Disc. EXILE ATSUSHI & 久石譲 『天音』

2017年5月17日 デジタル配信限定発売

2017年公開映画『たたら侍』(監督:錦織良成)主題歌

EXILE ATSUSHIと久石譲によるコラボレーションは2013年『懺悔』(日本テレビ開局60年「特別展 京都」テーマソング)につづく2作目である。

 

EXILE ATSUSHI コメント
■久石譲と楽曲を制作することになった経緯
以前、懺悔という作品でご一緒させていただいた時の衝撃が、いちアーティストとして胸の中にずっと残り続けていて、今回たたら侍の映画の主題歌のお話をいただいた時に、またもう一度、久石さんとご一緒させていただけたら、良いものができるのではないかという想いで、お願いすることになりました。

■久石さんの作った曲を最初に聞いたときの感想
前回の懺悔の時もそうだったのですが、音楽的に卓越し過ぎていて、僕の想像力を遥かに超えたところにゴールがある感じでした。信頼と確信の元に歌詞を綴り始め、その歌を歌ってみた時に初めて、こういう事だったのかと納得させられまして、久石さんの音楽家としての圧倒的な魅力に引き込まれていく感覚でした。

■歌詞に込めた想い
日本独自の文化や歴史など、いろいろなものからヒントを得ています。また音や言葉、記号やマークにはどんな想いが隠されているのか。それらに対する、人間の業や、人々の想い、嘆きは、またどんな意味を持つのか。そして最終的には、人間はどのようにして万物の霊長に成り得ることができるのかを問いかける意味にもなっています。そして何よりも、平和への願いが込めさせていただきました。

■主題歌に決まったときの率直な感想
題材がとても特別なものですし、日本独特なものでしたのですごく責任を感じましたが、同時に使命感みたいなものを感じ制作させていただきました。

■主題歌を通して、映画を観る方に何を感じてほしいか
いりいろなものが便利になった世の中で、僕たち人間たちが、肌で感じて、どんな想いで行動するべきなのか、それを考えなければならない時代が来ているのかもしれないということを、少しでも感じていただけたら、これ以上の幸せはありません。

(公式サイトコメントより)

 

 

楽曲を象徴するヴァイオリン。通常の4弦のよりも2本多い6弦エレクトリック・ヴァイオリンである。つややかさとあでやかさをもつその響きは、この作品の崇高で奥深い世界観の核となっている。特徴はアコースティック・ヴァイオリンの優美さに加え、アンプをとおしたディストーション(ひずみ)など表現の豊かさにある。また弦数が多いぶん音域も広くなり、通常のヴァイオリンよりも低い音域が可能となっている。

久石譲が最先端の”現代(いま)の音楽”を発信するコンサート・シリーズ「MUSIC FUTURE Vol.1」(2014)において、ニコ・ミューリー作曲「Seeing is Believing」がプログラムされた。日本では珍しい6弦エレクトリック・ヴァイオリンを独奏に用いた作品で、久石譲はこの演奏会のために楽器を調達している。

翌年「MUSIC FUTURE Vol.2」(2015)では、この楽器に刺激を受け自らの新作「室内交響曲 for Electric Violin and Chamber Orchestra」を書き下ろし披露。こちらは同名CD作品としてLIVE盤となり、久石譲公式YouTubeチャンネルでもその斬新な野心作を見て聴いて体感することができる。(※2017年5月現在)

そして、今回ポップス・ミュージックでも響きわたらせてしまった。2014年のそれは同楽器日本初演奏であり、2015年の自作をふくめ6弦エレクトリック・ヴァイオリンを使った作品は世界においても数少ない。ということは、今作「天音」によってPOPS音楽で同楽器をフィーチャーするのは日本初ということになる、と思われる。

 

そんないわくつきの楽器の紹介をしたうえで、「天音」に耳を傾けてみる。

イントロから優美なヴァイオリンの音色、通常のヴァイオリンではなし得ない低音域、そしてザラザラした硬質なディストーション。イントロ数小節で6弦エレクトリック・ヴァイオリンの魅力を伝えきっている。曲の展開は進み中間部ではエレクトリック・ギターと聴き間違うほどの魅惑的なディストーション、エンディングまで一貫して奏でられるその響きは、この作品のもうひとつのコラボレーションと言ってもいいほどである。

そして、対位法的というか対照的なのが、主役であるEXILE ATUSHIの透明感ある包みこむような澄んだ歌声と、久石譲のピアノ。6弦エレクトリック・ヴァイオリンの独特な響きが、結果ふたつの主役を一層引き立たせていて、まさにふたつの白い光のような”天音”を浮かび上がらせているようにすら思う。

