Disc. V.A. 『アイドル・ザ・ムービー サウンドトラックコレクション』

1995年8月2日 CD発売 VPCD-81103

 

松竹映画サウンドメモリアル

アイドルの輝きに極上の音楽を……
「アイドルを探せ」「Let’s 豪徳寺!」ほか ’85年から’95年までに松竹が製作、配給した”アイドル映画”の背景音楽を集大成!

全9作品総収録曲数38曲

(CD帯より)

 

 

アイドルの微笑は音楽とともに──。

松竹百年を記念したサウンドトラックシリーズ ”松竹映画サウンドメモリアル”。小津安二郎、山田洋次、野村芳太郎、奥山和由等の個人作品集。江戸川乱歩原作ものや、「宇宙大怪獣ギララ」などのSF作品、さらに「必殺シリーズ」といったラインナップが並ぶ中で異色ともいえる企画がこの「アイドル・ザ・ムービー サウンドトラックコレクション」です。

’85年公開の早見優主演「キッズ」から’95年春に封切られた高橋由美子・山本耕史主演「時の輝き」までの9作品をセレクト。主題歌は各アーティストのCDですでに聴いていることでしょう。このアルバムでは映画公開当時にサントラ盤が未発売だったことによって聴きたいと思っても聴くことができなかったインストゥルメンタル楽曲を中心に構成しました。いずれも各場面や印象に残るセリフ等のバックに流れて、演出効果を高めた傑作ばかりです。

オムニバス盤であるが故に1作品あたりの曲数も限られており、各々のアイドルのファンの方全てが量的に満足いくものではないかもしれませんが、ここに集めた一曲一曲によって心のスクリーンにアイドル達の微笑ときらめきを映し出せることができれば企画者として嬉しく思います。

‘95.6.7 高島幹雄

(CDライナーノーツより)

 

 

この愛の物語

<収録曲解説>
(12) M-8 村雨との別れを大介の回想の形で描くシーンの曲。また、立花と村雨の友情のテーマ的な使われ方も。

(13) M-24 大介を想う時子が、彼のマンションを訪ねるシーンの曲。

(14) M-25 大介がスタントの特訓を行う場面の曲。

(15) M-28 大道寺監督の名セリフ「プロなら死ぬなよ!」の直後に流れる楽曲。

(16) M-32 日米大作スペクタクル・アクション映画の決死のスタントを描写した曲。

(17) M-34 ウタント大成功を讃えるように流れる曲。

(収録楽曲解説 ~CDライナーノーツより)

※CDライナーノーツには全作品このように楽曲と使われた映画シーンの解説が掲載されている

 

 

1987年公開 映画「この愛の物語」
監督:舛田利雄 音楽:久石譲 出演:中村雅俊 他

このオムニバスCDには、久石譲が音楽を担当した映画「この愛の物語」の本編BGMのいくつかが収録されている。久石譲名義サウンドトラック盤「この愛の物語 オリジナル・サウンドトラック」も出ているが、歌曲を中心に構成されている。

久石譲 『この愛の物語 オリジナル・サウンドトラック』

 

1.オープニングテーマ / 久石譲
作曲・編曲:久石譲
2.レイン / 甲斐よしひろ
作詩・作曲:甲斐よしひろ 編曲:椎名和夫
3.Born To Be A Runner / 三浦秀美
作詩:Jim 作曲・編曲:久石譲
4.Take Me To The Party / 黒住憲五
作詩:Jim 作曲・編曲:久石譲
5.Flying High / SYOKO
作詩:SYOKO 作曲・編曲:久石譲
6.時間(とき)よ古い友達なら / 久石譲
作詩:冬杜花代子 作曲・編曲:久石譲
7.鳥のように / 和田加奈子
作詩:和田加奈子 作曲・編曲:久石譲
8.黒のラプソディ / BOOWY
作詩:氷室京介、松井五郎 作曲:氷室京介 編曲:布袋寅泰
9.Bitter Luck Lovers / 伊東真由美
作詩:冬杜花代子 作曲・編曲:久石譲
10.All Night / 高中正義
作詩:Daryl Canada 作曲・編曲:高中正義
11.眼差し / 黒住憲五
作詩:Show 作曲・編曲:久石譲
12.心戦場 / 大和美恵子
作詩:つかこうへい 補作詩:Show 作曲・編曲:久石譲

 

 

上記「この愛の物語 オリジナル・サウンドトラック」の収録曲と、オムニバスCDに収録されたBGM楽曲を照らし合わせると次のとおり。

 

12. M-8 (1:26)
「眼差し」インストゥルメンタル・バージョン。カラオケに近い音構成になっていて、メロディラインを器楽が奏でているが、バックミュージックはボーカル版と同じ編成による。イントロからAメロまでの構成になっている。

13. M-24 (1:34)
「鳥のように」インストゥルメンタル・バージョン。ボーカル版のリズムパートを抜いたしっとりとした構成。1コーラス流れる。

14. M-25 (0:51)
「Flying High」インストゥルメンタル・バージョン。こちらはほぼカラオケに近い。ボーカルのみを抜いたもの。

15. M-28 (0:45)
BGM専用楽曲。シンセサイザーによるもの。

16. M-32 (1:42)
BGM専用楽曲。シンセサイザーによるもの。

17. M-34 (1:00)
「心戦場」インストゥルメンタル・バージョン。ボーカル版はしっとりとした構成になっているが、こちらは壮大なシンセサイザーアレンジになっている。クライマックス的・エンディング的な本編盛り上がりシーンに使われたのかもしれない。

 

 

 

 

