Blog. 久石譲 オルゴールのシンフォニーできらめく冬を

Posted on 2013/11/23

2010年7月、久石譲作曲の映画音楽やCMソングをオルゴールやオルガンで演奏する特別展「久石譲。記憶の扉。~オルゴールが紡ぐノスタルジー~」が神戸市灘区のオルゴールミュージアム「ホール・オブ・ホールズ六甲」で開催されていました。

高さ5メートル、幅8メートルの日本最大級の自動演奏オルガンや、金属の円盤が回転することで音が出る「ディスクオルゴール」を使い、久石譲のCM音楽 / 映画音楽 / ジブリ音楽 が演奏披露されていたようです。

オルゴールの音色が紡ぎだす、情感溢れる久石譲の作品世界を楽むことができたこの特別展ですが、実は公式サイトにてその演奏を今でも聴くことができます。

幾度となく公式サイトYoutubeで聴いたことがありました。夏の催事だけあって、涼しげでいいなーと思って聴いていたのですが、改めてこの季節に聴いてみると、また感じ方も変わっていいなと思ったのでご紹介します。

 

映画「となりのトトロ」より「となりのトトロ」~映画「紅の豚」より「アドリアの海へ」~
映画「千と千尋の神隠し」より「ふたたび」 メドレー

 

サントリー緑茶伊右衛門CM音楽「Oriental Wind」

公式サイトYoutubeより

 

オルゴールらしい響きがステキです。どの曲も原曲とはまた違った印象を与えてくれます。これから冬に向かって寒くなります。クリスマスを演出する街やイルミネーション。そして冬ならではのピンと張った透明感のある空気。寒さと一緒に、こういったきらめいた風景やあたたかいぬくもり。

そんなこれからの季節にもピッタリなオルゴール・シンフォニーです。

 

ほかにも公式サイトでは、
映画「崖の上のポニョ」より「崖の上のポニョ」
映画「あの夏、いちばん静かな海。」より「SILENT LOVE」
映画「菊次郎の夏」より「Summer」~映画「魔女の宅急便」より「海の見える街」
などどれも有名な久石譲作品を貴重なオルゴールやオルガン演奏で楽しめます。

公式サイト〉〉六甲山ポータルサイト ROKKOUSAN.COM
「Sumeer」「Oriental Wind」「Silent Love」など5曲の演奏映像を視聴可能

 

ぜひのぞいてみてください。

寒い季節だからこそ、ワクワクしたいですね、あったまりたいですね。ぬくもりある家のなかで、子供たちと一緒に、恋人と寄り添いながら、そんなあったかい冬を迎えれますように。

 

六甲オルゴールミュージアム

 

特集》 久石譲 クリスマス特集 2013

久石譲 クリスマス

 

数多くの曲を世に送り出している久石譲。意外にもクリスマス・ソングを作曲したことはありません。それでもクリスマスを連想させる心温まる曲はたくさんあります。そのなかから選りすぐりクリスマスを演出してくれる光瞬く曲を特集!

 

久石譲 PIANO STORIES 2
「White Night」
久石譲 『PIANO STORIES II』 収録

 

タイトルからも唯一のホーリーナイト・ソングと言ってもいい名曲。ピアノと室内楽の優美な調べに、ベルの音色も響きわたる。ノンタイアップながら歌のように印象的なメロディーで聖夜を彩る。雪の結晶が星屑たちと歌う。

※「White Night」は歌詞のついたPOPSアレンジにより「長距離電話」/池田聡 として久石譲プロデュースにて発表されている。

※女性コーラス・グループ リトル・キャロルによって別作詞され「ホワイトナイト」としてクリスマスアルバムに収録されている。久石譲の娘、麻衣が中心となったグループで澄んだコーラスが印象的。

 

今井美樹 flow into space
「遠い街から」
今井美樹 『flow into space』 収録

 

久石譲作曲/編曲による今井美樹オリジナル・アルバム収録曲。イントロのピアノの調べから、徐々に重なりあうストリングス、透きとおった歌声。今井美樹による歌詞も遠く恋人を待ちわびる女性と冬の情景が広がる世界。隠れた名曲であり、この作品のために書き下ろされた貴重な歌曲。

 

久石譲 Asian X.T.C.
「Woman ~Next Stage~」
久石譲 『Asian X.T.C.』 収録

 

コートを身に装いエレガントに歩く女性と煌めく冬の街路樹たち。イルミネーションは彼女のためのスポットライトか。ピアノと弦とハープが女性の内面、美しさと強さを華麗に演出。CM楽曲としても使用されたとても品のある楽曲。

 

久石譲 PIANO STORIES 3
「Cinema Nostalgia」
久石譲 『NOSTALGIA ~PIANO STORIES III~』 収録

 

金曜ロードショーのオープニングでもおなじみだった楽曲。温かく寄り添ってロマンティックな映画でも観ようか。それとも私たちがドラマティックな映画の主人公のように。

 

My Lost City
「冬の夢」
久石譲 『My Lost City』 収録

 

上品なオーケストラとピアノによって紡ぎだされる冬のあしあと。外は雪が降りしきる、オレンジ色の淡い部屋の明かりとぬくもり。冬の夢はどんな景色が広がっているだろう。深く、遠く。