付け加えると、6弦エレクトリック・ヴァイオリンはそのものが多重な響きを醸し出している。そのため通常のヴァイオリンと異なり、ビブラートを効かせる奏法をあまりとっていないと思う。太く厚みのある音をまっすぐにのばすことで、ヴォーカルの遠く広がるビブラートとぶつかりあうことがない。ゆっくりと深く波打つヴォーカルのビブラートに改めて感嘆しながら、それを気づかせてくれたのはこの楽器との響きあいゆえ。実は歌曲と相性がいいのか、もちろんそこには表現力に優れた歌い手であることが求められる。それをも見据えた久石譲の音楽構成か、見事である。

小編成アンサンブルも楽曲に彩りをあたえ、アコースティック楽器とエレクトリック楽器の融合は本来容易ではないはずなのだが、そこは上記コンサートもふまえた実演と響きを熟知した久石譲の妙技といえる。

 

ほとんど6弦エレクトリック・ヴァイオリンをフィーチャーしたレビューとなってしまったが、それだけの存在感と重要な役割を担っている。それは”あったから使ってみた”のではなく、この楽器でなければならなかった必然性と久石譲の確信を聴けば聴くほどひしひしと感じる。

6弦エレクトリック・ヴァイオリンの特性を知ることで、聴いたことのない響きだけれど得も言われぬ心地のよい響き、ときに尖りときにしなやかに奏でる音色、広がりと深さをもって大きく包みこむ世界観。今まで体感したことのない新しい響きをきっと受けとることができる。

卓越した表現力をもったヴォーカリストとピアノ、そこに拮抗し独特な距離感と溶け合いをみせるヴァイオリン。それぞれ個の個性が強いからこその凛とした絡み合い。共鳴しあう至福を感じる楽曲である。三位一体なのかもしれない。

 

 

2019.4.26 追記

本楽曲初CD化

『TRADITIONAL BEST / EXILE ATSUSHI』CDライナーノーツより

Word:ATSUSHI
Music, Arranged & Produced by Joe Hisaishi

Conducted by Joe Hisaishi

Electric Violin:Tatsuo Nishie

Flute:Hiroshi Arakawa
Oboe:Satoshi Shoji
Clarinet:Kimie Shigematsu
Bassoon:Toshitsugu Inoue
Horn:Takeshi Hidaka
Trumpet:Kazuhiko Ichikawa
Trombone:Naoto Oba
Bass Trombone:Ryota Fujii
Percussion:Makoto Shibahara, Akihiro Oba
Piano:Febian Reza pane
1st Violin:Nobuhiro Suyama
2nd Violin:Tshkasa Miyazaki
Viola:Shinichiro Watanabe
Cello:Takayoshi Okuizumi
Contrabass:Tsutomu Takeda
Instruments Recorded by Hiroyuki Akita at Bunkamura Studio
Vocal Recorded by Naoki Kakuta at avex studio
Mixed by Suminobu Hamada at Sound Inn Studio
Mamipulator:Yasuhiro Maeda (Wonder City Inc.)

and more..

 

 

 

天音(アマオト) / EXILE ATSUSHI & 久石譲
作詞:EXILE ATSUSHI 作曲:久石譲

 

Disc. EXILE ATSUSHI & 久石譲 『懺悔』

EXILE ATUSHI & 久石譲 懺悔 DVD付

2013年10月16日 Single CD発売 (CD+DVD盤 / 通常盤)

日本テレビ開局60年 特別展「京都―洛中洛外図と障壁画の美」
東京国立博物館 平成館 特別展示室 2013年10月8日(火) ~ 2013年12月1日(日)

テーマソング「懺悔」 作詞/歌:EXILE ATSUSHI 作曲/編曲:久石譲

 

新しい試みとして「弦楽四重奏がふたつ」という編成。コントラバスを中央にその両サイドに弦楽四重奏が対を成すように配置、低音を中心に高音楽器へ広がっていくという扇型、ふたつの弦楽四重奏を混在させるという試み。

第一ヴァイオリン(左)、第二ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス(中央)、チェロ、ヴィオラ、第二ヴァイオリン、第一ヴァイオリン(右)。この楽器編成で、中央のコントラバスを要に扇型にアーチを描いた配置。

「それぞれの弦楽四重奏だけでも音楽ができ、またそのふたつを対立されることで別の要素が生まれたり、というのがこの「弦楽四重奏がふたつ」という試みの狙い」と久石譲も語っている。そのふたつの弦楽四重奏をつなぐように、久石譲のピアノとハープが音楽世界に深みを持たせている。

