2011年9月7日 世界初演
「久石譲 Classics vol.4」コンサートにて世界初演された。久石譲(藤澤守名義)による現代音楽の交響曲第1番。第1楽章のみの未完作品となっている。
同公演前の久石譲曰く、「当初、全3楽章20-25分ほどの曲を考えていたが、第3楽章のスケッチに入った途端、第4楽章まで必要と感じ」時間的なこともあり、第1楽章のみの初演となった。
冒頭からミニマル要素を取り入れた変拍子の第1楽章。パッカーションも鳴り響く大編成の楽曲。メロディーや旋律を聴かせるモティーフよりも、実験的要素を盛り込んだ前衛的な作品。
交響曲 第1番 第1楽章は、コンサート1回のみの演奏。また全楽章は未完である。さらに全楽章完成後、この第1楽章も書き直される予定から、コンサートでのこの演奏は最初で最後の演奏となっている。
藤澤守名義では、さきに「久石譲 Classics vo.3」でも披露された「5th Dimension」という作品がある。ベートーヴェンの第5番『運命』をベースに11分に及ぶミニマル・ミュージックが展開される現代音楽である。それ以降、もしくは同時期に書かれたであろう交響曲第1番は、これもまた同じく東日本大震災後、3.11の影響を色濃く受けた作品であろう。「Fifth Dimension」は、『JOE HISAISHI CLASSICS 4』CD作品に収録されている。
2016.7. 追記
2016年7月29日「久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2016」にて、「THE EAST LAND SYMPHONY」という作品に発展する。すでに発表していた「交響曲第1番第1楽章」が、大作「THE EAST LAND SYMPHONY」の第1楽章:1. The East Land に改作される。
2017.8 追記
そのライブ音源はミニマリズム・シリーズ第3弾としてCD化され収録される。