Posted on 2014/06/04
今年に入ってガーデニング・デビューしました。
気に入った花のことを調べていたら、それが広くヨーロッパでよく鑑賞されていることを知りました。風景としてはこういったものを連想します。
たしかにヨーロッパって、街の通りにも、家の窓辺にも、本当にお花が多いです。これは景観もさることながら、その土地の歴史や、観光業としても、いろいろな意味があるようです。
そして年間をとおして、よく咲いている、この花たちは、ゼラニウムやペチュニアといった品種です。多年草や宿年草といって、冬場以外の春~秋まで、咲いている期間が長く、一年間に何回も咲く、そして次の年もまた元気に大きくなって咲く、そんな花の種類です。ガーデニングをはじめてから結構勉強しました。
まだお披露目できるお花たちはないのですが、そんなこともあり、今ベランダや窓辺には少しずつ花が増えています。日本にいながら、ちょっとヨーロッパな雰囲気を醸し出せてて、気に入っています。
そして、宮崎駿監督のジブリ映画には、架空やいろいろな街の寄せ集め感こそあれ、ヨーロッパが舞台となっている作品がたくさんあります。そのつながりで、ヨーロッパの風景を感じる久石譲の楽曲を掘り出して聴いています。
映画の風景ともリンクするといえば、やはりこの3作品でしょうか。
『魔女の宅急便』 『紅の豚』 『ハウルの動く城』
これらの作品関連CDを春くらいからよく聴いています。
『魔女の宅急便』
一般的にはもちろんサウンドトラック盤が心地よい音楽ですが、イメージアルバムも、ハイテックシリーズも、サウンドトラックの各テーマが映画からはなれた音楽的世界観で、独立して完成された1曲として表現されているのでBGMにはぴったりです。
ワルツのテーマやヨーロッパの雰囲気のする楽器たちの使用など、そのあたりは、CD解説にて詳細あります。「晴れたら日に…」「旅立ち」「海が見える街」などなど序盤からヨーロッパです。
こちら ⇒ Disc. 久石譲 『魔女の宅急便 サントラ音楽集』
またこの作品のみならず、宮崎駿監督ジブリ作品の恒例となっているサントラ発売前のイメージアルバムと、その位置づけについても詳しく解説しています。
こちら ⇒ Disc. 久石譲 『魔女の宅急便 イメージアルバム』
ハイテックシリーズはイメージアルバムをもとにした久石譲楽曲ですが、編曲しているアレンジャーが違うので、また違う雰囲気を楽しめます。オリジナル盤にはない、乾いたアコースティック・ギターの爽やかなサウンドや、オリジナル盤以上の多種多様な楽器とアレンジになっています。
こちら ⇒ Disc. 久石譲 『魔女の宅急便 ハイテックシリーズ』
『紅の豚』
地中海、アドリア海の青い海と、大人なピアノ、ストリングスの調べ。目が覚めるような鮮やかな赤い花が似合います。「帰らざる日々」「Friend」「アドリアの海へ」「遠き時代を求めて」など。
『ハウルの動く城』
メインテーマ「人生のメリーゴーランド」はもちろんのこと、「空中散歩」「引越し」「花園」「星をのんだ少年」など、ヨーロッパの賑やかな街だけでなく、湖畔とそこに広がる花畑たち、そんな優しい彩りの花園が印象的です。
「イメージ交響組曲 ハウルの動く城」は、もちろん恒例のジブリ映画イメージアルバムですが、早い段階から制作していたものあるなかで、渾身のフルオーケストラです。そして、なんとそこにはメインテーマ「人生のメリーゴーランド」は…ありません。この段階ではまだ作曲されていなかったんですね。
後に、宮崎駿監督から、「この映画はメインテーマ1曲でほぼやりたい」という要望から、”18歳から90歳までのソフィーを表現できる曲”それに見合うだけ(主題や変奏としてバリエーション豊富にできる)の新しい楽曲を制作したのが「人生のメリーゴーランド」です。しっかりとメロディの軸があり、かつ多彩なバリエーションに変奏できる、そういう意図だと思います。
実際に、「人生のメリーゴーランド」は王道なワルツ(3拍子)の曲ですが、劇中では、これが4拍子になったり、時にはスリリングな曲調に、時にはしっとりとした恋心を歌ったピアノの調べにと、18歳から90歳までのソフィーの年齢や容姿、感情の振れ幅の大きさを、巧みに表現された「お見事!」としか言いようのない楽曲です。
なので、残念ながら、このイメージアルバムからは、おおよそ半分弱くらいしか本編では使用されていないのですが、それでも完成度は高いです。「ミステリアス・ワールド」「ソフィーの明日」「シークレット・ガーデン」など。「ケイブ・オブ・マインド」は、ハウルが星をのむ印象的なシーンで、「星をのんだ少年」として活かされています。
『魔女の宅急便』以外は、まだCD解説が追いついていないのですが。追々それぞれCD作品ごとに充実させていくつもりです。
そうこう言っていたら、『天空の城ラピュタ』もイギリスが舞台ですし、『風立ちぬ』もカプローニが登場するのはイタリア、サントラにも、メインテーマ「旅路」のモチーフとして「旅路(イタリアの風)」があります。
とにかく宮崎駿監督のジブリ作品にはヨーロッパ感が満載であり、久石譲のそれぞれの作品音楽も、それを見事に表現しているなあと思います。
ジブリ音楽のライブラリーはこちらにまとめています。
こちら ⇒ Studio Ghibli ディスコグラフィー
こんな音楽を聴きながら、ガーデニングに励み、部屋の一角でヨーロッパ感を感じていたら、映画本編もまた観たくなってきています。それは作品自体のおもしろさもあるんですけど、「あのシーンで、あの街並みで、あのテラスで、どんな花が描かれていたっけな?」となってしまうわけです。
もちろん細部にまでこだわるジブリ作品ですので、描かれている建物、風景、花、土の色までよく調べあげられています。この土地にこの植物は生息しないとか、この頃の東京の土は赤いとか…。
映画本編を観て、花の種類まではわかることはないかもしれませんが、(関連書籍を読めば紐解けるかもしれません)その風景や雰囲気はわかるので、イメージをふくらませて、ささやかなガーデニングの参考にはなるかなと思っています。小さな鉢植え、ひとつふたつでも。
ガーデニングの話をしたかったのか、久石譲のヨーロッパ感漂うある音楽の話をしたかったのか、わからなくなってしまいましたが。とにかく映画音楽も、ジブリ音楽も、久石譲音楽も、いろいろな切り口と楽しみ方があります。
光と水と風と音楽?!を切らすことなく、初夏の頃には、花たちが鮮やかに咲きほこってくれるよう、大切に育てていきたいと思います。(お披露目できるくらいまで)
とても前に書かれた記事ですが、検索から飛んできて拝見させていただきました。
私も魔女の宅急便、紅の豚、ハウルの動く城はジブリの中で特に好きな作品で、
それはあのヨーロッパの雰囲気が私を惹きつけるのかな、などと読みながら思ってしまいました笑
楽しく読ませていただきありがとうございました。
ありがとうございます♪