Posted on 2021/08/25
北野武監督作品「菊次郎の夏」と「キッズ・リターン」のオリジナル・サウンドトラックが初LP化! “Info. 2021/11/27 北野武監督作品「菊次郎の夏」「キッズ・リターン」オリジナル・サウンドトラック 初LP化” の続きを読む
Posted on 2021/08/25
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Posted on 2021/08/24
久石譲世界リリースベストアルバム第2弾『Songs of Hope: The Essential Joe Hisaishi』記念企画!一口コメント大募集! #久石譲ベスト2 “【お知らせ】久石譲ベストアルバム『Songs of Hope』記念企画 一口コメント大募集! #久石譲ベスト2” の続きを読む
Posted on 2021/08/24
久石譲オフィシャルYouTubeチャンネルに、新しいミュージックビデオ「la pioggia」が公開されました。
ぜひご覧ください。 “Info. 2021/08/24 久石譲「la pioggia」Music Video公開” の続きを読む
Posted on 2021/08/20
「久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2021」のリハーサル映像が近日公開予定となっています。公式YouTbeチャンネルにてスライドショーが公開されました。ぜひご覧ください。 “Info. 2021/08/20 「久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2021」リハーサル映像 近日公開予定” の続きを読む
2021年8月20日 CD発売 UMCK-1683/4
NYに拠点を置くクラシック・レーベル DECCA GOLD世界同日リリースのベストアルバム第二弾!
映画・CM音楽、そしてライフワークのミニマル・ミュージックから構成された久石譲の多彩な世界に触れる一枚。
(CD帯より)
日本の巨匠・久石譲が本格的に世界リリース!
Deccaリリース第2弾となるベスト作品。
海外での認知度も高い映画音楽を中心に、彼の音楽人生を代表する名曲ばかり。北野武映画曲 “Kids Return” “HANA-BI” の新規録音を含む、全28曲。2枚組みアルバム。
(メーカーインフォメーションより)
ミニマルミュージックから広告音楽まで、現代日本を代表する世界的作曲家、久石譲の多面的な才能と豊かな音楽性を凝縮した、DECCA GOLDからのベストアルバム第2弾。東アフリカの伝統音楽にインスパイアされた「MKWAJU 1981-2009」は、久石の音楽の中核を成すミニマルミュイルージックのスタイルによる重要曲で、ここでは2009年にロンドン交響楽団の演奏で録音されたバージョンで聴くことができる。また、映画音楽の巨匠としての魅力も満載で、宮崎駿、北野武、大林宣彦、山田洋次、澤井信一郎、滝田洋二郎といった名監督の作品に寄せた楽曲も多く収録されている。北野監督の映画のためのテーマ曲「Kids Return」と「HANA-BI」の新たに録音されたライブ音源も聴きどころだ。さらに、自ら奏でるソロピアノ曲やコマーシャルフィルムのための楽曲などもセレクトされており、Vol.1に当たる『Dream Songs: The Essential Joe Hisaishi』と併せて入門編としても最適で、長年のファンも楽しめる充実のコンピレーションとなっている。
(iTunes レビューより)
The Essence of the Music of Joe Hisaishi
『Dream Song: The Essential Joe Hisaishi』に続き、この『Songs of Hope: The Essential Joe Hisaishi Vol.2』を手にしておられるリスナーならば、おそらく久石譲というアーティストについて、すでにさまざまなイメージをお持ちではないかと思う。世界的な映画音楽作曲家、現代屈指のメロディメーカー、叙情的なピアノの詩人……などなど。それらの形容はすべて正しいが、これまで40年にわたり作曲家として活動してきた彼の足跡を、このアルバムに即して注意深くたどってみると、久石という人がつねにふたつの主軸に沿って音楽を生み出し続けてきたことがわかる。芸術音楽、すなわちミニマル・ミュージックの作曲と、久石がエンターテインメントと定義するところの商業音楽の作曲だ。どちらの作曲領域も、彼にとって欠くことが出来ない本質的な活動であるばかりか、ふたつの領域は時に重なり、影響し合うことで、彼独自のユニークな音楽を生み出してきた。本盤の収録楽曲は、これらミニマル・ミュージックとエンターテインメントというふたつの作曲領域が俯瞰できるように、バランスよく選曲されている。まさに、久石譲の音楽のエッセンス(the essence of the music of Joe Hisaishi)が収められていると言っても過言ではない。
国立音楽大学で作曲を学んでいた久石は、アメリカン・ミニマル・ミュージック(作曲家にラ・モンテ・ヤング、テリー・ライリー、スティーヴ・ライヒ、フィリップ・グラスなど)やドイツのテクノバンド、クラフトワークの音楽に出会って衝撃を受け、理論偏重のアカデミックな現代音楽の作曲に見切りをつけると、自らもミニマル・ミュージックの作曲家を志すようになった。スワヒリ語でタマリンドの木を意味する《MKWAJU》(1981/2009)は、曲名が示唆するように東アフリカの伝統音楽にインスパイアされた、久石最初期のミニマル・ミュージックのひとつとみなすべき重要作(本盤には2009年にロンドン交響楽団の演奏で録音された管弦楽版が収録されている)。シンプルなリズムパターンを繰り返しながら、拍をずらしていくことによってパルス(=拍動、脈動)の存在を聴き手に強く意識させていく手法は、現在に至るまでの彼の音楽の原点となっていると言っても過言ではない。その4年後に作曲された《DA-MA-SHI-E》(1985/1996)の曲名は、オランダの抽象画家マウリッツ・エッシャーの錯視画(だまし絵)に由来する。現実の世界に存在し得ない図形や模様があたかも存在しているように見る者を「だます」トリック的な効果を、久石はミニマル・ミュージックの作曲の方法論に応用し、同じフレーズや音型を繰り返すうちに音楽が新たな側面を見せていく面白さを生み出している。2007年作曲の《Links》はそうした方法論をさらに深化させ、ミニマル・ミュージック特有の力強い推進力は維持しながらも、変拍子のリズムの使用とシンフォニックな展開によって、シンプルにして複雑という二律背反を克服することに成功している。これら3曲に共通するのは、久石のミニマル・ミュージックが非常に知的かつ論理的な作曲に基づきながらも、つねにユーモアを忘れていないという点だ。決して、現代音楽の限られたリスナーに向けて書かれた、抽象的で深刻な音楽ではない。とてもヒューマンで、愉楽に満ちあふれた音楽なのである。しかしながら、久石はミニマル・ミュージック以外の現代音楽をすべて否定しているわけではなく、一例を挙げれば、新ウィーン楽派をはじめとする無調音楽を敬愛し、その影響も少なからず受けている。1999年に作曲された《D.e.a.d》(曲名が示す通り、D=レ、E=ミ、A=ラ、D=1オクターヴ高いレの4音をモティーフに用いている。弦楽合奏、打楽器、ハープ、ピアノのための4楽章からなる組曲「DEAD」として2000年に完成)は、そうした彼の側面が色濃く表れた作品のひとつである。
次に、久石のもうひとつの重要なエッセンスである、エンターテインメントのための音楽について。
久石の名を世界的に高めたきっかけのひとつが、宮崎駿監督のために作曲したフィルム・スコアであることは、改めて説明の必要もあるまい(そのテーマ曲のほとんどは『Dream Song: The Essential Joe Hisaishi』で聴くことが出来る)。その中から、本盤には『もののけ姫』(1997)のラストで流れる《Ashitaka and San》と、『紅の豚』(1992)のテーマ曲《il porco rosso》が収録されている。
宮崎監督のための音楽と並んで世界的に有名なのは、北野武監督のために書いたフィルム・スコアであろう。ふたりがこれまでにタッグを組んだ計7本の長編映画は、初期北野作品の演出を特徴づけるミニマリズムと、久石自身の音楽のミニマリズムの美学が見事に合致した成功例として広く知られている。青春の躍動感と強靭な生命力を、ミニマル的なリズムに託した『キッズ・リターン』(1996)のメインテーマ《Kids Return》。言葉では表現できない夫婦愛を、表情豊かなストリングスで表現した『HANA-BI』(1998)のメインテーマ《HANA-BI》。シンプルで明快なピアノのテーマが、夏の日射しのように輝く『菊次郎の夏』(1999)のメインテーマ《Summer》。さらに久石は、単に映画の物語にふさわしいテーマ曲を作曲するだけでなく、映画音楽作曲の常識にとらわれないユニークな実験をも試みている。哀愁漂う《The Rain》が流れる『菊次郎の夏』のコミカルなシーンは、北野と久石が共に敬愛する黒澤明監督の『音と画の対位法』──コミカルなシーンに悲しい音楽を流したり、あるいはその逆となるような音楽の付け方をすることで、映像の奥に隠れた潜在的意味を強調する──を、彼らなりに応用した実験と言えるだろう。
昨2020年に82歳で亡くなった大林宣彦監督のために久石が作曲したフィルム・スコアの数々は、宮崎作品や北野作品とは違った意味で、映画監督と作曲家が優れたコラボレーションを展開した例である。『ふたり』(1991)の物語の中で妹と死んだ姉が主題歌《草の想い》すなわち《TWO OF US》を口ずさむシーン、あるいは『はるか、ノスタルジィ』(1993)で過去の記憶を呼び覚ますように流れてくるメインテーマ《Tango X.T.C.》など、大林作品における久石の音楽は、物語の展開上、なくてはならない重要な仕掛けのひとつとなっている。また、『水の旅人 侍KIDS』(1993)の本編をたとえリスナーがご覧になっていなくても、主題歌《あなたになら…》すなわち《FOR YOU》の美しいメロディを聴けば、この作品が夢と希望にあふれたファンタジー映画だということがたちどころに伝わってくるであろう。
これら宮崎、北野、大林監督のための音楽に加え、本盤には久石の映画音楽を語る上で欠かせない、3人の重要な日本人監督の映画のために書いたテーマ曲が収録されている。
今年2021年に90歳を迎える日本映画界の巨匠・山田洋次監督と久石がタッグを組んだ第2作『小さいおうち』(2014)の《The Little House》は、主人公が生きる激動の昭和の時代への憧れを表現したノスタルジックなワルツ。久石に初めて長編実写映画の作曲を依頼し、これまでに計6本の作品で久石を起用している澤井信一郎監督の『時雨の記』(1998)の《la pioggia》は、定年を控える妻子持ちの重役と未亡人の純愛をマーラー風の後期ロマン派スタイルで表現したテーマ曲。そして、滝田洋二郎監督と久石が組んだ2本目の作品にして、アカデミー外国語映画賞を受賞した『おくりびと』(2008)の《Departures -memory-》は、物語の中で主人公がチェロを演奏する設定を踏まえ、久石が撮影前に書き下ろした美しいメインテーマである。
前述の映画音楽に加え、本盤にはエンターテインメントの音楽として、コマーシャル・フィルムに使われた《Friends》(TOYOTA「クラウン マジェスタ」)と《Silence》(住友ゴム工業「デジタイヤ プレミアム VEURO」)も収録されている(後者は久石のピアノ演奏映像がCMで使用された)。いっさいの予備知識がなく、これらの楽曲に耳を傾けてみれば、短いCMで流れた作品とはとても思えないだろう。もちろん、久石は商品コンセプトを充分踏まえた上で作曲しているのであるが、楽曲に聴かれる格調高いメロディは、紛れもなく彼自身の音楽そのものだ。つまり久石は、商業音楽だからと言って、決して安易な作曲姿勢に臨んでいない。ミニマル・ミュージックの作曲と同じく、真剣勝負で取り組んでいるのである。
この他、本盤には久石がソロ・アルバム(主として『ピアノ・ストーリーズ』を銘打たれたソロ・アルバム・シリーズ)などで発表してきた、珠玉の小品の数々が含まれている。《Lost Sheep on the bed》や《Rain Garden》、あるいは《Nocturne》などのように、彼が敬愛するサティやショパンのような大作曲家たちにオマージュを捧げた作品もあれば、久石流のクリスマス・ソングというべき《White Night》のような作品もあるし、《WAVE》(ジブリ美術館の館内音楽として発表された)や《VIEW OF SILENCE》のように、ミニマリストとメロディメーカーのふたつの側面を併せ持つ作品もあれば、《Silencio de Parc Güell》のように、音数を極力絞り込むことで”久石メロディ”を純化させた作品、あるいは《Les Aventuriers》のように、アクロバティックな5拍子でリスナーを興奮させる作品もある。これらの楽曲だけでなく、本盤一曲目の『キッズ・リターン』~《ANGEL DOLL》から、最終曲《World Dreams》(久石が音楽監督を務めるワールド・ドリーム・オーケストラW.D.O.のテーマ曲)まで、すべての収録曲について言えるのは、久石が人間という存在を信じ、肯定しながら、希望の歌を奏でているという点だ。つまるところ、それがミニマル・ミュージックとエンターテインメントの作曲における、久石の音楽の本質なのである。
つい2ヶ月ほど前、幸いにも僕は、久石自身の指揮によるW.D.O.のコンサートで《Ashitaka and San》と《World Dreams》を聴くことが出来た。『もののけ姫』の物語さながらに世界が不条理な状況に陥り、破壊的な悲劇を体験したいま、ピアノが確固たる信念を奏でる《Ashitaka and San》を耳にした時、『もののけ姫』のラストシーンで「破壊の後の再生」を描いたこの楽曲が、実は我々自身が生きるいまの世界をも表現しているのだと気付かずにはいられなかった。人間は、夢を捨てず、希望を持って前に進まなければいけない。それこそが久石譲の音楽のエッセンス、すなわち「Songs of Hope」なのだと。
前島秀国 Hidekuni Maejima
サウンド&ヴィジュアル・ライター
2021年6月
(CDライナーノーツより)
CDライナーノーツは英文で構成されている。日本国内盤には日本語ブックレット付き(同内容)封入されるかたちとなっている。おそらくはアジア・欧米諸国ふくめ、各国語対応ライナーノーツも同じかたちで封入されていると思われる。
ベストアルバム収録曲のオリジナル音源は下記にまとめている。ライナーノーツには、各楽曲の演奏者(編成)とリリース年はクレジットされているが収録アルバムは記載されていない。
また本盤は、いかなるリリース形態(CD・デジタル・ストリーミング)においても音質は向上している。もし、これまでにいくつかのオリジナル収録アルバムを愛聴していたファンであっても、本盤は一聴の価値はある。そして、これから新しく聴き継がれる愛聴盤になる。
NYに拠点を置くクラシック・レーベル DECCA GOLD世界同日リリースのベストアルバム第一弾!久石作品の中でも映画のために作られた珠玉のメロディが際立つ代表曲を中心に構成された愛蔵版。