キッズ(’85) 音楽:ミッキー吉野
1. 「キッズ」(’85) M-10
2. 「キッズ」(’85) M-18 b type
3. 「キッズ」(’85) M-19 a type
アイドルを探せ(’87) 音楽:新川博
4. 「アイドルを探せ」(’87) M-1
5. 「アイドルを探せ」(’87) M-6
6. 「アイドルを探せ」(’87) M-8
7. 「アイドルを探せ」(’87) M-11・15
8. 「アイドルを探せ」(’87) M-24(「アイドルを探せ」アレンジ曲 作曲:林哲司)
Let’s 豪徳寺!(’87) 音楽:ミッキー吉野
9. 「Let’s 豪徳寺!」(’87) M-7’
10. 「Let’s 豪徳寺!」(’87) M-2
11. 「Let’s 豪徳寺!」(’87) M-15
この愛の物語(’87) 音楽:久石譲
12. 「この愛の物語」(’87) M-8
13. 「この愛の物語」(’87) M-24
14. 「この愛の物語」(’87) M-25
15. 「この愛の物語」(’87) M-28
16. 「この愛の物語」(’87) M-32
17. 「この愛の物語」(’87) M-34
東京上京いらっしゃいませ(’89) 音楽:松本治
18. 「東京上空いらっしゃいませ」(’89) M-3T3
19. 「東京上空いらっしゃいませ」(’89) 帰れない二人(JAZZ VERSION) 作詞・作曲:井上陽水・忌野清志郎/歌:小笠原みゆき
20. 「東京上空いらっしゃいませ」(’89) M-7T2
真夏の地球(’91) 音楽:平部やよい
21. 「真夏の地球」(’91) M-1T3
22. 「真夏の地球」(’91) M-1aT3
23. 「真夏の地球」(’91) M-33
満月 MR.MOONLIGHT(’91) 音楽:笹路正徳
24. 「満月 MR.MOONLIGHT」(’91) M-10
25. 「満月 MR.MOONLIGHT」(’91) M-28A
26. 「満月 MR.MOONLIGHT」(’91) M-33
27. 「満月 MR.MOONLIGHT」(’91) M-35
28. 「満月 MR.MOONLIGHT」(’91) M-36 (「Mr.Moonlight」アレンジ曲 作曲:Roy Lee Johnson)
29. 「満月 MR.MOONLIGHT」(’91) M-37
シュート!(’94) 音楽:土方隆行
30. 「シュート!」(’94) M-1-A
31. 「シュート!」(’94) M-1-B
32. 「シュート!」(’94) M-15
33. 「シュート!」(’94) M-32
34. 「シュート!」(’94) M-25
35. 「シュート!」(’94) M-33
36. 「シュート!」(’94) M-40
37. 「シュート!」(’94) M-44
時の輝き(’95) 作曲:西村由紀江 編曲:中村暢之
38. 「時の輝き」(’95) 時の輝き

※MONO→1~11・18・20~29
※STEREO→12~17・19・30~38

※このCDは、映画で使用されたオリジナルBGM(フィルムに収録する前のセリフ、効果音が入っていない元の純粋な音楽)を作品制作当時の音源で収録したものです。曲によっては音質が良くないものもありますが、古いマスターテープに起因するものです。オリジナル音源をそのままCD化するという制作意図により、そのような楽曲もあえて収録いたしました。ご了承下さい。また、作品タイトルの下にある記号はBGMのミュージックナンバーです。

 

 

Disc. 久石譲 『天空に夢輝き ~手塚治虫の夏休み~』 *Unreleased

1995年8月2日 TV放送

 

NHK大阪開局70周年記念ハイビジョンドラマとして制作された作品。マンガ界の巨人・故手塚治虫氏の少年時代のひと夏の出来事を鮮やかに描く。学業を理由に父により絵を描くことを禁止されてしまった手塚少年は、風来坊の時計修理士・中田と出会う。彼に虫取りを教わる手塚少年はやがて、昆虫の世界に引き込まれていく。数々の賞を受賞し、手塚治虫氏の少年時代の思い出を綴った青春ドラマ。

 

国際ワイドスクリーンフェスティバル「ル・ノンブルドール賞」 ベストサウンド賞受賞作品

第10回ハイビジョン国際映像祭 グランプリ・アストロラビウム賞/ユネスコ賞受賞作品

 

1995年8月2日 NHK BS-hi ハイビジョン版
1995年8月19日 21:00-22:30 NHK総合
NHKハイビジョンドラマ「天空に夢輝く~手塚治虫の夏休み」

<キャスト>
三浦友和、田中邦衛、松原千明、吉澤拓真、杜けあき、 塩見三省

<スタッフ>
作:下川博
音楽:久石譲
演出:大森青児

制作:NHK大阪放送局

 

 

メインテーマ曲をはじめ、本編BGMとして数曲書き下ろされている。メインテーマは、なんとも幻想的で神秘的な楽曲である。手塚治虫の少年期を題材にした作品であるが、曲の核になっているのは、手塚治虫が描く世界観を表現したようである。それは例えば、「火の鳥」の作品に曲をつけたなら、というほど久石譲らしい旋律ながらも、いつもの久石譲音楽とは違う趣ものぞかせる。これが幻の作品となるには非常にもったいない楽曲である。

本編BGMはメインテーマをモチーフにしたものもふくめ、各場面に聴くことができる。全体的にはシンセサイザーを貴重としたサウンドではあるが、リズムプログラミングなどもおさえて、シンプルな作風となっている。

 

ぜひなにかの節目に蔵出ししてほしい名曲である。

2008年11月3日待望のDVD化となったが、久石譲作品としては未音源化作品である。

 

 

 

Disc. KOUJI 『友よ』

KOUJI 友よ

1995年5月19日 CDS発売 MRDA-00050

 

音楽がボクに生きていく勇気をくれた
14才 KOUJI デビュー

久石譲プロデュース作品

 

 

友よ KOJI sc 1

1.友よ
2.とまどいの中で
3.冬

全楽曲 作詞・作曲:KOUJI 編曲:久石譲

Produced by 久石譲

All songs Arranged & Performed by 久石譲

Guest Musicians:
吉川忠英(A.Guitar) Track-1
角田淳(E.Guitar) Track-2
斎藤有太(A.Piano) Track-3

Recorded at
Wonder Station
ON AIR AZABU
音のメルヘン屋

 

Disc. 久石譲 『MELODY Blvd.』

久石譲 『MELODY BLVD』

1995年1月25日 CD発売 PICL-1088

 

久石譲の代表作を自らのプロデュースでセルフ・カバー
L.A.のトップ・ミュージシャンのサポートによるベスト・テイク・コレクション
歌詞がすべて英語に差し替えられたAOR的サウンド

参加ミュージシャン:
マイケル・ランドウ(Gu)/ブランドン・フィールズ(Sax)/トミー・ファンダーバーク(Vo)
ウォーレン・ウェイブ(Vo)/ジョーゼフ・ウィリアムズ(BGVo) …etc

 

 

「このアルバムの前に「地上の楽園」というアルバムを作ったんですが、これが2、3年もかかった労作でして。もう一枚今年中に作らなきゃならないといったときに、とにかく軽いものにしおう、気が楽なものにしようと思って(笑)。で、今年はすごくボーカルに興味があったんですね。「地上…」もボーカル曲が多かったし、じゃこれまたボーカルでいこうと。ただ映画音楽をリアレンジした程度だと面白くない。映画で作ったメロディだけど全く違うものになるような、つまりインストゥルメンタルである映画音楽に英語の詞を付けることによって全く別の曲に仕上げるという……。映画のシーンが思い浮かばない、それでいてメロディだけが際立つような、そんなボーカル・アルバムに仕上げたかったんです。」