 

久石譲 WORKS I
「SILENT LOVE」
久石譲 『WORKS I』 収録

 

映画「あの夏、いちばん静かな海。」メインテーマ曲。コーラスとヴァイオリンが切なくも涙腺をふるわせる印象的なこの曲がフルオーケストラアレンジとして壮大に甦り、大きな愛によって包みこまれるよう。

 

久石譲 悪人 オリジナル・サウンドトラック
「Your Story ~Vocalise~」 (久石譲×福原美穂)
久石譲 『悪人 オリジナル・サウンドトラック』 収録

 

クラシックのような美しい旋律とヴォカリーズが印象的な祈りの曲。言葉はいらない、キャンドルの小さな光に包まれる小さな世界。その一寸の光は祈りであり、希望であり、夢であり、愛であり。

 

久石譲 MELODY BLVD
「Rosso Adriatico」
久石譲 『MELODY Blvd.』 収録

 

映画「紅の豚」より「真紅の翼」。映画本編ではJAZZYなピアノソロ曲。ここではサックスやハーモニカが大人の雰囲気をバンド演奏にて。ワインが似合う、赤い花、赤いドレス、とにかくアカ(Rosso)が眩い曲。

 

久石譲 MELODY BLVD
「Here We Are」
久石譲 『MELODY Blvd.』 収録

 

映画「青春デンデケデケデケ」より「青春のモニュメント」Vocal ver.。オリジナルもオールディーズな香りを漂わせていたこのインスト曲が美しい英語コーラスによって暖炉を囲んだアットホームな楽曲に。

 

最後は久石譲作曲ではないが、久石譲&新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ として収められた楽曲たち。

久石譲 WDO BEST
「男と女」 「白い恋人たち」 「アヴェ・マリア」
『W.D.O. BEST』 収録

 

いずれも往年のスクリーンを彩った名作映画の、印象的な名曲たち。オリジナル楽曲を尊重しながらも、緻密で大胆な久石譲フルオーケストラアレンジ。劇中本編ではとても短いテーマ曲たちを、それぞれひとつの楽曲として演出している。

 

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Info. 2013/11/20 [雑誌] 『SWITCH』12月号で『かぐや姫の物語』特集、久石譲の現場レポートも

2013年11月20日に発行される雑誌『SWITCH』12月号にて、映画『かぐや姫の物語』の公開に先立ってスタジオジブリ特集を展開。ドワンゴの会長 川上量生氏が責任編集を務める中、主題歌を歌う二階堂和美のインタビューや久石譲音楽収録現場レポートなども掲載されている。

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Disc. 久石譲 『かぐや姫の物語 サウンドトラック』

かぐや姫の物語 サウンドトラック

2013年11月20日 CD発売 TKCA-74030
2021年4月24日 LP発売 TJJA-10034

 

2013年公開 スタジオジブリ作品 映画「かぐや姫の物語」
監督:高畑勲 音楽:久石譲 主題歌:二階堂和美
演奏:東京交響楽団

 

宮崎駿監督の全10作品の音楽を担当した久石譲が
30年の時を経てついに初タッグとなる高畑勲監督の音楽担当

 

 

特別対談 [監督] 高畑勲 × [音楽] 久石譲
映画と音楽、その”到達点”へ。

高畑:
僕はこれまで久石さんにわざとお願いしてこなかったんです。『風の谷のナウシカ』以来、久石さんは宮崎駿との素晴らしいコンビが成立していましたから、それを大事にしたいと思って。でも今回はぜひ久石さんに、と思ったのですが、諸事情で一度はあきらめかけた。しかし、やはり、どうしても久石さんにお願いしようという気持ちが強くなったんです。

久石:
まずは絵を描くために必要な琴の曲を作るところから始めましたよね。

高畑:
その琴の曲がものすごくよかったんです。大事なテーマとして映画音楽としても使っていますが、初めて聴いたとき、お願いしてよかったと、心から安心したのを覚えています。

久石:
ビギナーズラックみたいなものですよ。大変だったのはそのあと。高畑さんから「登場人物の気持ちを表現してはいけない」「状況につけてはいけない」「観客の気持ちをあおってはいけない」と指示があったんです。

高畑:
久石さんは少しおおげさにおっしゃっています(笑)。でも主人公の悲しみに悲しい音楽というのではなく、観客がどうなるのかと心配しながら観みていく、その気持ちに寄り添ってくれるような音楽がほしいと。久石さんならやっていただけるなと思ったのは『悪人』(李相日監督)の音楽を聴いたからです。本当に感心したんですよ。見事に運命を見守る音楽だったので。

 

高畑:
阿弥陀来迎図という阿弥陀さまがお迎えにきてくれる絵があります。平安時代以来、そういう絵がたくさん残っているんですけれど、その絵の中で楽器を奏しているんですね。ところが描かれている楽器は正倉院あたりにしかないような西域の楽器ばかりで、日本ではほとんど演奏されていない。だから絵を見ても当時の人には音が聞こえてこなかったと思います。でも、打楽器もいっぱい使っているし、天人たちはきっと、悩みのないリズムで愉快に、能天気な音楽を鳴らしながら降りてくるはずだと。最初の発想はサンバでした。