オリジナルリリース
【Disc 1】
01. ANGEL DOLL
久石譲 『Kids Return』(1996)
02. la pioggia
03. il porco rosso
久石譲 『NOSTALGIA ~PIANO STORIES III~』(1998)
04. Lost Sheep on the bed
久石譲 『FREEDOM PIANO STORIES 4』(2005)
05. FOR YOU
久石譲 『WORKS・I』(1997)
06. White Night
10. Rain Garden
久石譲 『PIANO STORIES II ~The Wind of Life』(1996)
07. DA-MA-SHI-E
久石譲 『Minima_Rhythm ミニマリズム』(2009)
08. Departures -memory-
久石譲 『おくりびと オリジナル・サウンドトラック』(2008)
09. TWO OF US
12. Summer
久石譲 『Shoot The Violist ~ヴィオリストを撃て~』(2000)
11. Friends
久石譲 『WORKS II Orchestra Nights』(1999)
13. Les Aventuriers
久石譲 『Another Piano Stories ~The End of the World~』(2009)
14. Kids Return
※初収録 (Live recorded at Tokyo International Forum, August 16, 2017)
【Disc 2】
01.Links
05. MKWAJU 1981-2009
久石譲 『Minima_Rhythm ミニマリズム』(2009)
02. VIEW OF SILENCE
久石譲 『PRETENDER』(1989)
03. Nocturne
久石譲 『NOSTALGIA ~PIANO STORIES III~』(1998)
04. Silence
久石譲 『ETUDE ~a Wish to the Moon~』(2003)
06. Ashitaka and San
09. Tango X.T.C.
久石譲 『WORKS II Orchestra Nights』(1999)
07. The Rain
久石譲 『菊次郎の夏 サウンドトラック』(1999)
08. DEAD for Strings, Perc., Harpe and Piano: 1. D.e.a.d
久石譲 『WORKS III』(2005)
10. The Little House
久石譲 『WORKS IV -Dream of W.D.O.-』(2014)
11. HANA-BI
※初収録 (Live recorded at Tokyo International Forum, August 16, 2017)
12. Silencio de Parc Güell
久石譲 『ENCORE』(2002)
13. WAVE
久石譲 『Minima_Rhythm II ミニマリズム 2』(2015)
14. World Dreams
久石譲&新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ 『WORLD DREAMS』(2004)