「これは後付けというか、結果論的な言い方になっちゃうんだけどね。94年というのは「風の谷のナウシカ」が公開されてちょうど11年目になるわけです。84年以前の僕は前衛的なことをやってまして、メロディ作家と言われたのはその後なんですね。そのメロディメイカーと言われた10年分の区切りを付けるというか……。作るべくして作ったアルバムですね。あとはやっぱり1994年スタイル。アップ・トゥ・デイトなものをやりたかったんです。単なる企画ものでなく、ソロ・アルバムの中に組み込みたかった94年の音がしていないと意味がない。それにはこだわりましたね。」

Blog. 「キネマ旬報 1995年2月下旬号 No.1154」 久石譲インタビュー内容 より抜粋)

 

 

「今回は自分のピアノをフィーチャーしていないし、自分で歌っているわけでもないでしょ?そういう意味で言うと、スタンスとしてはクインシー・ジョーンズとかデヴィッド・フォスター、アラン・パーソンズ・プロジェクトみたいな、そういうプロデュース・ワーク…つまりサウンドからコンセプトとか全部を含めたプロデュース・ワークがメインになって、なおかつそれで自分の個性をどこまで出せるんだろうかというのを、ちょっと実験したかったんです。今までの自分のソロ・アルバムの中では、とてもめずらしい形態ですよね。」

「要するに「久石譲とは何か?」という時、やっぱり「メロディ」だっていう部分があるわけですよね。だあら、そのメロディを1回きちんと切り取ってみて提出したらどうなるかな、みたいなところがあって…。現にLAでも、圧倒的にみんな「メロディがすごく好きだ」と言ってくれたので、僕はすごくうれしかったんですけどね。…誰も日本発売だって思っていなかったということも、笑えるんだけども(笑)。」

Blog. 「キーボードスペシャル 1995年3月号」 久石譲インタビュー内容 より抜粋)

 

 

久石譲 『MELODY BLVD』

1. I Believe In You (映画「水の旅人」より / あたなになら)
2. Hush (映画「魔女の宅急便」より / 木洩れ陽の路地)
3. Lonely Dreamer (映画「この愛の物語」より / 鳥のように)
4. Two of Us (映画「ふたり」より / 草の想い)
5. I Stand Alone (映画「はるか、ノスタルジィ」より / 追憶のX.T.C.)
6. Girl (CX系ドラマ「時をかける少女」より / メインテーマ)
7. Rosso Adriatico (映画「紅の豚」より / 真紅の翼)
8. Piano(Re-Mix) (NHK連続テレビ小説「ぴあの」より / ぴあの)
9. Here We Are (映画「青春デンデケデケデケ」より / 青春のモニュメント)

Produced by Joe Hisaishi

All Composed & Arranged by Joe Hisaishi

Musicians:
Curt Bisquera , Marilyn Droman , Sally Dworsky , Brandon Fields
Tommy Funderburk , Joe Hisaishi , Bunny Hull , Eri Kawai , Tom Keane
Michael Landau , Kevin McCormick , Tollak Ollestad , Lou Pardini
Vonda Shepard , Jackie Sheridan , Kenji Takamizu , Terry Trotter
Warren Weibe , Joseph Williams , Jai Winding

Recorded at Westlake Studios (L.A.), Comway Studios (L.A.)
Light house Studios (L.A.), Pacifique Studios (L.A.), Wonder Station (Tokyo)
Pre-produced at Jai Winding’s Studio, Tom Keane’s Studio
Mixing & Recording Engineers:
Daren Klein, Alan Abrahamson, Suminobu Hamada (Wonder Station)
Tohru Okitsu (Wonder Station), Eiichi Tanaka (Wonder Station)
Kazuyuki Masumoto (Humble Heart Music)
Mastering Engineer: Bobby Hata for DISC LAB (at ON AIR Azabu Studio)
Assistant Engineers:
Doug Michael (Conway Studio), Eddie Sexton (Light house Studio)
Chris Brooke (Westlake Studio)
Tomonori Yamada (Wonder Station), Tomoyuki Morikawa (Humble Heart Music)
Production Co-ordinator (L.A.): Chie Masumoto & SUsanne Marie Edgren
For Humble Heart Music, Hitomi Takemori (Assistant to Chie Masumoto)

 

Disc. 久石譲 『宇宙へのドア』歌/井上あずみ ※非売品

1994年 CDS ND94-1216A 非売品

 

デンソー社会
日本電装株式会社 創立45周年記念 社歌

「宇宙へのドア」
作詞:中尾陽子
補作詞:伊藤アキラ
作曲:久石譲
歌:井上あずみ

 

宇宙へのドア 久石譲 井上あずみ 1

宇宙へのドア 久石譲 井上あずみ 2

宇宙へのドア 久石譲 井上あずみ 3

宇宙へのドア 久石譲 井上あずみ 4

 

1.歌入り
2.カラオケ
3.BGM
4.オルゴール
5.創立10周年記念 社歌「若きいのち」 作詞:西条八十 作曲:古関裕而 歌:コロムビア合唱団

 

※クレジットがないため不明だが、聴いたかぎりでは、3.4.の編曲は他者だと思われる。

 

 

非売品だった同作品は、2009年社歌コンピレーション・アルバムに収録されている。

 

●日本企業の優れた社歌を集めた、本邦初のCDが登場!門外不出の歌が多数初CD化!!
●一流企業は、社歌も超一流!著名な作家による歌がずらり。社歌に対するイメージが大きく変わる珠玉の1枚!!
●鉄道ファンには幻の名曲として知られ、朝日新聞でも大きく取り上げられたJR九州社歌「浪漫鉄道」をなんと初CD化で収録!歌唱は勿論ハイ・ファイ・セット。フルコーラスで堪能して下さい!!
●さらに日本で大ブレイクしたMR.BIGが株式会社マキタに捧げた「I Love You Japan」を始めママとキッズに絶大な人気を誇る井上あずみが歌うデンソー社歌「宇宙へのドア」やB.B.クイーンズでミリオン・ヒットを飛ばした坪倉唯子の歌声が冴える大鵬薬品工業社歌「スマイル・フォー・ミー」なども収録し、話題のコンピなること間違いなし!
●監修は著書『社歌』(文芸春秋社刊)が話題となった弓狩匡純氏。200社以上への取材から得られた社歌にまつわる知られざるエピソードも楽しめる解説付き。

