Overtone.第63回 「久石譲指揮 新日本フィルハーモーニー交響楽団特別演奏会」コンサート・レポート by ふじかさん

Posted on 2022/03/25

3月19日開催「久石譲指揮 新日本フィルハーモーニー交響楽団特別演奏会」です。当初予定から2年越しの開催となりました。プログラムも新たにアップデートされ新日本フィル×三重公演はいつも早々と完売御礼になる人気公演です。

今回ご紹介するのは、スコア片手にふじかさんです。ミニチュアスコアをゲットして予習した「幻想交響曲」はとても具体的でわかりやすい観察眼です。4/3公演でもプログラム予定の作品です。ぜひこのレポートから聴きどころをチェックして会場へ足を運ぶことおすすめします。そして久石譲プログラムは疑うことなく音楽が雰囲気がありありと伝わってきます。

 

 

久石譲指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団 特別演奏会

[公演期間]
2022/03/19

[公演回数]
1公演
三重・三重文化会館

[編成]
指揮:久石譲
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団

[曲目]
久石譲:DA・MA・SHI・絵
久石譲:Spirited Away Suite /「千と千尋の神隠し」組曲

—-intermission—-

ベルリオーズ:幻想交響曲 Op.14

—-encore—-
久石譲:Merry-Go-Round

[参考作品]

 

 

久石譲指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団特別演奏会のレポートをさせて頂きます。

2022年3月19日 三重県文化会館大ホール 16時開演

 

当初は2020年に公演予定でしたが、コロナ禍の影響で延期に次ぐ延期。2年越しにようやく今回の演奏会が実現しました。

2年という延期の為か、プログラムの良さなのか、チケットは即日完売。なんとかチケットを入手でき、コンサートを観ることができました。

ホール内に入ると指揮台の近くには大屋根を外したグランドピアノが備え付けられており、久石さんのコンサートに来たんだと実感。そしてステージの奥の方までぎっしりと並ぶ譜面台を見て、今回の編成の大きさに驚かされました。今回、私が当選した座席は2階下手側のボックス席。久石さんの手元から指揮台、そしてステージ全体まで見渡すことができる良席でした。

開演少し前になると、続々とオーケストラの団員達がステージに集合し、コンマスの西江さんも登場しました。久石さん×新日本フィルのコンサートで西江さんがコンマスを務めるケースはなかなか無く、新鮮な組み合わせにワクワクが増していきます。

チューニング後、久石さんが登場。いよいよコンサートが始まります。

 

 

・Joe Hisaishi『DA・MA・SHI・絵』

最近の久石さんのコンサートのプログラムの基本である、現代・映画音楽・クラシックという3本柱の構成。今回の現代パートは、『DA・MA・SHI・絵』がセットリスト入り。演奏されるのは、昨年9月の日本センチュリー交響楽団とのツアー以来となります。

今回、テンポは少し遅めな感じでスタート。1stヴァイオリンの導入から、煌めくミニマリズムの世界へと連れていかれます。指揮台がよく見える座席だったので、久石さんの手の動きでの指示もしっかりと見ることができました。金管のロングトーンが出てくるパートでは左手を使って全体の音量を調整。ゆっくりとボリュームを落としていく様子も見られました。

後半ではパーカッションが増えていき、どんどん盛り上がっていきますが、パーカッション担当も大忙しで演奏している様子も印象深かったです。

 

・Joe Hisaishi『Spirited Away Suite』

久石さんの海外演奏会ではよくプログラムされている本楽曲ですが、国内での演奏は2018年のWDOツアー以来となっていました。久石さんのピアノで始まり、ピアノで終わる、とても贅沢な『千と千尋の神隠し』交響組曲です。

冒頭は久石さんの和音で始まりますが、弾き始めるまでのタメが長かったです。久石さんが、ピアノに向かってから何度も鍵盤と膝の上を手が行ったり来たり。右手の様子もかなり気にしている動作もありました。骨折後の状態も少し心配になりました。

いざ演奏が始まるとあっという間に『千と千尋の神隠し』の世界へ。『あの夏へ』の切ない旋律は、久石さんのピアノの音色も加わって、とても繊細で美しい調べに。そこから始まる奇妙な世界へはスリリングなオーケストレーションで手に汗を握ります。

2018年のWDOでの初演では楽曲構成を聴くのが精いっぱいでしたが、今回は音源を何度も何度も聴いたので、安心して聴くことができました。それでも改めて聴くと、『夜来る』『底なし穴』『竜の少年』『カオナシ』などはとても激しい楽曲で、非現実的の世界で次々と起こる、これまた非現実な展開を激しい楽曲達で表現しているんだと思いました。それとともに艶やかで陽気的な『神さま達』、日常の朝を感じさせる『湯屋の朝』など本当に多彩な楽曲で構成されています。

後半での重要な楽曲『6番目の駅』。今回は久石さんは指揮のみで、ピアノは高橋ドレミさんが担当されていました。『ふたたび』では西江さんの美しいヴァイオリンの音色や、中間部での空中浮遊のシーンでの印象的なオーケストレーションもしっかり堪能できました。

そして『帰る家』での、華やかなお見送りから、『あの夏へ』のテーマの再現。こちらは久石さんが再び弾き振りで魅了します。エンディングでは久石さんのピアノソロで終わります。最後の和音では、久石さんのピアノの音色が消えるまで弦楽も静かにヴィブラート。とても繊細な演奏にとても感動しました。

 

ー休憩ー

休憩中に舞台替え。指揮台そばのピアノは撤去され、打楽器隊の楽器も配置が変わっていました。

 

Hector Berlioz『Symphonie fantastipue Op.14』

『ⅰ.Reveries,Passions』

冒頭の悲しげで途切れ途切れの旋律を1st Vn、2nd Vnへと指示を出す久石さん。対向配置によるステレオのようなサウンドから一気に夢か現実か分からない幻想の世界へ旅立ちます。

やがて、メインテーマと書いてしまうと少し違うかもしれませんが、解説等では「イデー・フィクス」と表記されている特徴的なメロディが姿を現します。久石さんのアプローチの仕方の特徴なのか、あまり歌わず、すっきりと縦軸がきっちりそろったような表現に感じました。

そこから様々な感情が揺れ動く、次々と雰囲気の変わる展開に落ち着く暇がありませんでした。ストリングスが大きく上下する箇所では、ザクッザクッと歯切れのよい演奏で、近年のブラームスやベートーヴェンの作品演奏に近い雰囲気も感じられました。

1楽章から2楽章の間の休みは短めで、すぐに2楽章に入りました。

 

『ⅱ.Un bal』

2楽章は優雅な舞踏会を表現した楽曲。心地よいワルツに、ハープの音色が華を添えます。テンポ感はあまり速くなく、明るく楽しげな様子が伝わってきます。1楽章で提示された「イデー・フィクス」も3拍子に変奏されて、とても美しいフルートの音色が印象的でした。久石さんも大きな振りで全体を牽引していっているようでした。華やかな盛り上がりがピークを迎えたのちに、少し寂し気な「イデー・フィクス」が木管の変奏で聴こえてくるのが印象に残ります。

 

