Info. 2019/02/11 《速報》「久石譲 シンフォニック・コンサート」(パリ) プログラム 【2/18 Update!!】

Posted on 2019/02/11

2月9日、10日、「久石譲 シンフォニック・コンサート」パリ公演が開催されました。

このコンサートは、2月6日から10日までパリ管弦楽団の本拠地フィルハーモニー・ド・パリ(Philharmonie de Paris)で開催される「ジャパン・ウィークエンド」という日本文化イベントに含まれた企画のひとつ。久石譲とのカンファレンス(10日15時、入場無料)あり、直前には10日夜公演が追加されるなど、久石譲の海外人気は熱狂的です。

 

 

久石譲 シンフォニック・コンサート
Symphonic Concert JOE HISAISHI

[公演期間]  
2019/02/09,10

Saturday, February 9, 2019 at 8:30 p.m.
Sunday, February 10, 2019 at 4:30 p.m.
Sunday, February 10, 2019 at 8:30 p.m.

[公演回数]
3公演
パリ・フィルハーモニー・ド・パリ

[編成]
指揮・ピアノ:久石譲
管弦楽:3D Orchestra
ソプラノ:市川愛

[曲目]
久石譲:THE EAST LAND SYMPHONY
1.The East Land 2.Air 3.Tokyo Dance 4.Rhapsody of Trinity 5.The Prayer

—-intermission—-

久石譲:【mládí】for Piano and Strings ~Summer / HANA-BI / Kids Return~
久石譲:Spirited Away Suite /「千と千尋の神隠し」組曲

—-encore—-
Porco Rosso (Pf.solo)(2/9)
Ashitaka and San (Pf.solo)(2/10)
となりのトトロ

 

 

2015年に完成したばかりの近現代的なホール、フィルハーモニー・ド・パリは大ホール2400席。

 

 

360度観客席ホールは、一気にファンと熱気に囲まれます。

 

 

第1部は「THE EAST LAND SYMPHONY」。久石譲オリジナル作品です。「久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2016」コンサートにて世界初演、ソロ・ソプラノをつとめた市原愛さんパリ公演にて再共演。

公演前のリハーサル風景ふくめて市原愛さんツイッターで公開されていました。

from 市原愛ツイッター @aiichihara 3枚

 

 

 

 

第2部は、【mládí】for Piano and Strings ~Summer / HANA-BI / Kids Return~

 

 

そして、Spirited Away Suite /「千と千尋の神隠し」組曲

 

 

アンコールもたっぷり。

 

 

 

 

360度ぐるっとスタンディングオベーション!指揮者もオーケストラも360度こたえる。

 

 

 

スタンディングオベーション決定的瞬間 動画です。

投稿者のそのままを紹介すると影響があるかもしれないと思い、ファンサイト・ツイッターでアップロードしなおさせていただきました。ご了承いただけると幸いです。

 

 

 

 

こちらはカンファレンス(10日15時、入場無料)のひとコマ。

 

 

2019.2.14 Update!!
カンファレンス動画「RENCONTRE AVEC JOE HISAISHI」(ノーカット約33分)が公開されました。

(2019.2.14 Update ここまで)

 

 

 

コンサート会場で配布されたパンフレットをPFD閲覧・ダウンロードできます。

すべての楽曲解説は久石譲によるもの、過去日本公演でパンフレット掲載のフランス語訳になります。どれだけITが発展してもWeb翻訳機能は100%とはいえない、だからこそ正確に忠実に訳されたフランス語で観客に伝わることが大きいですね。さらに、パリ公演パンフレットには作品ごとの楽器編成が明記されています、貴重です。

 

「THE EAST LAND SYMPHONY」(P.8)

Effectif : soprano solo – 3 flûtes (dont piccolo et flûte alto), 3 hautbois (dont cor anglais), 3 clarinettes (dont clarinette basse), 3 bassons (dont contrebasson) – 4 cors, 3 trompettes, 3 trombones, tuba – timbales – percussions – harpe – piano, célesta – cordes.

