Overtone.第53回 「久石譲 presents MUSIC FUTURE Vol.8」コンサート・レポート by tendoさん

Posted on 2021/10/11

10月8日開催「久石譲 presents MUSIC FUTURE Vol.8」コンサートです。入魂1公演、一期一会の1公演。また前回Vol.7に引き続いてライブ配信もあり、国内外から広く視聴できるコンサートになりました。

今回ご紹介するのは、韓国からライブ・ストリーミング・レポートです。久石譲コンサートがライブ配信されたものは、ほぼ記しているだろうtendoさんです。そして、、久石譲インスタグラムでコメントした&いいね!もらった記念すべき第1号おめでとうございます!(^^) もうフットワークがあっぱれすぎて…とろい僕にはお手上げ。

 

 

久石譲プレゼンツ ミュージック・フューチャー Vol.8
Joe Hisaishi presents MUSIC FUTURE VOL.8

[公演期間]  
2021/10/08

[公演回数]
1公演
東京・紀尾井ホール

[編成]
指揮:久石譲
室内楽:Music Future Band
バンドマスター:西江辰郎

[曲目] 
Nico Muhly: Step Team (2007) *日本初演

Bryce Dessner: Murder Ballades for Chamber Ensemble (2013) *日本初演
1. Omie Wise
2. Young Emily
3. Dark Holler
4. Wave the Sea
5. Brushy Fork
6. Pretty Polly
7. Tears for Sister Polly

—-intermission—-

Arvo Pärt: Fratres for Violin and Piano (1977/1980)

Lepo Sumera: 1981 from “Two pieces from the year 1981” (1981)

Joe Hisaishi: 2 Dances for Large Ensemble (2021) *世界初演
Mov.I How do you dance?
Mov.II Step to heaven

 

 

今回はコンサートのレビューをコンサート直後に一気に書きます。

 

久石譲 presents MUSIC FUTUREコンサートの紹介

もう8回目になりましたね。久石譲のMUSIC FUTUREコンサートは、ミニマル曲をはじめとする様々な現代音楽を紹介するコンサートです。WDO、FOC、MF 久石譲の3大コンサートです。

MFではWDO、FOCと同じく久石譲の新曲がよく初演されます。WDOでジブリアニメの交響組曲シリーズとしてアルバムが発売され、FOCでベートーベン、ブラームスの交響曲がアルバムとして発売されるように、MFでは久石譲 presents MUSIC FUTUREアルバムシリーズも一緒に進行中です。

 

10月20日に発売される『久石譲 presents MUSIC FUTURE V』アルバムもコンサート会場で先行発売されたそうです。本当に羨ましい経験ですね!

 

 

久石譲のインスタグラム

コンサート前には面白いことがたくさんありました。

まず、ツイッターでは@joehisaishi2019アカウントで久石譲の一言インタビュー動画が公開されました。〈現代音楽とは何か。〉〈 コンサートで演奏される曲はどんな曲なのか。〉 簡単な紹介になっています。

 

そして久石譲の個人インスタグラムです。

スタッフによる久石譲の公式アカウントとは別の@joehisaishi_composerという新アカウントです。可能な限り本人によって直接運営されるそうです。とても急なニュースでしたが、写真が掲載されたり削除されたり、はじめごちゃごちゃもありましたが久石譲さんの年代にインスタグラムを運営するというのは本当にすごいですね!

少し自慢しますと、私は久石譲さんの個人インスタグラムの最初のレスと一番目のいいねを頂いた人になりました。

本当に素敵な瞬間でした。

I Want to Talk to Youの実現でした!

その他にもコンサートの貴重なリハーサル映像と久石譲さんが直接書いたいろんなメッセージがありました。日常を垣間見ることもでき、本当に良い経験でしたね。

 

 

そうです。

今からしっかりコンサートのレビューを始めます。 

 

Nico Muhly:Step Team

 

コンサート前に予習できなかった曲でした。Spotifyでも再生されていません。曖昧な曲でしたが、ピアノのスタッカートを中心に曲が進んでいくようでした。途中でトロンボーンが長く噴き出したり、曲が途切れるような進行でした。

 

 

久石譲が指揮途中に指で数字を指さします。訳は分かりませんが、WDO2014でもペンデレツキの曲を指揮する時、似たような指揮をしていたと思います。

その後、久石譲のインスタグラムで聞こえていたメロディが出てきて、雰囲気も明るくなりますね。現代音楽にはもう慣れたようで、すぐによく楽しめました。

 

 

久石譲の総譜には、謎の記号があふれていますね。演奏もそうですが、指揮も手強い曲ということでしょう。ところでこの譲報、見てもいいですよね? 私はカメラが近寄ったので見るしかありませんでした。 ^^;