(メーカーインフォメーションより)

 

社歌

2009年1月21日 CD発売 KICS-1424

社歌

≪収録楽曲≫
*キヤノン株式会社
1.キヤノン社歌「共生のハーモニー」
作詞・山川啓介 作曲・前田憲男 編曲・前田憲男 歌・東京混声合唱団

*九州旅客鉄道株式会社(JR九州)
2.「浪漫鉄道」
作詞・永富正廣 作曲・鈴木キサブロー 歌・ハイ・ファイ・セット

*株式会社資生堂
3.「資生堂社歌」
作詞・土岐善麿 作曲・橋本國彦 歌・資生堂コーラス部

*シャープ株式会社
4.コーポレートソング「ひかりを超えて」
作詞・伊藤アキラ 作曲・タケカワユキヒデ 歌・ハイ・ファイ・セット

5.イメージソング「地球にひとつの」
作詞・伊藤アキラ 作曲・タケカワユキヒデ 歌・ハイ・ファイ・セット

*大同生命保険相互会社
6.大同生命キックオフソング「夢直行便」
作詞・松浦康介 補作詞・伊藤アキラ 作曲・服部克久 編曲・服部克久

*大鵬薬品工業株式会社
7.コーポレート ソング「スマイル・フォー・ミー」
作詞・猿田潤一 補作詞・伊藤アキラ 作曲・井上大輔 歌・坪倉唯子

*株式会社デンソー
8.「宇宙へのドア」
作詞・中尾陽子 補作詞・伊藤アキラ 作曲・久石譲 歌・井上あずみ

*TOTO株式会社
9.「ととべんきのうた」
作詞・不明 作曲・不明 編曲・赤坂東児 歌・坂田おさむ コーラス・こすもすダンスファミリー

*東宝株式会社
10.「東宝株式会社社歌」 – ※モノラル録音
作詞・佐原文吾 補作詞・岩谷時子 作曲・古関裕而 歌・高島忠夫、草笛光子

*日産自動車株式会社
11.「世界の恋人」 – ※モノラル録音
作詞・野上彰 作曲・芥川也寸志 編曲・大野雄二 歌・シンガーズ・スリー

*株式会社日本ブレイク工業
12.日本ブレイク工業「社歌」2007
作詞・manzo 作曲・manzo 編曲・manzo 歌・萬Z(量産型)

*北海道旅客鉄道株式会社(JR北海道)
13.「北の大地」
作詞・山上路夫 作曲・森田公一 編曲・森田公一 歌・ダーク・ダックス

*株式会社マキタ
14.「I Love You Japan / アイ・ラヴ・ユー・ジャパン (SONG FOR MAKITA & JAPANESE FANS)」 – ※ライブ録音
作詞・Paul Gilbert 作曲・Paul Gilbert 歌・MR.BIG

*ユニ・チャーム株式会社
15.「ユニ・チャームグループ社歌」
作詞・羽柴秀彦 作曲・小林亜星 編曲・佐々木康綱 歌・沖野グループ

*ロート製薬株式会社
16.ロート製薬企業キャラクターソング「Happy Surprise! ~よろこビックリの唄~」
作詞・遠野向詩+ロート社員 作曲・小杉保夫 歌・鳥山あかね

*株式会社ワコール
17.新ワコール社歌「限りなき飛翔」 – ※モノラル録音
作詞・山崎辰巳 作曲・吉田正 編曲・吉田正 歌・友竹正則

*キングレコード株式会社
18.「キングレコード株式会社社歌」 – ※モノラル録音
作詞・高橋掬太郎 作曲・細川潤一 編曲・細川潤一 歌・林伊佐緒、井口小夜子

 

 

このアルバムにも収録されている。

 

「井上あずみ ベスト セレブレーション」

2013年10月9日 CD発売 FRCA-1252

ディスク1
1. 君をのせて
2. さんぽ
3. おかあさん
4. まいご
5. となりのトトロ
6. めぐる季節
7. キミが大好き
8. Little Flower
9. 夢はるか
10. 風標
11. ヒカリの種
12. やったね♪マーチ
13. 宇宙へのドア
14. テレシーズと歩こう
15. Bye-Bye! (with ゆーゆ)

ディスク2
1. たくさんのゆめ (with ゆーゆ)
2. しあわせのうた~風とおさんぽ~
3. ちいさなあなたへ
4. 花みずきの詩
5. ままどおる
6. てのひらに風の色
7. 恋するこの星~ちいさないのちを愛するきみがすき~
8. ななかまどの秋
9. ハロー! エムっとスマイル
10. 夢・自由が丘
11. ビリーブ
12. 夢きらめいて
13. ハーモニー
14. 旅立ちの日に
15. はばたけ、未来へ
16. 愛の本当のこと

 

Disc. 久石譲 『ぴあの オリジナル・サウンドトラック Volume 2』

1994年8月25日 CD発売 PICL-1084

 

1994年放送 NHK連続テレビ小説「ぴあの」
音楽:久石譲 出演:純名里沙 他

 

NHK連続テレビ小説「ぴあの」テーマ・ソング「ぴあの」(純名里沙&JOE’S PROJECT)、挿入歌「ぴーかぴか」、「へんなまち」(唄:純名里沙)を含む全15曲収録。

 

 

NHK連続テレビ小説「ぴあの」挿入歌
「ぴーかぴか/へんなまち」 純名里沙

1994年8月21日 CDS発売 CODA-467

ぴーかぴか 純名里沙

1. ぴーかぴか 作詞:富永元文 作曲:久石譲 編曲:青木望 歌:純名里沙(桜井ぴあの)
2. へんなまち 作詞:嶋田陽子 作曲:久石譲 編曲:青木望 歌:純名里沙
3. ふしぎなポケット 作詞:まどみちお 作曲:渡辺茂 編曲:小森昭宏 歌:濱松清香
4. ぴーかぴか 作曲:久石譲 編曲:青木望 (オリジナル・カラオケ)

 

同作品収録のTrack.15「ぴーかぴか」とはバージョンが異なる。編曲者が違うためである。

 

 

 

