Posted on 2014/2/13
いよいよ来月に、日本アカデミー賞 各最優秀賞の発表、TV放送があります。そして、久石譲に関する今回のノミネート作品一覧もすでに紹介しています。
こちら ⇒ Blog. 久石譲 2014年 日/米 アカデミー賞 ノミネート まとめ
過去の日本アカデミー賞の歴史を振り返ってみます。ここでは最優秀音楽賞の歴史です。1977年に始まった第1回から、2013年の第36回までです。
【日本アカデミー賞 最優秀音楽賞 受賞者/受賞作品】
1977年 第1回 芥川也寸志 『八甲田山』 /『八つ墓村』
1978年 第2回 武満徹 『燃える秋』 / 『愛の亡霊』
1979年 第3回 佐藤勝 『あゝ野麦峠』 / 『英霊たちの応援歌』 / 『真田幸村の謀略』 / 『闇の狩人』
1980年 第4回 佐藤勝 『遥かなる山の呼び声』
1981年 第5回 宇崎竜童 『駅 STATION』
1982年 第6回 甲斐正人 『蒲田行進曲』
1983年 第7回 佐藤勝 『陽暉楼』 / 『海嶺』 / 『せんせい』
1984年 第8回 池辺晋一郎 『瀬戸内少年野球団』
1985年 第9回 武満徹 『食卓のない家』 / 『火まつり』 / 『乱』
1986年 第10回 井上堯之 『火宅の人』 / 『離婚しない女』
1987年 第11回 本多俊之 『マルサの女』
1988年 第12回 三枝成彰 『椿姫』 / 『優駿』
1989年 第13回 武満徹 『黒い雨』 / 『利休』
1990年 第14回 池辺晋一郎 『少年時代』 / 『夢』 / 『流転の海』
1991年 第15回 久石譲 『あの夏、いちばん静かな海。』 / 『仔鹿物語』 / 『ふたり』 / 『福沢諭吉』
1992年 第16回 久石譲 『青春デンデケデケデケ』
1993年 第17回 久石譲 『ソナチネ』 / 『はるか、ノスタルジィ』 / 『水の旅人 侍KIDS』
1994年 第18回 忌野清志郎 『119』
1995年 第19回 武満徹 『写 楽』
1996年 第20回 周防義和 『Shall we ダンス?』
1997年 第21回 大貫妙子 『東京日和』
1998年 第22回 久石譲 『HANA-BI』
1999年 第23回 久石譲 『菊次郎の夏』
2000年 第24回 佐藤勝 『雨あがる』
2001年 第25回 松田岳二 / 冷水ひとみ 『ウォーターボーイズ』
2002年 第26回 冨田勲 『たそがれ清兵衛』
2003年 第27回 鈴木慶一 『座頭市』
2004年 第28回 ミッキー吉野 / 岸本ひろし 『スウィングガールズ』
2005年 第29回 佐藤直紀 『ALWAYS 三丁目の夕日』
2006年 第30回 ガブリエル・ロベルト / 渋谷毅 『嫌われ松子の一生』
2007年 第31回 大島ミチル 『眉山 -びざん-』
2008年 第32回 久石譲 『崖の上のポニョ』
2009年 第33回 池辺晋一郎 『劔岳 点の記』
2010年 第34回 久石譲 『悪人』
2011年 第35回 安川午朗 『八日目の蟬』
2012年 第36回 川井郁子 『北のカナリアたち』
そうそうたる作品たちばかりです。そして受賞者の方々も作曲家として、映画音楽界に一時代を築いてこられた方たちばかり。
そんななか久石譲の名前の多いこと。
最優秀音楽賞は計7度受賞と、歴代No.1です。
また優秀音楽賞受賞(最優秀音楽賞のノミネートにもあたる)も、なんと計13度受賞です。
上には、最優秀音楽賞のみでの受賞一覧になりますので、
第14回 久石譲 『カンバック』 / 『タスマニア物語』 / 『釣りバカ日誌2』 / 『ペェスケガタピシ物語』
第20回 久石譲 『Kids Return』
第26回 久石譲 『Dolls <ドールズ>』
第30回 久石譲 『男たちの大和 YAMATO』
第32回 久石譲 『おくりびと』
第36回 久石譲 『天地明察』
これらの受賞歴も追記しますと、優秀音楽賞は13度となります。
第15回~第17回の3年連続最優秀音楽賞、第22回~第23回の2年連続最優秀音楽賞など、日本映画界におけるその功績と、映画音楽の地位確立など、まさに映画音楽の巨匠にふさわしいアワードたちです。
振り返りながら、ふと思ったのですが、北野武監督作品は、音楽を手がけたほぼ全作品が挙がっていますが、スタジオジブリ 宮﨑駿監督作品は、なんと『崖の上のポニョ』だけなんですね。最優秀音楽賞としてもそうですが、優秀音楽賞としても『風の谷のナウシカ』から『ハウルの動く城』までの8作品が、どれも受賞したことがないというのが、意外でしかありません。
アニメーション映画だからということでしょうか?審査基準や選考基準などがわからないため、なんとも言えませんが。というわけで、映画『崖の上のポニョ』で初のジブリ作品音楽として、日本アカデミー賞 最優秀音楽賞 受賞 となったわけですね。
そして、今年2014年の第37回日本アカデミー賞ですが、すでに優秀音楽賞はノミネート発表され、そのなかから最優秀音楽賞が選ばれるのが、3月7日です。(日本テレビ系 放送予定)
□優秀音楽賞 ノミネート作品
岩代太郎 『利休にたずねよ』
荻野清子 『清須会議』
久石 譲 『かぐや姫の物語』
久石 譲 『風立ちぬ』
久石 譲 『東京家族』
松本淳一/森 敬/松原 毅 『そして父になる』
渡邊 崇 『舟を編む』
このようになっています。
ここから第37回 日本アカデミー賞 最優秀音楽賞は…
映画『崖の上のポニョ』以来の5年ぶり、映画『風立ちぬ』で宮崎アニメ2度目の受賞か!?約30年の付き合いにして初タッグとなった高畑勲監督 映画『かぐや姫の物語』で受賞か!?日本映画界の巨匠 山田洋次監督との初タッグ作品 映画『東京家族』で受賞か!?
過去の受賞歴を見ますと、1作曲者に対して、複数の映画音楽作品が選ばれている年もありますが、近年は1作曲者/1作品が選ばれる傾向にあるようです。おそらく、久石譲が手がけた映画3作品のなかから、今年の最優秀音楽賞は選ばれるのではないか、と期待しています。
公式サイト:日本アカデミー賞 では、今年の作品賞/監督賞/俳優賞など主要ノミネート作品の他、過去の受賞作品一覧や、当時の受賞コメントなども閲覧することができます。
気になる賞や作品、年代などあったら、ぜひのぞいてみてください。