『ⅲ.Scene aux champs』

冒頭のイングリッシュホルンとオーボエの掛け合いは、片方がステージ上手の舞台袖から音色が聴こえてきました。この楽章はのどかで牧歌的なはずなのに、とても悲しげ。「イデー・フィクス」もとても悲痛な感じに奏でられます。久石さんの、抑えて抑えて…「しーっ」というようなジェスチャーが何度も左手から指示されていました。

再度冒頭の木管のメロディが再び現れますが、掛け合いは無くなっていて、4人の奏者によるティンパニの演奏で遠くで鳴る雷鳴が表現されて、不気味な雰囲気で幕を閉じました。

 

『ⅳ.Marche au supplice』

タイトルの『断頭台への行進』とあるように、一番不気味でショッキングな4楽章。3楽章からは一転、激しいリズムと不気味な音色での力強い行進が始まります。久石さんもスピード感のある力強い指揮をしていました。

盛り上がりのピークを迎える後半部では、とてもエネルギッシュな演奏で、昨年9月に新日本フィルとの共演で披露されたマーラーの『Symphony No.1』の4楽章も感じることできました。

終盤の走馬灯のように少し流れる「イデー・フィクス」のメロディから断頭台にてギロチンが落ちる瞬間までの音色は本当に衝撃的でした。これが生演奏の醍醐味でありましたが、リアルすぎてかなりショッキングな瞬間でもありました。

 

『ⅴ.Songe d’une nuit du Sabbat』

4楽章から5楽章への繋ぎはアタッカで休む間もなく続けて演奏されました。

禍々しい雰囲気の最終楽章。すべての楽章で出てくる「イデー・フィクス」も装飾音がついたような不気味な変奏に変わり果ててしまっていました。上手の舞台袖から鐘の音色が聴こえ、チューバによる力強いメロディが続きます。混沌と不気味さ、非現実さ、様々な要素が渾然一体となって激しく力強いフィナーレへ向かいました。

ロマン派の始まりに位置されているというこの『幻想交響曲』。聴いてみるとベートーヴェンの死後、数年後に初演されているのにかかわらず、とても近代的な印象を受けました。恋人をモチーフにしたメロディが多用されるなど、この時代にはかなり前衛的な作品だったのだと思いました。

そして、どこまでが現実でどこまでが夢なのかわからないような構成。作品の規模は違いますが、どこか久石さんの『交響幻想曲 かぐや姫の物語』に通ずるものも感じました。『かぐや姫の物語』の作中でも『絶望』『飛翔』などのシーンでは、現実と夢との区別が曖昧です。牧歌的な『春のめぐり』や非現実的な『天人の音楽』、繰り返し表現される『なよたけ』のテーマなど、どこかこのベルリオーズの『幻想交響曲』と結びつくと思いました。

 

楽曲の雰囲気に圧倒されたのか、会場は拍手喝采。恒例の楽団メンバー紹介、何度かのカーテンコールの後に、アンコールへ。

 

Encore

・Joe Hisaishi『人生のメリーゴーランド』

最近のコンサートでのアンコールの鉄板となりつつある『人生のメリーゴーランド』がセレクトされました。軽やかなワルツが、会場を明るく、笑顔に包み込まれます。久石さんの軽やかなステップを踏みながらの指揮もカッコよく見えます。大きく転調したのちに、壮大なフィナーレへ。演奏が終わった後に、会場は割れんばかりの拍手に包まれました。

久石さんは何度かのお辞儀ののちに、弦楽のメンバーと腕を合わせコンサートは終わりました。その後、なかなか拍手が終わらず、楽団メンバーもステージから退場したのちに、久石さんが再登場。会場内に再度お辞儀と手を振って、大盛り上がりの三重公演は無事に終了しました。

4月も久石さんと新日本フィルの共演が続きます。各地でどのような音色が作られるのか、今後も楽しみです。

2022年3月23日 ふじか

 

 

さて、すっかりコンサート・レポートに魅了されてしまい、幻想交響曲を聴きながら書いています。聴いてみようかなと動かしてしまうほどですね。物語的・楽器的・歴史的、いろいろな視点からのポイントをうまくわかりやすくピックアップされていて、ちょっとこの楽章だけでも聴いてみたいと思った人もいるかもしれませんね。すごいです。

ステージにほどよく近い2階ボックス席で、ステージ上の動きを細かく観察できたのもよくわかりますね。本当に映像のように雰囲気が伝わってきます。1階最前列は贅沢席ですけれど、ステージを少し見上げるかたちになって、今どの楽器が鳴っているのか確認できないこともあります。後ろの方はほぼ見えません。そのぶん、体に響くほどの圧倒的な音量や指揮者や奏者の息づかいまでも聴こえてきそうで。贅沢で悩ましい。会場のどの場所で聴いた、コンサートの印象や記憶に残る大きなポイントのひとつです。どれだけコンサートに行っても、あのコンサートはあの辺りで聴いたなあと覚えていたりするものです。座席は選べませんけれど、思い出は自分でつくるものですからね。

コンサートに行ってからレポート書きあげるまでに約1週間ですね。日々の生活のなかでなので、やっぱりそのくらいは普通にかかるものです。しかも自分だけが見る日記じゃなくて、人に見てもらうためのレポート、人に伝わってほしいためのレポート、たくさんのエネルギーを注いでもらっていると思います。本当にいつもありがとうございます!予習に1週間、復習に1週間。コンサート1日分の感動は、こうして日常生活の前後に広がりながら、感動や記憶も膨らんで大きな思い出になっていきますね。

 

 

本公演の話。

会場で配布されたコンサート・パンフレットには、当日のオーケストラ編成表もはさまれていたようです。これがあると好きな奏者や好きな楽器もチェックしやすいですね。弦14型の3管編成で直近の久石譲コンサートのなかでは大きめの編成です。とてもステージぎっしりダイナミックな音楽だったと思います。

もうひとつ。

「DA・MA・SHI・絵」のプログラムノートが更新されていました。直近の新作では、久石さんが音楽的に語ってくれている楽曲解説が少し増えたように感じとてもうれしく思っていました。僕の知る限りで、CD・楽譜・コンサート、この解説は書き下ろしような気がします。曲を聴く手引きになってくれるから、これからもとても大歓迎です!

