Disc. 久石譲 『オーケストラストーリーズ となりのトトロ』

久石譲 『オーケストラストーリーズ となりのトトロ』

2002年10月23日 CD発売 TKCA-72453
2021年11月27日 LP発売 TJJA-10043

 

1988年公開 スタジオジブリ作品 映画「となりのトトロ」
監督:宮崎駿 音楽:久石譲

 

初めてオーケストラに接する子供達と大人達のために、久石が新たに編曲した「トトロ」の曲を、分かりやすく楽器を解説しながらオーケストラ演奏した作品。糸井重里によるナレーション・ヴァージョンと、「となりのトトロ組曲」を収録。録音は2002年5月。

 

 

『となりのトトロ』交響組曲

このCDは、『となりのトトロ』の初めてのオーケストラ演奏版です。僕のコンサートでは今までなぜか、『トトロ』の曲を演奏したことはなかったんです。だけど、ずいぶん前から、親と子のためのコンサートも開催してほしいという希望がたくさんあって、あれからだいぶ時間も経っているし、今だったら新たな気持ちでオーケストラに書き直せると思ったんです。じゃあ、どういう形態のものを作ろうかなと考えた時、頭に浮かんできたのは、ブリテンの『青少年のための管弦楽入門』とかプロコフィエフの『ピーターと狼』などの、ナレーション入りのオーケストラ作品でした。ああいう、ある種啓蒙的な、今まであまりオーケストラを聴いたことがない人に、オーケストラっていいなぁと感じられる作品を作りたい。そこから『トトロ』を素材とした、オーケストラストーリーズという発想が生まれたんです。

僕自身、今でも、元気がなくなった時は『トトロ』のビデオを観て、元気をもらっています。何度観ても、本当にすごい作品だと思います。だから、中途半端なものは作れない。『トトロ』のフィルムやビデオと同じように、ずっと語り継がれるくらいのスタンダードな作品を作らなければいけないというプレッシャーを感じました。

そもそも『トトロ』の音楽は、14年前のイメージソング集から始まりました。『風の谷のナウシカ』も『天空の城ラピュタ』も、サントラに取りかかる前にまず、イメージアルバムをインストゥルメンタルで作ったんですが、『トトロ』は歌でいこうと思って。宮崎監督もちょうど、児童文学者の中川李枝子さんとのコラボレーションを考えていて、イメージアルバムの作詞はお二人に担当していただきました。それが功を奏したと思うんです。最初に歌詞のついた歌う曲を作ったために、どの曲も完結した親しみやすいメロディになっています。その分、シンフォニックという捉え方は全くしていないので、今回のオーケストラ版は、アレンジが大変でした。どの曲もシンプルなメロディで個性を出すという、簡単に見えて実は難しいことをやっています。

今回の録音は、ホールレコーディングです。やっぱり、フルオーケストラの演奏で、2000人規模の広くて天井も高いホールで録音すると、非常に空気感を伴った音になる。100人近い人間が楽器を演奏しているぬくもりみたいなものを、『トトロ』の親しみやすいメロディとともに、感じ取っていただきたいですね。

久石譲

(CDライナーノーツより)

 

 

CDブックレットには、ナレーション台本も収められている。

 

 

2021.11 update

liner notes 『オーケストラストーリーズ となりのトトロ』について/楽章解説 (前島秀国)所収

 

 

 

久石譲 『オーケストラシリーズ となりのトトロ』

「オーケストラストーリー となりのトトロ」 語り:糸井重里
1. さんぽ
2. 五月の村
3. ススワタリ~お母さん
4. トトロがいた!
5. 風のとおり道
6. まいご
7. ネコバス
8. となりのトトロ
「となりのトトロ組曲」 ※ナレーションなし・ヴァージョン
9. さんぽ
10. 五月の村
11. ススワタリ~お母さん
12. トトロがいた!
13. 風のとおり道
14. まいご
15. ネコバス
16. となりのトトロ

作曲・編曲・プロデュース:久石譲
ピアノ:久石譲
指揮:金洪才

原作:宮崎駿「となりのトトロ」より
ナレーション:糸井重里
脚本:宮崎至朗 久石譲
ナレーション・ディレクター:林和弘

演奏:新日本フィルハーモニー交響楽団
録音:すみだトリフォニーホール (2002年5月22日録音)

レコーディング・エンジニア:江崎友淑(オクタヴィア・レコード)
              浜田純伸(ワンダーステーション)
アシスタント・エンジニア:村松健(オクタヴィア・レコード)
             秋田裕之(ワンダーステーション)

監修・ジャケット画:宮崎駿

 

Orchestra Stories – My Neighbor Totoro

1.Orchestra Story – My Neighbor Totoro – Hey Let’s Go
2.Orchestra Story – My Neighbor Totoro – The Village in May
3.Orchestra Story – My Neighbor Totoro – The Dust Bunnies – Mother
4.Orchestra Story – My Neighbor Totoro – Totoro’s here!
5.Orchestra Story – My Neighbor Totoro – The Path of the Wind
6.Orchestra Story – My Neighbor Totoro – A Lost Child
7.Orchestra Story – My Neighbor Totoro – Cat Bus
8.Orchestra Story – My Neighbor Totoro – My Neighbor Totoro
9.”My Neighbor Totoro Symphony” Hey Let’s Go
10. “My Neighbor Totoro Symphony” The Village in May
11.”My Neighbor Totoro Symphony” The Dust Bunnies – Mother
12.”My Neighbor Totoro Symphony” Totoro’s here!
13.”My Neighbor Totoro Symphony” The Path of the Wind
14.”My Neighbor Totoro Symphony” A Lost Child
15.”My Neighbor Totoro Symphony” Cat Bus
16.”My Neighbor Totoro Symphony” My Neighbor Totoro