時代を超えた芸術、日本の美を感じることができる、美しくも儚さの漂う叙情的な楽曲。ふたつの弦楽四重奏によるアコスティックな澄んだ音色と、呼吸しあうかのようなかけいあい。まるで「あうんの呼吸」という日本文化を象徴しているようでもあり、光と闇、希望と狂気、善と悪、過去と未来、西洋と東洋、文化と文明、対極する世界をものみ込んでいく。

官能的な旋律はクライマックスへと昇天していく。「太王四神記」「女信長」にもある異国時代劇のような世界。

西洋の楽器を使い、古典・バロックより定着している楽器編成 弦楽四重奏、一方で日本古来の楽器、和楽器は登場しない。にもかかわらずその響きに「日本の和」を感じさせるのは弦の巧みな響き。

プロモーションビデオでは、京都の「東福寺 三解脱門」「大覚寺 石舞台」「伏見稲荷大社」など歴史的に貴重が場所での撮影が行われている。

 

 

2019.4.26 追記

『TRADITIONAL BEST / EXILE ATSUSHI』CDライナーノーツより

Word:ATSUSHI
Music, Arranged & Produced by Joe Hisaishi

Piano & Conducted by Joe Hisaishi
Performed by
1st Quartet:Yu Manabe, Masahiko Todo, Amiko Watabe, Masutami Endo
2nd Quartet:Tomomi Tokunaga, Naomi Urushibara, Hyojin Kim, Tomoki Tai
Contrabass:Jun Saito
Harp:Tomoyuki Asakawa
Instruments Recording & Mixing Engineer:Hiroyuki Akita
Vocal Recorded by Naoki Kakuta at avex studio
Manipulator:Yasuhiro Maeda (Wonder City Inc.)
Instruments Recorded & Mixed at Bunkamura Studio

 

(Music Video)

Special Thanks:
アンジェリカ・ノートルダム
大仙公園 日本庭園
大本山 東福寺
旧嵯峨御所 大覚寺門跡
伏見稲荷大社

 

 

 

EXILE ATUSHI & 久石譲 懺悔 DVD付 EXILE ATSUSHI 久石譲 懺悔 通常盤

1. 懺悔
2. 赤とんぼ
3. 懺悔 (Instrumental)
4. 赤とんぼ (Instrumental)

【CD+DVD盤のみ】 Disc.2 PV DVD
1. 懺悔 (Video Clip)

「懺悔」
Music, Arranged & Produced by Joe Hisaishi
Piano & Conducted by Joe Hisaishi
Performed by 1st Quartet/2nd Quartete/Contrabass/Harp
Instruments Recorded & Mixed at Bunkamura Studio

 

Disc. ゆず 『WONDERFUL WORLD』

2008年4月16日 CD発売

ゆず通算8枚目のオリジナルアルバム。

 

「ワンダフルワールド」にて、久石譲がプロデュースおよび指揮で参加している。初回盤DVDには同曲のミュージッククリップと、制作ドキュメントが収録されており、久石譲も登場する。

また、この楽曲がきっかけとなり、TV「NHK SONGS 第45回 ゆず」放送回にもゲスト出演している。ゆずX久石譲による「ワンダフルワールド」を披露しただけでなく、ゆずx久石譲の対談も実現した。

「ワンダフルワールド」は、70人編成のオーケストラによる壮大な楽曲。約30名の児童合唱団も参加していて、リズミカルなパーカッションの共演など聴きどころ満載な作品である。久石譲が作曲を担当しない曲で、編曲/プロデュース/指揮でという参加は極めて珍しい。

 

 

フルオーケストラをバックに歌っても、ゆずは「ゆずであった」

出会った時の第一印象は、二人とも非常に爽やかであったこと。今の若者の中にあって変なクセもなく、すごく前向きで純粋な、いい青年たちだなあと思いました。「ワンダフルワールド」の話をもらった当時の僕は、映画の仕事が立て込んでいて、少し違う世界のことをしてみたいなと思っていたところだったんです。そこに届いた曲が「ワンダフルワールド」でした。ギターと歌だけのデモテープは、おそらくこれまでのゆずとは違うであろう世界観があり、社会性も感じられました。

僕の曲で、「WORLD DREAMS」という、ある種、国歌のような朗々としたメロディが頭を過って書いた祝典序曲があるんですが、それを作っていた時は、9.11のテロの映像や、悲惨な状況下で逃げ惑うイラクの子供たちの映像が頭の中に浮かんできていました。実はこの「ワンダフルワールド」を聴いた時にも、同じ感じが過って、「あ、これは自分ならこうしたい」というイメージが湧いたんです。そんな話を、ゆずの二人との打ち合わせの場でもした記憶があります。