「(映画などの)メイン・テーマやNHKのドキュメンタリー番組「人体」とか、作品として残る仕事以外は断っていたので、テレビの劇伴は10年ぶりなんです。ずっと映画だけやってきているから、テーマをもとに適当にセレクトしてやればいいところを、映画のようにきちんと合わせて作っちゃった(笑)。NHK側が思いっきり恐縮していましたけど(笑)。15分番組だと約5曲入れてるから、週に6本で30曲でしょ? 10週書くと300曲。もちろん決まったテーマはあるから全部新しいわけじゃないけれども、途中でハッと気づいたら、とんでもない量を作ってたんです(笑)。『オリジナル・サウンドトラック ぴあの Vol.2』(8月発売予定)と合わせてもその中の抜粋でしかなくて、5枚ぐらい出せるんじゃないかっていう(笑)。でも、しかたがないですね。流れ作業的なテレビのやり方が、僕はあまり好きじゃないから。」

「ええ。テレビのスタイルに合わせて小編成にしたんですが、基本的にシンセサイザーが中心で、最後に全部まとめて録った生と混ぜてます。全体的なことで言えば、今回は半年間、毎朝流れるので何度聴いても飽きがこないように配慮してました。」

Blog. 「KB SPECiAL キーボード・スペシャル 1994年9月号 No.116」 久石譲インタビュー内容 より抜粋)

 

 

ぴあの オリジナルサウンドトラック volume 2

1. ぴあの (純名里沙&JOE’S PROJECT)
2. South WInd ~南風
3. Regrets ~夕焼け
4. Music Box ~lost
5. Searching Time ~探しもの
6. Broken Whistle ~拾いもの
7. She Calls ~おむかえ
8. Side Wals ~草笛
9. Piano
10. Music Box ~found
11. Tears ~夜
12. No answer
13. ぴあの ~Instrumental
14. へんなまち (純名里沙)
15. ぴーかぴか (純名里沙)

Produced by Joe Hisaishi

Musicians
Keboards:Joe Hisaishi
Additional Keyboards:Haruki Mino
Drums:Yasushi Ichihara
Bass:Chiharu Mikuzuki , Makoto Saito
Guitar:Jun Sumida , Shuji Nakamura
Accoustic Guitar:Hironori Miyano
Strings:Shinozaki Group

 

Disc. 純名里沙 & Joe’s Project 『ぴあの』

1994年8月10日 CDS発売 PIDL-1134

 

1994年放送 NHK連続テレビ小説「ぴあの」
音楽:久石譲 出演:純名里沙 他

 

テーマ・ソング「ぴあの」

1994年4月4日-1994年10月1日まで放送された同作品の後期オープニング主題歌である。

前期オープニング主題歌は「ぴあの」/JOE’S PROJECT として同楽曲であるがボーカルおよびアレンジが異なる。(『ぴあの オリジナル・サウンドトラック Volume 1』収録)

この純名里沙 & JOE’S PROJECT版は、シングル発売されたほか『ぴあの オリジナル・サウンドトラック Volume 2』に収録されている。

 

カップリング曲「Labyrinth of Eden」は、久石譲ソロアルバム『地上の楽園』にも収録された同楽曲である。「ぴあの」(オリジナル・カラオケ)では、JOE’S PROJECT、つまり久石譲のコーラスをたっぷりと聴くことができる貴重な音源でもある。

 

 

1. ぴあの 作詞:松本隆 作曲・編曲:久石譲
2. Labyrinth of Eden (Instrumental) (アルバム「地上の楽園」より)
3. ぴあの (オリジナル・カラオケ)

 

Disc. 久石譲 『地上の楽園』

地上の楽園

1994年7月27日 CD発売 PICL-1085

 

洗練された都会派ポップスとしてのテイスト
ゲストにビル・ブラフォードやビル・ネルソンらを迎え、
クオリティの高いスタンダードなシティポップ・サウンドに。

 

 

やっと君に手紙を書く気になったよ。
できたんだ。いや正確に言うともうすぐできそうなんだアルバムが。
覚えているかな? エクスワイアの連載
~それは漠然とした思いであったし、形のない意志でもあった。
「なにかを変えなければ…」。
不満があったわけでもないし(もちろんないわけでもないが)、
作曲家・アーティストとして大きな問題を抱えていたわけでもない。
でももう一人の自分が赤色の信号を点滅させる。
「昨日と同じ自分であってはならない。」と。
そして僕はロンドンに渡った。 (Esquire Paradise Lost 連載より)~

 

1992年夏の終わり、秋風が吹き始めた頃同時にソロアルバムもスタートした。楽勝だと思った、ほんとに。アルバムのコンセプトは前作の制作中にできていたしね。君が好きだった「マイ・ロスト・シティ」-根なし草の都市生活者、文明社会になじまないで生きる人間の孤独と魂を歌った-より一歩踏み出して、ニヒリズムに走らない前向きなアルバムを作りたかったんだ。「地上の楽園」というタイトルだってできていたんだから。でも、何かを変えようと思ったロンドン生活は返って自分の矛盾を拡大し、分裂しちゃって創作活動ができなくなった。もちろんその間、僕だって黙って何もしなかったわけじゃない。数本の映画を担当し、ロンドン・シンフォニー・オーケストラ(85名)やビッグ・セールスの歌手のプロデュースもやった。内容には満足しているし仕事の量も人の3倍はやったと思う。でもソロ・アルバムだけはできなかった。時として人は自意識が強くなり過ぎて本来しなければならない、あるいは力を発揮しなければならないときに空回りするもんだね。東京とロンドンの異常な往復がそれに拍車をかけたと思う。10数回は往復しているんだから、疲れたよまったく。