 

Disc. 久石譲 『Castle in the Sky ~天空の城ラピュタ・USAヴァージョン・サウンドトラック~』

久石譲 『Castle in the sky 天空の城ラピュタ・USAヴァージョン』

2002年10月2日 CD発売 TKCA-72436
2021年11月27日 LP発売 TJJA-10042

 

1986年公開 スタジオジブリ作品 映画「天空の城ラピュタ」
監督:宮崎駿 音楽:久石譲

 

ディズニーが2003年に北米でリリースした「ラピュタ」の英語吹替版用に、久石自らが、ハリウッド映画音楽のオーケストラを率いて壮大なスケールと迫力あるサウンドで再録音したニュー・サントラアルバム。一部、書き下ろしの新曲も含まれている。

 

 

『天空の城ラピュタ』USAヴァージョン

『ラピュタ』のオリジナルを作ったのは、16年も前のことです。『風の谷のナウシカ』をやって、徳間書店さんの大作アニメの二番目の作品である『アリオン』をやった後だったので、宮崎駿監督が新作を作っていると聞いても、僕に音楽が回ってくるとは思っていませんでした。でも、結局、久石がいいということになって、プロデューサーだった高畑勲さんと鈴木敏夫さんが、僕のところに依頼しに来て下さった時は、本当に嬉しかった。

『ナウシカ』は、実は音楽自体にまとまりがないんです。シンセのウチコミの音だったり、オーケストラだったりして、全体の統一感に乏しい。ただ、『ナウシカ』の物語に気持ちを入れこんで作ったので、統一感のなさが問題にならないくらいの説得力があった。そういうこともあって、『ラピュタ』は音楽としての完成度をすごく上げたいと思って作ったんです。僕自身、映画音楽としてのまとまりのある仕事が出来たのは『ラピュタ』が初めてだったような気がします。完成したフィルムを観ると、画面が呼吸しているんです。音楽がなんとなく流れているんじゃなくて、突然アップテンポになって、ガッと下がって、また上がって。序破急と言うんでしょうか、緩急のメリハリがすごくあって、自分でも、こんなに上手く作れたんだと感心できた作品でした。

『ラピュタ』の音楽はそういうふうに完成度が高かったので、アメリカでリリースするに際しても、本当は手を加えたくなかったんです。しかし、アメリカ映画は最初から最後まで音楽が鳴っているのが普通だから、今までの『ラピュタ』の音楽の付け方だと、アメリカの観客はなじめないんじゃないかということで、もう一度録り直すことにしました。宮崎駿監督にも確認をとったんですが、自由にやっていい、ということでしたので。

実は僕は、ハリウッド映画の音楽の作り方は、そんなに好きなほうじゃないんです。僕の映画音楽の作り方というのは、監督の作りたい世界を根底に置いて、そこからイメージを組み立てていく。しかし、ハリウッド映画は、基本的にキャラクターのための音楽を作っていくんです。はっきり言ってしまえば嫌いなやり方なんですけど、あえてそういう単純明快なアプローチを試してみようと思いました。『ラピュタ』は冒険活劇なので、ハリウッド的な音楽もいいかな、と。

今回は、もともと完成されたオリジナルがあるということで、気楽なスタンスで作ることができました。音楽を作る時、いちばん厳しいのは、新しいメロディを作り出すことです。今回はそれがなかったので、精神状態が安定していて、曲にゆとりが生まれました。作品に入れこみすぎて、一生懸命になりすぎてしまうと、かえって視野が狭くなって、豊かなイマジネーションが損なわれてしまうものなんです。その結果、出来上がった音は、堅苦しい音になってしまう。でも、今回は音に遊びがあって、自分で聴き直して、素直にいいなぁと思える出来になりました。トラックダウンをやっていても、すごいな、これ、と。自分ですごいなんて言っちゃいけないんですけど(笑)、今回の音は屈託がないんですよ。いい意味で、ノビノビしているんです。

かと言って、楽して作ったかというと、そんなことは全然ありません。ハリウッドでもこれだけお金をかけることはないですというくらいの壮大な費用を使っていますし、スコアの量もすごいですから。音は、正統派のオーケストラサウンドです。もちろん、シンセを入れたりはしていますが、東洋的な音を入れたりするような、奇をてらうことは、一切していません。ハリウッド映画をやっているオーケストラや指揮者の方に演奏していただきましたが、結局は自分のやりたい音になりました。真っ当なオーケストラで、自分のオイジナリティを出そうと思って作った作品ですね。

久石譲

(CDライナーノーツより)

 

 

「ディズニーのスタッフによると、外国の人って、音が3分も鳴らなければ落ち着かなくなるんだそうです(笑)。洋画を見ると分かりますが、ずーっと音が鳴っていますよね。しかもアニメなんて、全編鳴っているのが当たり前なんです。ところが、オリジナルの「ラピュタ」では、2時間4分の上映時間のうち、音楽は1時間。すると7分間~8分間、音楽が全くない部分があるんです。これでは海外で通用しないというわけで作り直すことになったんですが、単に新しいものを足しても、14年前に制作した音楽と合わないので、すべて新録にしたんです。もちろん「ラピュタ」のメロディは崩せないので、そこは生かしながらアレンジを変更しています」

また、海外での公開を前提とするという新たな要素が加わったことで、制作のアプローチにも変化があったという。

「アメリカ映画の音楽の付け方って、基本的にすごくシンプルなんです。それはどういうことかというと、とにかくキャラクターと音楽を一致させる。軍隊が出てきたら軍隊のテーマというように、映像を説明するような音楽が、ハリウッド調の音楽であり、それがポイントになっている。これまで、僕はそういうアプローチというのは理解はしていましたが、すごく音が単調になりそうなのがいやで、避けていたんです。でも、いざ意識して作ってみると、やはりものすごく勉強になりましたね」

