう、音楽もできるだけ(オーケストレーションを)厚くしないで書く必要がある。そのため、ダルシマーのような、音色に特色のある楽器を意図的に使っています。

『小さいおうち』の作曲を通じて強く感じたのは、山田監督自身がこれまでの作風から大きく変わろうとなさっているのではないか、ということです。今までの作品は、どちらかというとヒューマンな家族愛をテーマにされることが多かった。ところが今回は、もっと個人的な愛を表現するような方向に、監督が足を踏み出されているのです。ある意味で”色気”を感じさせる。そうすると、作曲する側もどんどん音楽を入れる余地が生まれてくるのです。

(映画「小さいおうち」劇場用パンフレット より)

 

小さいおうち パンフレット