早いよね、あれから2年が過ぎ、今僕はロンドン・タウン・ハウス・スタジオにいる。今日は「The Dawn」のミックス・ダウンだ。遅れていたヴォーカルを録り、今リアル・ドラムとマシン関係のリズムの調整中だ。信じられるかい? あのビル・ブラッフォードだぜ!そう君が好きだったキング・クリムゾンのドラマーさ。夜の12時を少し回ったところ、これからミックスだ。そう、もう何日も寝てないんだ。今年に入ってからずっとさ。中毒のことをこちらではホリックっていうんだけど僕なんか正しくスタジオ・ホリックって呼ばれているよ。毎朝11時から明け方4時か5時まで、異常だよまったく、珍しく早く東京に帰りたいよ。でも、ふと考える、曲も書けずにロンドンの街を彷徨った日々を思うとどんなに幸せかと。もちろん今だってトラブル続きで頭に来る毎日だが、それだってあの寒々しい所を誰にも頼れず送った日々に比べたらまるで天国だ。でもやっとわかった。曲が書けなかったんではなくて頭の中で書きたかったテーマに対して僕がついていけなかったんだっていうことに。だから時間がかかった。バリ島にも行ったしアフリカのサバンナにも行った。そして僕は理解したよ。このアルバムは僕自身の楽園を目指すための試練なんだと、ちょっと大袈裟かな。もちろんこれは反意語だ。心の中の楽園を希求するアルバムであって楽園賛歌ではない。フォーク・ソングという言葉がすでに故郷を離れた人からしか言えないように楽園にいる人は楽園を歌うことはない。このアルバムには様々のスタイルの曲が収められて、それは3年かかった僕の心の軌跡であり変化でもある。でも94年の春、覚悟のレコーディングに入って数曲のBasic Recordingを終えたとき僕は悟った。すべては-DEAD 死-人間にとっての死をテーマにしていたと。それは決して恐れるものでも暗いものでもないし、むしろそれを身近に感じることによって死と隣り合わせの生を感じる、生を生きることなのだと。その意味でこれはコンセプト・アルバムだよ。といってもそんなに難しいものじゃない。むしろすごくポップだよ。例えば「HOPE」あのビル・ネイソンが詞を書いて歌ってもいるよ。すごくいい仕上がりだ。きっと君も気に入るはずだ。もともと「HOPE」は19世紀のイギリスの画家ワッツが描いたものなんだけど、地球に座った目の不自由な天女がすべての弦が切れている堅琴に耳を寄せている。でもよく見ると細く薄い弦が一本だけ残っていて、その天女はその一本の弦で音楽を奏でるために、そしてその音を聞くために耳を近づけている。ほとんど弦に顔をくっつけているそのひたむきな天女は、実は天女ではなく”HOPE”そのものの姿なんだって。いいだろう、だからほんとはその絵をこのアルバムのジャケットにしたかったんだよ。何故か無理だったけどね。他のも一見関係なさそうに見える曲がそのテーマのまわりをまるで走馬灯のように、音楽的に言えばロンドのようにぐるぐるまわっているんだ。ミルトンの「失楽園」や坂口安吾の「桜の森の満開の下」などから歌詞のコンセプトを得たのもその為だ。すべてはこの世紀末の価値観が崩れる時代だからこそ必要な表現だった。興奮するよ、僕が作ったんじゃなくて誰かに作らされたような気がする。でもそんなことは僕の問題でしかないのかも知れない。おそらく56分前後の長いアルバムになるはずだ。でもこれは僕と君とのロング・ディスタンスの後としてはあまりに短い。僕はもっと君に語りたい。取りあえずこのアルバムを聞くことから始めてくれないか? そしたら少しは僕たちの間は公園のベンチの隣どうし位は近い存在になれるかも知れない。君の返事を待ってるよ。又、会おうよ、いつかきっと…何処かで。

Joeより愛をこめて

(CDライナーノーツより)

 

 

HOPE 地上の楽園

『HOPE』(1885) George Frederic Watts

 

 

1. The Dawn
夜明け、魂が最も肉体から離れるとき。
地上をさす光と天井にともる星のイルミネーション。
やがて希望の光が地上を覆い現実の世界が白日のもとに晒される。
そして人々はそれから目を背ける。

2. She’s Dead
あの娘が死んだ。ディンドンとベルが鳴りオレは叩き起こされた。
刑事は疑っている。アリバイ? そんなものはない。
何も覚えてないんだ、何も・・・。
でもオレはやってない、がやってない証拠もない。記憶にないっていうことは・・・
とにかく-あの娘は死んだ。

3. さくらが咲いたよ
山賊は惚れた、女があまりに美しすぎて。やがて自分を失う。
7人の妻を殺し、京に上り毎夜女の為に首を取る。 (坂口安吾「桜の森の満開の下」より)

4. HOPE
その日、僕はテイトギャラリーにある「HOPE」の前に立った。1886年、WATTSが描いたそれはいつもと変わりなく僕を迎える。
地球に座った目の不自由な天女「HOPE」が奏でる音楽を聞きたいと君はいった。

5. MIRAGE
時々砂漠の夢を見る。
都会の(夜も更けた頃)汚れた歩道を歩いているとそれが果てしなく続き、やがては砂漠に辿り着く。
そして僕は口ずさんでいる。
金と銀の鞍をつけたラクダはすでに死に、焼けた砂を踏みしめながらゆっくり僕は歩く。
蜃気楼の地平線をめざして。

6. 季節風 (Mistral)
サウスイーストの季節風にのって君は現れた。
運命的な出会いは案外さりげなくやってくる。仄かな潮の香りが肌から立ち昇る。
忘れていた熱い情熱が蘇る。
いつか終わりが来て、けだるい孤独だけが残ることを僕は知っている。
でも賭けてみようか?

7. GRANADA
ざくろの実が割れたものをじっと見たことがありますか?
すごく鄙猥でいかがわしくて何だか吸い込まれそうで、まるで地獄だ。
その真っ赤な血のような汁の海に人間がのたうち回っている。芥川風に一本の糸が垂れて人々がそれに飛び付く。
それを遥か彼方の上空からたのしそうに見ている天使たち。笑顔の中の瞳は何の感情も浮かんではいない。
そこが世界の始まりかも知れない。

8. THE WALTZ (For World’s End)
「ねえ、一緒に逃げようよ。どこまでもさー、この世の果てまで、なんか追われるって素敵だよね。
そしたら俺達もう一度やり直せるかもしれない。二人しかいないんだ、他にはなにもない、物音一つしない・・・。
ねえ、踊ろうよそこでタンゴを。何なら・・・ワルツだっていいんだ、君さえよかったら」
タキシードの僕は一人で踊った、砂の上で・・・・。

9. Lost Paradise
ミルトンの失楽園は何を問いかけているのか? サタンは最も人間的な存在なのか?
東洋の阿修羅、西洋のサタン、伝説は人の心の裏返し。
「すべてはサタンの誘惑から始まった」

10. Labyrinth of Eden
迷宮への誘い(いざない)。
死-それは一つの終わりであって始まりでもある。

喜びは次に来る悲しみを産み、怒りは自己嫌悪を産む。
哀しみはいつまでも心の片隅に残り、楽しみは突然襲ってくる空しさを産む。
そのすべてから解き放たれたとき、魂は浄化され人間は初めて自由を得る。

永遠の罪を背負って砂漠を旅するアダムとイヴ。
ただひたすら、ラクダに揺られて・・・。
(僕は歩く、魂の砂漠を。たった一人で・・・・。)

11. ぴあの (English Version)
そこには音楽があった。
こわれたおもちゃのピアノ。
ソの音は低く、シの音は限りなくドに近い。
でもそこには音楽があった。やさしく哀しく、
そして、温もりをもって・・・。