もちろん、新録された「ラピュタ」でも、シンセサイザーによるデモ作りは行われた。しかも、こちらも全くゼロの状態から制作し、レコーディングされたのだという。当然、生のオーケストラ・パートもすべて新録音。総勢80人という大きな編成を組み、教会を使った大規模なレコーディングが行われたのだが、ここでも、生のオーケストラとシンセサイザーのミックスという手法が大きな威力を発揮したという。

「教会でのレコーディングは、まさにすさまじい音で、アンビエンスがあまりにすごいため、近接マイクや各セクションのマイクなどで音質のコントロールをすることが難しかった。ですから、ちょっとゴリっとした音にしたりしようとしてもそうならない。そこで、シンセサイザーをミックスするという手法が役に立ったんですよ。サウンドトラックのリリースについては、まだ予定が立っていないのですが、仕上がりは最高です。宮崎さんもすごく喜んでくれていましたね」

Blog. 「キーボードマガジン Keyboard Magazine 1999年8月号」 久石譲インタビュー内容 より抜粋)

 

 

「もう一つ、昔やった『天空の城ラピュタ』がアメリカで英語で公開されるんです。ディズニーで公開するんですけど、ディズニーの常識でいうと、アニメーションというのは1時間40分なんですよ。ところがあれば2時間4分です。しかもあまり音楽の量が多くない。日本の映画はアニメーションを含めて、みんなそうで、音楽の量が多くないんですよ。ところがアメリカは全編に入れるんです。もう10何年前の映画だから、新たに音楽を足してくれと言われてもできないし、性格的にもオール・オア・ナッシングなところがあるから、いま全部作り替えているんですよ。来月の頭にアメリカのシアトル交響楽団というところで、録るんですよ。これはいままで自分がやってきた映画のスタンスと全然違うんです。アメリカは過剰情報量の世界だから、誰々のテーマというのがあって、何かが出てくるとそのテーマを流すんです。基本スタイルが本当に劇の伴奏なんです。僕はそういうやり方、基本的に嫌いだし宮崎さんの作品に関しても、これが我々の決定稿であるというオリジナルがちゃんとあるわけです。でも今回、もしやるのであれば、まったく違うもの、あえてハリウッドスタイルでやろうかということで。鈴木さんの『バースディ』みたいなものですよ。『こういうのもあるだろう』というスタイルで作っている。映画音楽の作り方って、いろんな考え方があるんですよ。僕にとってそれは、作者の意図がどう伝わるかということに貢献していくということです。」

Blog. 「ダカーポ 422号 1999.6.2 号」鈴木光司×久石譲 対談内容 より抜粋)

 

 

1ヶ月半におよぶベーシックレコーディング(サンプラーを使ったデモ音源)は、オリジナル版制作当時のフェアライトII音源からフェアライトIIIへの移行作業から実施され、ストーリーに沿った順録りで追加音源ふくめた音楽制作が行われている。また久石譲は英語吹き替え版の映像に合わせて、セリフとメロディがかぶらないようになど緻密に作曲されている。パズー、シータとドーラの線路上でのおっかけっこの場面でシンセベースの旋律を書き、ポップなリズムでスピード感あふれるベースラインができたあたりから、この音楽制作のペースをつかんできたとある。全55曲。ソロ部分のピアノだけは久石譲によるもので先に日本でレコーディングされている。コーラスも日本で、オリジナル版は児童合唱、本作は中学・高校生の女の子30人によるもの、都内の教会でレコーディングされている。またケーナなリュートといった民族楽器も効果的に使われることになった。

(以上、NEWS WONDER2 No.32 より要約)

 

 

 

エンディングに流れる「君をのせて」は、オリジナル版をベースに久石譲ピアノが伴奏や間奏に追加された新バージョン。エレクトリック・ピアノ・トラックが削除され、生ピアノ・トラックに変わり、またフレーズも異なる。さらにいうと、歌に入る前の「タイガーモス号」モチーフも新録されたもの。サントラ未収録なのがもったいない。北米版本編(輸入版/国内盤ブルーレイ映像特典など)のみで聴くことができる。

 

 

 

 

映画『千と千尋の神隠し』予告編に「Track.17 The Lost Paradise」が使用されていた。その経緯は下記より抜粋。

”それから、みなさんが御覧になったであろう、おどろおどろしいサスペンスのようなミステリーのような曲は陰謀でありまして・・・僕の作った曲ではあるんです。ですが・・・言っていいんでしょうか・・・
あの・・・「天空の城ラピュタ-アメリカ版-」というレコーディングをアメリカでしたときの、大本の映画が2時間5分くらいあるんですけど、音楽がそれでは足りないということで4、50分書き足した部分があるんですね。書き足したところの音楽を日本でまだ公開されていないことを幸いに、鈴木プロデューサーが使っちゃいまして・・・それが流れているわけで、何人かからあの音楽が入っていないという問い合わせはうちのホームページにもずいぶん来ていたようです。”(久石)

”それから、誤解のないように僕もこの際言っておきたいんですけど、久石さんが「俺に内緒でラピュタの曲を勝手に使った」と。あれは、この際だから言っちゃいますけど、久石さんが音楽を作るのが遅れたのが原因なんですよ。そのことだけは、はっきりさせておきたいなと。(会場笑い)失礼いたしました。”(鈴木)

出典:DVD映画ポータル 完成報告記者会見&完成披露試写会 「千と千尋の神隠し」 より
https://www.eiga-portal.com/butaiaisatsu/sentochihiro-s/04.shtml

 

 

 

 

2021.11 update

アメリカ版『天空の城ラピュタ』スタッフ日記(当時のワンダーシティスタッフによるweb日記を抜粋)所収

 