【mládí】for Piano and Strings 【A】
Summer / HANA-BI / Kids Return
久石譲弾き振り(ピアノを弾きながら指揮もする)コーナーです。Aプログラムでは北野武監督作品からおなじみのメインテーマをセレクトし久石譲ピアノと弦楽オーケストラによる演奏です。おなじみでありながらここ数年のコンサートでは聴く機会のなかった「HANA-BI」「Kids Return」というプログラムには多くのファンが歓喜したはずです。
「Summer」はピアノとヴァイオリン・ソロの掛け合いがみずみずしく爽やかで、弦楽もピチカートではじけています。きゅっと胸をしめつけられるような思い出の夏、日本の夏の代名詞といえる名曲です。この曲が生演奏で聴けただけで、今年の夏はいいことあった!と夏休みの絵日記に大きなはなまるひとつもらえた、観客へのインパクトと感動は超特大花火級です。
「HANA-BI」は一転して哀愁たっぷりでしっとりななかに内なるパッションを感じる演奏。特に後半はピアノで旋律を弾きながら、低音(左手)で重厚に力強くかけおりる箇所があるのですが、今回それを弦楽低音に委ねることでより一層の奥深さが際立っていたように思います。ピアノも同フレーズ弾いていましたけれど、従来のようなメロディを覆ってしまうほどの激しい低音パッションというよりも、ぐっとこらえたところにある大人の情熱・大人の覚悟のようなものを感じるヴァージョンでした。渋い、貫禄の極み、やられちゃいます。
「Kids Return」は疾走感で一気に駆け抜けます。弦のリズムの刻み方が変わってる、と気づきかっこいいと思っているあっという間に終わってしまいました。そして今回注目したのが中音楽器ヴィオラです。相当がんばってる!このヴァージョンの要だな、なんて思った次第です。ヴァイオリンが高音でリズムを刻んでいるときの重厚で力強い旋律、一転ヴァイオリンが歌っているときの躍動感ある動き、かなり前面に出ていたような印象をうけます。管弦楽版にひけをとらない弦楽版、フルオーケストラ版では主に金管楽器の担っている重厚で高揚感あるパートをストリングス版ではヴィオラが芯を支える柱として君臨していたような、そんな気がします。これはスカパー!放送でじっくり確認してみたいところです。
ピアノとストリングスで3曲コーナーか、なんて安直なこと思ったらいけません。こんなにも楽曲ごとに色彩豊かに表情豊かにそれぞれ異なる世界観を演出してくれる久石譲音楽。メロディは違っても楽器編成が同じだからみんな同じように聴こえる、そんなことの決してない三者三様の巧みな弦楽構成。清く爽やかで、憂い愛のかたち、ひたむき疾走感。それは誰もが歩んできた「mládí」(青春)のフラッシュバックであり、少年期・円熟期・青年期いつまでも青春そのもののようです。
(Blog. 「久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2017」 コンサート・レポート より抜粋)
2021.10 追記
第2弾ベストアルバムでは、一口コメント大募集企画として、全28曲から好きな1曲1ツイート「この曲好き!」その魅力・思い出を140文字で。よせがきのように集まったらいいなとTwitterで募集しました。