編成:ソロ・ソプラノ、3フルート(ピッコロ、アルト・フルート含む)、3オーボエ(イングリッシュ・ホルン含む)、3クラリネット(バス・クラリネット含む)、3ファゴット(コントラ・ファゴット含む)、4ホルン、3トランペット、3トロンボーン、チューバ、ティンパニ、パーカッション、ハープ、ピアノ、チェレスタ、弦楽

 

このようになり、3管編成であることがわかり、弦楽編成も比例して大きく、3D Orchestaraメンバーリスト収載(P.17)から約80名近い大編成オーケストラであることがわかります。「千と千尋の神隠し」組曲は?

そのほか、「THE EAST LAND SYMPHONY」3.Tokyo Dance / 5.The Prayer のフランス語訳詞、久石譲プロフィールのフランス語版、現地ジャーナリストによる寄稿など見応え十分な24ページです。久石譲という作曲家がどのように受けとめられているのか、どのように紹介されているのか、とても興味深いです。メインは宮崎駿監督をはじめとした映画音楽についてですが、”各シーンで何が起こっているのかを説明することであるハリウッド体系主義からかけ離れて、”(Google翻訳)、こんな解説表現も飛び出しかなり正確に伝わっているんだなという印象です。

ぜひご覧ください。

公式サイト:フィルハーモニー・ド・パリ|久石譲コンサートパンフレット(PDF)
https://philharmoniedeparis.fr/sites/default/files/NPGS-9-02-20h30-Hisaishi-BD.pdf

 

 

 

 

コンサート前には現地取材も行われ、いくつかのWebニュースやWebコラム(特集)などが公開されています。

 

「映画音楽のキャリアについて」「オリジナル作品とエンターテインメント音楽をプログラムすることについて」「映画のために書いた音楽を演奏会作品として再構成することについて」「宮崎駿監督と高畑勲監督について」など、日本では周知のこともインタビュアーの質問に答えるかたちで丁寧に掲載されています。「現在の創作活動の進め方について」「コンサートで指揮者とピアニストを両立すること、自分のスタイルになっていること」なども。またインタビューのなかに ”パリへ出発する前日まで映画のスコアに取り組んでいた” と語っていたのは、映画『二ノ国』(2019年夏公開)のことだったのかもしれませんね。

インタビューの結び、「最近亡くなったミシェル・ルグラン(作曲家)はジャック・ドゥミ(映画監督)の共同制作者だと見られています。宮崎駿監督とのコラボレーションも同じですか?」という質問に、「私は映画に参加できたことに感謝しています。しかし、それは私のものではなく彼だけのものです。」と語っているのが印象的です。映画は監督のものである、同じく宮崎駿監督への揺るぎない尊敬の念が溢れる言葉です。

 

(久石譲さん、2月6日パリにて)

 

出典:JOE HISAISHI: «DÈS QUE L’ON COMMENCE À FIGER LES IDÉES DANS LA COMPOSITION, QUELQUE CHOSE S’ÉVAPORE»
https://next.liberation.fr/images/2019/02/08/joe-hisaishi-des-que-l-on-commence-a-figer-les-idees-dans-la-composition-quelque-chose-s-evapore_1708224

 

 

こちらはインタビューではなくコラム記事となっています。(全文読むには有料です)

出典:Les haïkus symphoniques du compositeur Joe Hisaishi
https://www.lemonde.fr/culture/article/2019/02/08/les-haikus-symphoniques-du-compositeur-joe-hisaishi_5421240_3246.html

 

 

こちらは現地Webコンサート・レポートです。

”スタンディングオベーションの後、彼はみんなが欲しかったボーナスを演奏するために戻って、彼は最初にとなりのノトトロの曲を演奏した。誰もが感動しました。彼はポルコロッソのテーマのひとつを弾くために一人でピアノに戻ってくるので、その称賛はそれほど終わらない。そして、それは大きな驚きでした!” (翻訳文 抜粋)

出典:Joe Hisaishi était à la philharmonie de Paris
http://www.lasteve.fr/?p=34692

 

 

 

 

 