大きい世界観があったので、楽器編成はどうしてもオーケストラでやるのがいいと思いました。しかし、ある意味で西洋的な世界だけでは表現できないと思ったので、そこにエスニックパーカッションといったものを取り入れ、もっと第三世界の雰囲気を表現しました。そして最終的には「We are The World」のように皆が参加できるような、そういう世界観になったら良いなと思い、少しスケールの大きなアレンジを試みました。結果としては、自分でも非常に満足する出来です。

大人数のフルオーケストラをバックに歌っても、ゆずはゆずだった。「ゆずであった」というのはどういうことかと言うと、決してオケにも負けていないし、彼らの歌はオケと「対立」するのではなくて、むしろオケを「味方」にして、より歌がスケールアップしていたということです。そういうところが一緒にやっていてとてもエキサイティングだったし、楽しかったところです。

Blog. 「別冊カドカワ 総力特集 ゆず 2009」 久石譲インタビュー内容 より抜粋)

 

 

初回盤(CD+DVD)

通常版(CD)

1. WONDERFUL WORLD
作曲:北川悠仁 プロデュース:蔦谷好位置&ゆず
2. ストーリー
作詞・作曲:北川悠仁 プロデュース:寺岡呼人&ゆず
3. モンテ
作詞・作曲:北川悠仁 プロデュース:ゆず
4. おでかけサンバ
作詞・作曲:北川悠仁 プロデュース:寺岡呼人&ゆず
5. うまく言えない
作詞・作曲:北川悠仁 プロデュース:寺岡呼人&ゆず 編曲:亀田誠治
6. 黄昏散歩
作詞・作曲:岩沢厚治 プロデュース:ゆず
7. 凸凹
作詞・作曲:北川悠仁 プロデュース:蔦谷好位置&ゆず
8. 人間狂詩曲
作詞・作曲:岩沢厚治 プロデュース:寺岡呼人&ゆず
9. 春風
作詞・作曲:岩沢厚治 プロデュース:寺岡呼人&ゆず コラボレーション:葉加瀬太郎
10. 明日天気になぁれ
作詞・作曲:北川悠仁 プロデュース:寺岡呼人&ゆず
11. 行こっか
作詞・作曲:岩沢厚治 プロデュース:ゆず
12. 眼差し
作詞・作曲:北川悠仁 プロデュース:寺岡呼人&ゆず 編曲:亀田誠治
13. 君宛のメロディー
作詞・作曲:岩沢厚治 プロデュース:寺岡呼人&ゆず
14. つぶやき
作詞・作曲:岩沢厚治 プロデュース:寺岡呼人&ゆず
15. ワンダフルワールド
作詞・作曲:北川悠仁 プロデュース: 久石譲&ゆず

※楽曲「ワンダフルワールド」の印税の一部は、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)に寄付し、世界中の難民キャンプでの植樹事業など「みどりを増やす」プロジェクトを推進していきます。

「ワンダフルワールド」
Produced by 久石譲&ゆず
Orchestrated & Conducted by 久石譲
Orchestra:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
Percussion:梯郁夫
Chorus:TOKYO FM 少年合唱団, すずかけ児童合唱団, WONDERFUL CHORUS
Recorded & Mixed at Bunkamura Studio
Recorded at Avano Creative Studio

 

初回限定盤DVD付
1.ワンダフルワールド (ミュージック・ビデオ)
2.WONDERFUL DAYS recording of ワンダフルワールド

 

Disc. 鈴木理恵子 『WINTER GARDEN』

鈴木理恵子 wintergarden

2006年6月7日 CD発売

「鈴木理恵子は僕にとって永遠のヴァイオリニストである」 久石譲

世界的音楽家・久石譲プロデュースによるヴァイオリニスト鈴木理恵子の待望のソロアルバム!

久石譲がこのアルバムにあわせて書き下ろした新曲「Winter Garden」、学生時代の卒業作品「MEDIA」、そして名曲「For You」に加え、クラシックの数々の名曲を豪華収録。

 

 

【楽曲解説】

◇ウィンター・ガーデン / 久石譲

2006年作。このアルバムにあわせて書きおろされた楽曲。ミニマリスティックで疾走感のある第1楽章と、それとは対照的に瞑想的な雰囲気を持つ第2楽章の2つの楽章からなる。

1.第1楽章
8分の15拍子の中で多彩にフレーズが変化を見せる。ピアノとヴァイオリンの鋭いパッセージが互いの旋律を模倣しながら交錯してゆき、ねじれる様に絡み合いながらもお互いに歩み寄ることで再現へと向かう。