 

 

DA・MA・SHI・絵

「DA・MA・SHI・絵」は1985年の『α-BET-CITY』というソロアルバムのために作曲した。その後、小編成のアンサンブルで演奏していたが、2009年の『Minima_Rhythm』というアルバムのために、オーケストラ作品として完成した。

冒頭で演奏される第1ヴァイオリンのモチーフから発生した約8個のフレーズの組み合わせで全体を構成している。また金管楽器の激しい連打によって、キーがA majorとB flat majorに行き来することで全体のカラーを変えている。後半では8個のモチーフの組み合わせに金管楽器のコラールが加わり息の長いエンディングになっている。とても快活で前向きな曲になっている。

タイトルはM.C.エッシャーから触発されて付けた。彼の特定の絵ではなく、ロジカルであり、ユーモアもある作風に共感したからである。

久石譲

(楽曲解説 ~「久石譲指揮 新日本フィルハーモーニー交響楽団」コンサート・パンフレット より)

 

 

リハーサル風景

 

公演風景

from 久石譲公式Twitter/Facebook/Instagram

 

 

from SNS

 

 

「行った人の数だけ、感想があり感動がある」

久石譲ファンサイト 響きはじめの部屋 では、久石譲コンサートのレポートや感想、いつでもどしどしお待ちしています。応募方法などはこちらをご覧ください。どうぞお気軽に、ちょっとした日記をつけるような心もちで、思い出をのこしましょう。

 

 

みんなのコンサート・レポート、ぜひお楽しみください。

 

 

 

reverb.
4月の展覧会の絵でお会いできるでしょうか(^^)

 

 

*「Overtone」は直接的には久石譲情報ではないけれど、《関連する・つながる》かもしれない、もっと広い範囲のお話をしたいと、別部屋で掲載しています。Overtone [back number] 

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Info. 2022/08/13-18「久石譲 シンフォニック・コンサート スタジオジブリ宮崎駿作品演奏会」(ニューヨーク) 開催決定!! 【3/22 Update!!】

Posted on 2021/09/14

2022年1月24,25日、久石譲によるスタジオジブリ宮崎駿監督作品演奏会がアメリカ・ニューヨークにて開催決定!

2017年6月パリ世界初演、「久石譲 in パリ -「風の谷のナウシカ」から「風立ちぬ」まで 宮崎駿監督作品演奏会-」(NHK BS)TV放送されたことでも話題になりました。 “Info. 2022/08/13-18「久石譲 シンフォニック・コンサート スタジオジブリ宮崎駿作品演奏会」(ニューヨーク) 開催決定!! 【3/22 Update!!】” の続きを読む

Overtone.第62回 「SLEEP – 8 hours & 1 hour – /マックス・リヒター」を聴く

Posted on 2022/03/20

ふらいすとーんです。

シリーズ マックス・リヒターです。

 

 

今回は代表作のひとつ《スリープ》です。その効果や実用性からも注目を集める人気作品です。

《スリープ》は作品としてふたつ、『SLEEP』(8時間)と『FROM SLEEP』(1時間)があります。同じタイミングでリリースされたこともあってか少し誤解も受けているようです。8時間版や1時間ヴァージョンといった書き方もされるため、収録時間から完全版とダイジェスト版と勘違いされがちです。ところが本来は立ち位置も音楽的響きも異なります。コンセプトとして前者は【眠るための(眠っているあいだの)音楽】であり後者は【覚醒中の(起きている・耳を傾ける)音楽】です。

 

このあたりメーカーテキストから引用・編集してご紹介します。

 

 

マックス・リヒターの新たな試みは眠りと音の美しきコラボ!

リヒターは『スリープ』で新たな歴史を作り出しました。単一の楽曲としてはレコーディング史上最長の音楽を演奏し、リスナーが眠りに落ちる間も聞こえてくる(体感できる)音楽を。「これは激動の世界に捧げるパーソナルなララバイだ。いわば、スローライフ宣言なんだよ」とリヒターは語ります。

8時間ヴァージョンは当初デジタルリリース(2015.9)のみでしたが、1時間ヴァージョンの好評を受けて、CD8枚組+高音質ブルーレイ・オーディオの形でもお楽しみいただけることになりました(2015.12)。全てが1枚に収録されたBlu-ray Audioが付いているので、寝ながら聴くのに最適なヴァージョンといえましょう。のちにストリーミングも解禁されました(2018.3)。

『スリープ』はあらゆる点で画期的な作品ですが、音楽的にはこれまでリヒターが規範としてきた枠組みを継承しています。つまり、クラシック音楽の語法はいかにあるべきか、問いかけを続けているのです。これまでの彼の作品同様、『スリープ』ではピアノ、ストリングス、キーボード、エレクトロニクス、ヴォイスが中心となり、さまざまな音楽ジャンルの曖昧な境界線をまたいでいきます。即座に癒される催眠効果をもたらす音楽を期待すると、全く異なる音響が聴き手を包み込みます。新感覚サウンドです。

「夜中に聞いてもらうために書いた曲なので、実際に聞きながら眠りに落ちてもらえることを望んでいるよ」とリヒターは語っています。

(メーカーインフォメーションより 編)

 

スリープ/マックス・リヒター
SLEEP  MAX RICHTER

 

 

 

 

夢のような美しさと、やすらぎに満ちたサウンド。激動の世界に捧げる子守歌。

8時間に及ぶ『スリープ』は聴きながら眠りに落ちることを前提として作曲され、この1時間ヴァージョンの『フロム・スリープ』は覚醒中に楽しめるよう編成されています。

「2つの作品の目的はそれぞれ異なる。1時間のCD&LPは”耳を傾けて聞く”作品で、8時間の長いほうは睡眠中に”自然に聞こえてくる”作品と言えるかもしれない。」とリヒターは言う。

(メーカーインフォメーションより 編)

 

フロム・スリープ/マックス・リヒター
FROM SLEEP  MAX RICHTER

 

 

補足)

『SLEEP』(8CD+1Blu-ray Audio版)は1万円近いBOX価格になっていますが、デジタル配信されている8時間フル音源はBlu-rayがないこともありCD1枚分くらいの価格で買うことできます。また『FROM SLEEP』もあわせてストリーミングなどでもお手軽に聴けると思います。

 

 

『SLEEP』は、8時間・全31曲(1曲あたり10分,20分を超える曲も多い)の大作ですが、5つの主要曲「Dream」「Path」「Patterns」「Return」「Space」の各アレンジ・ヴァージョンで構成されています。曲名がまったく違う言葉に置き換わっていたりもします。

『FROM SLEEP』は5つの主要曲のうち3つ「Dream」「Path」「Space」からなり、1曲あたりも5~10分へまとめられています。また『SLEEP』から『FROM SLEEP』へのショートバージョンではなく、アレンジもすべて極微に異なります。聴いてすぐにわかるかはさておき。大切なこと、それは2つの作品で完全一致する曲はないです。

 

 

Max Richter – Dream 3 (in the midst of my life)

from MaxRichterMusic Official YouTube

ただただ力をぬいて体と心のテンポを落ち着かせてくれるような曲です。後述するマックス・リヒターの言葉にもありますが、下降するベースラインは心を安らかにする心理的効果もあるようです。中間部から緩やかなチェロ旋律が加わります。そのあとに、まるで深呼吸のリズムのようなヴァイオリン旋律が加わります。この弦楽器の旋律すーすー寝息のようで心地よくなってきますね。

こちら『FROM SLEEP』に収録された10分ほどのヴァージョンです。『SLEEP』でも複数タイプの「Dream」を聴くことできますが、さすが芸が細かい。この起きているときに聴く『FROM SLEEP』ver.は、眠るために聴く『SLEEP』ver.よりも微妙にテンポが速いんです。数値化しても1ケタ台の違いだと思うホント微妙なテンポさじ加減です。たぶんリラックスして並べて聴いてたらどっちが速い遅いとも感じないくらい。

 

『ボイジャー』~マックス・リヒターが語る「ドリーム3」

 

Max Richter – Path 5 (delta)

