特集》 久石譲 オリンピックな序曲 -TOKYO2020 開催決定記念特集-

tokyo2020 東京五輪2020 久石譲

tokyo2020 東京五輪2020 久石譲

 

2013年9月8日、2020年開催オリンピックが東京に決定しました。1964年以来、2度目の東京五輪です。7年後、ちょっと気が早いですが、そんなTOKYO2020での音楽監督は誰になるんでしょうか。開会式・閉会式の音楽のみならず総合演出も気になります。

やっぱり音楽は久石譲がいいですよね!2020年東京オリンピック開催記念として久石譲のオリンピック序曲にふさわしい過去の名曲たちを特集。

 

久石譲 WORKS I
「風の谷のナウシカ」組曲
『WORKS I』 収録

 

「風の谷のナウシカ」をはじめとしたジブリ作品のような壮大で希望のあるシンフォニー。

 

久石譲 WORKS2
「Asian Dream Song」
『WORKS II Orchestra Nights』 収録

 

長野パラリンピック冬季大会テーマ・ソングでもあった名曲。日本のみならずアジアの壮大さと高揚感を感じる。

 

久石譲 WORLD DREAMS
「World Dreams」
『WORLD DREAMS』 収録

 

ワールド・ドリーム・オーケストラの序曲であり、国歌のような格調ある美しいメロディーと3管編成は圧巻。

 

久石譲 ミニマリズム
「Sinfonia for Chamber Orchestra I~III」
『ミニマリズム Minima_Rhythm』 収録

 

ミニマル・ミュージックとシンフォニーの昇華。開会式・閉会式の総合舞台音楽のよう。

 

久石譲 メロディフォニー
「Stand Alone」 「Orbis」 「Water Traveller」
 『メロディフォニー Melodyphony 〜Best of Joe Hisaishi〜』 収録

 

このCDだけでオリンピック気分を存分に味わえそうな名曲ベスト。ロンドン交響楽団の演奏が新しい品格と息吹きを。

 

久石譲 NHK紅白歌合戦 歌の力
「歌の力」
未CD化曲 (第60回紅白歌合戦オリジナルソング)

 

日本的なメロディーと音階、壮大で緻密なオーケストレーション。日本歌特有の”こぶし”の効いた歌い継がれる曲。

 

カップヌードル Adventure of Dreams サムネイル
「Adventure of Dreams」
未CD化曲 (日清カップヌードルCM曲)

 

CMでの30-60秒というなかでも強烈なインパクトを残した曲。心躍る湧き上がるエネルギーは音楽もスポーツにも共鳴する。

 

箱根駅伝 サムネイル
「Runner of the Spirit」
未CD化曲 (第85回箱根駅伝オリジナルテーマ曲)

 

冒頭から管楽器のファンファーレが鳴り響く高揚感ある楽曲。スポーツマンシップと選手たちの栄光と勇姿を讃えている。

 

大阪ひびきの街
「Overture -序曲-」
未CD化曲 (大阪ひびきの街テーマ曲)

 

新しい街の誕生を記念して委嘱された序曲。生命力・成長力を生き生きと力強く、メロディーが発展していく。

 

JAL 明日の翼
「明日の翼」
未CD化曲 (JALテーマ曲)

 

優美で高貴なメロディーはまさに空を悠々を羽ばたく。空は国境・文化・人種・宗教を超えていつもつながっている。

 

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Info. 2013/11/08 日中合作映画「スイートハート・チョコレート」 中国公開スタート

2012年 映画「スイートハート・チョコレート」(原題:甜心巧克力)
監督:篠原哲雄 音楽:久石譲 出演:リン・チーリン 他

2012年制作、日中合作映画である本作品は、日本では2012年10月20日-28日に行われた「第25回東京国際映画祭」にて期間上映された。 “Info. 2013/11/08 日中合作映画「スイートハート・チョコレート」 中国公開スタート” の続きを読む

Info. 2013/12/22 久石譲コンサート2013 in festival hall 「第九スペシャル」(大阪) 決定

久石譲コンサート2013 in festival hall 「第九スペシャル」

日程:2013年12月22日(日)17時開演
会場:大阪・フェスティバルホール
指揮:久石譲
管弦楽:日本センチュリー交響楽団
ソプラノ:林正子 メゾソプラノ:谷口睦美 テノール:村上敏明 バス:妻屋秀和
ギター:千代正行 バラライカ:和智秀樹
合唱:大阪センチュリー合唱団 他
チケット:S ¥8,500 A ¥7,500 BOX ¥10,000 全席指定 ※未就学児入場不可

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Info. 2013/10/11 宮崎駿監督 「風立ちぬ ロマンアルバム」 書籍発売

風立ちぬ ロマンアルバム

2013年10月11日 発売
徳間書店 ムック 285ページ
「風立ちぬ ロマンアルバム」

宮崎駿監督、最後の長編映画『風立ちぬ』。
映画に込められた監督の想いを解き明かす。
スタジオジブリは、こうして映画を作り上げた!