 

 

Bryce Dessner:Murder Ballades for Chamber Ensemble

 

続く曲はMurder Balladesです。第1楽章は、とてもさわやかな雰囲気です。

この曲が演奏された瞬間突然泣き出してしまいました。実は今日は元気が本当にない日でした。疲労度が極限に達していて、また消化もうまくいかなくて、それで気分も良くなかったんですね。心も体も極限に疲れていて大変な状況に、ユーモラスで明るい曲が流れて一瞬緊張がほぐれていろんな感情が来たようです。

コンサートは音楽を完全に楽しむことができる素晴らしい時間だと思います。たとえオンラインストリーミングで楽しむコンサートでもね。そして音楽で伝えられるのは、楽しさとコミュニケーションです。久石譲さんのコンサートでたくさん癒されて、エネルギーももらえた感じでした。

とにかくまたコンサート内容に戻りましょう。

 

 

第3楽章ではピアノに独特な装置をしておいたのかユニークな音がしました。アルバムで聴くのとコンサート・リアルタイムで視聴するのとは、こういった違いではないでしょうか? このようなコンサートを見ていると、音楽家たちの創意性と熱情が感じられます。

 

 

独特な打楽器も登場します。マレットを変え続けながら曲に合わせて演奏する姿が印象的でした。最後の第7楽章も久石譲のインスタグラムでリハーサルの映像として公開された部分でした。本当に強力なエネルギーを感じた曲です。本当に素敵ですね。

 

 

久石譲のMC

 

久石譲がMUSIC FUTUREコンサートを愛していることは彼のMCとしてもわかります。WDOとFOCには久石譲のMCがないのに対して、MFのコンサートには久石譲のMCが外せない感じですね。

オンラインで7回目のコンサートと今回の8回目のコンサートを見たのがすべてですが、雰囲気から今までいつもMCをしてきたんじゃないか…という推測です。

日本語なのでほとんど聞き取れないけど、インスタグラムに関する話をしていますね!フォロワー数を誇る彼の姿が本当に… 😁 その中の最初のコメントと最初のいいねが私ですよ!

 

 

Arvo Pärt:Fratres for Violin and Piano

 

アルヴォ・ペルト、そしてレポ・スメラ。 2人ともエソトニアの現代作曲家です。エソトニアはやや馴染みのない国ですが、アルヴォ・ペルトはとても馴染みの名前ですね。レポ・スメラは、最近の久石譲のコンサートによく登場する名前です。休憩後、二人の作曲家の作品が並べられます。

久石譲の指揮なしで、ヴァイオリンとピアノが演奏します。MF Vol.7でも指揮のない曲が登場したのを見て、これも毎シリーズこんなパターンを繰り返してきたのでしょうか。

ヴァイオリンの複雑な独奏の最後にピアノのどっしりした演奏。そしてヴァイオリンとピアノの静かな旋律。

 

 

ピアノの演奏には鍵盤の一番低い音も使われていますね。パターンが繰り返される曲です。おぼろげな愛を語る曲かな? イメージがたくさん見えて、多くの感情が行き交う曲であることは確かです。ヴァイオリンの激しい演奏にはぐりぐりした感情が出て、ヴァイオリンとピアノの静かな演奏にも様々なイメージが浮かぶ曲です。例えば、静かに日光が照らす教会の中とか、夜明けの冷たい風に吹かれながら歩く街とか…。

 

 

Lepo Sumara:1981 from “Two pieces from the year 1981”

 

このピアノ曲、もしかして久石譲が直接演奏しないか。そんな期待を少しだけしたんですが (笑) こんな難しいピアノ曲を演奏する時間に作曲に力を入れたほうがいいですよね!指の健康も考えなければなりません。

 

 

この曲では前の曲とは反対に、ピアノの一番高い音が使われています。大したことではないかもしれませんが、やっぱり面白い要素ですね。電子楽譜を使用しているようですが、原理が少し気になりますね。機会があれば調べてみます。

レポ・スメラの交響曲2番目もそうだったけど、短い音階での執拗に繰り返されるメロディに、独特の雰囲気が感じられますね。ところどころに雰囲気を切り換える、重くて強力な低音も特徴のようです。演奏が終わった後の静寂が本当に良かったです。

 

 

Joe Hisaishi:2 Dances for Large Ensemble

 

いよいよ久石譲の新曲です。

タンタンターンタンターンというリズムが登場するが、これは「The End of the World I.Collapse」での基本リズムと同じです。それぞれの楽器が統一感のない演奏をします。 拍子も違うし、メロディも違うようです。タイトルからも分かるように、ダンスリズムになっているけれど絶対ダンスを踊れない曲を作ってみようという感じの曲です。上と下に音の躍動性を見せる部分は久石譲の『Metaphysica』の第1楽章が浮かびました。