【Disc1】
01. ANGEL DOLL (映画『キッズ・リターン』より)
02. la pioggia (映画『時雨の記』より)
03. il porco rosso (映画『紅の豚』より)
04. Lost Sheep on the bed
05. FOR YOU (映画『水の旅人 侍KIDS』より)
06. White Night
07. DA-MA-SHI-E
08. Departures -memory- (映画『おくりびと』より)
09. TWO OF US (映画『ふたり』より)
10. Rain Garden
11. Friends (TOYOTA「クラウン マジェスタ」CMソング)
12. Summer (映画『菊次郎の夏』より)
13. Les Aventuriers
14. Kids Return (映画『キッズ・リターン』より) ※初収録
【Disc2】
01. Links
02. VIEW OF SILENCE
03. Nocturne
04. Silence (住友ゴム工業「デジタイヤ プレミアム VEURO」CMソング)
05. MKWAJU 1981-2009
06. Ashitaka and San (映画『もののけ姫』より)
07. The Rain (映画『菊次郎の夏』より)
08. DEAD for Strings, Perc., Harpe and Piano: 1. D.e.a.d
09. Tango X.T.C. (映画『はるか、ノスタルジィ』より)
10. The Little House (映画『小さいおうち』より)
11. HANA-BI (映画『HANA-BI』より) ※初収録
12. Silencio de Parc Güell
13. WAVE
14. World Dreams
All music composed by Joe Hisaishi
All music arranged by Joe Hisaishi
except
“For You” arranged by Nick lngman
All music produced by Joe Hisaishi
except
“la pioggia”,”il porco rosso”,”White Night”,”Rain Garden”,”Friends”,”Nocturne”,”Ashitaka and San”,”Tango X.T.C.” produced by Joe Hisaishi and Eiichiro Fujimoto
“Silence”,”Silencio de Parc Güell” produced by Joe Hisaishi and Masayoshi Okawa
Mastering Engineer: Christian Wright (Abbey Road Studios)
Mastered at Abbye Road Studios, UK
Art Direction & Design: Kristen Sorace
Photography: Omar Cruz
and more
Posted on 2021/08/18
クラシック音楽情報誌「ぶらあぼ 2021年9月号」およびWeb版「eぶらあぼ」に久石譲インタビューが掲載されました。ぜひご覧ください。 “Info. 2021/08/18 久石譲 現代曲同様のアプローチでクラシックを活性化したい (ぶらあぼ より)” の続きを読む
Posted on 2021/08/18
“スタジオジブリ×久石譲‘’アナログ盤シリーズに『パン種とタマゴ姫』サントラなど3作品登場
大好評発売中の “スタジオジブリ×久石譲‘’ 作品のアナログ盤シリーズに、いよいよ特別編とも言うべき 「Castle in the Sky~天空の城ラピュタ・USAヴァージョン~」のサウンドトラック、 「オーケストラストーリーズ となりのトトロ」、そしてジブリ美術館でしか観る事のできない『パン種とタマゴ姫』のサウンドトラックが登場します。 “Info. 2021/11/27 久石譲「Castle in the Sky」「となりのトトロ」「パン種とタマゴ姫」3タイトル 初アナログ盤発売” の続きを読む
Posted on 2021/08/17
ふらいすとーんです。
久石譲人気を揺るぎないものにしたシリーズ、時代ごとにファンをぎゅっとつかんできたシリーズ、「ピアノ・ストーリーズ」です。
ピアノ・ストーリーズとは
映画・TV・CMのために書かれた音楽を、独立した音楽作品として書き直した楽曲が数多く収録されています。アルバムにはオリジナル楽曲も配置されています。エンタメ楽曲とオリジナル楽曲でテーマをコンセプチュアルにまとめたもの。その時代の指向性を色濃く反映した音楽制作になっています。ピアノを基調として、アルバム・コンセプトに即してリアレンジされることで、一枚とおして聴ける統一感と、人気曲も新しい魅力で聴かせてくれます。
メロディ親しみやすい楽曲も、クラシックから現代音楽までの語法によって精緻に構成されています。エンターテインメントな衣装をまといながら、そこには時代や流行に左右されないアート性が宿っています。まさに色褪せることのない洗練された響き。久石譲の大衆性と芸術性を絶妙にブレンド、気品のあるアコースティックな音楽作品へと昇華させたもの。それが「ピアノ・ストーリーズ」です。
久石譲コンサート活動と連動することも多く、過去にはアルバム引き下げてのコンサート・ツアーや、あるいはコンサートの楽器編成そのままにアルバム制作を並行して完成させた盤もあります。おのずと収録された楽曲たちは、演奏会用作品としてもしっかりと成立している。アルバムとコンサート、久石譲のライフワークであり、その時代ごとのマイルストーンや区切りの役割も果たしてきました。そして、忘れてはいけないこと。「ピアノ・ストーリーズ」人気とともに、ピアニスト久石譲の魅力もたっぷり届けてきた、大切なシリーズです。
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数々の映画音楽をピアノソロ用にアレンジしたアルバム。シリーズ第1作であり代表作。シンセサイザー仕事の多かった当時、原点に戻りたいとシンプルな表現を目指したという。「Fantasia (for Nausicaä) 」「Innocent」「The Wind Forest」ほか収録。

ピアノとストリングス。映画・TV・CM音楽からはもちろん、珠玉のオリジナル曲たちで彩るアルバム。「Asian Dream Song」「Angel Springs」「Kids Return」ほか収録。

イタリア的な”唄”をコンセプトに、映画・TV・CM音楽からオリジナル曲・カバー曲まで。イタリアで現地オーケストラとレコーディングするほどこだわった、エスプリ香るアルバム。「il porco rosso」「HANA-BI」「Cinema Nostalgia」ほか収録。