ヴォイスによる美しい反復があたたかく包みこんでくれるようです。オルガンとの音色的ハーモニーも美しい。この曲は、別アレンジでピアノ+ヴァイオリンに置き換わったヴァージョンなんかもあります。

 

Richter: Space 11 (Invisible Pages Over)

環境音楽に近い、音響的な空間を意識したような曲でしょうか。8時間版でも1時間版でもそうです、全体のなかにこういった曲をはさむことで、旋律だけで埋め尽くさない、スペースをつくることを意図したのかなとも思えてきます。ほかにも旋律曲を有機的につなげる役割なんか。

 

 

 

ここまで紹介した5つの主要曲のうち3つ「Dream」「Path」「Space」は、『SLLEP』『FROM SLEEP』どちらでも聴ける旋律です。曲尺からもコンパクトな『FROM SLEEP』からピックアップしました。残り2つの主要曲「Patterns」「Return」は『SLEEP』でのみ聴ける旋律になっています。

はっきり言って!その2曲なくしてみたいなところあります。だから、手短に1時間の『FROM SLEEP』を聴いて《スリープ》の世界をわかった感じになるのはとてもとてももったいないです。そのくらい、なんかいいんですよ。

 

 

Richter: Patterns (cypher)

どこまでもシンプルな最小音型です。この1曲はもともと曲尺は短い。ほかの別アレンジでは長尺です。3度や4度で繰り返す音型が、揺らぎを生みだしているようです。

 

Richter: Return 2 (song)

美しい。もしかしたら、配信やストリーミングは1曲が何分割かにされているかもしれません。この曲も本来は16分ある曲ですが、配信は7分割でアップロードされている。そのひとパートを選びました。『SLEEP』は全31曲です、配信プラットホームによっては全204曲くらいで表示されるかもしれません。1曲あたり10~20分を超える曲たちが分割されているからです。CD盤はもちろんそのままです。

 

 

マックス・リヒターが語ったこと

 

――先日、8時間ヴァージョン『Sleep』と1時間ヴァージョン『from Sleep』の両方を聴かせていただきましたが、8時間ヴァージョンのほうは全部で31のトラックから構成されていますね。これは、アリアと30の変奏からなるバッハの《ゴルトベルク変奏曲》を意識しているのでしょうか? それとも、単なる偶然なのですか?

R:もちろん《ゴルトベルク》を意識しています(笑)。

――8時間ヴァージョンの最初のトラック「Dream 1 (before the wind blows it all away)」は下降音形のベースラインで始まりますが、個人的には《ゴルトベルク》のベースラインの下降音形を連想しました。

R:おっしゃる通り、「Dream 1」は落ちていく(falling)ベースラインで書かれていますが、下降音形のベースラインを持つという点で、まさに《ゴルトベルク》と共通しています。バッハが《ゴルトベルク》の変奏の基になるベースラインを下降音形で書いたのは、リスナーを“寝落ち”(falling sleep)させることが目的だったからではないか、というのが私の考えです。作曲家としては、ごく自然な発想ですよね。実際、下降音形は物事を落ち着かせるというか、心を安らかにする心理学的効果がある。ですから、私もバッハと同じ文法に従い、下降音形のベースラインを使ったんです。

――8時間ヴァージョンは、5つの主題「Dream」「Path」「Patterns」「Return」「Space」のどれかに基づく変奏曲として作曲されているように感じました。実際、どうなんでしょう?

R:そのようにも解釈できますね。私自身は、8時間ヴァージョンを2つの変奏曲集――つまり「Dream」の主題に基づく変奏曲と「Path」の主題に基づく変奏曲――の組み合わせと考えています。それに対し、「Patterns」「Return」「Space」という3つの素材は、いわば“風景”の役割を果たしていると言ったらよいでしょうか。

――その3つの素材の中でも、「Space」はほとんど純粋なエレクトロ・ミュージックとして書かれていますね。

R:どのトラックにも何らかの形でエレクトロの要素が含まれていますが、「Dream」や「Path」が器楽中心で書かれているのに対して、「Space」はほとんどエレクトロだけで成り立っています。「Patterns」と「Return」は、その中間といったところですね。

~(中略)~

――もうひとつ、1時間ヴァージョンのほうのアルバムですが、この中に出てくる「Dream 13」という陽気なトラックは、8時間ヴァージョンの中に対応する楽曲を見出すことが出来ませんでした。

R:その通り。8時間ヴァージョンのほうには全く含まれていない楽曲です(笑)。実のところ、1時間ヴァージョンと8時間ヴァージョンは完全に別の作品として作られています。1時間ヴァージョンに含まれていて8時間ヴァージョンにない音楽もあれば、その逆も然り。というのは、それぞれ目的が違うからです。1時間ヴァージョンが、意識がはっきりしている時に集中して聴いていただくアルバムだとすれば、8時間ヴァージョンは、言うなれば「音楽の中で生きてもらう」(be ihhabited)ためのアルバム。それぞれ異なる音楽体験を目指している以上、当然のことながら音楽の素材も大きく変わってくるわけです。

出典:udiscovermusic|マックス・リヒター「Sleep」インタビュー より一部抜粋
https://www.udiscovermusic.jp/classical-features/max-richter-sleep-interview

 

 

Max Richter – Dream 13 (minus even)

原曲は約9分。こちら約3分のRadio Edit(Short Edit, Official Video Edit)です。『FROM SLEEP』のみに収録された照度の明るいヴァージョンです。

 

 

 

「良い睡眠には、なにが体に必要かを探求した結果、低周波を何度もリピートすることで、眠りやすくなることがわかりました。この低周波を鏡のように反響させ、同じ音を何度も繰り返すことで、胎児が子宮にいる時と同じ聴覚体験ができるのです。そして、夜明けともに高周波へと変化し、徐々に眠りから覚醒させていきます」

「私の意図するところでは、音の“スペース”をみなさんに届けたいと思いました。休むため、スイッチをOFFにするための助けになればという気持ちがあります。とにかく、いまの時代はデータ過多で、休むことが本当に難しくなっています。クリエイティビティ、アートというものが、それらに対する特効薬、なんらかの力になれたらとの思いで制作しました」

出典:MOVIE WAKER PRESS|ポスト・クラシカルの旗手、マックス・リヒターが音楽を創造する理由「私たちが直面する多くの問題に光を当てる」 より一部抜粋
https://moviewalker.jp/news/article/1025592/

 

 

 

――独自の構造を持った作品になっているわけですね。あなたのほかの作品もそうですが、『スリープ』は音響も重要な役割を果たしています。サウンド面でのこだわりを教えてください。

M:音作りも通常とは異なるアプローチでした。『スリープ』は主に低周波のサブソニック・サウンド(人間が音として感じられない周波数の音)で作られています。なぜそうしたかというと、この作品で母親の胎内の音響を再現しようと思ったんです。人間がまだ人間の形になる前の段階で、胎内で初めて聞く音が人間の感情面に何らかの影響を与えていると考えたからです。『スリープ』はずっと低周波のサウンドで進んでいき、最後の1時間は次第に高周波になっていく。つまり、夢から覚醒して現実に戻っていくんです。