久石:
サンバの話を聞いたときは衝撃的でした。「ああ、この映画どこまでいくんだろう」と(笑)。でも、おかげでスイッチが入っちゃいましたね。映画全体は西洋音楽、オーケストラをベースにしたものなんですけど、天人の音楽だけは選曲ミスと思われてもいいくらいに切り口を替えようと。ただ完全に分離させてしまうのもよくないので、考えた結果、ケルティック・ハープやアフリカの太鼓、南米の弦楽器チャランゴなどをシンプルなフレーズでどんどん入れるアイデアでした。却下されると思って持っていったのですが、高畑さんからは「いいですね」って。

高畑:
むしろ難しかったのは、捨丸とかぐや姫が再会する場面の曲です。それまで出てくる生きる喜びのテーマより、もうひとつ別のテーマが必要だと思ったんです。命を燃やすことの象徴として男女の結びつきを描いているので、幼少期の生きる喜びのテーマとは違う喜びがそこに必要ではないかと。それで別のテーマを依頼して書いていただいたのですが、やっぱり違うと思ってしまった。それで元に戻って、再び生きる喜びのテーマをここで高鳴らした方がいいと久石さんにお伝えしたら「最初からそう言ってましたよ」って(笑)。

久石:
直後に天人の音楽という今までの流れとはまったく違うテーマが出てきますからね。捨丸との再会シーンで切り口を替えちゃうと、ちょっと過剰になるんじゃないかという印象を持っていました。それで元通りでいきましょうということになったら、逆にものすごい勢いの曲が生まれましたよね。

久石:
自分にとって代表作になったということです。作る過程で個人としても課題を課すわけです。これまでフルオーケストラによるアプローチをずいぶんしてきたのが、今年に入って台詞と同居しながら音楽が邪魔にならないためにはどうしたらいいかを模索していて、それがやっと形になりました。

Blog. 久石譲 「かぐや姫の物語」 インタビュー ロマンアルバムより 抜粋)

 

 

 

久石 「2012年の暮れに鈴木(敏夫)さんから「『かぐや姫の物語』の公開が延期されたので、『風立ちぬ』共々ぜひやってほしい」とご依頼をいただきました。そのときはビックリしましたね。まさか高畑さんとご一緒できるとは思ってもいませんでしたから。でも、僕は高畑さんをとても尊敬していましたし、高畑さんとご一緒できるのだったら、ぜひやりたいと、返事をさせていただきました。」

久石 「打ち合わせでは、Mナンバーで53まであったんですよ。53曲もあるということは、裏返せば、音楽が絶えず映像と共存していて、鳴っていることを意識させない書き方をしていかなければいけないということですね。ですから、音楽の組み立て方も大変でした。曲数が多い場合、メロディーを強調したりして音楽が主張し過ぎると、浮いちゃうんですよ。映像もムダをはぶいた省略形ですし、効果音も決して多くない。その意味でも、音楽は極力エッセンスみたいなもので勝負しないと映像との共存ができなくなってしまいますし、全体を引き算的な発想で作っていかないといけませんでした。そして、音もできるだけ薄く書く方法をとりました。もちろん、薄く書くというのは決して中途半端に書くということではありません。逆に、それに見合うメロディーを書かなければなりませんし、和音とか一切なくても成立するものを作らなければいけません。ワンフレーズを聴いただけで特徴が捉えられるようなものを、ですね。ペンタトニックのフリをしているんですけれども、実はコードに関してはかなり高等なことをやっています。」

久石 「高畑さんさんは音楽への造詣が深い方です。前に高畑さんが書かれた映画音楽についての文章を拝読したことがあるんですが、そこでは最終的な映画音楽の理想として「音楽と効果音が全部混ざったような世界」というようなことを書かれていました。なかなかそういうところまで理解する人はいませんし、そういうことも今回はできるという嬉しさを感じましたね。「光の音」についてはピアノを中心に、ハープ、グロッケン、フィンガーシンバル、ウッドブロックなどを掛け合わせて表現しています。今回は弦の特殊奏法も多いです。それは最近、現代音楽も手がけていることも含めた自分のパレットの中で、やれることは全部やろうとした結果ですね。その意味では比較的、自由に書いています。トータルで、今まであまりなかった世界に持ち込めたらいいなというのはありましたね。」

久石 「これは非常に重要なところなんですが、高畑さんから持ち出された注文というのが「一切、登場人物の気持ちを表現しないでほしい」「状況に付けないでほしい」「観客の気持ちを煽らないでほしい」ということでした。つまり、「一切感情に訴えかけてはいけない」というのが高畑さんとの最初の約束だったんです。禁じ手だらけでした(笑)。例えば「”生きる喜び”という曲を書いてほしいが、登場人物の気持ちを表現してはいけない」みないな。ですから、キャラクターの内面ということではなく、むしろそこから引いたところで音楽を付けなければならなかったんですね。俯瞰した位置にある音楽といってもいいです。高畑さんは僕が以前に手がけた『悪人』の音楽を気に入ってくださっていて、「『悪人』のような感じの距離の取り方で」と、ずっとおっしゃっていました。『悪人』も登場人物の気持ちを表現していませんからね。」