ピアノとストリングスをメインに、映画音楽・TV・CM音楽が数多く収録されたアルバム。親しみやすいタイアップ曲とは対照的なオリジナル曲の内省性が”自由”に奥ゆきと深みを。「人生のメリーゴーランド 」「Oriental Wind」「Spring」ほか収録。

シリーズ4枚から久石譲自らセレクトしたベスト・アルバム。新しいファンのための入門編にもなるうれしい一枚は、宮崎駿監督作品から北野武監督はもちろんCM曲まで。「人生のメリーゴーランド -Piano Solo Ver.-」未発表音源も収録。

ピアノと12人のチェロにパーカッションらを加えた斬新な楽器編成によるアルバム。エンターテインメント音楽はもちろん作家性の色濃い自作品まで。シリーズのなかでもポップスとクラシックの二面性が拮抗した、独自性を放つ”Anoter”なアルバム。「Ponyo on the Cliff by the Sea」「Departures」「The End of the World」ほか収録。

more!
2020年ベストアルバム『Dream Songs: The Essential Joe Hisaishi』に収録された曲も多いです。世代ごとに大きな螺旋を描いてきた久石譲ファン、また新たなファンを獲得するメモリアルな一枚になる愛蔵版です。
代表曲はもちろん久石譲のキャリアを一望できる2020ベスト盤は、待望の世界リリースでCD盤・デジタル配信・ストリーミングまで、さらに広がっています。ベスト盤を起点にして過去「ピアノ・ストーリーズ」シリーズを一枚ずつめくっていく、そんな逆スパイラルな楽しみ方も、これからはそっちが主流になっていくでしょう。

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2016年頃から、久石譲作品をメインとしたコンサートのときに、「ピアノ&ストリングス」コーナーがプログラムに挙がることがでてきました。1990-2000年代の久石譲アンサンブルコンサートやピアノソロコンサートに足を運んできたファンには懐かしい、またオーケストラを指揮する姿しか見たことのないファンには新鮮な、美しい旋律と響きに心酔するコーナーです。
新しいピアノ・ストーリーズのかたち
これまでのピアノ・ストーリーズとの変化を、大きく3つに分けて進めていきます。名曲たちが時を越えてコンサート演奏される、そんな喜び満ちた面もありますが、今だからこそ聴ける新しさもいっぱいに届けてくれています。
どんな曲が演奏されてきた?
” ”で囲んだ久石譲コメントとともに。
【Hope】for Piano and Strings
View of Silence
Two of Us
Asian Dream Song
“また弾き振り(ピアノを弾きながら指揮もする)に初挑戦します。そのためこのコーナーはすべて新しくオーケストレーションし直しました。”
“その弾き振りの「HOPE」というコーナータイトルは長野パラリンピックのときに作った応援アルバムのタイトルからとりました。折しもフィギュアスケートの羽生結弦さんが今年の演目で採用している楽曲が2曲含まれます、お楽しみに。”
(Blog. 「久石譲 ジルベスターコンサート 2016」 コンサート・レポート より抜粋)
【mládí】for Piano and Strings
Summer
HANA-BI
Kids Return
“また弾き振り(ピアノを弾きながら指揮もする)もおこないます。これは昨年の大阪ジルベスターコンサートで初めて実践し、今年もチェコのプラハ等で好評だったのでW.D.O.としても初めて試みます。ちなみに今までは指揮の合間にピアノを弾いていたのですが今回はピアノの合間に指揮をする? ややこしいですね、その違いをぜひご覧ください。”
“弾き振りの「HOPE」はフィギュアスケートの羽生結弦さんが昨シーズンの演目で採用していた楽曲が2曲含まれています。また「mládí」は北野武監督映画に作った楽曲を構成したものです。チェコ語で青春という意味でヤナーチェクにも同名のタイトル曲があります。”
(Blog. 「久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2017」 コンサート・レポート より抜粋)
*【mládí】初演:2017年4月プラハコンサート「THE WORLD OF JOE HISAISHI」
The Path of the Wind 2018
(映画『となりのトトロ』より「風のとおり道」、ピアノ&ストリングス版の新たなオーケストレーションで演奏されました。同年夏NHK「ジブリのうた」でピアノ&ヴァイオリン版も初披露され歓喜しました。デュオ版と同じ楽曲構成にストリングスが極上に包みこむ芸術的な響きになっています。)
Blog. 「久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2018」 コンサート・レポート 参照
Blog. 「久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2018」BS日テレTV放送 レビュー 参照
[Woman] for Piano, Harp, Percussion and Strings
Woman
Ponyo on the Cliff by the Sea
Les Aventuriers
“ここ数年挑んでいるピアノと弦楽オーケストラの形です。指揮者としてオーケストラと対峙する関係と違い、演奏者として一体感が高く、とても好きなスタイルです。一方、指揮者もやらなければならないので、とてもハードなスタイルでもあります。作曲家の久石譲さんは演奏家にとても厳しいので、ピアニストとしてはいつも大変です(笑)。
今回はハープともう一台のピアノ、パーカッションを入れました。「Woman」「Ponyo on the Cliff by the Sea」「Les Aventuriers」の3曲とも「Another Piano Stories」というアルバムに入っていた曲です。12人のチェロとピアノ、ハープとパーカッションという特殊な編成のバージョンをベースにしながら、今回のツアーのために書き直ししました。”
(Blog. 「久石譲&ワールド・ドリーム・オーケストラ 2019」コンサート・レポート より抜粋)
![]()
コンサートで披露した楽曲の多くは、過去「ピアノ・ストーリーズ」シリーズにも収録されています。楽曲構成(パート・時間)の大枠は変わない。けれども、すべての曲でピアノ&ストリングスのための新たなオーケストレーションが施されています。CD収録の原曲はどんな楽器編成なのか、どのあたりが違うのか、細かいことは各コンサート・レポートに記しています。興味あったら、ぜひ見てみてください。
弾き振りの一体感
久石譲コメントにもあったので、雰囲気は伝わるでしょうか。指揮者と演奏者をかねたプレイングマネージャーのポジションで、ぐいぐい全体をリードしていきます。時に身振り手振りでオーケストラを導き、ピアノ演奏中は目配せでお互いの呼吸をつかみあう。ピアノと弦楽器が融合し溶けあうことで生まれる一体感、それはコミュニケーションだけでなく演奏にもたしかに現れています。直球で言うと、より久石譲ピアノの表現に近づいたオーケストラ、久石譲ストリングスのような感覚のもの、”弾き振り”にはそれがあります。
新しいオーケストレーション
ピアノとストリングス。ストリングスとは、フルオーケストラ(管弦楽)から管楽器のいない弦楽オーケストラです。カラフルさは劣るはずなのに、楽曲ごとに色彩豊かに表情豊かに多種多彩な世界観を演出してくれています。弦のリズムの刻み方、ヴァイオリン・ソロ、主旋律から伴奏音型まで入れ替わり立ち替わる高低弦楽器たち。さらに、曲によっては、久石譲ミニマル・エッセンスに欠かせないマリンバやハープなどの打楽器群も色を添えている。こういった特殊な楽器編成だけをみても、古典クラシックにはないポップスにもない、先鋭的な現代作曲家久石譲が浮かび上がってきます。
やっぱり大きいのは、クラシックから現代音楽まで熟知している、モダンなオーケストレーションとアプローチでしょうか。対旋律やハーモニーが生みだす複雑な響き、不協和音すらも心地よい現代的な響きです。アップテンポからスローテンポまで、いかなる曲も決して失われることのない呼吸する現代的リズム。いかんなく発揮するソリッドなアプローチと、弾き振りによって緩急自在なピアノ&ストリングスの表現は、今の久石譲だからこそです。
久石メロディに、モダンなハーモニーとリズムでアップトゥデートです。セレクトされた楽曲たちは、メロディを強く打ち出したもの、メロディにこだわったもの、メロディを歌わせるものが並んでいます。そこへ施された新しいオーケストレーションは、エンターテインメント音楽として登場した原曲とは一線を画する、芸術性の息吹が芽生えています。
いま唯一、音源化されている「Woman」「Ponyo on the Cliff by the Sea」「Les Aventuriers」この3曲だけでも、聴いてもらえたらなんとなく感じてもらえることあると思います(^^)♪