~(中略)~

――やはり、いろんな音楽から刺激を受けているんですね。最近、『スリープ』が配信で聴けるようになりました。ステイホームしながら家で『スリープ』を楽しむリスナーも増えると思いますが、お2人が薦める『スリープ』の楽しみ方があれば教えてください。

Y:子供に聴かせるとよく眠るからと子守唄がわりに聞かせている人もいれば、動物に聴かせている人もいます。死期が近い親に聴かせている、と手紙で教えてくれた方もいて様々な活用法があるみたいですね。

M:仕事場に行く時に聴き始めて、オフィスでずっと流し、音楽が終わると同時に帰宅する、なんて人もいるそうです(笑)。作曲家が“夜の旅路に合う音楽”というイメージで作曲したにもかかわらず、リスナーそれぞれが『スリープ』の活用法を見出していることに私はとても魅せられています。一人一人が自由なスタイルで聴いてくれると嬉しいですね。

出典:TURN|8時間もの公演を追ったドキュメンタリー映画『SLEEP マックス・リヒターからの招待状』本人自らが語るデータ過多の現代への解毒効果 より 一部抜粋
http://turntokyo.com/features/maxrichter/

 

 

 

Richter: Dream 0 (till break of day)

インタビューにもあった『SLEEP』終曲は、眠りから覚醒へと向かうように、低周波から高周波のサウンドへと変化しています。34分近い曲のなかで、天から降りてくるようなソプラノが、やさしい陽の光のようでもあり、やわらかい風のようでもあり(この公式音源は分割されたそのパートを選んでいます)。

この曲は室内楽のようなアコースティックが現れていて、シンセサイザーの低音ベースも下降しないように気を配っています。たぶん、レム睡眠からノンレム睡眠の波、体や脳が気持ちよく目覚めるために最適な時間、、そんなこともちゃんと計算されているのだろうと思います。

 

 

音楽のまとめ。

5つの主要曲すべて、それぞれに個性をもっていて、どこまでもシンプルに削ぎ落とされていながらもきちんと見分けることできます。映画音楽にも合いそうなほど内的なエモーショナルでぐっときます。

弦楽アンサンブルは、2ヴァイオリン、1ヴィオラ、2チェロという編成になっています。曲によって楽器の組み合わせや出し入れされていて全曲とも全員合奏しているわけではないです。最初に紹介した「Dream 3 (in the midst of my life)」はピアノ+1ヴァイオリン+1チェロ、というように。

生楽器と電子音の心地よいアンビエントってなかなか少ないかもしれません。エレクトロニクス(シンセサイザー)だけのアンビエントはたくさんありますね。とても音色の処理・質感・音響にこだわった作品だと思います。アコースティックとデジタルの溶かし方も心地いい、低周波音から高周波音までの周波レベルも精緻を極めているのだろうと思います。意識無意識に人が耳が感知するかしないかのレベルでもって。

 

ちょうどわかりやすい例です。ラジオ放送のライヴパフォーマンスです。低音シンセサイザーもない生音オンリーver.です。

 

BBC In Tune Sessions: Max Richter – Sleep

from BBC Radio 3

 

 

真逆の発想。

テンションあげたい音楽、高揚感をもたらしてくれる音楽。《スリープ》はまったく真逆の発想でつくられた音楽です。眠っているときに聴く、8時間という長さ、ここからも一般論の逆をいっています。もし《スリープ》を聴いて飽きてしまうということは、それは集中して聴いてしまっているからという逆説すら成り立ってしまうほどに。

邪魔にならない音楽、居心地のいい音楽、そっとそこにある音楽。そういった表現もできるこの作品は、実用性も広いようです。睡眠・読書・仕事・ヨガ・瞑想・病院など、いろいろなシチュエーションやスペースに好まれている《スリープ》です。

 

 

コンサート、そして映画へ。

ロサンゼルスのグランドパーク、シドニーのオペラハウス、アントワープの聖母大聖堂、パリ、ベルリン、ニューヨークなどで開催。真夜中に始まり、朝方に終わる、8時間以上に及ぶ、“眠り”のためのコンサート。日本もスケジュールに入っていたところに…いつか叶いますように。

コンサートの全貌と裏側を映し出したドキュメンタリー『SLEEP マックス・リヒターからの招待状』も2021年日本公開はじまりました。映画予告編でも見れるとおり、観客は会場に並べられたベッドに横になって眠ることも歩き回ることも自由です。そして朝を迎えたときの一体感や空気感は体験してみないとわからないものと評されています。

映画レビューもSNSはじめ好評価です。2時間の疑似体験にはなりますけれど、映画館でしか味わえないサブウーハーの重低音が、体に心地いい重量感をあたえ、家やヘッドホンでは望めない音響が包み込んでくれるからです。

 
 

『SLEEP マックス・リヒターからの招待状』予告

from アット エンタテインメント公式

 

 

 

Richter: Dream Solo

2019年『ボイジャー マックス・リヒター・ベスト』には、ボーナス・トラックで「20. Dream Solo」「21.Path Solo」が収録されています。ここでしか聴けない秀逸ピアノソロ・ヴァージョンです。

 

 

Max Richter, Ben Russell, Yuki Numata Resnick – Dream 3 (Remix)

2021年「世界睡眠デー」を記念して配信リリースされたのは、「Dream 3 (Remix)」です。シンセサイザーの細かく揺れる波形が特徴になっています。デジタル・シングルとしてリリースされています。

 

 

いまのミニマル。

今日に至るまで、ミニマル・ミュージックとして流れてきた音楽たちは、ダンス・ミュージックやエレクトロ・ミュージックに広がりながらいろいろな枝葉へと展開しています。それは、パターン・ミュージックを取り入れたポップスにいたるまで。次世代の作曲家たちも、クラシックからのミニマルとシーケンサーからのミニマルとどんどん垣根を越えています。

ミニマルという手法が、ここまで時代やジャンルを越えて浸透してきたこと、音楽の定義やあり方をアップデートさせていくだけのコアを持っていたこと、今なおその架け橋やハイブリッドの進行形であること。ここは注目に値すると思います。

ミニマルは変化してこそです。それは音楽的にも定義的にも、時代とともに変化してきた。反復やズレという意味あいから最小音型という意味あいも広義にしていきながら。久石譲も自身の原点であり追求つづける”ミニマル”も、その定義や手法を進化させています。従来のミニマル・ミュージックの範疇を超えた、新しいミニマルな音楽を提示しつづけています。

 

Song for Prayer (for Piano) 祈りのうた

from Joe Hisaishi Official

 

 

安めるとき。

インターネットをポケットに入れて持ち歩く時代に。ソーシャルメディアが24時間ついてまわる時代に。常にOFFのない無数の電波に入り込まれた日常生活に。便利な反面、心理的な負担も大きい毎日が流れていって。どんどん時間や心は奪われていって。

マックス・リヒターの音楽は安易な大衆迎合ではないとそう思っています。イージーリスニング的な癒やしを提供したいわけではないと。もっと深いところ。今の時代や社会状況を観察しながら、音楽で照らしかえしている。安める場所やひき込める場所をつくるために。心のスペースをつくるために。