Blog. 久石譲 「かぐや姫の物語」 インタビュー ビジュアルガイドより 抜粋)

 

 

久石:
今回の場合、高畑さんご自身で作詞作曲された”わらべ唄”という曲がすでにありました。それがもう5音音階でつくられてしまっているんです。”わらべ唄”は結構重要なシーンで使われるので、そうすると、それを加味した上でトータルの音楽をどうつくっていくかというふうに考えます。であるならば、必然的にこちらもある程度5音音階を使用したものをつくらないと整合性が取れない。ただ5音音階というのは下手すると本当に陳腐なものになりやすいので難しいですね。全体として日本の音階が主体になっているんですが、それを感じさせないようにするにはどうするかというのがかなり大変でした。例を挙げるとマーラーの “大地の歌” 。あれは李白の詩を使って、出だしから非常に5音音階的なんです。マーラーのような、同じ5音音階を使っても全然別口に聴こえるようなアプローチであるとか、そういうようなものを考えました。あとは、アルヴォ・ペルトという現代の作曲家なんですが、すごくシンプルで単純な和音を使う人のものとか。そういうものを参考にしながら全体を高畑さんが考えられている世界に近づけるようにしていく作業でしたが、それがだんだんと、高畑さんに似てきてしまって。僕も相当論理的に考えるほうなので、思考法が似てる、などと言うと偉そうに聞こえてしまうかもしれませんが、ひとつひとつ理詰めでつくっていきました。でも普通なら、今回のように主題歌がついて、大事なところで使われる曲もすでにあったら間違いなく断っています。いろいろなものをくっつけられてしまうと最終的に音楽全部に責任持てないですから。でも高畑さんのことはとても尊敬していたので今回はお引き受けしたんです。

久石:
書いた曲のチェックは、高畑さんは「想像できるのでピアノスケッチで大丈夫です」と言ってくださっていたので、ピアノスケッチを送っていました。だんだんとそれにオーケストラの色をつけたものをまた送る。これを六十数曲ずっと繰り返したわけです。送るたびにバッと修正オーダーが来る。高畑さんの場合は特に多く、「また来たか」みたいな。「またこんなにですか(笑)」とか。ところがある時期を越えたら、台詞とぶつかると音楽が損だからと、台詞とメロディーの入るタイミングをちょっと遅らせて欲しいとか、そういう修正が多くなってきたんです。その辺りから完全に高畑さんとシンクロしましたね。

久石:
例えば、台詞とぶつかると音楽は小さくせざるを得ない。台詞が聞こえないと困るから。だから「音楽が損だから遅らせましょう、そうしたら小さくしないで済む」ということを具体的に言う監督は数えるほどしかいない。これは音楽を大切にしていただいている証拠です。どう考えても映画ですから、何をしゃべっているのか分からないとマズい。だから台詞は聞かせないといけない、でも音楽をそのために小さくするのは忍びない、だから、タイミングを変えて欲しい。という言い方ですから、これはもうほんとうにありがたいですよね。おかげで音楽は変拍子だらけになりましたけど、こんな素晴らしい人はそうそういません。

久石:
今作のような、ああいう絵のタッチは、音楽をつくるのにも完全に影響しましたね。あの絵は引き算の発想ですね。全部写実するより無駄なものを外す、ということは、音楽も同じなんです。効果音もそうですし、要するにすべて、必要最低限にシンプルにつくらなければいけない。つまり、オーケストラでガーンと派手にいくより、エッセンスをどこまで薄くするか。で、最初の打ち合わせでは五十数曲必要と言われたけれど、最終的には40曲ぐらいに落ち着くだろうと思っていた。一応ピアノのスケッチを書くけど、どうせ削られるのであれば、もう異様に薄く書いてしまおうと思って、薄く書いたんですよ。そしたら、全部採用になってしまって。でも考えれば、最初から高畑さんも極力シンプルにするということはおっしゃっていましたし、構築された音楽よりも、非常にシンプルなんだけど、力強いものがいいって。

久石:
いわゆる省略形の、すごく引いたもの。その発想というか思想というか考え方は、音楽にも効果音にもすべてに徹底されるなと思ったので、自分も引き算の発想でつくったんです。そうしないと音楽が浮いてしまう。感情を押し付けて「ここは泣くように」という感じの音楽を「泣きなさい」と書くよりは、その悲しみを受け止めつつも3歩ぐらい引いたところで書くと、観客のほうが自動的に気持ちがそこにいくんですよね。高畑さんは今回それをかなり何度もおっしゃっていて、僕もいちばん気を付けたところですね。