ピアノの円熟味
「ピアノ・ストーリーズ」シリーズを第1作から聴きかえしてみると、久石譲ピアノも変化していると気づくことできます。
久石譲にしか出せないピアノの音ってあるんです。やっぱりいい、としか言いようがないんです。それはテクニックや技術といったものを超えたところにある、魔法の音です。もし仮に目をつぶって聴いていたとしても、久石譲が弾いているピアノだとわかる。あっ、いま久石譲の音が鳴っているなあと。誰でも指tと触れれば鳴るピアノ。それなのに、音を聴いただけで誰が弾いているかわかるピアニストって日本に世界にどのくらいいるだろう? と思ったりします。
論理的に説明しようとすれば、それは作曲家自らによる演奏だから。でもそれだけじゃ到底説明することができないなにかがありますよね。特に、最近の久石さんの手から紡ぎだされるピアノの音色は円熟味を感じます。とてもやわらかい、凛と立った、ピュアで無邪気な、悟ったような慈しみ、優しくて強い、儚く切ない、芯の強さ、ぬくもり、いくつもの裏と表な表現が浮かびます。でもそれが多面的に音をつくっている。ピアニスト久石譲にしか出せない富んだニュアンスがある。熟成されたお酒のように、奥ゆかしい深みでいろいろな味わいを包んでくれます。今だからこそ録音してほしい音、封じ込めてほしい音がそこにはあるんです。
(ピアノの円熟味項は、これまでコンサート・レポートなんかで書き散らかしたものを引っ張りだして加えながら整えました。なんとなく気持ち的なもので…臨場感的なもので…。)
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空想は止まらない。
もし、これからもコンサートで「ピアノ&ストリングス」コーナーがつづくなら。新しく選ばれる曲もきっとあるでしょう。北野武監督の初期作品から「Silent Love」「Sonatine」もぜひ聴いてみたいです。フルオーケストラ版はある二楽曲ですが、室内楽の響きもピカイチだろうなあと空想は止まりません。思いつくかぎり、White Night、EVE、太王四神記、おくりびと、この世界の片隅に、イザベラ・バードの日本紀行、海獣の子供、銀河鉄道の夜、遠い街から、、と個人的趣味のオンパレードになっていきます。ああ、この曲あの曲がピアノ&ストリングスのかたちになったらなんて素敵だろう。
人それぞれに、思い描く「ピアノ・ストーリーズ」がきっとありますよね。それは、わたしが・あなたが、久石譲ファンとして歩んできたストーリーそのものであるように。いい音楽は何度でも甦る、いつでも命をふきかえす。思い出と一緒に輝くエバーグリーンな名曲たちも、また新しい思い出を一緒につくってくれるために、装い新たに輝き変えて出会える日がくるかもしれない。
「ピアノ・ストーリーズ」、それは「WORKS」や「ミニマリズム」と同じくらい大切なシリーズだと思っています。新しいピアノ・ストーリーズのかたち。弾き振り、オーケストレーション、ピアノの3つで進めてきました。進化をつづける現代の先鋭性と、深化をつづける久石譲ピアノ。新しい久石譲の物語です。時代ごとに聴いてきた名曲たちが、今の久石譲によって語りはじめられたとき。それは、私たちにとっても、とっておきのマイ・ストーリーになる。そんな未来を楽しみにしています。
新しいピアノ・ストーリーズの候補曲たち(2016-)です。ちょっと売れすぎて困ってしまいそう。ぜひ、アップトゥデートしたものを届けるところまでいってほしい!
……
そう書きすすめていたところの新情報でした。
コンサートから2曲が初音源化されることに!
”日本の巨匠・久石譲が本格的に世界リリース!Deccaリリース第2弾となるベスト作品。海外での認知度も高い映画音楽を中心に、彼の音楽人生を代表する名曲ばかり。北野武映画曲 “Kids Return” “HANA-BI” の新規録音を含む、全28曲。2枚組みアルバム。”

久石譲が語ったこと
”映画のテーマを集めてはいるんですけど、その映画を見た人がああこの音楽はあの映画で見た時が懐かしかったね、と思うために作っているのではなくて、逆に映画で扱われた事を全然無視して、聞いた人が新たにストーリーを再構成するといいますか、新たに架空のサウンド・トラックみたいな感じでとらえて欲しい、ということで『Piano Stories』としたんです。”
”メロディこそが、送り手と聴き手の橋渡しになってくれるんです。どんなに複雑なアレンジの曲でも、しっかりしたメロディがあれば、それは人の心に残る。それはメロディが、時間軸と空間軸上の記憶回路だからなんですね。だから今はしっかりしたメロディを作ることを根本にしています。いいメロディさえあれば、バックがたとえどんなにアバンギャルドであっても許されると思うんです”
(『Piano Stories』CDライナーノーツより 抜粋)
New Piano Stories ~ My Story~
Music by Joe Hisaishi
【Hope】for Piano and Strings
1.View of Silence
2.Two of Us
3.Asian Dream Song
【mládí】for Piano and Strings
4.Summer
5.HANA-BI **初音源化
6.Kids Return **初音源化
7.The Path of the Wind
[Woman] for Piano, Harp, Percussion and Strings *CD収録
8.Woman
9.Ponyo on the Cliff by the Sea
10.Les Aventuriers
ほか