現代の音楽家として。複雑になりすぎて見向きもされなくなった現代音楽、聴衆を置いてきぼりにしてきて離れてしまった今の状況を観察しながら、新しい現代の音楽で照らしかえしている。時代や社会からみたときの音楽への警鐘と、新しい道標をつくろうとしているのかもしれません。

音楽の素晴らしさ。それは、音楽と聴く人とのダイアローグ(対話)です。音楽を聴きながら、そして私は私と対話する。

 

 

 

──COVID-19で世界中のなかで人々の暮らしや価値観が激変した現在、本作を観る方々に、この作品を通してどのようなことを感じてもらいたいかメッセージをください。

R:僕が今作に願うのは クリエイティヴィティと音楽がポジティヴな実用性を持って世界の役に立つものになってくれればということだ。僕がミュージシャンとして、音楽を書くことに人生を費やしているのは、僕自身、音楽が世界にとってポジティヴな力になり得ると信じているからだ。

願わくば多くの人にも同じように『SLEEP』を体験してもらいたい。好きな本、映画、音楽に出会うことで人間は変わることもある。自分とは違う物の見方や考え方に触れることで自分自身を見直し、その本を読み終わる時、映画を見終えた時、自分の世界は一回り大きくなっている。そんな体験を『SLEEP』でしてもらえればいいなと思っているよ。

出典:Qetic|マックス・リヒター インタビュー より一部抜粋
https://qetic.jp/interview/max-richter/393560/

 

 

それではまた。

 

reverb.
音楽担当しているTVドラマシリーズ『My Brilliant Friend』(2018/2020/2022)でも「Moth-like Stars (Edit)」という曲名で使用されサントラ収録されています。Season3のサントラ発売されたばかり。

 

 

*「Overtone」は直接的には久石譲情報ではないけれど、《関連する・つながる》かもしれない、もっと広い範囲のお話をしたいと、別部屋で掲載しています。Overtone [back number] 

このコーナーでは、もっと気軽にコメントやメッセージをお待ちしています。響きはじめの部屋 コンタクトフォーム または 下の”コメントする” からどうぞ♪

 

Info. 2022/03/15 <公演レポート!>久石譲指揮、日本センチュリー交響楽団「第262回定期演奏会」(Web MEGより)

Posted on 2022/03/15

2022年03月15日 <公演レポート!>久石譲指揮、日本センチュリー交響楽団「第262回定期演奏会」

スタジオジブリをはじめ人気映画の音楽を多数作曲していることで、広い世代からの支持を得ている久石譲が、日本センチュリー交響楽団の首席客演指揮者に就任したのは2021年4月のこと。2021年度シーズンの掉尾を飾る「第262回定期演奏会」は、当の久石譲が登場し、彼が選んだ現代の音楽を中心とした、挑戦的なプログラムを、満員の聴衆に披露した。 “Info. 2022/03/15 <公演レポート!>久石譲指揮、日本センチュリー交響楽団「第262回定期演奏会」(Web MEGより)” の続きを読む

Info. 2022/03/15 バーチャル日本博 コンサート「ワールド・ドリーム・オーケストラ 2018」特別映像 公開

Posted on 2022/03/15

「メタバース」として大幅リニューアルしたバーチャル日本博
久石譲氏、VTuber、インフルエンサーを起用した新たな体験コンテンツをメタバース内で本日より公開

日本博事務局では、2019年より、「日本の美」の多様かつ普遍的な魅力を国内外へ発信し、次世代に伝えることで、更なる未来の創生を目指し、我が国の文化芸術の振興を図る「日本博」事業を展開しています。 “Info. 2022/03/15 バーチャル日本博 コンサート「ワールド・ドリーム・オーケストラ 2018」特別映像 公開” の続きを読む

Blog. 「久石譲指揮 日本センチュリー交響楽団 第262回 定期演奏会」コンサート・レポート

Posted on 2022/03/06

3月4日開催「久石譲指揮 日本センチュリー交響楽団 第262回 定期演奏会」です。昨年4月に首席客演指揮者に就任にして以来、定期演奏会や特別演奏会に登場しています。毎回多彩なプログラムで一期一会のコンサート、本公演はわりと現代に近い作品たちが並び久石譲作品も初演されました。

 

 

日本センチュリー交響楽団 定期演奏会 #262

[公演期間]  
2022/03/04

[公演回数]
1公演
大阪・ザ・シンフォニーホール

[編成]
指揮:久石譲
ピアノ:Piano duo Sakamoto(坂本彩・坂本リサ)
管弦楽:日本センチュリー交響楽団

[曲目]
ペルト:フェスティーナ・レンテ
久石譲:Variation 57 ~2台のピアノのための協奏曲~ *管弦楽版 世界初演

—-Soloist encore—-
マックス・レーガー:5つの絵画的小品 作品34より 第1曲
(Piano duet: Piano duo Sakamoto)

—-intermission—-

プロコフィエフ:交響曲 第7番 嬰ハ短調 作品131

—-Orchestra encore—-
ハチャトゥリアン:組曲『仮面舞踏会』より ワルツ

 

 

 

まずは会場で配られたコンサート・パンフレットからご紹介します。

 

 

2021年4月にセンチュリー首席客演指揮者に就任した久石譲。9月の特別演奏会、定期演奏会でのマエストロ渾身のプログラムと熱演が記憶に新しいところです。

ポスト就任イヤーの最後を飾る今回は、20世紀に活躍したプロコフィエフと、私たちと同時代を生きる作曲家の作品をお届けします。エストニア出身の作曲家・ペルトの「フェスティーナ・レンテ」は、美しく透きとおるような広がりを感じさせる一曲。そしてソロピアノ2台とオーケストラという編成による久石自身の楽曲では、第70回(2021年)ARDミュンヘン国際音楽コンクールピアノデュオ部門で、日本人デュオとして初の第3位に入賞した姉妹デュオが登場、期待の新星にも注目です。メインのプロコフィエフ交響曲第7番は、色彩の豊かさと打楽器などでの遊び心が随所に散りばめられた作品です。

久石×センチュリーによる魅惑のプログラム、どのような出逢いになるのかご期待ください!

(日本センチュリー交響楽団 第262回定期演奏会 フライヤーより)

 

 

Program Notes

ペルト:フェスティーナ・レンテ
A.Pärt: Festina Lente

*小味渕彦之氏による楽曲解説

 

久石譲:Variation 57 ~2台のピアノのための協奏曲~(管弦楽版 世界初演)
Joe Hisaishi: Variation 57 -Concerto for Two Pianos and Orchestra-
(Version for Orchestra, World Premiere)

Variation 57は僕が主催しているMusic Future Vol.6のために2019年10月に2台のピアノとチェンバー・アンサンブルのために書き下ろした。今回その曲を2管編成のオーケストラのためのコンチェルトとしてRe-Composeした。

3楽章形式だが、第2曲は2分程度の短い曲で第1曲と第3曲のブリッジのような役割を果たしている。作曲のスタイルは僕が提唱しているSingle Track Musicという手法で構成している。ここでは和音がなく、ただ単旋律が変容しながら続いていく。だが、ある音が高音に配置され、またある音が低音に配置されると3声のフーガの様に聴こえ、発音時は同じ音でもそれがエコーのように弾き伸ばされると和音的効果も生まれる。