久石:
でも高畑さん、意外にオーケストラの音などにはこだわっていないんです。良けりゃオーケストラでもいいんですという感じでしたね。だから、こちらからもどんどん変えたりもしました。途中でリュート、ルネッサンスのギターみたいなものを使いますと提案したときも、絶対変えたほうが高畑さんは喜ぶと確信していたから。それで実際に変えても、なにも言わないというか「あ、いいです、いいです。これでいいです」だけ。音楽的なことで、今回ものすごく注意したのは、メロディーの楽器をフルートだとか弦などのように音がピーと伸びる楽器を極力少なくしたんです。ピアノやハープだとかチェレスタとか、要するに弾いたら音が全部減衰していく楽器、アタックを抑えたそれらを中心に据えました。そうすると、ポンと鳴るけれども消えていくから、台詞を食い辛いんですよ。もちろん五十数曲と多いので「音楽うるさいな」となると終わってしまうから、うるさくしないための方法なんですが。ただ、そうすると、ピアノ、ハープ、チェレスタ、グロッケンなどと楽器が限られちゃうので、それでもうひとつさっき言ったリュートというのを加えることで、その辺の音色をちょっと増やして、できるだけ台詞と共存できるように組んでいったんです。だから発想としては「リュートの音っていいよね」ではないんです(笑)。感覚的じゃなくて、減衰系の楽器で色が必要だ、と。そういうふうに論理的に決めたんです。高畑さんみたいでしょ?たぶんそこは似てるんだと思います。高畑さんと同じというとおこがましいから、ちょっと似ている程度で(笑)。

Blog. 久石譲 「かぐや姫の物語」 インタビュー 熱風より 抜粋)

 

 

 

鈴木:最高の作品は、運も味方につける
『ナウシカ』と『天空の城ラピュタ』で、宮崎☓久石の名コンビが世間にも認知された。どちらも音楽担当をしていた高畑さんは、「だから自分が映画を制作するときには、久石さんに音楽を頼むことはできない」と話していたんです。ところが、突如『かぐや姫の物語』の音楽は、久石さんにお願いしたいと言い出した。

当初、『風立ちぬ』との同日公開を目論んでいた僕は、困ってしまった。その両作を久石さんがやるのはどうかと。

そこで宮さんがどう思うかと話しに行きました。「久石さんもかぐや姫の音楽をやりたがってるし、高畑さんもお願いしたいと言っている」と。そういうとき、宮さんはすこしキレ気味に、決まってこう言うんです。

「そんなことは、久石さんが決めればいいんだ!俺の知ったこっちゃない」

このときもそう話した途端に、「久石さんやっちゃうよな~。マズイよ、鈴木さん。久石さんを阻止してよ。『風立ちぬ』だけでいいよ!パクさん(高畑勲)は他の人がいっぱいいるじゃん」と言うんですよ。

結局、『かぐや姫』のほうの制作が遅れて、公開が4ヵ月延期されることになり、改めて久石さんにお願いしました。同日公開はできなかったけれど、作品として、これは本当に運が良かった。

Blog. 「オトナの!格言」 鈴木敏夫×久石譲×藤巻直哉 対談内容紹介 より)

 

 

 

 

 

 

2021年発売LP盤には、新しく書き下ろされたライナーノーツが封入された。時間を経てとても具体的で貴重な解説になっている。

 

 

 

 

日本の純音楽、忘れていた日本古来の旋律や楽器の響き。絶妙のさじ加減で古来の伝統音楽と現代の音色が織り重なっている。美しい旋律、独特な日本の美を感じさせる和楽器。

高畑勲監督による約14年ぶり、8年の構想期間を費やしたこの作品は、日本アニメーション界に大きな布石を打つことは間違いない。そしてそれは久石譲によるこの映画音楽も同じだと思う。

この作品には日本の文化が詰まっている。現代人が忘れていたもの、失くしたものが、ここには眩く輝いている。日本人で良かった、日本を誇りに思う、そんな作品。

 

 

 

かぐや姫の物語 サウンドトラック

1.はじまり
2.光り
3.小さき姫
4.生きる喜び
5.芽生え
6.タケノコ
7.生命(いのち)
8.山里
9.衣
10.旅立ち
11.秋の実り
12.なよたけ
13.手習い
14.生命(いのち)の庭
15.宴
16.絶望
17.春のめぐり
18.美しき琴の調べ
19.春のワルツ
20.里への想い
21.高貴なお方の狂騒曲(ラプソディ)
22.真心
23.蜩(ひぐらし)の夜
24.月の不思議
25.悲しみ
26.運命(さだめ)
27.月の都
28.帰郷
29.帰郷
30.天人の音楽Ⅰ
31.別離(わかれ)
32.天人の音楽Ⅱ
33.月
34.いのちの記憶 (唄:二階堂和美)
– – – – – – – – – – – – –
35.琴の調べ
36.わらべ唄 (作曲:高畑勲)
37.天女の歌 (作曲:高畑勲)

作曲・編曲・プロデュース:久石譲

指揮:久石譲
ピアノ:久石譲 (Track 12,31,33)
演奏:東京交響楽団
ゲスト・コンサートマスター:近藤薫
Lute:金子浩 (Track 10,15,26,28)
古箏:姜小青 (Track 18,23,25)

天人の音楽 (Track 30,32)
Whistle,Charango,Guitar,Celtic Harp,Harp,W.Bass,Percussion,篳篥,竜笛

録音:ミューザ川崎シンフォニーホール、Bunkamura Studio
ミキシング:Bunkamura Studio

 