 

 

 

オリジナル作品の全米公開に向けて音楽をリアレンジ。映画も「Castle in the Sky」として公開予定もお蔵入り。北米版本編は後の「天空の城ラピュタ」(Blu-ray DVD)特典として収録され、このサウンドトラックもUSAヴァージョンとして発売される。

オリジナル劇中音楽は、オーケストラ+シンセサイザーだったのに対し、ほぼ全編フルオーケストラとしてリアレンジされている上に曲数も格段に多くなっている。オリジナルサウンドトラック(日本版)には未収録となっていた「ボムじいさん」シーンの曲が収録されていたり、音楽のついていなかったシーンへの新録も多数。このあたりは、意図的に音楽を追加しているようである。ハリウッド映画は劇中音楽がとにかく多い。音楽が鳴っていないシーンがないというほどに。ジブリ作品はもとより多くの日本映画、日本文化とは違う点である。いい意味での間(無音・余白・隙間)、こういったものを味わえる文化。

全米公開に向けて、ある程度欧米文化に受け入れやすいように、かつオリジナル性を損なわないように。オジリナル作品に後から手を加えるという意味では異例の音楽再編集、新録、フルオーケストラ、という流れになったようである。オリジナルの日本版サントラに馴染みがある人も多いとは思うが、また違った角度から新しいラピュタの世界観を味わえるという意味では純粋にうれしい作品だと思う。ストーリーと並行した曲順になっているので英題からどのシーンだったかを読み解くのもおもしろい。

シアトルにて録音された、新しい躍動感・壮大感・テンポ感、かつ緻密なオーケストレーション、パワーアップしたラピュタサウンドを楽しむことができる。久石譲の映画音楽を自身ではなく、他指揮者がタクトを振っている点もまた違った空気感と響き、そしてオケとの呼吸が新鮮である。

指揮:ヴィンス・メンドーザ Vincent Mendoza
演奏:シアトル・ミュージック SEATTLEMUSIC

 

 

 

久石譲 『Castle in the sky 天空の城ラピュタ・USAヴァージョン』

1. Prologue 〜 Flaptors Attack
2. The Girl Who Fell from the sky (Main Theme)
3. The Levitation Crystal
4. Morning in the Mining Village
5. Pazu’s Fanfare
6. The Legend of Laputa
7. A Street Brawl
8. The Chase
9. Floating with the Crystal
10. Memories of Gondoa
11. Stones Glowing in the Darkness
12. Disheartened Pazu
13. Robot Soldiers 〜Resurrection – Rescue〜
14. Dola and the Pirates
15. Confessions in the Moonlight
16. The Dragon’s Nest
17. The Lost Paradise
18. The Forgotten Robot Soldier
19. The Invasion of Goliath
20. Pazu Fights Back
21. The Final Showdown
22. The Destruction of Laputa (Choral Version)
23. The Eternal Tree of Life

All music composed & arranged by Joe Hisaishi
Produced by Joe Hisaishi

Conducted by Vincent Mendoza
Performed by SEATTLE MUSIC

Recording Engineer: Suminobu Hamada (Wonder Station)
Assistant Engineer: Hiroyuki Akita (Wonder Station)

Recorded at
St.Thomas Chapel – Bastyr University, Seattle
Wonder Station, Tokyo

 

Disc. 久石譲 『天空の城ラピュタと空想科学の機械達展』 *Unreleased

2002年10月2日 公開

 

公開期間:2002年10月2日~2004年5月9日

短編アニメーション『空想の空とぶ機械達』
原作・脚本・監督:宮崎駿
音楽:久石譲
上映時間:約6分
*2007年7月から断続的に日本航空の一部飛行機にて本作品が機内上映されている

 

この作品の音楽は「天空の城ラピュタ」からの音楽も使用されている。

 

 

短編アニメーション『空想の機械達の中の破壊の発明』
企画:宮崎駿
原作・脚本・監督:庵野秀明
音楽:久石譲
上映時間:約3分
*企画展示終了をもって公開終了

 

楽曲情報
・空想の空とぶ機械達 M-1 ~ M-3
・空想の機械達の中の破壊の発明 M1

 

 

短編実写ドキュメンタリー『オーニソプター物語~飛べ!ひよどり天狗号』
構成・演出:浦谷年良
音楽:久石譲
上映時間:約4分

 

楽曲情報
・オーニソプター物語 M-1 ~ M-5

 

 

 

Disc. 久石譲 『めいとこねこバス サウンドトラック』

久石譲 『めいとこねこバス サウンドトラック』

2002年10月2日 CD発売 MDG-R-00003

 

2002年公開 スタジオジブリ作品
三鷹の森ジブリ美術館 短編アニメーション「めいとこねこバス」
監督:宮崎駿 音楽:久石譲

 

三鷹の森ジブリ美術館オリジナル短編アニメーション第3作「めいとこねこバス」(2002年上映開始、原作・脚本・監督:宮崎駿)のサントラ盤。本作は映画「となりのトトロ」の後日談的な短編作品であり、久石が長編と同様に音楽を担当した。録音は2002年8月。

 

 

「めいとこねこバス」 「パン種とタマゴ姫」等の三鷹の森ジブリ美術館オリジナル短編アニメーション作品は、三鷹の森ジブリ美術館(日時指定の予約制)の映像展示室「土星座」だけで上映しています。

「めいとこねこバス」のサウンドトラックCDは、同美術館のショップ「マンマユート」でのみ販売しています。(発売元:スタジオジブリ)

 

 