この曲でもその手法を基本としているが、第2曲はより自由な形式で和音もあり、奏者の即興性に委ねられている。初演は滑川真希、デニス・ラッセル・デイヴィス夫妻だったが、今回のコンチェルト・バージョンでは若い坂本姉妹が演奏する。YouTubeで観た演奏が良かったのでオファーした。

Variation 57は文字通り各楽章の3つのモチーフのほか、57のヴァリエーション(変奏)でできている。ニューヨークの57thストリートに滞在していた時に着想し、スケッチも書いたからである。また第3曲は2016年のダンロップのCM(福山雅治が出演)として書いた曲をベースに再構成した。

久石譲

 

プロコフィエフ:交響曲 第7番 嬰ハ短調 作品131
S.Prokofiev: Symphony No.7 in C-Sharp minor, Op.131

*小味渕彦之氏による楽曲解説

 

(Program Notes ~日本センチュリー交響楽団 2022年3月演奏会 カタログ より)

 

 

 

ここからはレビューになります。

 

 

オーケストラ楽団の定期演奏会というのは、その地域に根づいたもので固定ファンが多いのも特徴です。そんな日本センチュリー交響楽団ファンの皆さんの定点チェックによりますと、観客8~9割、いつもより女性客多い、対向配置、そんなSNS投稿が飛び交っていました。

僕の定点チェックはというと、ステージマイク(前半あり/後半なし)、撮影カメラなし、弦10型、舞台に並んでいる楽器たちは、、とずいぶん違いますね。オーケストラファン視点と久石譲ファン視点、いろいろな見え方で浮き上がってくることも多くうれしく楽しいです。

 

ペルト:フェスティーナ・レンテ

静謐なる弦楽作品です。久石譲をきっかけにアルヴォ・ペルトを知ったという人も多いのでは、僕もその一人です。久石譲コンサートでもこれまでに複数作品が登場しています。この作品は「久石譲 FUTURE ORCHESTRA CLASSICS Vol.2」(2020)でもプログラムされました。

日本センチュリー交響楽団とは、「久石譲:I Want to Talk to You ~ for string quartet, percussion and strings ~」「久石譲:Encounter for String Orchestra」といった弦楽作品も共演しています。個人の印象ですが、センチュリーの弦楽はとても濃厚で重く勢いがある、とこれまでの演奏会を聴いて思ってきました。管弦楽(フルオーケストラ)のときもすごくパワーがある。こういった静かな作品でも、たしかな重み、たしかな存在感を感じる演奏でした。

楽曲解説やコンサート感想などはよかったら下記ご参照ください。そしてぜひ曲を聴いてみてください。

 

 

久石譲:Variation 57 ~2台のピアノのための協奏曲~(管弦楽版 世界初演)

久石譲の楽曲解説をなぞるように20回くらい読んで、曲を研ぎ澄ますように20回くらい聴いて。そうしたら何か少し見えてくるような気がします。全体の楽曲構成はアンサンブル版とほぼ同じか近いと思います。そして編成が拡大されたぶん、よりパンチの効いたダイナミックな響きになっていて、堂々たる管弦楽Single Track Music!そんな印象でした。実際に、なだれ込むように勢いよく終わる第1曲で盛大な拍手(まばらじゃない)が起こりました。

久石譲が提唱するSingle Track Music(単旋律)ですが、一番わかりやすいのは「Single Track Music 1」や「The Black Fireworks」あたりかと思います。純粋に単旋律の手法で貫いている(ほぼハーモニーも発生していない)。ただし、以降の作品を並べていくとその手法も定義も少しずつ広がっているように思います。単旋律の手法で統一されている、単旋律の手法がふんだんに(あるいはあるパートに)盛り込まれている。このあたりの《久石譲 Single Track Music》のカテゴライズは時期尚早、これから先まだまだ慎重に作品を系譜的に線で眺めていく必要がありそうです。「Variation 14」ではその手法が一部垣間見えるとか、新作「2 Dances」の楽曲解説でも、”単一モチーフ音楽、いわゆるSingle Musicといえる”という捉え方をしていたりもします。むずかしい。

この作品において。位置的には単旋律の手法がふんだんに盛り込まれているになるかと思います。もっと、単旋律の手法で貫いているに近いのかもしれません。アンサンブル版もオーケストラ版も、弦楽器などで単音をすーっと伸ばしている箇所が随所にあります。そうだもんだからいろいろな音が鳴るなか単音になってないよね、と思ってしまいそうですが、”発音時においては同じ音が鳴っている、瞬間的には同じ音しか鳴っていない”という単旋律の一面になっているのだろうと思います。

もう、めまぐるしく音が連なるなか、超スローモーションで解析しないと、たしかにどの瞬間を切り取っても同じ音しか鳴ってないね、とはわからないほどです。実際はルール破ってるんじゃないの?!(大変失礼)そんなイヤな見方をするのは僕くらいでしょうか。そんなことよりも、めまぐるしい音の連なりのなかから、音をいくつか抜き出していって違うフレーズを作ったり、リズムを生み出す旋律を作ったり。豊かな楽器と声部なのに、瞬間的には同じ音しか鳴っていない。ここに注目しないとです。みずから作ったルールでゲームを構築する、ゲームを展開する、新しいゲームの楽しみ方をみせる。

第2曲は、おもむろなピアノの同音連打に和音感も加わる短い曲です。これを聴きながら、曲想的に横揺れするような音像を感じたんですけれど、垂直的にストンと音たちが落ちていく(下に吸い込まれていく)ような音像になってもおもしろいなあ、と意味不明な妄想をしていました。

第3曲も、とにかく細かい音符のタイミングを合わせるのが大変、難所のオンパレードです。《久石譲 Single Track Music》はオーケストラがリズム感覚を磨くための現代の課題曲のようでもあると思ったりもしました。習得することで免許皆伝、久石譲作品はもちろん世界中の現代作品をリズム重視のソリッドなアプローチで表現できるようになる。そんなことを思いはじめると、現代の作品を遺すことに注力する久石譲と、現代の表現力を磨くオーケストラ、ちゃんと両輪になっているそんな気さえしてきます。スパイラルアップしていく創作と表現の追求。

 

 

アンサンブル版とオーケストラ版、早く聴きくらべたり聴き楽しめる日がくるといいなと思っています。聴くほどにかっこよさがにじみ出てくる。「2 Dances」あたりとつづけて聴きたい感じです。アンサンブル版はただ今特別配信されています。ぜひご覧ください。

 

単旋律についてのもっと詳しいことや、CD紹介などは下記ご参照ください。

Blog. 「久石譲 presents MUSIC FUTURE Vol.7」コンサート・レポート

 

 

アンコール

マックス・レーガー:5つの絵画的小品 作品34より 第1曲

ソリスト・アンコールは、1台のピアノ連弾で披露されました。2分くらいの小曲でリズミカルにあっという間でした。なにかのインタビューで坂本姉妹お二人は、小さい頃からピアノのポジションが変わらないそうです。お姉さんが低音のほうだったかな(?)。久石譲作品のときにはプロのオーラあり、この連弾ではふっと気心知れたアットホーム感も伝わってくるようで。こうやって小さい頃からずっと一緒に演奏されてたんだろうなあという姿が見えるようでした。映画『羊と鋼の森』の姉妹は曲ごとにポジション入れ替わったりして遊んでいましたね。映画『羊と鋼の森』のエンディングテーマは「久石譲×辻井伸行:The Dream of the Lambs」でしたね。いや、思い出したことをそのまま口にしてしまいました。

