Posted on 2022/09/04
ふらいすとーんです。
Overtone モチーフ です。
きれいに考えをまとめること、きれいに書き上げることをゴールとしていない、メモのような雑文です。お題=モチーフとして出発点です。これから先モチーフが展開したり充実した響きとなって開けてくる日がくるといいのですが。
モチーフ「春の祭典あれこれ」
久石譲第二回監督作品『4 MOVEMENT』(2001)です。このなかにとてもおどろおどろしいシーンがあって、なかなか強烈に印象にのこります。僕は当時観て動悸が…僕は当時観てとても理解追いつかない。だいぶん経ってから(というか最近)ふと思ったこと。これは久石さんのなかで『春の祭典』からイメージしたものかもしれないと。バレエ春の祭典にはこのCDジャケットのようなシーンがあって、それが4MOVEMENTのシーンとつながりましした。
『NHKスペシャルドラマ 坂の上の雲 オリジナル・サウンドトラック』(2009)の「11.戦争の悲劇」には、『ストラヴィンスキー:春の祭典』のTrack5,6に聴けるようなモチーフが登場しています。この作品はのちの作曲家たちのバイブルといっていいほど多くの影響を与えています。ジョン・ウィリアムズも映画『ジョーズ』などで春の祭典からインスパイアしたとわかる曲を残しています。
ウィキペディアだったかな?「多くの民謡を引用しているが、大部分は原型をとどめないほど変形されている」「ロシア民謡などからもいくつかの素材を借りているらしい」とある春の祭典です。坂の上の雲もロシアは舞台のひとつ。そして、戦争、生贄、犠牲者。
『4 MOVEMENT』に戻って。DVDパッケージを手にとってみると。
【メッセージ】
この物語は、主人公のミオが5歳、10歳、20歳と成長していく、4つの楽章(MOVEMENT)から成り立っている。ひとりの人間の心の中には様々な顔があり、とてもやさしい部分と、人にはいえない暗い部分とを皆んなが持っている。ひとりひとりの中にあるものは小さくても、世界中の人間の、つまり60億分ものエネルギーとなると、それが戦争や、憎しみといった世の中の様々な問題を起こしているのではないか。ひとりひとりの中にある問題が連鎖拡大されて戦争が起こったりする。それを解決するのは、自分自身であって、問題は自分の外にあるのではなくて、自分の中にある。「心の中の闇に生まれたもうひとりの自分とどう向き合っていくか」がこの作品の大きなテーマである。 -久石譲
人がもつダークサイドな一面と、それが集まり肥大化していったときの戦争、生贄、犠牲者。『4 MOVEMENT』『春の祭典』『坂の上の雲』、演出面や音楽面でつながるところが(それぞれに)あるような気がしてきます。
ほんとうは、すぐに口をついて出ないといけない感想はすっ飛ばしました。ゾクゾクするミニマル曲だったり、同時期にあたる『千と千尋の神隠し』に通じるような曲想があったりと。もしDVDを入手できることができたら、ぜひ見てみてほしい作品です。サウンドトラックCD付きです。
作曲家・久石譲も多くの影響を受けている作品『春の祭典』。指揮者・久石譲も多くの演奏会でプログラムする作品『春の祭典』です。ちょっと昔は苦手だった、でも今は、とてもコンサートで聴けるのを楽しみにしている作品です。
コンサート予定
2023年2月16日
特別演奏会 九響×日本センチュリー響
福岡・アクロス福岡 シンフォニーホール
九州交響楽団/日本センチュリー交響楽団(合同演奏)
2023年2月17日
日本センチュリー交響楽団 定期演奏会 #270
大阪・ザ・シンフォニーホール
九州交響楽団/日本センチュリー交響楽団(合同演奏)
2024年2月16,17日
新日本フィルハーモニー交響楽団 すみだクラシックへの扉 #20
東京・すみだトリフォニーホール
新日本フィルハーモニー交響楽団
そんなモチーフでした。
それではまた。
reverb.
久石版『春の祭典』はクラシック通の評判もすこぶるいい!!
*「Overtone」は直接的には久石譲情報ではないけれど、《関連する・つながる》かもしれない、もっと広い範囲のお話をしたいと、別部屋で掲載しています。Overtone [back number]
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