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”短編小説は実験の場、可能性を試す場”と語っています。アイデアをかたちにしてみる、新しいことに挑戦してみる機会とも言えます。なるほど、「ダンロップCM音楽」からオリジナル作品へと発展させた「Variation 57 for Two Pianos and Chamber Orchestra」なんかもあります。また久石譲が追求している単旋律(Single Track Music)手法は、小さな曲や小さな編成から試されながら、手応えと磨きあげをもって交響作品でしっかりとのこされています。
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「書き直し」という点では「MKWAJU 1891-2009」も浮かびます。曲名にあるとおり、発表時には技術が足りなくてうまく実現できていなかったものを時を経て直しています。もうひとつ思い浮かべたいのは、「交響曲第1番 第1楽章」として未完のまま発表したきりになっていたものを5年後に「THE EAST LAND SYMPHONY」として完成させた事例です。しかも村上春樹さんの「街と、その不確かな壁」という中編作品は文芸誌で一度発表されて以後どの著作にも収録されることなくお蔵入りです。久石譲さんの「交響曲第1番 第1楽章」も演奏会で一度披露されたきり、直して引き継がれた「1. The East Land」はあるものの、その原型を聴けることはもうありません。
2022年5月6日~8日開催フィルハーモニー・ド・パリ「week-end Joe Hisaishi」久石譲にフォーカスしたイベントプログラムのなかの一公演「MAKI NAMEKAWA」。久石譲作品「Variation 57 ~2台のピアノのための協奏曲~」の初演などでもつながりのある滑川真希のピアノリサイタルにて世界初演。
プログラムノート
Joe Hisaishi Toccata
Composition : 2020-2022.
Commande du Massachusetts Institute of Technology’s Center for Arts,
Science, and Technology (CAST), du Festival Ars Electronica et de la
Philharmonie de Paris.
Durée : environ 9 minutes.
Ma Toccata a été composée à la demande de Maki Namekawa pour un concert à la Philharmonie de Paris programmé à l’origine à l’automne 2020. Je lis dans mes premières ébauches que j’ai commencé à y travailler en janvier 2020. Puis sont arrivés la Covid-19, le confinement et les annulations dans le monde entier pour des artistes comme Maki et moi-même. J’ai utilisé le temps qui m’était subitement accordé par la force des choses pour composer plusieurs grandes pièces pour orchestre, dont mes Symphonies nos 2 et no 3.
Dans ma Toccata je suis à la recherche de la fluidité dans le son, associée à la diversité
rythmique que j’admire tant en musique baroque. En me concentrant sur des mouvements horizontaux, linéaires, et en évitant les dissonances manifestes dans les accords, j’espère faire naître une réponse émotionnelle chez l’auditeur plutôt que de lui en imposer une. Maki Namekawa est une excellente pianiste, avec une approche directe et sincère de la musique qu’elle interprète. J’attends son concert avec beaucoup d’impatience.
「I Want to Talk to You」は、2020年5月に山形県山形市で行われる予定だった「合唱の祭典」で演奏するために山形県から委嘱されて作曲した。僕の作品としては初めての書き下ろし合唱作品になるはずだったが、Covid-19の世界的パンデミックのため何度か順延され、2年後の2022年4月にやっと初演される運びになった。
作詞はいくつかのキーワード、例えば「Talk to you」をコンピューターで検索し関連用語やセンテンスを抜き出し、音のイメージに合う言葉を選んでいった。最終的には、I. I Want to Talk to Youは娘の麻衣が詩としてまとめ、II. Cellphoneは僕がまとめた。約20分の作品になり、少合唱グループと大合唱グループ、それに2台のピアノとパーカッションという編成になった。
4月15,16日開催「新日本フィルハーモニー交響楽団 すみだクラシックへの扉」です。2020年9月から新日本フィルハーモニー交響楽団 Composer in Residence and Music Partnerに就任した久石譲は、定期演奏会・特別演奏会といろいろなコンサート共演を広げています。「クラシックへの扉」シリーズへの登場は2015年以来です。
マックス・リヒターの6枚目のオリジナル・アルバム「25%のヴィヴァルディ Recomposed By マックス・リヒター」です。ヴィヴァルディ《四季》の原曲から素材の25%だけを抽出して再構築した作品です。言葉にするとなんだか難しくて理解できるかな? という印象かもしれませんが、大丈夫です、聴けば一瞬にして不安は吹き飛ぶと思います。
久石譲が現代作品をプログラムするコンサート「久石譲&フューチャー・オーケストラ・クラシック(FOC)」に、マックス・リヒター版《四季》は予定演目されていたことがあります。Vol.3(2017年2月)冬開催だったからなのか、選ばれていたのは《四季より冬》です。諸般の事情があったのでしょう、実現は叶いませんでした。聴いてみたかったですね。久石譲もしっかりと注目していた作品、そう言われるともっと興味わいてきましたか? (その時の新プログラムは「久石譲:Encounter for String Orchestra」)