シンプルだけど複雑な、口ずさめる面白い音楽

音楽を担当したのは「風の谷のナウシカ」以降、全ての宮崎監督作品の音楽を担当する久石譲さん。今回、全8曲中、新たなメロディーは2曲。1曲目はメイがコネコバスと一緒にキャラメルを食べるシーンで流れるもの。「この曲はメイのテーマとして『メーイ、メーイ、タラリララ~』と単純に呼びかける感じで作ったんです」メロディーこそシンプルなこの曲、実はとてもむずかしいリズムで構成されている。

「シンプルなメロディーにちょっと複雑さを加えつつ、でも口ずさみやすい面白いものにしようと思っていたんです」この曲の出来に大満足な久石さん。この曲が完成した時、メイとコネコバスの喜びのテーマとして、これがこの映画音楽の核になると確信したという。

そしてもう1曲、久石さんが作ったのは、森の中にたくさんのネコバスが入っていくところに流れるもの。「あのシーンが物語の大きな変わり目ですからね。ちょっと面白くて印象的なものにしようと考えました」そこで久石さんが取り入れたのが、クルムホルンという傘の柄のような面白い形のオーボエ族の楽器。「エスニック風な感じが出て面白いんですよ」こうして「となりのトトロ」の楽曲に新しい曲が加わり、映像に寄り添う形で流れる音楽は、作品をよりいっそう楽しいものにしている。

(「めいとこねこバス」公式パンフレット より)

 

 

久石譲 『めいとこねこバス サウンドトラック』

1.めいとこねこバスのさんぽ
2.キャラメルあげるっ。
3.めいの子守うた
4.出発進行!
5.塚森のネコバァちゃん
6.あ、トトロだ。
7.またネ!

指揮:久石譲
演奏:新日本フィルハーモニー交響楽団
演奏:安井敬 庄司祐子(クルムホルン)

 

Disc. 石井竜也 『君をつれて』

2002年9月26日 CDS発売 SRCL-5442

 

1986年公開 スタジオジブリ作品 映画「天空の城ラピュタ」
監督:宮崎駿 音楽:久石譲

 

映画公開から16年を経てDVD化にともない制作されたイメージ・ソング

久石譲のメロディーはそのままに、16年後の主人公の視点から描いた石井竜也作詞の作品。カップリングには、オリジナル主題歌の石井竜也ヴァージョンを収録。

 

 

君をつれて 石井竜也

1. 君をつれて 作詞:石井竜也 作曲:久石譲 編曲:光田健一
2. 君をのせて 作詞:宮崎駿 作曲:久石譲 編曲:光田健一

 

Disc. 久石譲 『SUPER ORCHESTRA NIGHT 2001』

久石譲 『SUPER ORCHESTRA NIGHT 2001』

2002年7月26日 CD発売 WRCT-1005
2002年11月23日 CD発売 WRCT-1005 ※新パッケージ

 

2001年12月7日東京芸術劇場で行われた公演のCD化
指揮:金洪才 演奏:新日本フィルハーモニー交響楽団

アカデミー賞受賞作品「千と千尋の神隠し」組曲
北野武監督映画「Kids Return」、久石譲監督映画「Quartet」他収録

 

 

解説

本作は2001年10月30日から始まったツアー「久石譲・SUPER ORCHESTRA NIGHT 2001」の最終日、2001年12月7日の東京芸術劇場におけるコンサートのCD化である。

収録された楽曲は全曲が初演であり、久石自身がコンサートの数ヶ月前から少しずつアイデアを固め、全ての関連スコアをチェックした後、オーケストラ演奏用にリ・アレンジし、演目の最終決定というプロセスをたどっている。これは映画音楽が映像とのマッチングを前提として作曲されているため、コンサートの演目として演奏するためには全く異なるアレンジアプローチが必要となったからである。どの作品にも意欲的に思い切ったアレンジを施しているが、特に「BROTHER」は1度作ったアレンジから徹底して離れて新しく作り直しており、非常に聴き応えのある作品に仕上がっている。また「千と千尋の神隠し」は、映画の中の印象深い楽曲をセレクトして組曲形式で構成し、独立した完成度の高い作品となった。

演奏は「千と千尋の神隠し」「BROTHER」「Quartet」のサウンドトラックのレコーディングを行った新日本フィルハーモニー交響楽団で、レコーディング時のオリジナルに近いメンバーによるコンサート音源であることも興味深い。

録音は、クラシック・レコーディング界における日本屈指のエンジニア、江崎友淑氏による。演奏収録場所は東京芸術劇場。指揮は金洪才氏、ピアノ演奏は久石譲。また今回は1曲だけ「Student Quartet」を久石自身が指揮している。

(宮崎至朗)

(解説 ~CDライナーノーツより)

 

 

ほとばしる魂の音楽

わたしがアナウンサーを志したのは、NHKのある番組がきっかけだった。

それは大学の頃に偶然見た「胃の粘膜が…」とか、「人の遺伝子とは…」といった科学番組だった。優しく包み込むような音楽とナレーションが心に染み入り、気がつくとポロポロ涙がこぼれていた。衝撃だった。耳から受ける刺激は、これほどまでに人の心を揺さぶるものなのか、と。同時に何かを伝えたい、表現したい、いつかこんな仕事に関わりたい、そう強く望むようになった。これが久石譲さんの音楽との出会いだった。

昨年、雑誌の対談で初めてお目にかかる機会に恵まれた。黒のスーツをさり気なく身にまとい、颯爽と登場された久石さんは、わたしの想像とは全く違っていた。

正直、驚いた。失礼ながら『サンタクロースの様なおじいさん』を思い描いていたからだ。穏やかな語り口にかい間見える鋭さ。「学生時代は尖っていましたからね」と微笑まれたのが印象的だった。