2.第2楽章
純度の高い硬質な和音の上に、ヴァイオリンが叙情的に歌い始める。次第に不安と緊張を増してゆく旋律を、助長する様に響きが変容してゆく。

6.フォー・ユー / 久石譲
1993年に制作された水の精霊と少年の交流を描いたファンタジー映画『水の旅人 -侍KIDS-』より。中山美穂が歌った主題歌「あなたになら・・・」のメロディをヴァイオリンが歌いあげる。多くの人を魅了しているそのメロディは今回このアルバムに収められているヴァイオリンとピアノによる演奏において、より深く繊細に心に響く。

13.メディア / 久石譲
国立音楽大学在学中、卒業演奏会にて初演された楽曲。久石の音楽的志向がミニマルへと移行してゆく以前の貴重なスコアをこのアルバムの為に初録音した。

(【楽曲解説】 CDライナーノーツより 久石譲作品のみ抜粋)

 

 

本作品のピアノ演奏は久石譲によるものではない。

 

 

鈴木理恵子 wintergarden

1.ウィンター・ガーデン 第1楽章 Winter Garden 1st movement / 久石譲
2.ウィンター・ガーデン 第2楽章 Winter Garden 2nd movement / 久石譲
3.即興曲 第15番 エディット・ピアフを讃えて / F.プーランク
4.即興曲 第7番 / F.プーランク
5.即興曲 第13番 / F.プーランク
6.フォー・ユー For You / 久石譲 (映画「水の旅人」主題歌より)
7.アンダルーサ(嘆き) / E.グラナドス
8.我が母の教え給いし歌 / A.ドヴォルザーク
9.古い仏教の祈り / L.ブーランジェ
10.シチリアーナ / M.T. von パラディス
11.太陽への讃歌 / N.A.リムスキー=コルサコフ
12.深い河 / 黒人霊歌
13.メディアMEDIA / 久石譲

Produced by Joe Hisaishi

Violin:鈴木理恵子
Piano:浦壁信二 (1,2,8,9,11,13) 小柳美奈子 (3-7,10,12)
Flute:荒川洋 (13)
Arrangement:唐木亮輔 (6)

Recorded at Wonder Station (1,2,13 – Mar.2006, 3,8~12 – Mar.2005, 4~7 – Feb.2004)
Mixed & Masterd (2006) at Wonder Station

 

Disc. 近藤浩志 『ARCANTO』

近藤浩志 ARCANTO

2003年12月3日 CD発売

久石譲プロデュースによる、チェリスト・近藤浩志のデビューアルバム。

 

名曲「風の谷のナウシカ組曲」[改訂版]、2003年4月オペラシティで行われた久石譲コンサートツアーのライブ音源「la pioggia」(久石譲ピアノ)、その他にもフォーレやショパンなどクラシックの名曲を収録。

高音質DSDレコーディングにより、チェロとピアノという最小限の編成ながらその演奏の圧倒的な存在感をあますところなく伝えています。選曲からレコーディングまで全て久石譲のプロデュースの元に完成したアルバムです。

タイトルの「ARCANTO」(アルカント)とは・・・Arco(弓)、とCanto(歌う)をかけあわせた造語である。

 

 

~曲目について~

久石さんから僕のソロアルバムを創ろうよ、とのお話を頂き当初、全曲久石さんの曲でと思っていた僕にとって、選曲はとても困難な作業でした。しかし久石さんの助言のもと、練りに練られたこの選曲は、今、録音を終えてみると、どの曲も最初から決まっていたかの様な愛しい気持ちを持てる物になりました。

久石さんの曲、「風の谷のナウシカ組曲」・・・・。
この曲との出会いは当時学生だった僕と、今のこの時をつなぐかけがえのないものになりました。その20年の軌跡の中で幾度となくこの曲に触れてきましたが、作曲者である久石さんと10年ほど前から一緒に音楽をさせて頂けるようになり、少しずつ本当の歌を教わってきたことが今ここに、僕が出来ること全てを懸けたナウシカ組曲となったことを幸せに思います。共に成長してきたこの組曲は僕の音楽の原点であり続けると思います。光と影。光が強ければ強いほど影は色濃くなり、また、影が深ければ深いほど、僅かな光に優しさや暖かさを感じる。そんなことを感じながらこの曲を弾きました。

静かな湖面に輝く曲線を浮かべてたたずむ「白鳥」。清らかな魂への救いを神に祈るタイスの姿を描いた「タイスの瞑想曲」。2曲とも微細ながらも生命の源を感じる力強さや厳しさがあるような気がします。力強く、厳しく、そして優しく歌うことを教えていただいたのは他でもない久石さんになのです。