(CDライナーノーツより)

 

 

 

「そうですね。今、僕といっしょにやってくれてるブルー・ウィバーは、ビー・ジーズのワールド・ツアーとかを死ぬほどやったひとりだから、歌の伴奏の極致のようなワザを持っていて、ロンドンでやる時は彼と相談しながら作っていったんです。歌モノが中心なので、アレンジは複雑なポリフォニックなリズムとかではなく、もっと直線的な扱いになりましたが、いわゆる日本の歌伴奏的なものではないエレメントが欲しかったので、とてもいい勉強になりましたね。メロディ・ラインをボーカル・ラインに切り換えたことにも通じるんですが、この数年間は弦とピアノのピュアな世界を作ってましたから、今度はカオス…混沌とさせるぐらいにいろんな要素が入ってるサウンドということで、限定する作業から開放する作業に切り換えたんです。」

「バンドネオンという楽器にこだわりがあって、前回の「タンゴ・エクスタシー」に引き続き、今回も1曲やりたいと思ってたんです。あれだけ色の濃い楽器はないでしょ? アコーディオンはシャンソンで象徴されるように比較的洗練された楽器だけれども、バンドネオンはアタックが想像以上に強くてキレがすごいから、鳴ってるだけで世界観がひとつできてしまうようなところがあるし…。ちなみに、この曲「THE WALTZ(For World’s End)」は映画「女ざかり」のテーマに使われています。」

「ドラムで言うと、みんなやっているようにパーセンテージで細かく見ていくとか、ハイハットもベロシティで変化が出るようにする。中でもドラムで難しいのはフィル・インなので、タムやシンバルはローランドのオクタパットでリアルタイムでやるようにしてますね。音に関しては、3、4種類のキックをうまく使い分けていくやり方。ただし、僕は生のシミュレートは時間のムダづかいと思ってるのでやりません。たとえば今回参加してもらったビル・ブラッフォード(キング・クリムゾン)にしても、彼独特のスネアの音とフィーリングが欲しければ彼に頼んだほうがよいわけだから。」

「漂った感じを出したい時やパッド的な扱いの時はシンセ・ストリングス。そのほうが奥ゆき感が出たりするんですよ。僕の場合、フェアライトの音源やK1000とかだけで成り立つぐらいのクオリティの音を作っておいたものに、生の弦を入れるやり方で、いつも両方コンバインしながら作っていくんですが、生弦に関しては今回はロンドン・シンフォニーということもあって、シンセはいっさい足してません。」

「フェアライトIIの時代のいちばん誰も使わない音を、あえて使ってるんです(笑)。ハダカで聴いたらクオリティの悪い音だけれども、実はその音が持ってる不思議なエキゾチックな世界観が僕にとってはすごく大切なんですよ。ただし、あの音を支えるためにかなりのストリングスがユニゾンで鳴っていて、ほとんど聴けないぐらいの状態でM1もなぞってるはず。何を際立たせるかによって、いろんなものを組み合せて考えていく方法を僕はとってます。」

[使用機材]
☆マスター・キーボード
AKAI MX76
☆シーケンサ
Macintosh Quadra 610/Vision Ver 2.02
☆音源
Fairlight SERIES III/SEQUENCIAL CIRCUIT Prophet-5/YAMAHA DX7/YAMAHA DX7 II FD/MIDI MINI/KORG i2/KORG WAVESTATION SR/KORG M1R/KURTZWEIL K1000/KURTZWEIL K1000PX Plus/E-MU Proformance/YAMAHA TX81Z

Blog. 「KB SPECiAL キーボード・スペシャル 1994年9月号 No.116」 久石譲インタビュー内容 より抜粋)

 

 

地上の楽園

1. The Dawn
2. She’s Dead
3. さくらが咲いたよ
4. HOPE
5. MIRAGE
6. 季節風 (Mistral)
7. GRANADA
8. THE WALTZ (For World’s End) (映画「女ざかり」より)
9. Lost Paradise
10. Labyrinth of Eden
11. ぴあの (English Version) (NHK連続テレビ小説「ぴあの」より)

All Composed & Arranged by Joe Hisaishi
(except “Piano” Strings Arranged by Nick Ingman)

Musicians
Iain Ballamy,Bill Bruford,
Hugh Burns,Dabid Cross,Lance Ellington,
Motoya Hamaguchi,Mitsuo Ikeda,Rap Jonzi,
Michel Mondesir,Bill Nelson,Tessa Nile,
Jackie Sheridan,Kenji Takamizu
The London Session Orchestra,Gavyn Wright

Recorded at:
Townhouse Studio,London
Abbey Road Studio,London
Music Inn Yamanakako
Crescente Studio Tokyo
Wonder Station Tokyo

Pre-produced at Blue Weaver Studios, London
Mixing & Recording Engineer:Stuart Bruce
Alan Douglas(3,7)
Mastering Engineer:Tony Cousins(at Metropolice Studio)
Recording Engineer:Richard Evans(Real World)
Darren Godwin(Abbey Road Studio)
Suminobu Hamada, Tohru Okitsu, Eiichi Tanaka
(Wonder Station)
Assistant Engineer:Mark Hayley, Lorraine Francis
(Townhouse Studio)
Tomonori Yamada, Ayato Taniguchi
(Wonder Station)
Shinpachirou Kawade(Music Inn Yamanakako)
Mitsuo Sawanobori(Crescente Studio)

 

Disc. 久石譲 『NHKスペシャル 驚異の小宇宙・人体II 脳と心/BRAIN&MIND サウンドトラック 総集編』

久石譲 『NHKスペシャル 驚異の小宇宙・人体II 脳と心/BRAIN&MIND サウンドトラック 総集編』

1994年7月21日 CD発売 MRCA-20040

 

1993年放送 NHKスペシャル「驚異の小宇宙 人体II 脳と心」
音楽:久石譲

 

羊水の中で聴いた、あの音に似て…
限りなき脳宇宙への旅立ち

 

APO(高品質素材)、Qサウンド(3Dサウンド)デジタルリミックスによる人体IIベスト盤

 

 

Q SOUNDとは…?
Q SOUNDとは、現行の2チャンネルステレオシステムそのままでスピーカーの外側の空間に音を定位させることができる画期的なレコーディングシステムです。例えば、リスニングポジションの真横に音を定位させたり、耳元に定位させたりすることが可能で、そしてなによりも音楽にとって必要な空間スペース、ホールやルームの響きをリアルに再現することができます。