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Info. 2013/10/12 [TV] 「スッキリ!!の京都ッス スッキリメンバー大集合! ATSUSHI×久石譲 初コラボ密着SP」 放送

2013年10月12日 10:30-11:20 (日本テレビ/関東ローカル)
「スッキリ!!の京都ッス スッキリメンバー大集合! ATSUSHI×久石譲 初コラボ密着SP」

テーマソング「懺悔」の製作舞台裏に密着!
EXILEのATSUSHIと久石譲、2人の才能がぶつかりあって奇跡の楽曲が生まれる過程を独占公開。

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Disc. 久石譲 『スイートハート・チョコレート』 *Unreleased

2013年 中国公開

 

2013年 映画「スイートハート・チョコレート」(原題:甜心巧克力)
監督:篠原哲雄 音楽:久石譲 出演:リン・チーリン 他

2012年制作、日中合作映画である本作品は、日本では2012年10月20日-28日に行われた「第25回東京国際映画祭」にて期間上映された。2013年11月2日、第13回韓国光州国際映画祭で最高賞の審査員大賞を受賞し、中国国内でもメディアの注目度が急上昇している。そんななか中国国内で11月08日から上映開始されることが決定。

 

 

メインテーマは切ないピアノの旋律。1音1音丁寧に、お互いの愛を確かめあうような美しいメロディー。チェロによる主曲もまた悠々としっとりと歌い上げている。哀愁漂う叙情的なメロディーが印象的。他にもギターやピチカートによる軽快でリズミカルな曲も含まれている。

全体的にはシンプルなアコースティックサウンド。隠し味的に使用されているシンセサイザーのバックグラウンドもちょうどいい。映画のとおりハートウォーミングな音楽となっている。

 

日本公開日:2016年3月26日

 

 

甜心巧克力 スイートハートチョコレート

 

 

Info. 2013/12/13 「久石譲 第九スペシャル」 東京・NHKホール コンサート決定!

久石譲 第九スペシャル

久石譲がベートーヴェン「第九」を指揮。
また同時に映画「風立ちぬ」「かぐや姫の物語」の楽曲も披露。
2013年の思いが、ここに極まる!

久石譲 第九スペシャル
作曲家の視点で「第九」を分析、再構築し、読響と共演。
一般公募を含む200人の大コーラスが参加するほか、「第九」に捧げる序曲として書いた「Orbis」も演奏。

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Info. 2013/10/01 ラジオ番組 『UNBEATEN TRUCKS IN JAPAN ~イザベラ・バードの日本紀行』 久石譲 テーマ音楽

三谷幸喜×松たか子×久石譲のラジオ番組、明治時代のイギリス人旅行家が見た日本とは。

J-WAVE 25th Anniversary Special
UNBEATEN TRUCKS IN JAPAN イザベラ・バードの日本紀行

企画・構成・演出・ナビゲーター:三谷幸喜
朗読:松たか子
音楽:久石譲
放送日:2013年10月1日(火) – 10月11日(金) 23:45-24:00
放送局:J-WAVE (81.3FM)

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Disc. 久石譲 『イザベラ・バードの日本紀行』 *Unreleased

2013年10月1日 ラジオ放送

 

2013年10月1日~10月11日
ラジオ番組 J-WAVE 25th Anniversary Special
『UNBEATEN TRUCKS IN JAPAN イザベラ・バードの日本紀行』
企画・構成・演出・ナビゲーター:三谷幸喜 朗読:松たか子 音楽:久石譲

 

 

ピアノとヴァイオリンが織りなすクラシカルな音楽世界。明治維新、イギリス人、女性旅行作家、こういった時代背景。高貴で上品なタッチであり、軽やかでもあり優美さもあり、新しい時代の幕開けと、女性の社会的進出の加速も感じさせる曲調。

テーマ曲はピアノとヴァイオリンが跳ねるように響く。ヨーロッパな香り、女性イギリス人の主人公を表現しているかと思えば、明治時代という時代のうねりも顔を覗かせる。テーマ曲だけでもオープニングとエンディングで流れたメインテーマと、物語のなかでのヴァイオリンのソロ、そしてピアノとヴァイオリンがよりゆったりと優雅にアレンジされた、少なくとも3つのヴァリエーションは確認できた。

その他ストーリにそって、テーマ曲以外のシーン音楽も登場する。アイリッシュな旋律もあり、シンプルながらも躍動感や臨場感も感じさせる、イギリスと日本の文化が絡み合っているよう。

テーマ曲、およびテーマ曲のヴァイオリン・ソロ、テーマ曲の別アレンジ・ヴァージョン。シーン音楽も少なくとも3-4曲登場している。

全編にわたりピアノとヴァイオリンのみというシンプルなアコースティック構成。時に優雅に歌い、時に弾むように、時に激しいパッションを表現したピアノとヴァイオリン。ラジオ物語らしい心地のよいゆったりとした調べ。日曜日の昼下がりにとても似合う。叙情的にもなりすぎず、幾学的でもない、まさにクラシカルな室内音楽のような音楽世界。