歌うと言うことは僕の音楽の原点です。歌のように弾きたい。ずっとそう思ってきました。このアルバムにも原曲が歌の曲が3曲あります。夢にまであらわれる、愛する人への思いを歌った「夢のあとに」。愛してしまったことを悔やみながらも忘れ得ぬ思いをうちあける「花の歌」。そして、張り裂けそうな切ない旋律が終わりなく満ち引きする波のように歌いうねる「ヴォカリーズ」。

もうひとつ、歌曲ではないですが僕の中では歌になった曲。死者への問いかけ。鎮魂。そして思い出。凛とした流れの中に胸が裂ける様な慟哭の溢れている「ノクターン 第20番 嬰ハ短調」。演奏中涙がとまりませんでした。

心の一番深い場所に咲く一輪の花のような曲達です。そしてその場所へはとても一人では行けませんでした。このアルバム制作に関わって下さったスタッフ誰一人欠けてもこの演奏は出来なかったと思います。久石さんの大きな愛情は勿論ですが、是認の優しい気持ちが僕の音楽の道標になりました。

沢山の優しさと思いやりで創られたこのアルバム。
聴いて頂ける全ての方々にその心が伝わればと思っています。

2003年10月 近藤浩志

(CDライナーノーツ より)

 

 

近藤さんとのこと

近藤さんは、僕の文字通りの戦友である。数々の修羅場をふたりでくぐり抜けて来て、今や「あうん」の呼吸で演奏できる数少ない演奏家である。

近藤さんとは、彼が新日本フィルでチェロのトップをやっている頃に知り合った。だからもう10年以上の付き合いになる。その後、久石譲アンサンブルのコンサートにソリストとして参加してもらい、ミニマルミュージック系のやや先鋭な音楽をずっと一緒にやってきた。今年春先の9人のチェリストとピアノのコンサートツアーでは、コンサートマスターとして、僕の音楽を再現するのに最大の力を発揮して頂いた。近藤さん抜きでは、あのコンサートの成功はあり得なかった。そしてその感動の模様をDVDとして世に出す決心までつけさせたのも近藤さんの力だと思っている。

今回ワンダーランドレコード初のオリジナルアルバムアーティストとして近藤さんを迎えられたことは、僕個人としてもワンダーランドレコードとしても最大の喜びである。

ナウシカ組曲は、藤原真理さんによる素晴らしい名演が残されているが、今回、近藤さんの力強い演奏で、新たな「ナウシカ」として蘇った(一部編曲の手直しも行った)。

近藤さんはその大柄の体型から、優しくおおらかな人柄を想像しがちであるが(事実その通りでもあるのだが)、実に神経の細やかな、芸術家としての資質を十二分に持っている人である。そのあたりはこのアルバムにも十分に反映されている。アルバムアーティストは点であってはならない。線として次回作、そのまた次回作と作っていくべきだと僕は思っている。今後とも近藤さんの次回作、そして僕のコンサートと、一緒にやっていけることを心から愉しみにしている。

2003年10月 久石譲

(CDライナーノーツ より)

 

 

近藤浩志 ARCANTO

「風の谷のナウシカ」組曲[改訂版] / 久石譲
1. 風の伝説
2. レクイエム
3. 遠い日々
4. 谷への道
5. はるかな地へ

6. 夢のあとに / フォーレ
7. 白鳥 / サン=サーンス
8. ヴォカリーズ / ラフマニノフ
9. 花の歌~歌劇「カラメン」より~ / ビゼー
10. ノクターン 第20番 嬰ハ短調 / ショパン
11. タイスの瞑想曲 / マスネ
12. La Pioggia / 久石譲 (映画「時雨の記」より)

近藤浩志(チェロ)
吉澤友里絵(ピアノ) except M-12

久石譲(ピアノ) M-12

Produced by Joe Hisaishi

Recorded & Mixed at Wonder Station

 

Disc. 西田ひかる 『幸せのかたち』

西田ひかる 幸せのかたち

1998年9月2日 CD発売

久石譲プロデュース作品

 

1998年4月29日 CDS発売

タイアップ曲(2曲)がアルバムに先がけシングル発売されている。

西田ひかる pure

1. pure (ハウス食品 PURE-IN CFソング)
2. 私は私 (NHK総合テレビ「あした天気に」主題歌)
3. pure(オリジナル・カラオケ)
4. 私は私(オリジナル・カラオケ)

 

 