当時、久石さんは前衛的な音楽に傾倒されていたと聞いた。だからこそ、創造力果てしなく、あまたの作品が生み出されてきたのだろうか。

”SUPER ORCHESTRA NIGHT 2001”。今回もまた心が震え、喚起された。ほとばしる魂を感じさせる久石さんの音楽。これからもわたしたちを新たな世界へ導いて下さることだろう。

進藤晶子 (キャスター)

(CDライナーノーツより)

 

 

【楽曲解説】

「千と千尋の神隠し」組曲
1.あの夏へ 2.竜の少年~底なし穴 3.6番目の駅 4.ふたたび
日本における映画記録をことごとく塗り替えた、宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」。宮崎監督とのコンビも「風の谷のナウシカ」以来7作目となるこのファンタジー映画の中で、久石譲の音楽は観客の感情の振幅を見事に広げてみせた。今回、ステージで初めて演奏されたのは、スクリーンで耳に馴染んだ数々のメロディを、コンサートのために4曲からなる組曲として書き下ろしたものである。

「Quartet」より
5.Black Wall 6.Student Quartet 7.Quartet Main Theme
2001年秋、久石譲がはじめて監督・脚本・音楽を手掛けた作品「Quartet」が公開された。音楽学校を卒業した後、社会でそれぞれの挫折を味わった4人の仲間が出会い、再びカルテットを組んでコンテストに挑戦するという物語で、日本では珍しい本格的な音楽映画に仕上がっている。全ての音楽を、久石譲はこの映画のために新たに作曲した。CDではその中から3曲を選んでいるが、「Black Wall」は現代音楽風に、「Student Quartet」はモーツァルト風に、そして「Quartet Main Theme」はフランス印象派風にと、久石譲の音楽的センスの多彩さが溢れでている。

「BROTHER」より
8.Drifter…in LAX 9.Wipe Out 10.Raging Men 11.Ballade
久石譲は「BROTHER」の音楽を、自分自身、非常に気に入っているものの1つだと言う。それを今回、コンサートホールでの演奏用に書き換えた。リ・アレンジというより、ほとんど作り替えてしまったと言ってもいい。そのくらい迫力と存在感のある楽曲となった。哀しみを含んだメロディライン、対比する息も詰まるようなパーカッション・リズムの躍動感が聴く者の心を揺さぶり、否応なくハードボイルドともいえるその世界に引きずり込んでいく。

「Le Petit Poucet」より
12.Le petit Poucet Main Theme
久石譲が、監督オリビエ・ダアンの「プチ・プセ」(原作シャルル・ペロー、日本語原題「親指トム」)でフランス映画に進出した。映画は2001年10月17日に公開されたが、色彩の美しさを際立たせた映像美と緩急自在の語り口、そして特別出演のカトリーヌ・ドヌーブを初めとする豪華なキャスティングが話題となり、公開初日にはパリとその近郊だけで1万3千人を動員した。「久石節」とでもいうべき美しい旋律と和声は映像美と見事に絡み合い、本来「子供向け」にカテゴライズされるこの作品のクオリティを、1ランク引き上げることに成功している。日本での公開が待たれる作品である。

「Kids Return」より
13.Kids Return 2001
メインテーマとなったこの曲は、素晴らしい速力と緊張感をもっている。それは物理的な速力というに止まらず、人間の内面に鋭く切り込んでくるかのような疾走感である。聴くたびに新しい感動を呼ぶこの曲を、久石はフルオーケストラとピアノのためにリ・アレンジした。その驚くべき華やかさの裏に、ある秘めた切なさを感じさせるのは、さすがに久石譲である。

(楽曲解説 ~CDライナーノーツより)

 

 

 

(新パッケージ ジャケット)

*新パッケージはジャケット表面背面、CD帯、円盤デザイン、ライナーノーツ、すべてのデザインが異なる

 

 

久石譲 『SUPER ORCHESTRA NIGHT 2001』

「千と千尋の神隠し組」組曲
1. あの夏へ
2. 竜の少年〜底なし穴
3. 6番目の駅
4. ふたたび
「Quartet」より
5. Black Wall
6. Student Quartet
7. Quartet Main Theme
「Brother」より
8. Drifter… in LAX
9. Wipe Out
10. Raging Men
11. Ballade
「La Petit Poucet」より
12. La Petit Poucet Main Theme
「Kids Return」より
13. Kids Return 2001

All composed, arranged and Produced by Joe Hisaishi

ピアノ:久石譲
演奏:新日本フィルハーモニー交響楽団
指揮:金洪才

2001年12月7日 東京芸術劇場にて収録

 

Disc. LYNX 『Cinema Complex』

LYNX 『CinemaComplex』

2002年7月24日 CD発売 SRCL-5383

 

フルート4本でポップに聴かせる才色兼備のフルーティスト集団「リンクス」
宮崎駿監督、北野武監督、大林宣彦監督から
久石譲の映画音楽の世界がフルートで優しく生まれ変わる

 

 

楽曲解説

1.ふたたび
弦カルテットとフルートカルテットという二つの世界が重なりあって織りなすハーモニーの美しさが秀逸。メロディもフルートから弦へ、弦からフルートへと流れるようにタッチしていき、後半に向かって徐々に盛り上がっていく。

2.あの夏へ
フルートのハーモニーで始まり、だんだんリズムやシンセが重なっていく大作。生のウィンドチャイムやベルなどが夏らしさを演出。また、フルートの技巧も存分に味わえるアレンジの妙で聴きごたえ十分である。

3.海の見える街
跳ねるようなフルートとアルトフルートのかけ合いのスタッカートで始まるテーマからクラシカルな展開部、そして6/8拍子の明るいサブテーマへと流れるようにつながっていき、再びメインテーマを奏でて終わる。

4.KIDS RETURN
コンガ、ボンゴなどのパーカッションが疾走感あふれるオケにマッチし、鼓動をかき立てる。フルートの華やかさと切なさが見事に生かされて青春の危うさやほろ苦さを表現。