……
このかたちで収録してみてバカ売れしてみてほしかった(^^) まだまだ、いろいろなかたちで収録してほしいコンプリートしてほしい希望は捨てていません。珠玉の名曲たちが、こぼれ落ちてしまうことなく、私たちの手元に大切に持っておける宝石箱のなかで、輝きつづけられる日がきますように。
久石譲人気を揺るぎないものにしたシリーズ、時代ごとにファンをぎゅっとつかんできたシリーズ、「ピアノ・ストーリーズ」です。そして、僕らは出口のない魅力へ彷徨する物語の登場人物です。
それではまた。
reverb.
記したい区切りがひとつつきました♪(下書きは春頃でした)

*「Overtone」は直接的には久石譲情報ではないけれど、《関連する・つながる》かもしれない、もっと広い範囲のお話をしたいと、別部屋で掲載しています。Overtone [back number]
このコーナーでは、もっと気軽にコメントやメッセージをお待ちしています。響きはじめの部屋 コンタクトフォーム または 下の”コメントする” からどうぞ♪
Posted on 2021/08/16
クラシック音楽誌「音楽の友 2021年8月号」に掲載された、久石譲『Minima_Rhythm IV ミニマリズム 4』の発売にあわせた鼎談です。
特別記事
〈鼎談〉久石譲&石川滋&福川伸陽
久石によるコントラバス&ホルン協奏曲を語る
取材・文=小室敬幸
久石譲が作曲したコントラバスとホルンの協奏曲を収めたCD『ミニマリズム4』のソリストを務めるのは、コントラバスの石川滋とホルンの福川伸陽。二人は、久石の呼びかけで2019年に誕生したフューチャー・オーケストラ・クラシックスのメンバーでもある。アルバム発売に合わせ、久石、石川、福川の3人による鼎談が実現した。
長きにわたり映画音楽などエンタテインメントの領域で世界的名声を得てきた作曲家の久石譲。この10年あまりは、本籍地をクラシックに戻し、作曲だけではなく指揮活動も本腰を入れて取り組んできたことは、本誌読者であればすでにご存知であろう。
クラシック、現代音楽の流れに位置する作品も数多く手がけてきた久石だが、意外なことにソリストの付随する管弦楽作品はあっても、「協奏曲 Concerto」と題された楽曲は非常に少ない。久石作品としては珍しい二つの協奏曲──「コントラバス協奏曲」(2015)と、「3本のホルンとオーケストラのための協奏曲《The Border》」(2020)を収めた新譜がリリースされるにあたり、ソリストを務めたコントラバスの石川滋とホルンの福川伸陽、そして久石による鼎談をお届けしよう。
名手二人をも唸らせた難曲
久石:
「ある楽器のために曲を書くとなると、その楽器を買う癖があるんです。ギターの曲を書いたときも福田進一さんに選んでもらった高いギターを買いましたし(笑)。今回もコントラバスは石川さんに選んでいただいた楽器を買って、ホルンは福川さんに相談したら空いている楽器があるとのことでお借りしました」
福川:
「ビックリしましたよ(笑)。今まで作曲家さんたちの前でデモンストレーションすることはありましたけど、ホルンを貸してくれとか、吹いてみたいというかたはいらっしゃらなかったですから」
久石:
「それから僕の場合、演奏者と打ち合わせしていくと妥協してしまうから嫌なんだよね。そうすると作品が弱くなちゃう。だからほとんどの場合、完成して楽譜を送ってから、弾けない箇所があれば直すという流れが多いんです」
福川:
「できたよって連絡をいただき、ワクワクして譜面を開いてみると、めちゃくちゃ難しい!絶望のあまり、楽譜をすぐ閉じましたもん(爆笑)。テンポが108ぐらいと書いてあるのに、最初は60まで落としても吹けなかったんですから。なので、それから毎日1刻みでテンポを上げていきながら練習を重ねましたよ」
石川:
「まったく同じ(笑)。弾けないと、またテンポを落としたりして……。でも、コンピュータによる参考音源もいただいていたので、それを聴くとめちゃくちゃ格好いいんです。どんなに難しくても、とにかく弾きたいって思わせてくれましたね」
こんなに機動力の求められるコントラバス曲はない
ー作曲する上での問題意識はどこにあったのでしょう。
久石:
「どちらの楽器も、アンサンブルで他の人と演奏したときに能力を発揮する楽器なんですよ。例えば弦楽合奏にコントラバスがなければ、響かなくて音量が半分ぐらいに減りますし、ホルンのないオーケストラって想像できますか? でも今回はソロなので楽器をむき出しにして、この楽器の何が魅力なんだということを真剣に考え直したわけです。コントラバスは、ソロ楽器としてならやはりジャズのウォーキングベースが魅力的ですよね。それはなぜかといえば弦が長くて響くから。……ということはハーモニクスもきっちり使えば良い武器になるはず。でも、それらを十分に活用した楽曲はまだないんですよ。だから、どうやったらその部分が発揮できるのかを考えながら書きました」
石川:
「音域一つとっても高音から最低音まで激しい移動がしょっちゅうあって、こんなに機動力が求められるコントラバスの曲は他にありません(笑)。自分自身にとっては技術的に新しい挑戦をさせていただきましたし、聴いてくださるかたがたにとっても新鮮な作品だと思います」
複数のホルンという発想から浮かんできたアイディア
ー一方、ホルンの協奏曲はどのように生まれたのですか。
久石:
「ナガノ・チェンバー・オーケストラのリハーサルのときに、福川さんからホルンの曲を書いてくださいと頼まれたんです。それからホルンの譜面をいろいろ送ってもらいながらアイディアを練っていたんですけど、どうしてもソロ楽器として考えたときにヨーロッパ的な前衛音楽のスタイルしか頭に浮かばなくて……。それで、ソロではなくホルンを複数にすれば、違うものが書けるのではないかと気づいたのですが、この答えが出るまでに2年(笑)」
福川:
「その2年間、久石さんの前で良い演奏をし続けなきゃいけないと思って、プレッシャーでしたよ(笑)」
久石:
「こちらもずっと意識してました(笑)。そのあとミュージック・フューチャー Vol.6(2019年10月25日)の前日か当日に、協奏曲のアイディアが急に浮かんだんですよ。パルスを刻んでいるところに、下から駆け上がってるラインと、逆に上から下へのラインが絶えずクロスしていく。ただそれだけしかない曲を書きたいと。それで2019年2月から構想を練り、およそ1年がかりで作曲しました。主要モティーフを頭に提示したら、それ以外の要素を使わないでロジカルに作ることを徹底した作品になったことで、ミニマル・ミュージックの原点に戻ってきたように聴こえるかもしれないですけど、そうでもないんです。この作品は個人的にとても大事なものになりましたが、それはいわゆる感性や感情、あるいは作曲家の個性に頼らないスタイルができたからです。第2楽章はフレーズのスケールが大きな福川さんだからこそできる音楽になっています」
今後は、他の奏者との演奏やピアノリダクション版も視野に
ーこれらの作品が、広く演奏されていくためには何が必要なのでしょう。
福川:
「僕らが演奏を重ね、たくさん聴いてもらって、この曲を演奏したいと思ってくれる奏者を増やすことが第一かなと思っています。これまで僕が委嘱した作品に対して、アメリカやドイツとか海外からメッセージで問い合わせがくることは割とあるんですよ。ホルン3人のコンチェルトって珍しいですけど、僕がどこかのオーケストラに行って、そこの首席奏者と一緒に演奏しようよって提案しやすい曲だとも思っているんです。だから、いろんな所に提案していきたいですし、ありがたい曲ですね」
石川:
「このCDが賞を獲ることですね(笑)。あとは譜面を出版すること。ピアノリダクション版があればリサイタルで弾いちゃおうかなと思ってます」
久石:
「今度出版するんですけど、リダクションのことは考えてなかったなあ。聞けてよかったです」
(「音楽の友 2021年8月号」より)