久石譲、約1年半ぶりのパリ公演に観客熱狂

鳴り止むことのない拍手。会場中から湧き立つ狂喜の歓声。ホールを埋めた超満員の観客によるスタンディングオベーションは10分以上にも渡って続いた。

主催者によると「チケットは発売から3時間で完売」。東日本大震災を受けてこれからの日本と世界を描いた、久石の原点でもあるミニマル曲の大作「East Land Symphony」の指揮で前半を締めると、後半の頭では名曲「Summer」を自らのピアノで演奏。宮崎駿監督映画のサウンドトラックをオーケストラ作品に再構築した組曲「千と千尋の神隠し」の演奏が終わると、感極まった観客から惜しみないスタンディングオベーションが巻き起こった。続くアンコールでは「となりのトトロ」を披露。すると客席は興奮の坩堝に。涙ぐむ人も現れ、老若男女を問わず会場中から湧く「Joe」の熱いラブコールが終わることはなかった。

「(2011年に開かれたパリでのチャリティコンサート以来)8年間心待ちにした。Joeの切ないメロディで心がはち切れそうだよ」と、会場で演奏を聴いたパリ在住・40代男性。ロンドンから来たという20代の女性は「Joeの音楽は私の人生そのもの。来年も、再来年も聴きたい」と紅潮した顔で語った。

 

 

2019.2.14 Update!!

こちらは最新の現地Webニュース記事から。とりわけ久石譲という作曲家について、『THE EAST LAND SYMPHONY』プログラムについて、コンサートアンコールまでの会場雰囲気について、とても詳細で興味深く記されていました。日本語に翻訳したかたち(Google翻訳)で紹介します。

”久石は現代的な日本の音楽を国際的に代表する唯一の代表者の一人であり、彼の独特の楽器の使い方は非常に注目に値する。マリンバ、グロッケンシュピール、木琴、ビブラフォン、セレスタの6人のパーカッション奏者がステージ上に登場し、メロディーを繊細に強調します。「イーストランド」の小さくて非常にカラフルな表現では、さまざまな音素材 – 木材、金属 – さまざまなイメージ – 自然、空、都市 – を呼び起こす。»、東の国…そう日本を言うために。連続したミニマリストの音楽の影響があります。対照的なのは、非常に叙情的な、調和のとれたペンタトニックソロです。弦は、オーケストラの他の部分をサポートするのに非常に効果的なサウンドまたはリズミカルなレイヤーとして機能します。それはその同時代の人たちとはめったに並ぶことのない輝きのオーケストレーションの作品であり、そしてそれは久石の完全に統制された執筆を象徴しています。”(抜粋)

 

 

2019.2.18 Update!!

こちらは最新の現地Webニュース記事から。開演からアンコールまで、写真をまじえた詳細なレポートになっています。コンサート会場施設の紹介、3D Orchestraについて(映画音楽を専門に組織されたオーケストラ)、プログラム内容、久石譲プログラム解説からの紹介など。日本語に翻訳したかたち(Google翻訳)で一部抜粋してご紹介します。オリジナル原文は英語/フランス語あります。写真もふくめてぜひご覧ください。

“”最後の5楽章の「祈り」では、市原愛がステージ上で再び歌唱されました。オーケストラは非常に繊細でやわらかい方法で、ラテン語で歌われたような文章をラテン語で歌いました。作品の8分のほとんどの間、祈りを。コンサートの前半ではなく、叙情的で完璧な結末で、久石譲は作曲家としてどのように垣間見ることができます。彼の創造性が映画にリンクされていない/接続されていない/従属していないときに、この音楽の天才が何を言おうとしているかについてもう少し知るために、もう一度聴かれるに値する作品。”

“”しかし、観客からの5分以上の拍手とオベーションが3回まで敬礼するために舞台に戻って、彼に彼の4番目の外観で新しい作品を提供することを「強い」ので、実際には、これは終わりではありません今回はピアノで一人で、「Porco Rosso」のメインテーマを演奏し、2:15時間の素晴らしいコンサートの後、夜を締めくくった。” (抜粋)

 

 

2019.03.31 Update!!

 

 

 

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