西田ひかる 幸せのかたち

1. pure 作詞:秋元康 作曲・編曲:久石譲
2. ねぇ,歩きましょ? 作詞:蓮水香 作曲:高野寛 編曲:森俊之
3. 人魚になりたい 作詞・作曲:大江千里 編曲:西脇辰弥
4. 幸せが胸にある (Duet with 高橋克典) 作詞:及川眠子 作曲:松本俊明 編曲:西脇辰弥
5. ひとり 作詞:伊藤裕子 作曲:上田知華 編曲:久石譲
6. 愛されたこと。 作詞:和田琢磨 作曲・編曲:久石譲
7. 生きる! 作詞・作曲:大江千里 編曲:窪田晴男
8. 午後の浜辺で 作詞:及川眠子 作曲:山口美央子 編曲:山川恵津子
9. 二人だけの時間 作詞:西田ひかる 作曲:上田知華 編曲:山川恵津子
10. 私は私 作詞:秋元康 作曲・編曲:久石譲

Produced by 久石譲

Piano , Keyborad:久石譲 1. 5. 6. 10.

 

Disc. 宮沢和史 with 久石譲 『旅立ちの時 ~Asian Dream Song~』

旅立ちの時 久石譲

1997年9月10日 SINGLE CD発売

長野パラリンピック冬季大会テーマ・ソング
作詞:ドリアン助川 作曲/編曲:久石譲 歌:宮沢和史

 

“雄大なるアジアの中の日本”

「滔々と流れる黄河 人を寄せつけないヒマラヤの山々 砂漠の民ベドウィン インドの 過去から未来に連なる永遠の流れ モダンで ほんとうはヨーロッパよりも深い歴史と近代性をもっていた日本 僕はアジアの一員で しかも日本人であって ほんとうによかった」
(久石譲 Asian Dream Song メモより)

 

旅立ちの時 ~Asian Dream Song~
作詞:ドリアン助川 作曲・編曲:久石譲 歌:宮沢和史

君の瞳に 花開く
夢をかなでる 心
風に吹かれるこの道さえも
星明りに照らされ
今 ただ一人歩こう

胸を震わせるときめきを
空と大地に歌おう
哀しみも笑顔もぬくもりも
熱い思いに揺れて
今 抱きしめて歩こう

旅立ちの勇気を
地平線の光りと分かち合うこの時
微笑みながら ふりむかずに

夢をつかむ者たちよ
君だけの花を咲かせよう

争いの日々を乗り越えて
青空に歌う時
かけがえのない命のはてに
名もない花を咲かそう
今 地球(ここ)に生きる者よ

旅立ちの勇気を
虹色の彼方に語りかけるこの時
微笑みながら ふりむかずに

夢をつかむ者たちよ
君だけの花を咲かせよう

夢をつかむ者たちよ
君だけの花を咲かせよう

(歌詞:シングルCD掲載オリジナル 書き起こし)

 

2. Asian Dream Song -Instrumental-
『Piano Stories II』に収録されたピアノ&弦楽によるオリジナル版インストゥルメンタル・ヴァージョンではない。このシングルにのみ収録された貴重な音源である。構成は歌曲化された1.で新たに加えられた大サビは除かれている。つまり、楽曲構成はオリジナル版のかたちをとりながら、音はシンセサイザーのみで作られている。アレンジは1.に近いが、生楽器や生ドラムからをもすべてシンセサイザー音源に変更されている。また民族音楽のようなコーラスやサンプリングも多様されている。同時期に「Kids Return」や「パラサイト・イヴ」といったデジタル楽器を駆使した作品を作っているが、その大きな流れのなかのひとつにあった時代の作品とみることもできる。

 

 

「曲を書いた後、ドリアンさんと何度か打ち合わせを重ねて、詞が生まれました。歌は宮沢君の『島唄』を聴いて、アジアを表現できる人だと思いお願いしました。そしたら、パラリンピックなら是非やりたいという返事もらって。すごく嬉しかったですね」

Blog. 「週刊ポスト 1997年9月19日号」 久石譲インタビュー内容 より抜粋)

 

 

 

旅立ちの時 久石譲

1.旅立ちの時 ~Asian Dream Song~ 歌:宮沢和史
2.Asian Dream Song -Instrumental-
3.旅立ちの時 ~Asian Dream Song~ (オリジナル・カラオケ)

 

Disc. 本名陽子 『friends』

本名陽子 friedns

1996年7月22日 CD発売

大ヒット曲「カントリー・ロード」から1年…
”高校3年・17才”本名陽子の等身大の想いを描いたオリジナルファーストアルバム

本名陽子といえば、スタジオジブリ作品 映画「耳をすませば」にて、主人公月島雫を演じていたその人である。同映画の主題歌「カントリー・ロード」も歌唱している。

本作のCDジャケットイラストは、同映画の監督を務めた近藤喜文氏によるものである。

久石譲プロデュース作品。

 