ちなみに、この作品でのピアノ奏者は久石譲ではない。おそらくクラシック専門のピアノ奏者であり、久石譲の持ち味とはまた違った、この作品らしいクラシカルな規則正しい演奏が上品さを引き立てている。

クラシカルな響きな時代を問わず普遍的であり、聴く人の年齢によっても味わいや深みも変わって感じられる、成熟していく大人な香りのする作品。このような小品集を日常生活のなかで、ほんのひとときでも非日常な時間を体感できるならば、それはすごく価値のある尊い作品だと思う。

 

楽曲情報
・イザベラのテーマ
・MOUNTAIN HUT

 

 

 

Blog. 実写版 映画「めぞん一刻」と久石譲 1980年代の日本映画音楽

めぞん一刻 DVD

Posted on 2013/10/2

1986年公開 映画「めぞん一刻」(実写版)
監督:澤井信一郎 音楽:久石譲 出演:石原真理子 石黒賢 他

原作:高橋留美子の人気名作コミック「めぞん一刻」の実写版です。作品的にもとても古く観たことがなかったのですが、2005年にDVD化されていたものを最近発見いたしました。もちろんお目当ては音楽を担当している久石譲です。なにせこの作品は映画でしかその音楽を知ることができない、サウンドトラックが現在入手不可能な作品だからです。

登場人物たちは、原作に結構忠実なキャスティングになってしましたし、なかなか古い日本映画を観る機会もないので、それはそれで楽しめました。その時代的な古さやスクリーンに映る当時のいろんな風景など。エンディングはギルバート・オサリバンの名曲「ハロー・アゲイン」が使用されていて青春映画というか、あのめぞん一刻のほのぼのとした世界観にマッチしていました。

そして劇中音楽はというと、当時の作風ですけど、シンセサイザー満載な不思議な雰囲気のメインテーマでした。ちょっと予想していた、メロディアスなファミリー映画的なサウンドとは真逆だったので意表を突かれた感じでした。

ちょうどその時代の映画未発表曲集を集めたアルバム「B+1」に収録されている作品たちに近い音楽です。できればこのなかに一緒にコンパイルしてほしかったくらい、とても前衛的な今ではあまり聴くことのできないおもしろい作風です。

いろいろこの映画「めぞん一刻」を鑑賞しながら思うところはあったのですが。まずは、オリジナル・サウンドトラックを発売するまでの曲数がないこと。そして、劇中音楽がものすごく音量が小さく扱われていること。

これは日本映画の、特に往年の作品には顕著に見られる傾向でしょうか。ハリウッド映画の音がバンバン鳴りっぱなしとは違い、音楽が挿入されていないシーンがとても多いですね。それが日本映画の「間」を楽しむいいところでもあります。だから当時の作品は劇中音楽の曲数が少ない。

音量が小さい。本当にBGMとして鳴ってるか鳴っていないかくらい。効果音的扱いというか、そのシーンに合わせた何十秒程度の音楽。そしてシーン優先で切り替わると、音楽も流れに関係なく突然プツっと切れる。

このあたりが、当時の映画音楽としての位置づけを象徴しているように思います。音楽の少なさ、音量の小ささ、効果音的な付属BGMとしての扱い。そう思うと、だいぶん映画音楽もかわりましたよね。その位置づけも価値も見直されてきた歴史のような気がします。

もちろんそれに一役も二役も貢献してきたのは、久石譲の質の高い映画音楽を作りつづけてきたこともあると思います。ほかの映画音楽家さんたちもそうです。

そして、プロデューサーや監督の意識も変わっていったことも大きいと思います。映像やストーリーさえよければ音楽はあと付け、雰囲気でよい、とされた時代から、映像と音楽の融合によって、ひとつの作品が化学反応を起こし相乗効果をもたらす。

そう思うと、当初から音楽の存在をすごく大切にしていたジブリ作品はすごいですね。もちろんアニメーション映画なので、実写版よりは音楽が多くなるのはありますが、めぞん一刻(1986年)、風の谷のナウシカ(1984年)、天空の城ラピュタ(1986年)と発表された年代を見る一目瞭然です。今でも演奏されつづけ愛されつづける音楽が、その当時に誕生しているわけですから。

映画「めぞん一刻」の鑑賞エピソードを軽く書こうと思ったら、えらく映画音楽の時代考察になってしまいました。

映画「めぞん一刻」の音楽が気になる方は、ぜひDVD鑑賞を、そして当時の久石譲映画音楽を紐解きたい方は、「B+1 映画音楽集」にて、貴重な音源たちを聴いてみてください。

 

めぞん一刻 DVD