 

【初回プレス限定特典】特典ディスク PSCD-2479
・映画「かぐや姫の物語」音源 (ジャケットと別絵柄の紙ジャケ仕様)
・映画収録曲よりサウンドトラック未収録音源5曲を収録
・紙ジャケット仕様 Discプリントはレコード盤デザイン

かぐや姫の物語 サウンドトラック 特典CD

1. なよ竹のかぐや姫(古筝)
2. 名付け披露(田楽)
3. タカラモノ(古筝)
4. 公卿たち(雅楽)
5. レンゲ草(古筝)

 

The Tale of the Princess Kaguya (Original Soundtrack)

1.Overture
2.Light
3.The Little Princess
4.The Joy of Living
5.The Sprout
6.Li’l Bamboo
7.Life
8.Mountain Hamlet
9.Robe
10.Setting Out
11.Autumn Harvest
12.Supple Bamboo
13.Writing Practice
14.The Garden of Life
15.The Banquet
16.Despair
17.The Coming of Spring
18.Melody of the Beautiful Koto
19.Spring Waltz
20.Memories of the Village
21.The Nobles’ Wild Ride
22.Devotion
23.Cicada Night
24.Mystery of the Moon
25.Sorrow
26.Fate
27.The City of the Moon
28.Going Home
29.Flying
30.The Procession of Celestial Beings I
31.The Parting
32.The Procession of Celestial Beings II
33.Moon
34.When I Remember This Life
35.Koto Melody
36.Nursery Rhyme
37.Song of the Heavenly Maiden

 

가구야공주 이야기 Original Soundtrack
(South Korea, 2013) PCKD-20219

1.시작
2.빛
3.작은 공주
4.삶의 기쁨
5.발아
6.대나무순
7.생명
8.산골
9.옷
10.여행
11.가을의 열매
12어린 대나무
13.연습
14.생활의 정원
15.잔치
16.절망
17.봄의 순례
18.아름다운 현의 연주
19.봄의 왈츠
20.마을에 대한 추억
21고귀한 분의 광소곡
22.진심
23.매미의 밤
24.달의 신비
25.슬픔
26.운명
27.달의 도시
28.귀향
29.비상
30.천인(天人)의 음악 Ⅰ
31.이별
32.천인(天人)의 음악 Ⅱ
33.달
34.생명의 기억
35.현의 연주
36.전래동요
37.선녀의 노래

 

Info. 2013/12/03 「ラーメンより大切なもの ~東池袋大勝軒 50年の秘密~」 DVD発売

2013年6月8日公開
ドキュメンタリー映画「ラーメンより大切なもの ~東池袋 大勝軒 50年の秘密~」
監督:印南貴史 音楽:高田耕至
エンディングテーマ曲:久石譲

2013年12月3日 DVD発売

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特集》 久石譲 「Oriental Wind」 CD/DVD/楽譜 特集

伊右衛門 oriental wind まとめ

 

2004年から2012年までCM音楽として親しまれた「Oriental Wind」。久石譲の代表曲のひとつともいえるこの曲、サントリー緑茶 伊右衛門 CF曲として四季折々なバリエーションでお茶の間に響いてきた楽曲。

実はこの有名な「Oriental Wind」、CMバージョンとしてはCD化されていない作品。十数バージョンに及ぶ全バージョンがいずれもCDにはなっていない。

当時、久石譲オフィシャルサイトにアクセスすると、TOPページのBGMとしてCMオリジナル版を視聴することができた。約35~40秒のフルサイズでモノラル音源ではあったがとても貴重である。

 

それでもいくつかの久石譲作品のなかで聴くことができる。

CD作品、そしてCMバージョンの楽譜、初回特典のみのDVDまで、「Oriental Wind」の世界を総力大特集!

 

久石譲 『PIANO STORIES 4 FREEDOM』
CD
久石譲 『FREEDOM PIANO STORIES 4』 収録

 

2005年に発表されたオリジナル・ソロアルバムにて初お披露目。アコースティックな室内楽編成で弦楽器やピアノが旋律を奏でる。過渡期のアルバムと位置づけるように、「Oriental Wind」のオリジナルは、ミニマルや不協和音の響きあう独特の雰囲気を醸し出している。

 

久石譲 『Piano Stories Best ’88-’08』
CD
久石譲 『Piano Stories Best ’88-’08』 収録

 

ピアノ・ストーリーズ・シリーズから厳選されたベスト盤。アレンジは「FREEDOM PIANO STORIES 4」と同じであるが、Remixとなっていてより広がりと深みのある響きとして収録されている。

 

久石譲 WORKS3
CD
久石譲 『WORKS III』 収録

 

フルオーケストラ・アレンジされ、色彩豊かな鮮やかさを表現。ピアノやストリングスだけでなく、中間部の管楽器たちが日本の美を感じさせる。アレンジは「FREEDOM」のそれと近いがより壮大なクライマックスへと昇華される。

 

久石譲 メロディフォニー
CD
久石譲 『メロディフォニー Melodyphony 〜Best of Joe Hisaishi〜』 収録

 