5.TANGO X.T.C.
ピアノと弦カルテットを加えた演奏は、激しく切なく心に訴えかける。アルバムのハイライトとも言える大作である。

6.Summer
テレビコマーシャルでもおなじみのこの曲。フルート四重奏の軽快な演奏で夏らしい清涼感にあふれた作品となっている。

7.もののけ姫
米良美一の歌うメインテーマとして大ヒットを記録したこの曲。フルート四重奏で重厚にしっとりと表現されている。

8.Reging Men
「凶暴な男」というタイトル通り不穏で緊張感のある世界を、タムの重いリズムとフルートの無調っぽい響きで表現。エンディングに向かって狂気の世界がジョジョに盛り上がっていく…。

9.BROTHER
男の哀愁、ヤクザの悲しい運命を感じさせる情緒たっぷりのメロディがフルートのもの哀しい音色でつづられていく。パーカッションと打ち込みのオケの中、「息」という生命を感じさせるフルートの存在が光る。

10.ナウシカ・レクイエム~遠い日々
弦カルテットの重厚なレクエイムに続き、おなじみのメロディがフルート四重奏でみずみずしく表現されている。

11.TWO OF US
石田ひかりの初主演となるこの作品の主題曲で、Lynxも初アレンジを披露。演奏者ならではの観点で、フルートの音色や技巧を十分に活かした作品となっているのでじっくりとお楽しみを…。

12.HANA-BI
フルート四重奏とハープの演奏は本当に切なく悲しい本編と見事にオーバーラップ。アルバムの最後を美しい余韻で飾る。

(楽曲解説 ~CDライナーノーツより)

 

 

 

LYNX 『CinemaComplex』

1. ふたたび (千と千尋の神隠し)
2. あの夏へ (千と千尋の神隠し)
3. 海の見える街 (魔女の宅急便)
4. KIDS RETURN (キッズ・リターン)
5. TANGO X.T.C. (はるか、ノスタルジィ)
6. Summer (菊次郎の夏)
7. もののけ姫 (もののけ姫)
8. Raging Men (BROTHER)
9. BROTHER (BROTHER)
10. ナウシカ・レクイエム~遠い日々 (風の谷のナウシカ)
11. TWO OF US (ふたり)
12. HANA-BI (HANA-BI)

編曲:
山路敦斗詩 (1-5, 8-9, 12)
篠田昌伸 (6, 10)
上田麻衣子 (7)
Lynx (11)

全作曲:久石譲

 

Disc. 久石譲 『ENCORE』

久石譲 『ENCORE』

2002年3月6日 CD発売 UPCH-1142
2018年4月25日 LP発売 UMJK-9071

 

自身が手がけた映画音楽やCM音楽をセルフカバーしたアルバム。
スタジオジブリ 宮崎駿監督作品や北野武監督作品など
オーケストラ映画音楽をシンプルかつ透明感あるピアノソロアルバムに。
名曲たちに新しい輝きを与えたベスト盤とも言える内容。

高音質・ダイレクトカッティング盤

 

 

2018年4月25日 LP発売 UMJK-9071
完全生産限定盤/重量盤レコード/初LP化

 

 

久石譲 『ENCORE』

1. Summer (映画「菊次郎の夏」より)
2. Hatsukoi (映画「はつ恋」より)
3. One Summer’s Day (映画「千と千尋の神隠し」より / あの夏へ)
4. The Sixth Station (映画「千と千尋の神隠し」 / 6番目の駅)
5. Labyrinth Of Eden (アルバム「地上の楽園」より)
6. Ballade (映画「BROTHER」より)
7. Silencio de Parc Güell (アルバム「I Am」より)
8. HANA-BI (映画「HANA-BI」より)
9. Ashitaka and San (映画 「もののけ姫」より)
10. la pioggia (映画「時雨の記」より)
11. Friends (アルバム「Piano Stories II」より)

封入特典:「Summer」譜面

Recorded at Tokyo Opera City (Oct 12 , Dec 27・28 2001 and Jan 8 2002)

Piano:YAMAHA CF III S

 

Disc. 久石譲 『JOE HISAISHI COMPLETE Best Selection』

久石譲 JOE HISAISHI COMPLETE Best Selection

2001年12月12日 CD発売 PICL-1235
2006年3月22日 CD発売 GNCL-1054

 

このベスト盤は、『地上の楽園』『MELODY Blvd.』といったソロ・アルバムのナンバーから、映画『青春デンデケデケデケ』『魔女の宅急便』『紅の豚』『ふたり』やNHK朝の連続テレビ小説『ぴあの』のメイン・テーマまでを幅広く収録した決定版。ピアノを主体にした流麗で美しい音世界に心ゆくまで浸ることができる。

 

 

オリジナル収録アルバム

『ぴあの オリジナル・サウンドトラック Volume 1』 (1,5,15)
『ぴあの オリジナル・サウンドトラック Volume 2』 (16)
『MELODY Blvd.』 (2,3,6,8,11)
『地上の楽園』 (4,7,9,10,12,13,14)

 

 

久石譲 JOE HISAISHI COMPLETE Best Selection

1. Forenoon ~夜明け
2. Here We Are ~青春のモニュメント (映画「青春デンデケデケデケ」)
3. I Believe In You ~あなたになら (映画「水の旅人」)
4. さくらが咲いたよ
5. Path to the Lights ~希望への道
6. Hush ~木洩れ陽の路地 (映画「魔女の宅急便」)
7. HOPE
8. Two Of Us ~草の想い (映画「ふたり」)
9. Lost Paradise
10. Lonely Dreamer ~鳥のように (映画「この愛の物語」)
11. Rosso Adriatico ~真紅の翼 (映画「紅の豚」)
12. Piano (Re-Mix) ~ぴあの 「NHK朝の連続テレビ小説「ぴあの」)
13. 季節風 (Mistral)
14. The Dawn
15. Closed Fist ~閉じられた手
16. Broken Whistle ~拾いもの