APO方式スーパーCD
APOは、アモルファス・ポリ・オレフィン(Amorphas poly Olephin)で光ディスク基盤用に研究・開発された新素材です。このAPOで作られたCDは、従来のCD素材に比べ、

◎高音の歪みが少なく、音抜けが良い。◎低音が豊かに響き、重量感がある。◎残響音の拡がりを、繊細に再現できる。◎光学特性がケタ違いに優れ、ピュアな音を再現できる。◎光弾性系数が良く、CDプレーヤーにセットするときに加わる、クランプ時の応力による複屈折率変化が小さいため、音に歪みが生じにくい。◎硬度が高く、キズがつきにくい。◎吸水性・耐熱性に優れ、真夏の車中でも安心。

など、数々の優れた特徴をもち、まさしく世界最高水準の、ケミカルテクノロジーから生まれたものです。

(音質解説 ~CDライナーノーツより)

 

 

久石譲 『NHKスペシャル 驚異の小宇宙・人体II 脳と心/BRAIN&MIND サウンドトラック 総集編』

1. BRAIN&MIND 未知の秘境へのいざない
2. ETERNAL HARMONY ひらめきの瞬間
3. PRINCIPLE OF LOVE やさしさの芽生え
4. MYSTERIOUS NEURON きらめく神秘の世界
5. COMPASSION はぐくまれた命
6. IMAGINATION FACTORY 魔術師たちの部屋
7. MEMORIES OF… 鮮やかな記憶の残照
8. DREAM OF GAEA 懐かしき時夢
9. EMOTION 永遠の春
10. NEW GENERATION 未来人への予感
11. RETURN TO LIFE 驚異の再生能力
12. WHY DO THE PEOPLE 長い旅路の果て

Compose&Arrangement:Joe Hisaishi
Producer:Joe Hisaishi

Singer:Jackie Sheridan / Without Sugar
Guitar:Clem Clempson

Synthesizer Operator:Peter Wielk / Blue Weaver

Recording Studio:
Battery Studios (London)
Matrix Studios (London)
The Townhouse
Wonder Station

 

Disc. 久石譲 『ぴあの オリジナル・サウンドトラック Volume 1』

1994年6月25日 CD発売 PICL-1082

 

1994年放送 NHK連続テレビ小説「ぴあの」
音楽:久石譲 出演:純名里沙 他

 

 

「(映画などの)メイン・テーマやNHKのドキュメンタリー番組「人体」とか、作品として残る仕事以外は断っていたので、テレビの劇伴は10年ぶりなんです。ずっと映画だけやってきているから、テーマをもとに適当にセレクトしてやればいいところを、映画のようにきちんと合わせて作っちゃった(笑)。NHK側が思いっきり恐縮していましたけど(笑)。15分番組だと約5曲入れてるから、週に6本で30曲でしょ? 10週書くと300曲。もちろん決まったテーマはあるから全部新しいわけじゃないけれども、途中でハッと気づいたら、とんでもない量を作ってたんです(笑)。『オリジナル・サウンドトラック ぴあの Vol.2』(8月発売予定)と合わせてもその中の抜粋でしかなくて、5枚ぐらい出せるんじゃないかっていう(笑)。でも、しかたがないですね。流れ作業的なテレビのやり方が、僕はあまり好きじゃないから。」

「ええ。テレビのスタイルに合わせて小編成にしたんですが、基本的にシンセサイザーが中心で、最後に全部まとめて録った生と混ぜてます。全体的なことで言えば、今回は半年間、毎朝流れるので何度聴いても飽きがこないように配慮してました。」

Blog. 「KB SPECiAL キーボード・スペシャル 1994年9月号 No.116」 久石譲インタビュー内容 より抜粋)

 

 

「たとえば『ぴあの』なんかは、3ヵ月ぐらいそれで悩んだ。アルバムを作る時はそれぞれ条件があるんですよね。『ぴあの』に関していうと、これはあくまで1日3回で月~土の半年間、膨大な量がテレビで流れるわけですよ。そんな時に飽きないメロディ、シングル・ヒットをねらうだけなら簡単だけど、そうじゃなくて日本のスタンダード曲になるくらいに、飽きないメロディを書こうというのが前提にあるでしょ。その条件の中で作ろうとするから、すごく時間がかかりましたね。」

「日本語の歌詞でも確か「Dream」だったよね。けっきょく言えるのは、僕のメロディには英語がすごく乗りやすいこと。音数がそれほど多くなくて動きがあるから、英語のように単語で入ってくる言葉のほうがいいんだよね。「I love you」でも音が3つあれば言えてしまうんだけど、日本語だと「わたし」しかいかないじゃない?(笑)」

Blog. 「キーボードスペシャル 1995年3月号」 久石譲インタビュー内容 より抜粋)

 

 

 

1994年4月4日-1994年10月1日まで放送された同作品の前期オープニング主題歌は『ぴあの/JOE’S PROJECT』としてシングル盤発売されている。その2曲目「ぴあの スタンダード」は歌唱もコーラスも異なり、よりアコースティックなバンドサウンドとなっている。間奏パートも異なり、曲想としてはアメリカン・オールド・アットホーム的な印象を受ける。サントラ盤Volume 2をふくめてアルバム未収録の貴重なヴァージョンである。

ちなみに、後期オープニング主題歌は主演を務めた純名里沙による歌唱となっている。『ぴあの』/ 純名里沙 & JOE’S PROJECTとしてシングル盤が発売され、同サントラ盤Volume2にも収録されている。

 

 

 

1. ぴあの (JOE’S PROJECT)
2. Ripply Mind ~さざめく心
3. Run to Me
4. Gleam ~輝く瞬間
5. The Bonds of Love ~愛情の絆
6. Fortepiano ~心の機微
7. Suspicious
8. ぴあの ~かけがえのない妹
9. From Pianissimo ~小さな決心
10. Path to the Lights ~希望への道
11. White Lie ~罪のない嘘
12. Closed Fist ~閉じられた手
13. Twitter ~姉妹の喜び
14. Forenoon ~夜明け
15. Behind Backs ~ひそかな裏切り
16. Instrumental ~ぴあの

Produced by Joe Hisaishi

Musicians
Keboards:Joe Hisaishi
Additional Keyboards:Haruki Mino
Drums:Yasushi Ichihara
Bass:Chiharu Mikuzuki , Makoto Saito
Guitar:Jun Sumida , Shuji Nakamura
Accoustic Guitar:Hironori Miyano
Strings:Shinozaki Group