 

コメント

この時代にこんなに純粋で純朴な女の子がいるのか、というのが本名陽子さんと初めて会ったときの印象。アムラーのような女の子と正反対の位置にいる。もちろん女の子の中にも多面性があって、本名さんのような子でも茶パツにして、ああいうカッコをしてみたいという気持ちだってあることはわかる。でもそれだけを彼女たちが望んでいるわけではないだろう。現実は、友だちが大切で、生きているすべての中心が学園生活にあって、家に帰ったら、友だちと学校で会ってたはずなのに、夜、1時間も2時間も長電話する今の高校生。本名陽子なら、その感性をそのまま出したアルバムを作れると思った。

テーマは「フレンズ」。恋愛事だけじゃなくてもっと日常的な言葉で、本名さんから感じられるような自然体の、健やかさのあるアルバム。

そんなコンセプトで今回はプロデュースしてみた。いわば彼女の身の丈で作った、現代を一生懸命生きている女の子の歌。

このアルバムは彼女の到達点ではない。彼女自身、もっともっと成長するだろうし、歌手としての勝負もこれからだろう。でも今だからこそできる、今しか歌えない歌がある。荒削りかもしれないが、そんな勢いを、新鮮さを受けとめて欲しい。そこに本名陽子がいる。

プロデューサー/久石譲

(コメント ~CDライナーノーツより)

 

 

本作品において久石譲はあくまでも全面的プロデュース、収録された楽曲において作曲・編曲・演奏などを手がけているものはない。

 

 

アルバムに先駆け、「カントリー・ロード」(映画「耳をすませば」主題歌)につづくシングル第2弾として、久石譲プロデュースのもと「未来のドア」が発売された。同楽曲は本人がパーソナリティをつとめる文化放送番組「YOKO DE PARADISE」テーマ曲としても使用された。

1996年6月5日 Single CD発売

本名陽子 未来のドア

1. 未来のドア
2. ひだり巻きのアサガオ
3. 未来のドア (Original Karaoke)
4. ひだり巻きのアサガオ  (Original Karaoke)

「未来のドア」
作詞:工藤純子 作曲:福田典之 編曲:旭純 プロデュース:久石譲

「ひだり巻きのアサガオ」
作詞:藤林聖子 作曲:有坂美裕 編曲:旭純 プロデュース:久石譲

 

 

本名陽子 friedns

1. 未来のドア
2. フレンズ
3. 蒼空のために
4. オレンジの糸
5. 待ってて
6. あこがれは
7. 友達のままで
8. カントリー・ロード
9. ひだり巻きのアサガオ

 

Disc. 純名里沙 『Propose』

純名里沙 propose

1995年9月21日 CD発売

久石譲 作曲 プロデュース 作品

 

 

同アルバムからの先行シングルも発売されている。

1995年9月6日 CDS発売

プロポーズ 純名里沙 シングル

1. プロポーズ
2. 青い鳥
3. プロポーズ (オリジナル・カラオケ)

 

 

純名里沙 propose

1.プロポーズ  作詞:秋元康 作曲・編曲:久石譲
2.春の人  作詞:工藤順子 作曲・編曲:久石譲
3.素敵ひとつ  作詞:まさごろ 作曲・編曲:久石譲
4.こころ  作詞:芹口希理子 作曲・編曲:久石譲
5.見つめてみたい  作詞:渡辺なつみ 作曲・編曲:久石譲
6.愛の果て  作詞:芹口希理子 作曲:久石譲 編曲:旭純
7.めぐる季節  作詞:吉元由美 作曲:久石譲 編曲:片倉三起也(ALI PROJECT)
8.さよならの未来図  作詞:及川眠子 作曲・編曲:久石譲
9.青い鳥  作詞:工藤順子 作曲・編曲:久石譲

Produced by Joe Hisaishi

All Composed by Joe Hisaishi

All Arranged by Joe Hisaishi (except 6. 7.)

 

Disc. KOUJI 『友よ』

KOUJI 友よ

1995年5月19日 SINGLE CD発売

音楽がボクに生きていく勇気をくれた
14才 KOUJI デビュー

久石譲プロデュース作品

 

 

友よ KOJI sc 1

1.友よ
2.とまどいの中で
3.冬

全楽曲 作詞・作曲:KOUJI 編曲:久石譲

Produced by 久石譲

All songs Arranged & Performed by 久石譲

Guest Musicians:
吉川忠英(A.Guitar) Track-1
角田淳(E.Guitar) Track-2
斎藤有太(A.Piano) Track-3

Recorded at
Wonder Station
ON AIR AZABU
音のメルヘン屋