 

ー休憩ー

 

プロコフィエフ:交響曲 第7番 嬰ハ短調 作品131

プログラム予定で初めて知った作品で、コンサート前に予習しながら初めて聴いた作品です。第一印象はとっつきやすい・とても現代的・色彩感のある作品、そんな印象でした。この作品には静かに終わるバージョンと急速に勢いよく終わるバージョンのふたつがある、そんなことだけ調べて聴き分けていました。

やっぱり生演奏!CDで聴くよりもダイレクトに感じるものがありました。明るくて、朗らかで、快活で。とてもハツラツとした作品で気持ちまで明るくなるようでした。僕の感想はこのひと言で終わりです。というのも、これ以上に言えることが見つかりません。初めての作品だから、なにかと聴き比べるものさしもないし(ベートーヴェンやブラームスなら多少は…)、作品解説や歴史背景のようなものもあえて深く掘りあてることはせず。コンサートをきっかけにこの作品に出会えたことで満足、そして会場で聴きながらそのとき春の芽吹きのようなものを感じれたことで満足です。

SNSでは”ここがこうだった”そんな特徴点をあげた感想もありました。久石譲×日本センチュリー交響楽団ならではの演奏だったこと、そしてアプローチやパフォーマンスに満足していることがわかるものたちばかりで、僕の見えない視点も解消してくれました。静かに終わるバージョンでした。

 

 

アンコール

ハチャトゥリアン:組曲『仮面舞踏会』より ワルツ

プロコフィエフ作品からつながる選曲なんだと思います。フィギュアスケート浅田真央選手が使用したことのある人気曲だそうです。ブラームス交響曲コンサートのときもアンコールでハンガリー舞曲、久石譲コンサートで「Merry-Go-Round(ハウルの動く城より)」がアンコール披露されることも。なんだか久石さん=ワルツで踊る指揮、そんなイメージもそろそろ定着しそう?

この曲を聴きながらこんなことをふと思いました。久石譲楽曲がアンコール推進されるときがきた。クラシック定期演奏会もそうですが久石譲FOCコンサートもそうです。古典作品をメインとしたコンサートではアンコールもクラシック作品から選ばれています。理由はもちろんわかります。プログラムの統一性、久石譲作品コンサートとの線引きなど。

でも本公演で仮面舞踏会を聴きながら、これがMerry-Go-Roundでも全然いいんじゃないかな、そう思ってしまったんです。それは久石譲の曲がもっと聴きたいとかそういうことよりも、いやそういうことはもちろん最初からある、作品のクオリティや作品の力として遜色ないということです。スタジオジブリ作品だからエンターテインメントだからここに持ってくるのはちょっと気が引けるなあ、と久石さんは言うかもしれない言わないかもしれない。でも、かねがねクラシック作品も当時のエンターテインメント作品ですよね。それを当時の現代作品として演奏していた歴史です。

クラシック演奏会で映画音楽やるのか、久石譲だからそんなこと許される、ほんとにそうでしょうか。久石譲という作曲家がタクトを振るコンサート、これこそが一番の強みです。だから前述した文言は、《クラシック演奏会でも自作の映画音楽を同じクオリティで聴かせてしまう、久石譲だから自作の現代作品を自らの指揮で披露できる》ここに早く照準を、これまでのアングルを調整して照準を合わせてほしいときがきた!そう強く思いました。

久石譲ファンの皆さんはどんな曲が浮かびますか? 僕ならパッと「World Dreams」「Dream More」「Le Petit Poucet」アンコールにもってこいな曲たちです。なんなら贅沢に「Merry-Go-Round」に匹敵するような新しいオリジナル曲をコンサートアンコール用に書き下ろす、大変失礼しました。

”オーケストラの魅力を発揮できる作品であれば、どんな作品でもプログラムする、その価値がある”、そんなことを言ったのは指揮者ドゥダメルだったか誰だったか忘れました。まさにです。そろそろクラシック演奏会もアンティークな品格に固執せずに…。久石譲音楽をプログラムするのは客入りのためなんて穿った見方もやめて…ダ・カーポ(D.C.;”オーケストラの魅力を発揮できる~” に戻る)。ワルツに踊る久石さんの指揮を見ながら、曲を聴きながら、こんなことをふと強く思った瞬間でした。

….「ハチャトゥリアン:仮面舞踏会」のたたみかけてくるメロディも頭から離れなくなります。すごいパワーをもった曲です。

 

 

コンサートに行くと、必ずなにか新しい出会いがある、発見がある、感動がある。そして少しひとつ音楽生活が、自分のなかの音楽が豊かになっていく。いいですよね。今回のコンサートもそうでした。くわえて音楽のほかにも、かねてからSNSでつながっていたファンの方とリアルにお会いすることもできました。初対面ということもあってせっかくのコンサートなのにいらぬ緊張感や疲労感を与えてしまったのではないかと反省しきり….。そういうことも乗り越えながら!? SNSの楽しみ方とリアルの楽しみ方をお互いができたらいいなあと….どうぞお付き合いいただけたら。よくよく、久石譲ファンじゃなければ出会うことのない人たちと、僕は出会い時間をともにしなにかしら影響されています。出会うことのなかった人たちを今は実際に知っている。これってすごいことですよね。そんな幸せをありがたくかみしめています。

 

 

怒涛のコンサートラッシュ、数日後の3月6日には周南特別演奏会、3月8日には豊中特別演奏会です。以降も9月の定期演奏会でシューマン交響曲ツィクルス始動、2023年は九響との合同演奏会と、久石譲×日本センチュリー交響楽団のコンサートはつづいていきます。これまでの歩みとこれからの歩みをチェックしましょう。

CONCERT 2020-

 

 

本公演関連

 

 

久石譲×日本センチュリー交響楽団 レポート

 

 

 

久石譲オフィシャル、日本センチュリー交響楽団オフィシャル、各SNSでリハーサルから終演後までワクワクする投稿が溢れていました。たくさんの写真のなかから少しセレクトしてご紹介します。今後のコンサート情報や日頃の音楽活動など、ぜひ日常生活のなかでいろいろチェックしていきましょう。

 

リハーサル風景

from 日本センチュリー交響楽団公式ツイッター

 

from 久石譲公式ツイッター

 

from 日本センチュリー交響楽団公式ツイッター

 

公演風景

from 坂本彩 ツイッター
https://twitter.com/ayasakamoto

 

from 坂本リサ ツイッター
https://twitter.com/risakumapf

 

from 久石譲公式ツイッター

 

from 久石譲本人公式インスタグラム

 

久石譲公式ツイッター
https://twitter.com/official_joeh

久石譲本人公式インスタグラム
https://www.instagram.com/joehisaishi_composer/

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日本センチュリー交響楽団公式フェイスブック
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2022.03.10 update
追って公開された写真からいくつか紹介します

 

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。