All composed and arranged by Joe Hisaishi

 

Disc. 久石譲 『三鷹の森ジブリ美術館 Original BGM』 *Unreleased

久石譲 三鷹の森ジブリ美術館

2001年10月1日 開館

 

2001年開館の三鷹の森ジブリ美術館。その館内BGM用、展示室用BGMとして作曲され寄与された楽曲。「動きはじめの部屋」などで流れるオリジナルBGMでピアノ曲やオルゴール風の小曲。

ジブリ美術館 映像展示室「土星座」にて短編映画本編上演前に流れる過去短編作品プロモーション映像にも久石譲が献呈した音楽が使われている。BGMのいずれかが該当するのか別楽曲なのかは不明である。

 

 

2001年「Musica del Museo」(ジブリ美術館オリジナルBGM1)
美術館展示室「動きはじめの部屋」BGM

MDGP-1001 Not for Sale

ジブリ美術館 BGM 非売品 ジブリ美術館 BGM 非売品 2

2001年「ムゼオ虫」(ジブリの森のえいがサウンドロゴ)
美術館で上映される短編アニメーション映画のオープニング用

2006年「Birthday 15+ (Musica del Museo Seconda Parte)」(ジブリ美術館オリジナルBGM2)
宮崎駿監督65歳の誕生日にプレゼント

2008年「La neve è rimossa (Musica del Museo Terzo Parte)」(ジブリ美術館オリジナルBGM3)
宮崎駿監督67歳の誕生日にプレゼント
副題は「雪解け」 同曲名は「雪がとける」という意味のイタリア語

2008年「クマのうちの歌」(作詞:宮崎駿 作曲:久石譲)
ジブリ社内保育園「3匹の熊の家」の園歌

2009年「Wave (Musica del Museo Quarto Parte)」(ジブリ美術館オリジナルBGM4)
宮崎駿監督68歳の誕生日にプレゼント

2010年「Stormy Sea of Spring」(ジブリ美術館オリジナルBMG5)
宮崎駿監督69歳の誕生日にプレゼント

2015年「祈りのうた for Piano」(ジブリ美術館オリジナルBGM6)
宮崎駿監督74歳の誕生日にプレゼント

2017年「小さな曲」(ジブリ美術館オリジナルBGM7)
宮崎駿監督76歳の誕生日にプレゼント

2018年「The Bird Seeing The Bridge」(ジブリ美術館オリジナルBGM8)
宮崎駿監督77歳の誕生日にプレゼント

 

 

三鷹の森ジブリ美術館でしか聴けない楽曲でCD化もされていない。

 

2008年の『久石譲 in 武道館 ~宮崎アニメと共に歩んだ25年間~』のコンサートにて開演前のBGMとしても流れていた(「Musica del Museo」「Birthday 15+」「La neve è rimossa」の3曲)。コンサートのアンコールなどで「Wave」は演奏している。

 

「Musica del Museo」
北野武監督『Dolls オリジナル・サウンドトラック』収録の「感 -FEEL-」という曲にどことなく似た雰囲気が漂う、穏やかなピアノ曲。メロディアスなはっきりとしたメロディーではなく、叙情的なコードが展開していく。

「Wave」
16音符が冒頭から終盤まで流れるように展開していく。こちらも一度聴いたらその空気感が離れないとても印象的なピアノ曲。まるでフィルムやセル画の1コマ1コマをつないで流れていくような、16音符の1粒1粒が流れては織り重なっていき、ストーリーの起承転結を奏でている。聴けば聴くほどに感情の揺れも表現しているようなドラマチックな楽曲である。

「Stormy Sea of Spring」
未聴だが、ジブリ美術館スタッフブログには、「波を思わせるようなゆったりとしたピアノの調べ」とあった。

「祈りのうた for Piano」
久石譲初のホーリー・ミニマリズムのようなシンプルな三和音を使った楽曲。

 

 

2002年三鷹の森ジブリ美術館の企画展示「天空の城ラピュタと空想科学の機械達展」のために制作された映像作品の音楽を手がけている。

 

 

 

2015.8.5 追記

ついに音源化!
「WAVE」「祈りのうた for Piano」を収録したCD作品

Minima_Rhythm II

 

 

2018.1.9 追記

「三鷹の森ジブリ美術館」を訪ねて。「動きはじめの部屋(The Beginning of Movement)」展示室で流れる音楽について。現在は午前と午後ふたつの曲を流している。午前中聴いた曲は初めて聴くもので、バッハのピアノ曲のような流れる旋律が織りなす美しいピアノ曲。スタッフの人に尋ねたら「午前は少し爽やかなものがいいかなと思いこちらを流すようになりました」とのこと。まさに朝のゆったりとした時間にぴったりな曲。久石譲が宮崎駿監督の誕生日に献呈している曲のひとつを使用している。曲名不明、制作年不明。午後は、2001年開館以来おなじみの「Musica del Museo」(ジブリ美術館オリジナルBGM1)が流れている。こちらは「動きはじめの部屋」展示室のために書き下ろされた楽曲。

ほぼ毎年一曲ずつ宮崎駿監督にプレゼントしている慣例ピアノ曲だが、公表されておらずこの年はプレゼントしたのか?曲名は?などは、都度の情報や久石譲インタビューから推しはかるしかない。いつの日かその詳細情報がすべて公になり、また三鷹の森ジブリ美術館BGM集としてCD化されることを切望している。

 

 

 

久石譲 三鷹の森ジブリ美術館