Posted on 2021/08/09
韓国の映画週刊誌「무비위크 Movie Week 147호(ムービーウィーク 147号)」に掲載された久石譲インタビューです。映画『トンマッコルへようこそ』(2005)の仕事で韓国を訪れたときの取材になっています。
原文に忠実であるために、オリジナルテキストそのままをご紹介します。ウェブ翻訳などでお楽しみください。
<웰컴 투 동막골> 음악감독 히사이시 조
“한국에서의 첫 작업, 영광이다”
미야자키 하야오의 애니메이션 세계에서 빼놓을 수 없는 히사이시조.
이미 <하울의 움직이는 성>을 통해 국내 휴대폰 업계를 휩쓸어 그 명성을 확인시킨 영화음악계의 거장이다.
일본 영화를 제외하고 아시아영화로는 처음 <웰컴 투 동막골> 음악을 맡아 화제를 모은 그가 내한했다.
한국에서의 작업 소감은.
한국영화는 처음 담당했는데, 영광이다.
이 영화는 전쟁 소재 영화이면서도 우정, 인간애 등 휴머니즘 요소가 물씬 느껴져 그 부분에 중점을 두고 작업에 임했다.
어떻게 <웰컴 투 동막골>의 음악을 맡게 되었나.
이은하 PD가 보낸 편지를 읽었는데, “기다리고 있겠습니다”라는 대목이 인상적이었다.
작업하기 좋은 최상의 조건과 환경을 갖추겠노라는, 비록 페이는 적겠지만 성의와 열의는 세계 어디에서도 찾아볼 수 없을 것이라는 말에 끌렸다.
영화를 보고 나서 어땠나.
실은 입국하고 바로 여기에 도착해서 아직 영화를 못 봤다.
저녁에 관람하겠지만, 박광현 감독님이 워낙 음악을 마음에 들어 해서 만족하고 있다. 다행이다.
출연한 배우들 중 누가 제일 빛난다고 생각하나.
아직 영화를 안 봤지만 강혜정 씨라고 말하고 싶다.
나는 남자이고 강혜정 씨는 유일한 여배우 아닌가. (웃음)
<웰컴 투 동막골>의 작업 컨셉트는?
전쟁 소개 영화라고 해서 흔히 상상할 법한 웅장한 음악은 피했다.
주로 스코틀랜드와 아시아의 음악을 사용했다.
인물들의 생각이 많이 나타나도록 감성 위주로 음악을 만들었다.
‘동막골’이라는 유토피아를 다루므로 따뜻한 음악이 어울린 것이라 판단했다.
이번 오프닝곡 허밍도 딸인 후지사와 마이가 함께 했다고 들었는데.
딸아이가 어렸을 때 <바람계곡의 나우시카>에서 첫 허밍을 했다.
이번이 두번째 작업이다.
그리고 딸아이는 현재 내 매니저이기도 하다.
한국영화에 대해 어떻게 생각하나.
<쉬리>를 처음 봤을 때, 한국영화가 일본영화를 앞질렀다고 생각했다.
한국영화에선 작품에 대한 무한한 열정과 힘이 느껴진다.
너무 멋진 영화로 한국에서의 첫 작품을 시작하게 되어 정말 기쁘다.
스태프 모두 정열을 갖고 대해줬고, 배우들의 언면도 훌륭해서 나로선 굉장히 영광이다.
앞으로의 계획은.
올해 11월쯤 한국에서 내 영화음악 콘서트를 열 계획이 있다.
글 정수진 기자.

インタビュー最後にあるとおり、同年11月に韓国公演が実現しています。
Joe Hisaishi Concert with Korean Symphony
[公演期間]
2005/11/03
[公演回数]
1公演
韓国・Seongnam Arts Center
[編成]
Korean Symphony Orchestra
[曲目]
Water Traveller
For You (Theme)
DEAD 1st mov.
DEAD 2nd mov.
DEAD 3rd mov.
DEAD 4th mov.
Magical Change the World Tour
Moving Castle
Sophie
The Boy-Castle
Sky Fight
Cave of Mind
Merry-go-round
『Welcome to Dongmakgol』 M1
『Welcome to Dongmakgol』 M2
『Welcome to Dongmakgol』 M3
—–アンコール—–
NAUSICAÄ OF THE VALLEY OF WIND
Last Summer〜Spirited Away (# One Summer’s Day)
My Neighbor TOTORO
#補足