ロンドン交響楽団との共演、ベスト・オーケストラ・アルバム。なんといってもオープニングが久石譲ピアノ・ソロからはじまりその響きはCMバージョンに限りなく近いアレンジ。「WORKS III」に収録の同曲にこのオープニングが追加編成されている。ロンドン交響楽団の弦やブラスの鳴りがよりドラマティックさを演出。

 

久石譲 Another Piano Stories
CD(初回盤DVD)
久石譲 『Another Piano Stories ~The End of the World~』 収録

 

本作品の初回特典としてDVDのみに収録された「Oriental Wind」ピアノと12本のチェロ編成のアルバムであり、同曲もその編成での新録。CDには収録されておらずDVDでのみ堪能することができる。こちらも「メロディフォニー」同様、オープニングがCMに近いピアノ・ソロから。入手困難な貴重なDVDであり、貴重なテイクとなっている。

 

久石譲 piano freedom 4 楽譜
ピアノ譜
久石譲 「FREEDOM PIANO STORIES 4 -オリジナル・エディション-」

 

 

同名CDの久石譲監修による完全オリジナル版ピアノ楽譜。CD収録バージョンの「Oriental Wind」はもちろんのことCMバージョンの「Oriental Wind」も特別楽譜として収められている。CD化されていない作品を、ピアノで弾いて堪能することができる。

 

久石譲 メロディフォニー オーケストラスコア 楽譜
スコア
久石譲 「メロディフォニー -オリジナル・スコア-」

 

 

同CDの久石譲監修によるオリジナル・エディション・スコア。久石譲が編曲・監修したオーケストラのオフィシャル・スコアは希少で久石サウンドの秘密を紐解き、完全再現できる「Oriental Wind」解体新書。

 

 

「Oriental Wind」入門編として、また”あのCMバージョン”が印象的な人には、CDであれば「メロディフォニー」、楽譜であれば「FREEDOM」、このふたつでおなじみのあのメロディーを楽しむことができる。

2004年から8年間にわたって流れていた「Oriental Wind」は、月日の移ろいとCMストーリーに合わせて、四季折々、様々なヴァージョンを聴かせてくれた。いつの日か全CMヴァージョンを集めたCD作品として発表してほしい代表曲。

 

 

2012年10月からはサントリー伊右衛門CMリバイタライズに合わせてCM音楽も同じく久石譲による「新テーマ曲」へリニューアル。未CD化曲であり、曲名も未発表。(2013年11月現在)

「新テーマ曲」ではOA開始から、「急須 篇」「青のれん 篇」「水出しを待つ贅沢 篇」「浴衣 篇」「秋の味覚 篇」とすでに5つの装いとバージョンがお披露目されている。

 

 

 

2017.7 追記

サントリー緑茶 伊右衛門「川下りの夏 編」にて「Oriental Wind」のNewヴァージョン登場。2004年から2012年まで同CMシリーズにて様々なヴァージョンで使用されてきた「Oriental Wind」が5年ぶりに新ヴァージョンにて再登場となった。

商品:サントリー緑茶 伊右衛門
CM:川下りの夏 編 15秒
出演:本木雅弘
音楽:久石譲「Oriental Wind」

サントリー公式サイトにおいてCM動画視聴可能 (※2017年7月現在)

公式サイト:サントリー緑茶 伊右衛門

 

 

2018.3 追記

サントリー緑茶 伊右衛門「こころの茶屋  篇」にて「Oriental Wind」のNewヴァージョン登場。

商品名:サントリー緑茶 伊右衛門
オンエア開始日:2018年3月16日
出演者:草彅剛
ナレーター:松川信
使用楽曲:Oriental Wind
作曲家:久石譲

サントリー公式サイトにおいてCM動画視聴可能 (※2018年3月現在)

 

 

2020.02 追記

世界同日リリースベスト盤『Dream Songs: The Essential Joe Hisaishi』に収録されました。『メロディフォニー Melodyphony 〜Best of Joe Hisaishi〜』からのオーケストラ・バージョンです。

 

Disc. 久石譲 『Dream Songs: The Essential Joe Hisaishi』(Domestic / International)

 

 

Oriental Wind

Oriental Wind · Joe Hisaishi · London Symphony Orchestra

Dream Songs: The Essential Joe Hisaishi

from Joe Hisaishi Official YouTube

 

 

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参考youtube動画

2011年10月7日開催「西本願寺音舞台」からの「Oriental Wind」。TV特集でも放送されたこのコンサートイベントでは、京都の西本願寺という、日本の誇る重要文化財であり世界遺産でもあるこの舞台から、フルオーケストラによる「Oriental Wind」が披露されている。古都を想わせる抒情的な美しい旋律と日本の美を象徴する舞台。「Oriental Wind」の世界を堪能するにはこのうえない演出と音の響き。アレンジは「メロディフォニー」の抜粋になっており、オープニングのCMバージョンのあの雅麗なメロディーも聴くことができる。

(*公開終了)

 

特集》 久石譲 名曲「Summer」 CD/DVD/楽譜 特集

久石譲 summer

 

久石譲の代名詞ともいえる代表曲「Summer」。映画/CM/BGMと様々なシーンで聴くことができるおなじみの名曲。

CD・DVDから楽譜まで、久石譲作品「Summer」を総力大特集!