不思議な曲です。前では”統一感のない演奏”と言いましたが、慌ただしい中にどこかに秩序感は感じられます。たぶんリズムを利用したのでしょうが、以前久石譲の『Metaphysica』をレビューしたときも混沌の中に秩序を感じると私は言っていなかったか? いろいろと『2 Dances』の最初の楽章と『Metaphysica』の最初の楽章は共通点がたくさん感じられますね。

第1楽章の演奏が終わると拍手が沸き起こりました。本来は、楽章間の拍手は省略しなければなりませんが、私もこの瞬間に会場にいたら、思わず拍手が沸き起こっていたのではないかと思いました。

 

 

第2楽章の「Step to heaven」は変奏曲形式の曲です。このごろ久石譲がよく作曲するスタイルですね。久石譲の『交響曲第2番』第2楽章である「Variation 14」とイメージが一番重なってみえる曲でした。楽器、拍子、パーカッション、雰囲気が変わり続けながら曲が進んでいきます。曲が急に速くなって、急に停止する場面があります。

 

 

しかし、数秒の静寂後に再び曲が進行しますが、こうした展開も久石譲の『交響曲第2番』第3楽章である「Nursery Rhyme」に見られる構成に似ていると感じました。久石譲のいろんな交響曲の姿が見られる曲だなんて興味深い曲ですね。ピアノ、フルート、ヴァイオリンの曲終わりも格好よかったです。

 

 

続く拍手と挨拶。

久石譲がメンバーたちを一列に並べた後、抜けた人がいないか何度も見回した後、聴衆に向かって挨拶する場面が印象深かったです。

本当にものすごいエネルギーを感じたコンサートです。久石譲さんは本当にすごいですね!この気運のまま!私は活気に満ちた日常をまた過ごすことができそうです。これからの久石譲さんの活躍も本当に楽しみです。

 

2021年10月9日 tendo

 

出典:TENDOWORKS|久石譲 presents MUSIC FUTURE Vol.8 콘서트 리뷰
https://tendowork.tistory.com/76

 

tendo(テンドウ)さんのサイト「TENDOWORKS」には久石譲カテゴリーがあります。そこに、直近の久石譲CD作品・ライブ配信・オフィシャルYouTube特別配信をレビューしたものがたくさんあります。ぜひご覧ください。

https://tendowork.tistory.com/category/JoeHisaishi/page=1

 

コンサートを体感しているあいだのtendoさんの心情の流れまで、ぐっと伝わるレポートでじんわり沁みわたってくるものがあります。いつも思うのですが、ほんとよく見てる!よく聴いてる!すごいなあ!を心のなかで連発しながら楽しみました。

ふたつ。tendoさんは韓国でも人気と知名度を誇る久石譲の、スタジオジブリ作品をはじめとした映画音楽以外をもっと国内で広く知ってほしい。そうして個人サイトで発信しています。もし韓国で深く久石譲音楽にハマっていきたいファンにはうれしい道標になりますよね。どんなアクセスと出会いとつながりが待ちうけているか誰もわからない。そのきっかけや機会が存在している、未来へのワクワク感ありますね。

プログラムノートなしに、ここまで深く聴き入っているってすごいです。全作品とも楽曲解説見てないなかで、純粋に音楽だけでどう聴いたのかどう聴こえたのか。合ってる間違ってるなんてない、自分が感じたことこそすべて、胸に大切にしまいたいものです。自分なりの回答をしぼり出すことが経験値アップになることは、何においてもそうですよね。集中力おそるべしです。

 

 

 

こちらは、「コンサート・パンフレット」から久石譲による楽曲解説や、いつものコンサート・レポートをしています。

 

 

「行った人の数だけ、感想があり感動がある」

久石譲ファンサイト 響きはじめの部屋 では、久石譲コンサートのレポートや感想、いつでもどしどしお待ちしています。応募方法などはこちらをご覧ください。どうぞお気軽に、ちょっとした日記をつけるような心もちで、思い出をのこしましょう。

 

 

みんなのコンサート・レポート、ぜひお楽しみください。

 

 

 

reverb.
人のレポートで吸収力アップする実感うれしいですよね(^^)

 

 

*「Overtone」は直接的には久石譲情報ではないけれど、《関連する・つながる》かもしれない、もっと広い範囲のお話をしたいと、別部屋で掲載しています。Overtone [back number] 

このコーナーでは、もっと気軽にコメントやメッセージをお待ちしています。響きはじめの部屋 コンタクトフォーム または 下の”コメントする” からどうぞ♪

 

コメントする/To Comment