 

菊次郎の夏 サウンドトラック
CD
久石譲 『菊次郎の夏』 収録

 

北野武監督作品 映画「菊次郎の夏」で「Summer」は誕生。すべてはここから始まった。サウンドトラック・バージョンは、夏の涼しく爽快なアレンジ。6分という構成で、有名なメロディーに別のモチーフがつづく構成。現在ポピュラーになっている「Summer」の曲構成は、「River Side」という曲名で同CDに収録されたものに近い。

 

久石譲 Shoot The Violist〜ヴィオリストを撃て〜
CD
久石譲 『Shoot The Violist ~ヴィオリストを撃て~』 収録

 

弦楽四重奏団を迎えたこの作品では、よりアコースティックなサウンドに。マリンバとピアノがメロディを織りなし、弦が全体を包みこむ。このアレンジから、曲構成があの有名なメロディーのみを抜粋したアレンジとなる。

 

久石譲 joe hisaishi meets kitano films
CD
久石譲 『joe hisaishi meets kitano films』 収録

 

北野武監督作品全6作品のサウンドトラックからの厳選ベスト盤。ここに収録された「Summer」は「菊次郎の夏」サウンドトラックと同曲。

 

久石譲 ENCORE
CD
久石譲 『ENCORE』 収録

 

久石譲自身が手がけた映画音楽やCM音楽をセルフカバーしたアルバム。オーケストラ映画音楽をすべてピアノ・ソロアレンジにて収録。「Summer」もシンプルでありながら透明感のある、新しい輝きを与えた作品。

 

久石譲 ENCORE 楽譜
ピアノ譜
久石譲 「ENCORE -オリジナル・エディション-」 収録

 

 

同CDの久石譲監修によるオリジナル・エディション ピアノ楽譜。久石譲がコンサートやそのアンコールで演奏している「Summer」はまさにこれ。ピアノひとつで聴かせるこの曲を、作曲者・演奏者と同じアレンジで弾くことができる。

 

久石譲 CURVED MUSIC 2
CD
久石譲 『CURVED MUSIC II』 収録

 

CM音楽だけをコンパイルした本作品にはふたつの「Summer」を収録。ひとつは「菊次郎の夏」サウンドトラックと同曲。ひとつは「TOYOTAカローラ CF曲」用としてアレンジされたギター・バージョン。アコースティックギターとパーカッションが弾みあう爽やかなサマーチューン。

 

久石譲 『a Wish to the Moon -Joe Hisaishi & 9 cellos  2003 ETUDE&ENCORE TOUR-』
DVD
久石譲 『a Wish to the Moon -Joe Hisaishi & 9 cellos 2003 ETUDE&ENCORE TOUR-』 収録

 

 

CD作品「ETUDE」と「ENCORE」を中心に構成されたコンサートDVD。「Summer」はピアノ・ソロでドラマティックかつ華やかに。「Encore」のアレンジをベースに久石譲本人による貴重なライブ映像音源。

 

久石譲 空想美術館 2003 LIVE BEST
CD
久石譲 『空想美術館 2003 LIVE BEST』 収録

 

シンフォニック・アレンジされた貴重なライブ音源。ピアノに弦楽器に木管楽器に。ピチカートやシロフォンも。オーケストラが「Summer」のメロディを刻み弾むように唄う。品格もあり色彩豊かな広がりもある、絶妙なオーケストレーション。

 

久石譲 メロディフォニー
CD
久石譲 『メロディフォニー Melodyphony 〜Best of Joe Hisaishi〜』 収録

 

ロンドン交響楽団による久石譲オーケストラ・ベスト・アルバム。「空想美術館」のシンフォニック・アレンジに手を加えた緻密なオーケストレーション。技術的にも世界トップクラスのオーケストラと久石譲ピアノの共演。国境を越えて「Summer」の音楽が響き渡る。

 

久石譲 メロディフォニー オーケストラスコア 楽譜
スコア
久石譲 「メロディフォニー -オリジナル・スコア-」

 

 

同CDの久石譲監修によるオリジナル・エディション・スコア。久石譲が編曲・監修したオーケストラのオフィシャル・スコアは希少で久石サウンドの秘密を紐解き、完全再現できる「Summer」解体新書。

 

久石譲 THE BEST OF CINEMA MUSIC
CD
久石譲 『The Best of Cinema Music』 収録

 

「久石譲 3.11 東日本大震災チャリティー・コンサート」を収録したライブ盤。「メロディフォニー」のオーケストラバージョンをベースに奥ゆきと広がりあるサウンド。コンサートならではの躍動感や臨場感を演出。「Summer」が多くの人に愛され続けている楽曲であることが伝わってくる。

 

オリジナル音源から、ピアノソロ、ギター、アンサンブル、オーケストラと、大きく5つのバリエーションが存在する名曲「Summer」。あなただけのお気に入りの「Summer」とめぐり逢えますように。

 

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2019.01.17 Update!!

Joe Hisaishi – Summer

Official Music Video

from Joe Hisaishi Official YouTube